魔法重視の竜の騎士は転生者 作:ザムデイン!
ダイとポップの船出を遠目に眺めるアバン。そんな折、背後から話しかけるものが現れた。
「このまま黙って見送るつもりですか、先生?」
「レイ…戻っていたのですね…貴女が居ればハドラーを仕留めきることも出来たでしょうに…何故かあまり、それはしたくなかったようですね?」
「ごめんなさい…いつかそれは話しますので…今は勘弁してくれないでしょうか?」
「まあ、どこか未来を読んだかのような貴女の行動については今は深くは探りません。私がこのまま名乗り出ないことも含めて…こちらの意図を正確に読み取っているようですね?」
「『六大軍団長全員が取るに足りない』なんてことは決してないですが…バーンにとってみれば地上侵攻そのものがお遊びのようなもの。ハドラーを司令官に据えたことも含めて…被害に遭う国々は気の毒ですが、
ダイ達は前座になる彼らとの戦いでレベルアップして、バーンを討てる力を付けなければなりません、私や先生が出て圧倒的な力で叩き潰したり、策で嵌め殺しても彼らのためにはあまりならないでしょう」
「破邪の洞窟で修行するつもりなんでしょう?この吹雪の剣を先生に託しますよ。『吹雪け』の一言だけでマヒャド級の吹雪が起きます、斬撃にも常に冷気が付与される強力な武器です。」
「なんと…それほどの武器だったのですか…それ以上であろう、そちらの新たな剣の方にも興味はありますが…」
「魔界屈指の名工が最高の素材を用いて作り上げた地上最強の剣です。真魔剛竜剣だろうがなんだろうがぶった斬ってやりますよフフン」
───
獣王クロコダインを魔の森で
「え…ダイのお姉さん?3人目のアバンの使徒?しかも滅茶苦茶強いの?そんな
「ケッハドラーとの戦いにもばっくれた薄情者のことなんざどーでもいいぜ!胸糞ワリィ」
「そもそも一足先に旅立ってたんでしょ?それじゃどうしようもないじゃないの…」
「何でも『敵幹部の特にやばい奴を倒すための準備をする』んだってさ。それにレイは俺達とは最初からちょっと立場が違うっていうか…先生も最初の方から自分と対等に扱っていたし…『弟子』というよりは『同志』?って感じだったかな」
「オレは全然覚えていない昔のこと覚えているみたいだし、紋章の力も大分前から自由に使いこなしていたし…とにかくすっげえ姉ちゃんなんだよレイはさ!」
「まあスゲェ奴なのは認めるけどよ…『1人で充分』みたいな感じでとっとと行っちまったのも気に喰わねえよ…」
そうして
バルジ島でフレイザード率いる氷炎魔団を中心とした魔王軍との激戦を制した頃───
ギルドメイン大陸西部のカール王国の東部の国境付近でレイは超竜軍団を待ち受けていた。東の国のリンガイアから直接来るはずとアタリをつけ、巻き込まれる者が誰も出ないであろう場所に陣取っていたのだ。
丁度いい具合に見晴らしの良い砦もある。国の上層部のフローラ達には話をつけておいた。パプニカ方面のカタは付いたのでロビンもホイミン呼び戻してある。
「さて、いよいよか───」
地上最強の親子喧嘩が始まろうとしていた。