鉛玉ぶっ放しおじさんがキヴォトスを生きる話 作:人型ロボと銃はベストマッチ
妄想が膨らみました。しばらく続きそうです。よければ感想などをお願いします。
「しっかしまぁ、運がないねぇ。俺ちゃんに攻撃しなきゃ、こんなことにもならなかったのによぉ」
襲ってきたスケバン達をボロボロにして、俺ちゃんはそう言った。
ヘルメットの奴らとカイザーの奴らを叩きのめして逃走した俺ちゃんは、襲ってきた奴を片端から潰しては物資を強奪する生活をしていた。その生活をしていく上で、俺ちゃんは改めてこの身体の優秀さを痛感した。
何百発と弾ぁ受けてもぶっ壊れねぇし、多少傷ついてもいつの間にか治ってやがる。ロボットやサイボーグ、アンドロイドにあるあるなバッテリー切れも感じねぇし、身体を一部バラして見た時に、少なくとも身体ん中に原理不明のエネルギー生成装置が組み込まれてんのが分かった。
マジで俺ちゃん何になったんだって改めて思ったが、正直それはもうどうでもいい。問題は襲ってくる奴の方だ。
「さて、ここからはマジでいかせてもらう。あんたらに質問していくが、嘘吐けばどうなるか覚悟しとけよ?
まず一つ目だ、あんたらどこの差し金だ?俺ちゃんは少なくとも二つの勢力にしか喧嘩を売ってねえ。ならそれ以外に考えるなら俺ちゃんに接触しようとする奴かただ消したいだけの奴のどっちかだ。
そこんとこ含めどうなんだ?」
まず始めに釘を差し、尋問を始めた。質問をして十秒、縄で縛られミノムシのような状態のスケバン達三人は、目を見合わせた後、口々に言い始めた。
「私はただ、ブラックマーケットからの依頼を傭兵として受けただけ。後ろの二人も同じ筈」
「ああそうだ。私とこいつは別の依頼を受けて、そいつと依頼内容が同じターゲットだったから、一時的に組んでただけだ」
そう言ってるが、傭兵にブラックマーケットねぇ。そりゃこんなドンパチできる都市ならそりゃ存在するか。
ま、取り敢えず次の質問にいこうかね。
「ではそのブラックマーケットでの依頼内容及び雇い主を答えろ。先程も言ったが、嘘をつけばどうなるか覚悟しておけ」
「分かってるって! 内容は確か、
"先日ミレニアムサイエンススクールの〇〇地区で発生した、ガリガリヘルメット団とカイザーPMCの銃撃戦。そこに介入し双方を叩き潰した謎のロボットについての情報収集だ。
ターゲットのロボに接触し情報を探り、情報を持ち帰ってくれ。達成した者には情報に応じ相応の金額を支払う事を約束しよう。"
……こんな内容だった。で、依頼主は確か、ミレニアムサイエンススクールのセミナー一同……つまりミレニアムのトップからだね」
ほんほん、どうやら相手はミレニアムなんたらとかいう学校のお偉いさんらしい。これは俺ちゃん俄然お礼参りの殺る気がでてきたぞい。
けどそんな俺ちゃんをよそに、スケバン達は何か言いたそうにしているな。
「えーと、あのー。他に何か話すことはありませんか?無いんだったら、このまま帰して欲しいのですが……」「右に同じくです」「同じく」
そうだ忘れてた。このスケバン達の処遇についてだ。俺ちゃんとしては欲しい情報は得れたし、バラしてもいいし縛って的にしてもいいんだけどなぁ。うーん……あっそうだ(唐突)、俺ちゃんミレニアムなんたらの場所分かんねえからこいつらに案内してもらおうとしよう、それがいい。
「あー待った待った、最後に君達に頼み事があったんだわ。俺ちゃんをミレニアムサイエンススクールってとこに案内してほしいんだよね」
「「「えっ。」」」
その言葉にスケバン達は困惑の声を上げた。俺ちゃん何か不味いこと言ったかな?まあいいや、取り敢えず話をば。
「どうした?まさか質問だけでぇ終わりとでも?俺ちゃんに手ぇ出したんだ、こんぐらいしてもらわなきゃなぁ。
それとも何か、コンクリ下で埋めてもらいてぇ口か?」
「いやいやそうじゃなくて!」「待って、話聞いて。」「違う、ちゃんと訳がある!」
何だか答えてくれなそうなのでちょいと脅すと、焦ったスケバン達から別の返答がきた。
どうやらここに来るまでに車を使ってきたが、俺ちゃんにぶっ壊されて、行くにも徒歩でいかにゃならない。
