鉛玉ぶっ放しおじさんがキヴォトスを生きる話 作:人型ロボと銃はベストマッチ
投稿が遅れました。今回もパロディ(というか元作品知ってたら分かるかも)が入ってます。それと最後は、ブルアカでかなり有名なあのキャラ達がでてきます。
感想、評価お待ちしています。
「ここがカイザーPMCか〜テンション上がるなー」
ミレニアムを襲撃して三十分後、俺ちゃんはカイザーの車に張り付き、カイザーPMCの拠点に辿り着いた。
ちなみに車を動かしていた二つのロボは破壊済みである。哀れなり。
「さて、本日二度目の襲撃……ですかねぇ」
自動ドアを潜り、建物へ入る
目の前に広がるは、銃を構えたロボットの数々
銃を発砲し、戦闘開始のゴングは鳴らされる
そして五分も経たずに戦闘は終わり、
辺り一面ガラクタまみれとなる
「うん、おいしい!やっぱ弱いねこいつら。ちょっと期待外れだけど、まあいいや。
さて、今会いにいくぜ、社長さんよぉ?」
エレベーターに一人乗り、ビルの最上階に辿り着く。
扉が開き、目に入るのは、銃を構えたロボット達。再び銃声のゴングが鳴るかに思えた。
しかしそこに、止める者が一人。
暗き企業の傘下、悲しき中間管理職。
カイザーPMC理事、そこにあり。
「やめたまえ、ここに一人で来たお客だ。丁重に扱わねばならない。
さて、何用かな、鉛玉殿?」
カイザーPMC理事の判断はとても賢明であった。彼は相手の発言によって、ある程度の対応を決める。そのため発言一つでズドンッ!となることもあり得た。
しかし、客として扱われるのならば別である。
そうと決まれば彼は傭兵、又は牙を隠す戦闘狂。
或いは、戦争屋の真似事をして、言葉を交わすだろう。
「ほう、俺のことを知ってんのか、カイザーPMC理事さん?
まぁ安心しな。別に、あんたんとこの下っ端と、ガリガリヘルメット団の件で来たわけじゃねぇ」
「おお、それはよかった。何分最近はトラブルも多く、社員達も業務中は気が立ってるのだ。許してくれるとありがたい」
「別に気にしないさ。だがあいつらは弱かったぞ?俺一人に負けるレベルなんぞ、PMCの兵士としては不十分だ。サイボーグ忍者侍を見習え。この程度がPMCとは、心底失望しかねる。
それとも、ここで消えた方が世のためか?」
自身の事業を苔にされ、怒りを覚えたが、共に向けられた銃口に、カイザーPMC理事はそれどころではなかった。理事はここまでの彼の行動、強さは把握していた。
──同じくして、彼により消された部下の数も。
故に、このままでは不味いことも理解していた。だが彼を刺激するのも不味い、だから今、落ち着いて話を続ける。
「き、君のことは、少しばかり聞かせてもらっている。何でも一騎当千、戦闘に慣れているのだとか」
「ああ、あながち間違いじゃねぇな。俺はここに来る前、ちょいと短いがPMCに所属していた。戦闘に慣れていんのも当たり前だ。
が、そんなことより本題に入ろうぜ?俺があんたらどうするかはその後だ」
瞬間、辺りの空気は一気に温度が落ちたように感じた。こちらの考えはお見通しなのだと、理解するしかなかった。
「本題?一体何のことでしょうか?」
「とぼけるんじゃあない。わざわざ俺が乗り込んでまで、世辞を聞きに来るかよ。
あんたら、アビドスってとこに金貸してるよな?」
ギクリと理事の身体は震えた。何故それを知っているのか、
そう答えているかのように。
「少し前、ある場所でアビドス高等学校の情報を見つけてな、そこで暁のホルスって奴がいんのと、ある会社から金を借りていることを知った」
「俺はそれに興味を持ってな、暁のホルスとやり合いたいと考えた。
だが襲撃しようもんなら、そいつらに警戒されるし別の交流ができなくなるしで色々と困る」
「ならどうするか?
