超天才清楚系病弱美少女ハッカー風転生者がヤケクソになる話 作:VISP
「いやこんな地獄でどうしろと????」
物心ついた時、明星ヒマリまんまな転生者は茫然と呟いた。
時はC.E.ことコズミックイラ48年、プラントのある孤児院での事であった。
「外見と能力が大体超天才清楚系病弱美少女ハッカーでもこの地獄は無いわー。」
地獄ばかりの修羅の巷なガンダム界隈でも際立って倫理観が終わってる種世界とかマジでごめんである。
プラント出身である事はまぁ原作を考えればそこそこマシだが、境遇がアレである。
コーディネイトに失敗して足に障害を持って生まれてしまい、それが理由で捨てられたとの事。
見た目や能力がほぼ超天才(ryである事は良いのだが、そんな所まで原作準拠であってほしくなかった。
「はぁ、嘆いても仕方ありません。何とか食い扶持を稼ぎませんと。」
この孤児院、そんなに経営状況は悪くない。
しかし、それは今が平時であるからに過ぎない。
戦時になれば真っ先に削られる予算は何処?そうだね、福祉関係だね。
そういう訳で、道義とか法律とか半ば無視してプラント勝利のために活動します。
え?主人公ことキラやラクスに味方しないのかって?あの子らが誕生するのC.E.55年ですからすり寄りようもないんですよ。
そして世は既にナチュラルとコーディネーター間の反発が降り積もり始めています。
そんな所に頭は良いが歩けないコーディ女が生きていける場所なんてプラント以外に無い訳でして…まぁ100%保身ですねハイ。
幸い、現時点で既に奨学金を得た上でプラント内の学校に通っているので、そこから懸賞金のある論文等を執筆すればまぁ何とか兵器開発等にも食い込めるでしょう。
プラントに住まうコーディネーターは後に規制される過度な遺伝子調整を施された者が殆どである関係で年齢に関係なく学力が皆高く、例え初等部・中等部であっても大学部に近い施設がある。
というか、コロニーと言う土地が狭い場所柄、それら教育施設は併設されている(流石に敷地は別だが)。
だからちゃんと申請すれば大学の設備も使えるし、ネットも常時使用可能、肝心の論文も紙媒体じゃなく電子メールでOK(ただし保存は別にしとくべし)。
そんなこんなで初等部へ入学してからこっち、実験や論文ばっか書き続けている日々である。
無論、コーディネイトに失敗して足の不自由な私を見て嘲笑う者もそれなりにいた。
が、そんな暇な奴をわざわざ相手してやる暇なんて無いし、この手のトラブルは割とよくあるので警備員がスムーズに対処してくれる。
足の不自由な失敗作に、高い金を出して才能と容姿を買った我が子が負ける。
その様子を知った親が我が子にどんな態度をするかなんて、この世界の民度の低さを鑑みれば予想は容易い。
役立たずの金食い虫と罵倒されるだけならまだマシで、私の様に寒空の下親に捨てられるかもしれない。
この辺、才能を金で買えるようになってしまった時代の弊害と言える。
が、私はその程度の事に頓着しない。
どうせここはガンダム世界の中でも屈指の修羅の巷なのだ。
自分のために好きなように生きて何が悪いと言うのか。
「さって、どうせ時間はあるんだし、MSの本格開発開始までは目に付く分野全部に手出ししますか。」
こうして、私の長い研究生活は本格的にスタートした。
……………
そして現在C.E.55年、私はプラント内の遺伝子調整関係の研究施設にて最近移住してきたギルバート・デュランダル氏と共同研究をしている。
普段は分野の垣根?何それみたいな研究生活を送ってる私だが、つい最近遺伝子研究のメッカことL5コロニーの一つ「メンデル」から移住してきたデュランダル氏と共にメンデルから提供された研究データの精査及び第二世代以降のコーディの出生率改善に関する研究を行う事となった。
これはプラント評議会から依頼された最優先研究対象であり、今後のプラントの未来を左右する案件だった。
で、どうして第二世代以降の出生率が下がるって言うと、端的に言うと遺伝子調整のし過ぎである。