んでそもそもミレニアムなんたらが遠い場所にあるので尚更移動に時間も掛かるんだと。じゃあこの反応も仕方ないねぇわな。となると、手段は実質一つかこれは。
「あい分かった。ならあんたら俺ちゃんの車に乗りなぁ。ついでにあんたらもブラックマーケットに送ってやっから。」
「えっそれは………私達拉致るんじゃないよね?」
そう言ったはいいが、スケバン達は見事に警戒。まあ自分が何してるかはよく分かってるし、抵抗できない相手の車に乗れ言われたらそりゃそうよ。でも俺ちゃんにとって今は少しでも時間が惜しいので、有無を言わさずスケバン達三人の内一人を助手席、残りを後ろに詰めて車を走らせ始める。
ついでにこの時間を利用し、情報を得れるだけ得ておくことにする。助手席に乗せたやつに聞いてみよう。
「そういやあんたら、依頼はいつ出たか覚えてるか?受注した日は?依頼の期限は?」
「えっと、依頼は二日前に発表されて、その時すぐに依頼を受けました。期限は、三日後の21時までだった筈です。」
ふんふん猶予の時間は後三日と、忘れず覚えておこう。
「……オウケイ。じゃああんたらは車走らせで二日使って俺んとこに来たわけだ。なら面倒事が起きねえ限り、ミレニアムに無事つけるって寸法だな。」
その時、俺ちゃんに電流が走る。俺ちゃん自身、忘れてはいけないことを忘れていた。ちゃんと聞いとかねぇと。
「あんたら飯は?」
そう、飯のことだ。俺ちゃんこんな身体になってから、飯食うとか寝るとかの人間特有の行動が不要となった。人だった頃を忘れないように飯とかは食ってたが、ここ二日間はこいつらみてぇのが湧いて出てきて潰してで、何も食わなかったからついうっかりと。
そんなこんなでスケバン達に飯事情を聞いたが、後ろのスケバンが手を挙げたのがバックミラーに映った。
「あっ、それは私が答える。事前にインスタント系商品を皆で買い込んで、運転を交代しながら食べてました。あなたが車をおじゃんにしたのでもうご飯は無いけど」
「………そりゃちょいと悪いかったねぇ。だが元はあんたらが襲ってきたのと、あんたらが弱いからだ。そんなに俺ちゃんを睨むなよ。
んで、人である以上飯がいるってぇのも分かる。 後ろを見てみな、空きスペースに俺ちゃんが楽しむ用の飯を置いてある。消費期限はきれてねえし、変なこともしてねぇからそれを食えばいい。
それが嫌なら二日間我慢するこったぁ。ま、出来るとは思えねぇがな。」
そう言って俺ちゃんは軽快に笑う。後ろのスケバン達の表情が堪らなかったからなぁ、特に大いに笑う。自分でもSなことしてんのは分かってるが、これは変えんねえよ。
だが笑い過ぎるのはストップだ。こいつらも何もないのは困るだろうよ。
「さて、俺ちゃんが聞いてばかりもつまらん。今から考える時間と、一人一回の俺ちゃんへの質問権を進呈する。質問は可能な限り答えるものとするが、無理なもんは無理だから気を付けろよ」
その言葉に反応したか、スケバン達はソワソワとしていた。そんなに俺ちゃんに聞きたいことがあんのか?って感じだが、言葉を取り消すつもりもないので話を続ける。
「時間はそうだなぁ……あんたらも、済ませるもんは済ませときたい筈だ。それができる店に着くまでを考える時間とする。
それじゃ急ぐから、舌を噛むなよ?」
宣言と忠告はしたので一気にアクセルを踏み、速度を上げていく。横の奴は急なGでダウン、後ろの二人はダウンしてないが、時間の問題だろう。
「さて、この速さなら後1時間程度か……。眠った子羊を起こす趣味はないので、俺ちゃんは黙って運転しますよ、と。」
車の窓を見れば、機械の顔した自分が映る。思いに浸ればまだ四日、このキヴォトスに来て四日。今だに感じるあの痛み、あれが嘘だとは俺ぁ思っちゃいない。だが、俺の身体を通して見るこの光景、これも嘘だとは思わない。
なら人と機械、どっちが本当の俺なのか?これを考えようと俺はしているが、すぐ鉛玉を撃ったあの感覚、脳が弾ぁ身体から引き剥がす感覚に占領されちまう。でも、考えはある。
「ミレニアムサイエンススクール……そこの親玉をレンコンにしちまえば、この気分は晴れるのかぁ?」
そんなことを考える間に、俺ちゃん達は目的の店に到着したのだった。