借金の取り立ての名目で、そいつらを襲えばいい。そうすれば俺は大義名分で戦えるし、あんたらも金を帰してもらえる。もし金が返ってこねえ場合は、そいつらをボコしてあれやこれやに使えばいい」
「まあ簡単に言うなら、俺を雇わないかって提案だ。返事を待ってるから、決まったら教えてくれよ?」
話は終わったと言わんばかりに、彼は理事に背中を向けた。今なら倒せるかもしれないと考えが過るが、自殺行為だと捨てた。
理事は揺れる、揺れ動く。提案を受けるべきかと。
たかが一人の提案なぞ、聞くまでもない。私は偉い人間なのだ、一人二人程度など……だが目の前の男は、一人と定義するにはあまりにも強い。
この返答で後にどうなるのか、それを想像できない者はこの場にいない。
だからこそ、リスクの差を考える
今ここで提案を蹴れば、死ぬ可能性がある。目の前の男の思考回路が狂っているからこそ、やるのだと踏んでいるからだ。
提案を受け入れれば、一先ず死なずに済むかもしれない。それに金の回収、アビドスの消失も視野に入る。
それらを考えれば、カイザーPMC理事はこの返答をするしかなかった。
「………分かった、君を一時的に、フリーランスの傭兵として雇うとしよう。
それでいいかね?」
「へっ、どうやら随分と悩んだようだな。安心しな、キッチリ仕事は果たすぜ
──傭兵としてな」
カイザーPMC理事のこの選択は、少し先の未来で、幸運と不幸を呼び込む結果となった。しかしそれを知るのは、彼以外にいない。
❋❋❋
「理事よ。本当にあんな者と、契約などしてよかったのですか?」
「うん?どういう意味だ?」
鉛玉ぶっ放しおじさんが去った後、現場にいた部下から契約について尋ねられていた。
要約して、あんな訳の分からない奴を雇い、後にしっぺ返しを食らうのではないか、という不安である。理事も、その点は十分理解している。
しかして、あの場ではそれ以外なかったと理事は答える。
「あれが一階の部下達を全滅させ、無傷で来たのをお前達も見ていた筈だ。それに、あれによって消された我が社の者が大勢いることも、既に知っているだろう。危険性はもう十分だ。
しかし、あれの思考回路だけは今だ分からない。そんな者の提案を蹴ってみろ、あの場で撃ち抜かれてもおかしくないのだ」
「は、はぁ。私には、そこまで考えが至りませんでした」
「それに、この契約が全くの無駄、ということもない」
「というと?」
理事は言葉を溜めて、吐息の如く吐き出した。
「あれは強い……故にその力を、他の目障りなものにぶつけ、相討ちが最適だ。
邪魔なものが二つも消える……とても楽しみだとは思わないか?」
「な、成程……」
しかしながら、カイザーPMC理事の読みは甘かった。いや、正しくは予想外であった。
彼は既に、裏切るつもりでしかないことを。
❋❋❋
「あーはいはい。アビドスに今いんのは、小鳥遊ホシノと梔子ユメの二人……成る程なぁ、人数が少数とあったのはこれが理由か。もっと沢山いると期待してたんだが、これはちょっとなぁ」
カイザーPMC理事とのお話を終え、俺ちゃんはちょっと違法なホテルの一室にいた。理由は落ち着かせる場所が欲しかったのと、ちゃんと情報を集めたかったから。
それでちゃんと探してみれば、アビドスの状況がよーく分かった。借金があり過ぎて返済がやべぇのと、学園所属の生徒が二人でほぼ崩壊してんのってことが、俺ちゃんまたもや萎え気味だ。
(こりゃ今からでも契約破棄すっか?いや、それでは小鳥遊ホシノと戦えないしで破棄しないが、割に合わないことしてまで、カイザーに従っておくのもイヤだなぁ)
「………どのみち潰すつもりだ、あんな軍事企業被れ。いや、被れですらない。GのAな企業や、穴とハイムの会社や、アムーズなテックの会社を見習って欲しいものだ」
カイザーを潰す、それが今の目標だ。しかし今は、まだその時じゃあない。もっとカイザー全体が追い詰められた時、俺ちゃんが絶望を味わわせる。ドナゴムマジックで消してやるのさ!するってわけよ。それに、俺ちゃんはまだまだ足りないものが多いだよなぁ、これがぁ!武器に弾、移動の足、それらの準備や維持にも金が必要だし、活動する拠点もまだない。
「だから、それらが揃うか、アビドスや他の連中を取り込む。時期がきたら問答無用で始めるが……
まずは、湧いてきたゴミをゴミ箱行きにしますか!」
そう言った直後、ジュワッと壁が焼けたと思えば、轟音が鳴り響いた。俺ちゃんはホテルのモニターをちぎり、即席の盾にし事なきを得た。どうやら何者かがグレネードを投げ込んだらしい。全くもって、この場所は俺ちゃんを飽きさせるつもりはないらしい。
「さーて、グレネードを投げ込んだバカは……あそこにいる奴らか?」
吹っ飛んだホテルの壁からテラスを移動し、投げ込まれた方向を探してみると、これまた特徴的な四人組の女子達を見つけた。何やら話をしながらこちらを見上げているが、関係無い、殲滅だ。
「あんたらが何処のもんで、何をしにきたのかはどうでもいい。
殺してやるよ、ペンペン草共、できるもんなら生きてみろ」
「なっ、なんですってーーー!!!??」
「ねえアルちゃん、私達不味いことしたんじゃない?」
「もう遅いよ社長、ムツキ。あれ、本気で私達を潰す気みたい」
「す、すみませんアル様、私がしたせいでこんなことに……」
「と、とにかく!あいつを何とかするわよ!」
いつもの如くUnwelcome案件を起こした、便利屋68達。しかし今回は、ギャグでは済まされない自体に発展することになったのは、想像に難くない。