能力向上や容姿のデザインのために遺伝子を弄り、配列が個別に複雑化した結果、受精が成立しない組み合わせが発生してしまったのだ。
この遺伝子の型が組み合わない者同士では出産は不可能となり、世代が進むにつれて型が複雑化、第三世代の出生率の低下は露骨にプラントの人口減となって現れる事となる。
そのため、原作では婚姻統制や医療技術の開発が強固に進められたのだが、正直焼石に水だ。
因みにナチュラルならばどの世代のコーディとも大体普通に適合できるため、穏健派ブルーコスモスの持論である「ナチュラルとの婚姻による緩やかなコーディ消滅」論が唱えられる原因になってたりする。
だが、この大体超天才清楚系病弱美少女ハッカーの手にかかればどうという事も無い。
「要は規格が違うプラグと同じです。異なる規格のものを繋ぐには変換アダプタを付ければ良いのです。」
DNAは直系2ナノメートル(以下nm)の二重螺旋構造を取っている、巨大な繊維状の分子です。
で、生殖細胞内のDNAは二重ではなく片側だけで、両親から貰った片側ずつのDNAが結合して子供の遺伝子構造となる訳です。
ここで問題なのは第二世代以降のコーディではこれらが上手く結合できないのだ。
本来パズルの様に噛み合うものを好き勝手に弄り回せばそうもなろう。
なので、この生殖細胞のDNA間に変換アダプタを噛ませてやればよい。
無論、難しい。
材料はDNAと同様に糖・塩基・リン酸として、大きさが最大のネックとなる。
なにせ直径2ナノメートルの二重螺旋構造が長さ2mもあるのである。
遺伝子的に問題無い形になるようにナノメートルの変換アダプタ(場合によってはもっと小さいオングストローム単位)を2m分である。
全てが噛み合わない訳じゃないだろうが、個別のDNA配列の解析とアダプタの設計、逆に余計な長さの塩基配列の発見に結合できた際の理想モデルの模索だけでも一苦労だ。
幸い、この世界では量子CPUが採用されている(一部でバイオコンピュータ)ため、DNAの解析とアダプタの設計は思ったより早かった。
一応ナノサイズの工業生産技術はプラントやオーブ等の技術先進国は持っているが、それらはこれまで医療分野へ使用されていなかった。
プラント以外でその手の技術があるのはメンデルだが、最近は過激なブルコスに目を付けられている事からデュランダル氏は早めにプラントに移住してきたらしい。
その時の手土産が先の研究データなのだそうな。
幸い塩基配列そのものを弄ったり付け足したり交換する技術は今までのコーディネイト技術でノウハウは蓄積されている。
なので基礎理論の構築自体は比較的早めに終わった。
であれば、後は実践証明である。
「後は生殖細胞の提供と実験の許可待ちですね。」
「あぁ、それなら取れましたよ。私と恋人のものですが。」
「あら早い。では各種同意書にサインして始めましょうか。」
そしてここでデュランダル氏とその恋人のタリア・グラディス女史が出てくる。
現状、表に出てる人材で最も優秀な遺伝子研究者であるデュランダル氏(後はアウラ婆と一族位)とその恋人となれば、技術的にも宣伝的にも最適な人材だ。
で、二人のDNA解析して結合しない部分或いは余計な部分見つけて、そこにアダプタ足したり削ったり他と交換したりアダプタ足したり削ったり他と交換したりを繰り返していく。
必要なのは健康な身体であり、能力ではない。
この二人の能力をある程度受け継いだら、後は教育次第でどうとでもなるからそっちは端から考えない。
例えバカでやんちゃでも、私達の子として元気に産まれ育ってほしい。
それがお二人からのオーダーだった。
本来の歴史なら無理だったが、紛い物とは言え天才を自負するからにはやってみせよう。
「ふぅ…流石私。」
そうしてC.E.61年、基礎理論の検証及び治験第一号の施術が完了、翌年にはデュランダル夫妻は遂に待望の第一子を儲ける事に成功した。
