超天才清楚系病弱美少女ハッカー風転生者がヤケクソになる話 作:VISP
〇対ターンタイプ計画、通称「AT計画」 ※アンチターンの頭文字
ミョウジョウ博士の死亡する30年程前、社会貢献の一環として予算の厳しい考古学分野に支援を行ったのが始まりだった。
数万年前のとある黒い地層の調査中、そこから取れる黒土が植物に対して極めて高い成長促進効果があった事が偶然知られた。
これは発掘中に出た黒い土が何もない砂地に零れ、数日で植物が発芽し、急速に成長した事から判明した。
これを知ったミョウジョウ博士により黒い土は詳細な解析が行われ、これがナノマシンである事が判明した。
宇宙鯨どころじゃない世紀の大発見だったのだが、ガンダム世界故にその正体が何であるかを知った博士により事態は隠蔽され、限定された人員により調査・解析・研究が行われる事となった。
そして、ミョウジョウ博士の最高機密研究として指定された研究の果てに対ターンタイプ計画、通称「AT」計画が始動した。
計画の内容は主に二つ、即ち髭を相手に逃げるか戦うかである。
計画の過程で医療用ナノマシン(アーヴ化用と各種疾患治療用)が開発された他、発掘されたMS(主にザクⅡとジム)を解析したデータにより核融合炉作成やMS開発が行われた。
後に解析の完了した機体はナノマシン暴走の可能性があるとして処理されたが、現在も各地で密かに発掘活動は続けられている。
これによりとある地層から修復済みのターンA及び残骸となったターンXが発掘、また徐々に機体内部の熱反応やナノマシンの活動の活発化が見られた事から計画は予定よりも短縮する形で修正され、後に火星連邦の発足に繋がっていき、最終的に外宇宙移民計画及び外宇宙での脅威への対抗策へと発展していく。
結果、GN粒子を用いたとある壮大な計画へと繋がっていく。
〇太陽炉
火星連邦における太陽炉と言えば、基本的に疑似太陽炉を指す。
これは粒子生成のために別の電源が必要であり、主に核融合炉と直結して使用されている。
最新の艦艇やMS等に搭載され、その特性から機動・耐久・火力を高レベルで向上させるため、年を経る毎に太陽炉を搭載した兵器群は増加傾向にある。
開発最初期を除けば基本的に無毒化されており、生成されるGN粒子が一定時間後に自己崩壊して水と酸素に分解する事から火星各地の地下都市やアーコロジーにて重要なインフラの一部にも組み込まれている。
年々増加していくオリジナル太陽炉は製造には極めて高いコストと技術、木星の重力環境が必要となるが、半永久機関としての性質上、運用コスト自体は極めて低い事もあり、大都市のインフラに優先して組み込まれていった。
その存在は軍事・経済的に余りに影響が大きいとして関係者以外に最重要機密とされており、ファウンデーションによる人類統一連合軍による侵攻時まで一切その存在が露見していなかった。
また、地球連合・プラント大戦の1年後にはトランザム及びツインドライヴシステムの原理が解明、再現が可能となっており、太陽炉の利用に更に弾みが付いた。
〇外宇宙移民計画
地球連合・プラント大戦終了後には既にミョウジョウ博士の密かに進めていた外宇宙移民計画が始動していた。
火星各地に設置された太陽炉から生成されるGN粒子、本来ならば完全に自己崩壊してから水と酸素として散布されるのだが巧妙に設定が変更されており、GN粒子が含まれた状態で散布されていた。
ご丁寧に色の自動変更機能が追加され、視覚的には全く分からない状態にした上で。
勿論、幾度もの人体実験(素材は地球連合からのスパイや宇宙海賊等)で安全性その他を確かめてから実行している。
これにより火星各地で徐々に「やたら勘が冴え渡る」「虹彩が金色になった」「ナチュラルなのに身体能力がやたら高い」等の報告が上がったが、特に話題に上がる事なく沈静化していった。
だがこれは事件が自然消滅した訳ではなく、逆に脳量子波によるテレパシーを用いた情報統制だった。
普通の人間に気付かれず水面下で進んでいくそれに、しかし気付いた者達も僅かながら存在した。
存在したが、大体は丸め込まれ、懐柔された。