「よし、後は念願のMSを始めとした兵器開発関連に手を出していきますか。」
「それなんだが、他にも施術を望んでいる人々がいてね。」
「基礎理論とモデルケースは出したんだから後は人員揃えてトライ&エラーしてくださいよ!後これ出産祝いです!」
が、そうは問屋が卸さない。
プラント全体の問題と言われるだけあり、この新たな不妊治療技術は大々的に発表され、子供の出来ないカップルや夫婦等の婚姻統制に反対する人々が我も我もと押し寄せてきたのだ。
「とは言え、まだまだ検証データも少ない。君に今抜けられるのは困るのだよ。」
「で、本音は?」
「私も家族サービスしたいんだ。」
「ぬぎぎぎぎ…人員の増加と私の兵器開発関連への口出しの手引きを。」
「分かった。だが、その分業務が過密になるのは覚悟してくれたまえ。」
「無論覚悟の上です。後これ、返礼の核融合炉の設計図です。」
結論、C.E.64年には大体の道筋はしっかり付けたが、過労でマジで死にかけました。
しかし、この時期にデュランダル氏を通じてある人物と知り合い、その治療技術も開発できましたので、最終的には黒字と言えましょう。
滅茶苦茶疲れたのでもう二度と絶対にやりたくないですが。
「ぜぇぜぇ…!よし、早速兵器開発を始めましょうか。」
とは言え、実用MS第一号ことプロトジンは余り言うべき事は無い。
各部の信頼性はかなり洗練されているし、操縦系統も初期型は搭載されているバイオコンピューターとコーディネイターとの神経接合しか想定していない扱いの難しいM.O.S.を採用しているため、弄る所が少ない。
神経接合の適性があれば、身体の延長の様に動かせる(強いかは別)ため、下手に手出ししない方が良いのだが、一部のナチュラルも操縦可能かつエース級へと成長する事も可能なので、後の事を考えると敷居の高いOSのままでは不味かったりする。
これはより高性能な量子CPU及び某超コーディ製ナチュラル用OSの登場で操縦自体は誰でも可能となる(要訓練)ため、数に劣るプラントが長期戦になった場合は足枷になってしまうのだ。
なので、念のために私お手製の非神経接合式のOSを開発しておく。
既に高価ながら一般に量子CPUが普及しているこの世界ではMSに搭載可能なサイズと値段の量子CPUも珍しくない。
後はそれの処理能力に合わせたOSなのだが…ちょっとそれだけじゃつまらない。
個人の趣味として武装や弾倉交換及び副兵装使用のための副腕を追加できるようにしておこう。
なに?サンボルのザクⅠじゃんって?その通りだが何か?
ジンのリアアーマーのハードポイントに接続可能なオプション装備とした上で、更に精密射撃時等に機体の固定脚としても使用可能である。
そもジンはその操縦系統から人体を模した構造をしているため、武装やマガジンの交換するには手が短過ぎる。
人間ならできる挙動も全身装甲のMSでは関節の可動域や手足の短さで不可能な事が多いのだ。
まぁその辺の有用性とかは置いといて。
所定の動作なんかを登録しておく必要はあるが、副腕自体は簡単な技術だったりする。
だってもう宇宙空間の船外作業用ポッドで既に長年の運用実績のある枯れた技術であるからだ。
原作においてはミストラルなんかが該当する。
なのでコストも安いし整備も簡単なので、後にM.O.S.採用の初期型のモビルジンにも採用される事になった。
「後手直しすべきは腕部へのハードポイントの追加にシールドの設計。頭部の迎撃用機銃の設置。そして脱出装置の改良と…後はトイレ機能の追加ですね。」
腕部のハードポイント、これは後にシグーを始めとした後発の機体では採用されているため、直ぐに出来る。
腰部背面のハードポイントが副腕で埋まってしまうと、どうしても場所が足りない。
初期型のジンは重斬刀を採用していないが、それでも片側には76mm重突撃機銃等のマガジンラック(76mmならマガジン三個を装備可能)で埋まってしまう。
物量で劣るザフト側は常に継戦能力も考えないといけないのでここも問題になる。