アーヴ化ナノマシンの存在により、極めて高度な人体改造技術が存在する事は火星連邦上層部には周知の事実だったし、それを簡易的かつ広域に行えるGN粒子散布によるイノベイター化は地球連合に対し人的資源に劣る火星連邦としては人員の質を極限まで高める事で国力差を縮められるとあって歓迎されたのだ。
極一部のこれらを危険視する者もいたが、そういった人員にはイノベイター化・アーヴ化の反証研究や処置した人員への監視の仕事を割り振られ、計画に組み込まれる形になった。
それでもゴタゴタ抜かして剰え公表しようとした者達は闇に消える事となったが。
なお、イノベイター化した人々は脳量子波テレパシーを通じて役人に申請すると、登録の後に割とあっさりアーヴ化ナノマシン処置を受ける事が出来るし、その逆も事情を知る役人に申請すればあっさりと通る。
これにより火星連邦の住民は徐々にだが、正真正銘の新人類へと進化していった。
そして、髭の起動または全住民のイノベイター化が確認され次第、火星圏内全てのオリジナル太陽炉が同期して火星圏全てを量子化、太陽系外へとワープする事となる。
如何に髭と言えども、その活動範囲と射程距離には限界がある事は判明しており、これにより火星の民は完全に髭の恐怖から脱する事が出来るとされる。
なお、ダメだった場合も考えて、普通の移民船なんかも開発して木星方面の開発にも使用したり、木星自治区のコロニー等も同様の事業が密かに行われている。
〇火星連邦の対地球戦略
基本的には情報収集に徹しつつ、地球圏統一の動きが出た場合に限り、その反対勢力へ支援する事が決定されている。
これは新たな国連組織によるドサマギで独立した火星連邦への懲罰目的での戦争を回避するためのものであり、主な目的は自衛及び時間稼ぎとなっている。
外宇宙移民計画にて太陽系から離脱する事を考えている火星連邦にとって、地球圏に深入りする事は余程の事情(例:ジェネシス)でもない限りは有り得ない。
国家や企業相手の純粋な商取引ならば話は別だが、基本的なスタンスはこれである。
しかし、C.E.86年頃にはオーブ等への支援も空しく、ファウンデーションによる地球圏統一連合政府が樹立したため、その方針を大幅転換する事となる。
特にブラックナイトスコードと言われる次世代型MS群はフェムテク装甲と擬似反重力機関「レヴィテーター」を採用したGNドライヴ搭載機に比肩する程の高性能機であり、パイロットの力量含めて警戒と対策が必要であるとして火星連邦側も頭を悩ませた。
結果、シスターズ及び技術開発局の面々により現行機のアップデートと新型機の開発、特にバリア等の特殊防御システムの突破手段が模索された。
こうした火星連邦の戦力更新計画によって誕生したのがバタラⅡ、ジンクスⅡ、そしてガンダムフレームであり、MDシステムと高硬度レアアロイ、GNドッズライフルである。
〇GNドッズライフル
PD等への特殊な防御システムを搭載する敵目標を安全に遠距離から撃破すべく開発された新型ビームライフル。
既存のGNショートビームライフルに専用の特殊なバレルユニットを追加する事で使用可能と手間暇も少なく、お値段も単なるオプションの一つなので安い。
原理としてはビームザンバーを射撃兵装化したものであり、ビームの出力を上げ、それを螺旋状に回転させながら収束し、発射することで一射で高熱のビームを長時間当てるレベルの威力を実現している。
この長時間当てる部分がミソであり、これによりPD等のバリアシステムを削り切り、出力でぶち抜く形となっている。
GN粒子系ビームでこれを行った場合、粒子の圧縮によって実弾に近い質量を伴った高威力ビーム兵器がバリア等を無効化してくるという恐ろしい代物になった。
以降の火星連邦製MSの標準装備となり、後に簡易版のGNドッズガンや大出力化されたGNドッズキャノンやGNドッズバズーカ等が誕生し、火星連邦の火力面に大いに磨きがかかったという。
後に更なる高出力化と回転速度上昇が加わった事でDODS効果(共振粒子のボルテックスに飲み込み消滅させる)が発生する事が確認されており、運用する機体側もそれに合わせたエネルギー伝達系の改修が行われた。