なので、腕部にハードポイントを増設しておく。
ここには3連装短距離誘導弾発射筒等の共通規格のハードポイントに接続可能なオプションなら何でも装備可能だが、本命は後述のシールド等である。
で、シールドだが、表面に対ビームコーティングを施した単なる追加装甲板兼打突兵装なら単純なので直ぐできる。
だが、私はここに二つ機能を追加した。
ハードポイントの回転機構と重斬刀の格納と持ち手と切っ先双方向の展開機能である。
何がしたいのかと言うと、武装展開の高速化である。
盾自体の形状はミゲル専用ジンのそれと同一だが、裏に重斬刀の専用ラックがある。
更に盾の先端部からは重斬刀の切っ先が展開可能で、逆に上側からは重斬刀の柄が展開可能となっている。
この機能を盛り込むに当たって重斬刀の鍔が原作よりシンプルかつ小さいものとなったが、まだ正式採用されてないのでこっちのが本家となる事だろう。
これは一年戦争におけるボックス型ビームサーベルと同じ発想のものであり、急な近接戦に入った場合の迎撃用である。
また、普通に手に重斬刀を装備した時よりもリーチが長かったりする。
見た目実体版プロヴィデンスやゲイツRのビームサーベルに近いが、あちらよりも実用性が高いと自負している。
だってアレらだとシールド構えて近接距離まで接近って事が出来ないし、盾を使い捨てるにもコストが嵩んでしまう。
純粋な盾よりはやや重く高価になる点が他の開発者からはやや渋い顔されたが、後に必要になりそうなのでオプションとして設計しておく。
後、そんな機能いらんって奴向けに色々オミットした普通の盾も別に用意しておこう。
で、次は頭部バルカン砲である。
内部構造に余裕のない頭部なので、外装式のバルカンポッドシステムを採用する。
ガノタならバルカン砲の有用性は言うまでもないが、主目的はミサイル等の迎撃にソフトスキン目標への攻撃、そして近接時の牽制や防御用である。
口径は後にジャスティスの胸部にも採用される20mm近接防御機関砲を装備する。
頭部右側に20mm機関砲×1、左側に弾倉、後頭部に弾帯で左右が繋がっているガンダムmk-Ⅱやジェガン等から採用された伝統的なそれだ。
砲身が短いため弾速は高くないが、その分連射速度を上げて弾幕の形成に優れている。
これで手数不足で飽和攻撃で撃破される事も少なくなる筈だ。
「脱出装置はまだ分かるが…あー、これはいるのかね?」
「絶対に必要です。」
断言する。
タダでさえ人口少ないプラントで、MSパイロットっていう同重量の黄金よりも大事な人的資源を無駄遣いする余裕なぞ無い。
ジンの生存性は連合の主力たるメビウス系MAのリニアガンの直撃に耐えられる(零距離は無理)し、有線ミサイルも回避可能でキルレシオも5:1と破格だ。
が、プラント理事国との国力差を考えればその程度では駄目だ。
よって一人でも多くのベテランパイロットを生き残らせるべく、脱出装置の改良は必須だ。
なにせ既存のジンには脱出装置らしいものは無い。
脱出時はコクピットから出て備え付けのジェットパック(正式名称知らん)を背負って飛び出せ宇宙!である。
そして脱出後は宇宙で漂流する可能性があるが、スーツ分の僅かな水と空気しか無い。
地球上なら大気もあるし、サバイバルもある程度可能かもだが、宇宙でこれでは直ぐに死ぬ(確信)
更に国力の差からパイロットの一人当たりの活動時間がどうしても長くなってしまうので、生理現象の問題にぶち当たる。
MSの運用は母艦や基地との連携が必須だが、備えておくに越した事は無い。
「そしてこれがコクピット兼脱出ポッドの設計です。」
「物自体はシンプルですね。コストも許容範囲内と。」
コクピットと脱出ポッドの機能を収めたほぼ球体のブロック。
Z以降の宇宙世紀ではよく見られた構造である。
そしてシートに内蔵されたバキュームトイレ機能は言うまでも無くリギルド・センチュリーのそれを模倣したものである。
これで長時間の作戦行動も漂流も安心安全ですね!
「まぁこれを収めるために若干ジン本体の設計を変更する必要がありましたが。」
「元々設計段階で冗長性と信頼性を優先していたから許容範囲でしたよ。」
「それでも胸部が8%肥大し、重量も僅かながら増大しました。もう少し切り詰められれば良かったのですが…。」
「しかし、パイロット達からは好評ですよ。トイレパックより快適だと。」
トイレパックが無い、或いは使い切った場合、トイレ機能の無いザフトのパイロットスーツでは内部で垂れ流しになってしまう。
そんな事になった時の不快感、そして士気の低下は言うまでもない。
「我々はプラント理事国のどれと比べても圧倒的少数ですからね。同胞は大事にしませんと。」
「ですな。」
で、MS関係はこれで大体終わり。
後は現在開発中の小型熱核融合炉の実用化が終わってからハイエンド機の開発を始めるとしましょう。
「後は艦艇ですが…これ作った奴らは誰です?」
「は、はい!私ですが…」
「何考えてこんなもん作ったんです貴方達?」
ローラシア級MSフリゲート
サイズ150mとは地球軍側のドレイク級とネルソン級の中間で、開戦当初からザフト艦の主力として運用されている。
船体規模に対して937mm2連装高エネルギー収束火線砲×2、450mm2連装レールガン、450mm単装レールガン×2、58mmCIWS×6と重武装となっており、汎用性を重視した設計である。
艦体下部に備えられた楕円状の基部は格納庫・伸縮式リニアカタパルト・耐熱カプセルの3役を兼ねている。
最大6機のMSを搭載可能で、カタパルトは前部を開放させて運用、切り離して大気圏突入を行う際は尾翼が展開する。
「一見すると素晴らしいですが、それを十全に発揮できないでしょう。」
はっきり言って欠陥品である。
主砲が並列配置であるため、片舷集中運用は不可能。
故に艦隊戦では突撃戦や正対戦に限定され、反航戦や交差戦での使用は難しい。
更に耐熱カプセルとして格納庫を分離すると、自身はMS運用能力を失ってしまう。
MS運用を前提とした艦であるのにだ。
はっきり言って何故こんな艦の採用を許したのかプラント上層部に説明してほしい。
「まぁその辺は…理事国の監視を逃れる必要がありまして。」
「だったら最初からそれ前提で設計すれば良い話でしょう。」
で、私が提出したのはコアブロック構造を採用した艦である。
要はこれ、原作でオーブのクサナギというかイズモ級がやってた事である。
メインブリッジにCIC、居住スペースに格納庫、予備電源バッテリーと宇宙艦艇として必要最低限の機能を持ったコアブロックに各機能に特化させたブロックを必要に応じて接続する。
取り敢えず3種類ほどブロックは設計済み。
主機関である大型熱核融合炉と主推進機関を備えたブースターブロック。
前方にリニアカタパルト、後方に着艦用甲板を備えた全通型のカタパルトブロックを左右分。
鋭角な艦首に主砲である937mm2連装高エネルギー収束火線砲×2と艦首連装ミサイル発射管×2、58mmCIWS×2を備えた艦隊戦重視の艦首ブロック。
58mmCIWS×4、450mm単装レールガン×2を備えた対空戦重視の艦底ブロック。
勿論これらは損傷時に適宜切り離し可能となっている。
なお、武装配置は一年戦争のマゼラン級やサラミス級を参考にして主砲は直列配置で左右どちらにも指向可能、他は防空の隙間が空かないように分散配置しているため、ローラシア級の欠点は克服している。
耐熱カプセル?素直に普通の降下カプセルにしなさい。
性能が不足したり、新たな機能が欲しいのならブロックだけを更新すれば良いため、財布にも優しい。
非戦時下では輸送用コンテナを取り付けて輸送艦としても運用可能となっているため、人員の訓練も出来るというオマケ付きである。
見た目ザフト艦というより連合軍艦艇に似たラインだが、カラーリングは緑系統だし、武装は既存のローラシア級から流用できる様に統一している。
また、各ブロックには方向転換用のスラスターが各所に内蔵されているため、十分な小回りを確保している。
コアブロックは約100m、他は約50mだが、これはローラシア級の代替となるべく設計したため、艦体サイズを合わせたのだ。
ちなみにブロック構造の本家たるイズモ級は290mなので倍近く異なる。
「これで嫌なら後は知りません。」
「あー…名前だけお聞きしても?」
「んん?適当にアイランズ級でどうでしょう?」
「ではそれで申請しておきます。」
ローラシアは古代にあった大陸なので、最初からバラバラになる前提のこの艦ならアイランズ(諸島)でいいでしょ。