〇GNドッズガン
ドッズバレルとGNビームライフル基部が一体化した短銃身サイズの武装。
ドッズライフルに比べて短射程・低威力だが速射性は高く、バリア貫通効果は十二分にあり、バタラ含む当時の一般的な量産型MSが展開するPDを一発で突破可能になっている(PDとシールドの二重の防御は複数発が必要だが)。
コストを抑えた量産仕様であり、主にGNドライヴを持たないバタラⅡやアマクサ、MD等の無人機に装備されたが、一部ジンクスでもその取り回しの良さから装備する機体もあった。
〇GNドッズバズーカ
バズーカサイズにまで大型・高威力化したGNドッズライフル。
取り回しやコスト面こそ悪化したものの、数発でPDを展開する大型艦艇を正面から撃沈可能な威力・貫通力を持つ事から一部の火力支援担当の機体が装備した。
但し消費する粒子量も相応のものなので、対策としてGNコンデンサーがマガジンの様に交換可能になっており、バズーカ本体と共に交換用のGNコンデンサーを装備する場合が多かった。
〇プロトGNランス
火星連邦技術開発局による対PD兵装の試作品の一つ。
GNショートビームライフルの先端に高硬度レアアロイ製の円錐型のランスを装備する、所謂銃剣。
穂先の内部にGNコンデンサーを内蔵しており、攻撃時に穂先の表面にGNフィールドを展開、攻撃力を劇的に強化し、PD等のバリアであっても貫通する事ができる。
但し、重量とサイズから来る取り回しの悪さ、最大威力を発揮できるのが刺突のみという点が問題となり試作で終わった。
〇プロトGNショットランサー
プロトGNランサーの失敗を受け、小型化した上で射出機能を追加した試作武装。
4層の高硬度レアアロイ製の穂先を持ち、近接攻撃時にはGNランス同様に表面にGNフィールドを展開して貫通効果を発揮する。
その名の通り、穂先を射出する場合は貫通効果を持ったGNフィジカルバズーカに近いものであり、バリア等を貫通・命中した上でGNコンデンサー内部に残ったGN粒子を炸薬代わりに解放する代物。
威力・取り回しは共に実用範囲だったものの、高硬度レアアロイ製の穂先を使い捨てる点がコスト面でひっかかり試作で終わった。
〇プロトGNバスターソード
その名の通りMSの全長に近しいサイズの両刃の対艦刀。
内蔵したGNコンデンサーからGNフィールドを刀身に纏う事で、実体剣とビーム刃双方の性質を持つ。
威力とバリア等への貫通効果は申し分なかったものの、取り回しの難しさから試作で終了した。
〇プロトGNバスターソードⅡ
プロトGNバスターソードを改良した試作武装。
形状を片刃に変更し、刃と逆側の峰の部分にGNスラスターを備えている。
主にジンクスの肩部ハードポイントに装備する事を前提としており、追加の推進装置兼シールド兼GNフィールド発生器として機能する複合兵装となっている。
剣として使用する際は実体剣の弱点である「最大威力を発揮するには斬撃前の加速が必須」な点を峰のGNスラスターによって補う事で見た目以上に取り回しやすくなっている。
ややコストは高いものの、実用性は十分として幾度かのテストや調整を受けた上で実用化され、一部のパイロットに愛好された。
〇ジンクス(後期生産型)
急遽完成を急いだジンクスに対して、こちらこそが本来目指した完成形となる。
外観は背部の4枚のバインダー型粒子発生器が小型化した以外はジンクスとほぼ変更は無いものの、大戦中のジンクス(前期生産型)やアマクサのデータを元に調整を施した事でGN粒子の伝達効率が改善した。
結果的に機体のパワーや機動性、武装の火力等が底上げされ、総合性能が3%程上昇している。
前期生産型は全てこの後期生産型へと改修される事となり、C.E.75年には火星圏全体に一定数が普及している。
〇ジンクスⅡ
基本構造こそⅠのそれを引き継いでいるが、コアファイター含むフレームと装甲材が高硬度レアアロイに変更された上、核融合炉及びGNドライヴの出力向上もあって総合性能は3割近く向上しているのでほぼ別物だが、教育型オートマトンにより操縦性自体は変わっていない。
最大の特徴として実用化に成功したトランザムの初の採用が上げられる。