結局、ローラシア級の生産は縮小してアイラン「ド」級(こっちの方が語呂が良いからと変更)の生産が決定、ナスカ級はコアブロック構造を採用したより大型の艦艇として新たに開発される事となった。
プラントの幾つかの大企業や設計局の面子をぶっ潰した形になったが、文句あるならもっとまともなもの作れと言いたい。
まぁ、産業スパイと言う名の助手が何人か付けられる事で手打ちとなったが、金持ちになってから雇った使用人も似た様なものなので気にしない気にしない。
所で助手の一人の名前がアルバート・ハインラインなのだが…まぁいいか。
「私は核融合炉の小型化を進めてきます。」
原作で地球上で民間人の大量死を招いた悪名高きニュートロンジャマーであるが、これはあくまで無差別かつ半永久的に核分裂反応を抑制する効果を持つ特殊なフィールドを広域に展開する装置である。
なので、核融合反応は抑制できなかったりする。
「まぁ核融合炉の方が高出力な分、制御も難しいのですが。」
核融合の始動に核分裂反応を使う事は出来ないが、レーザー核融合は可能なため、艦艇サイズなら問題は無かったりする。
原作でもアークエンジェルが主推進器にレーザー核融合パルス推進を採用している事からも分かる。
「まぁ無理に小型化せずとも大型MAなら即座に設計できるのですが…」
宇宙世紀サイズ、即ち全長40m級の大型MAならば艦艇用の核融合炉がそのまま使えるので楽なのだ。
もし作るなら技術的にも比較的簡単なビグロ系統の高機動一撃離脱型MA、あるいは陽電子リフレクターやビームシールドがあればザムザザーやゲルズゲーの様な拠点防衛型も良いのだが。
「そこはほら、天才として有言実行はしないといけませんからね。」
C.E.67年、遂にMSに搭載可能なサイズの小型核融合炉の開発が成功した。
初の実戦用MSモビルジンの制式配備が始まった矢先の出来事だった。
なお、ジンは初期はM.O.S.搭載仕様だけだったが、後に非神経接合式OSも人手不足から採用され、その敷居の低さから徐々に主流となっていく。
そしてC.E.68年、シーゲル・クライン氏がプラント評議会議長に選出された。
なお、ザフト所属議員が評議会の多数派を占め、自治獲得、貿易自主権獲得を最優先とする決議が行われ、翌月の理事会とのプラント運営会議にて表明する事態に。
これに対し理事国側は経済的植民地の実質的独立宣言に当然大反発。
武力による示威行動に出るが、プラント側も軍備拡張で応じ、睨み合いの緊張状態となる。
この結果、軍や政府内の「ブルー・コスモス」勢力が強大化する事となる。
末端の「自称」まで含めると数十万人規模と言われる勢力となり、地球在住のコーディネイターへの迫害も激化していき、「トリノ議定書」違反に当たる能力強化型のコーディネイターの殆どがプラント、一部は中立国へ移民する事態となる。
そんな中、クライン議長は極秘裏に南アメリカ合衆国、大洋州連合と取引し、プラントと両国間で食料輸入及び工業製品輸出が取り決められる。
これを察知した理事国側はクライン議長の解任と議会の解体、プラントの自治権完全放棄を要求するも当然プラント側はこれを拒否した。
それに対し、理事国側はプラントへの食料輸出の制限を開始し、遂には「マンデルブロー号事件」が発生した。
南アメリカから食料輸入を行おうとしたプラント籍の貨物船団を理事国側が撃沈したのだ。
これを機に今まで政治結社だったザフトはパトリック主導で解体・再編成され、プラント内の警察組織と合併、MSを装備した軍事的組織として新生した。
同時に最早隠す段階ではないと今まで多くがコアブロックだけだったアイランド級及びナスカ級(武装ブロック含む)、そしてMS他各種兵器が全力で生産され始めた。
開戦の時が、刻一刻と迫ってきていた。
「あーあ。やっちゃいましたねぇ。」
「ま、コレの開発が開戦前に間に合ったからにはこちらの勝ちは確定ですけどね。」
「核融合炉搭載の無線給電システム持ちの指揮官機と無人MSの混成小隊システム。並びに圧倒的多数の敵勢力を殲滅するための大出力ビーム兵器の標準搭載。勿論対高機動目標向けにビームライフルも標準搭載。」
「要はWのMDでXのフラッシュシステムを再現した訳ですね。無人機特有の欠点は指揮官機が潰して、サテライトキャノンは無いですが、複列位相エネルギー砲で我慢して頂きましょう。」
「防御システムが陽電子リフレクター頼りなのは残念ですが、ジンの段階で艦砲以外は割と十分ですしね。」
「名称は…そうですね。センサーがモノアイですがアレにあやかりますか。」
「機体名はビルゴ。12星座の乙女座。最大11機の無人機に守られたコイツを倒すのは…骨折で済めばよいですね。」