トランザムは本来ならば短時間ながらGN粒子生成量を劇的に向上させ、機体性能を3倍にまで引き上げる機能なのだが、その分太陽炉本体に大きな負荷がかかり、機体内部のGNコンデンサー内の粒子を大量に消費してしまうという欠点があった。
特に太陽炉の負荷は酷く、良くて緊急停止、悪ければその場で自壊してしまう程だった。
加えて、既存のジンクスのフレームでは機体性能3倍化の機動と出力に長くは耐えきれず、こちらも高機動戦闘中に自壊する危険性があった。
対策として装甲材だけでなくフレームも高硬度レアアロイへと変更して解決したものの、それでも機体性能に振り回されるパイロットが多かった。
そのため、敢えてトランザムの性能強化倍率を2倍にまで抑え、負荷と粒子の消費量を軽減させた上でいつでも停止できるように改良された。
また一瞬だけ使用したり、強化倍率を1.5倍へと更に下げて比較的長時間使用し続ける事も可能となっているが、この辺りの細かい設定は各パイロットへと判断が委ねられた。
武装はGNドッズライフル、GNビームザンバー、頭部GNバルカン×2、手首にGNビームサーベル兼GNビームガン×2、GNフィールド展開機能付きGNシールドを標準装備とし、他にも火星連邦系汎用兵装を装備可能。
両肩、両前腕、リアアーマー、サイドアーマー、脚部側面にハードポイントを持つ。
ベテランやエース級パイロットに優先的に配備され、アコード搭乗のブラックナイトスコード・カルラ相手にも数の有利もあって互角の戦闘を演じた。
人類統一連合軍が撤退し膠着状態になった後、大規模戦闘ではGN粒子の消費が予想以上に激しかった事から運用効率向上のために追加のクラビカルアンテナが襟元に、頭頂部に鶏冠状に設置された上、追加のGNコンデンサーをバックパック(コアファイターの推進部分)に繋げる事で戦闘可能時間を延長可能にした。
〇アマクサ(近代改修済み)
対人類統一連合軍との戦闘に参加した時のアマクサ。
GNドライヴ及び高硬度レアアロイの量産には成功したものの、未だ高コストである事に変わりはないため、ジェネレーターやOS等の内装系の更新をした上で未だ第一線で活躍している。
武装は主にGNドッズライフルorドッズガン、ビームザンバー×1、ビームガン兼ビームサーベル、頭部20mmバルカンポッドシステムに加え、効果的だが大変不評だったバイスクロー内蔵シールドから裏面に三連装GNミサイルポッド搭載シールドへと交換している。
これにより癖の無い機体として仕上がっているものの、あくまで既存の枯れた技術しか使用していないため、最新鋭のGNドライヴ搭載機やブラックナイトスコード系の機体に対しては数段劣っている。
特に機動性に関しては完敗しており、対人類統一連合軍との戦闘にてブラックナイトスコードによって撃破された機体が多数出た。
だが、それ以外の一般的な地球連合系の機体に対しては常に優位だった。
〇バタラ(MD仕様)
外観及び機体性能はそのままだが、教育型オートマトンに搭載されたMDシステムにより無人機として運用可能となっている。
更にパイロット保護のために設けられた各種リミッターを解除、無人運用を前提とした調整を施しており、人体の限界を超えた戦闘機動を発揮可能になっている。
基本的に脚部は収納し、長距離移動用ブースターユニットを装備する事で機動性と航続距離を強化している。
教育型オートマトンの量子通信リンクにより、リアルタイムで戦闘データを蓄積・解析し、最適な戦闘行動を取る事が出来るために無人機特有の柔軟性や判断力の低さもある程度カバーしているが、もしもの時のために有人の指揮官機との連携は必須とされている。
主な武装はGNドッズガン、ビームザンバー、ビームサーベル×1、頭部20mmバルカンポッドシステム、ブースターユニットのみ特攻、組み付き自爆となっている。
人的資源に一切気遣わずに済む上に安くて頑丈なバタラの生産元である火星連邦にとってはとっても助かる兵器として、数が自慢の人類統一連合軍のアドバンテージをひっくり返す立役者として大いに活躍した(その分多数が撃破されたが)。