漂白が如く 卍解!   作:フェルトファン

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 人を斬り続けるその姿は、まさにバケモノである


二話 血ノ刃

 

 

 

 

 隊首会が終えた後、総隊長である山本からの言葉を聞いた隊長達は、それぞれ“人斬り”についての再び動き始めた。必死で捜索を行う各隊の中、一人だけ向かわずに隊舎へと戻っていた。

 

 

二番隊隊舎・隠密機動

 

 

 元々『護廷十三隊』と『隠密機動』はそれぞれ別の組織だったが、四楓院夜一が隠密機動総司令官を兼任している為、今は同じ組織となっていた。その為、他の隊員からは『隠密機動は二番隊にしかない』と勘違いされている者は多い。

 

「おう、砕蜂!帰ったぞ~!」

 

 そんな夜一は自身の隊舎へ到着した同時に、大声で帰宅されている事にいち早く気づいた一人の少女が近づいてきた。

 

「お、お帰りなさいませ、夜一様!!」

 

統括軍団長直属の護衛軍・砕蜂(ソイフォン)

 

 まだ少女であるのにも関わらず、隠密機動の中でかなりの実力を持っている。砕蜂は自身が尊敬する上司である夜一が白い羽織と靴を適当にそこら辺へ脱ぎ捨てるのを見て、後を着いて行きながら拾い集める。それから軍団長用の座椅子に座る夜一は、机に置いてある煎餅を食べながら、砕蜂から調査について聞き出そうとする。

 

「砕蜂、例の調査はどうなっておる?」

 

「"人斬り”について隠密機動隊を流魂街へ向かわせましたが……残念ながら目撃情報は未だに……」

 

「と言うことは、今回も収穫なしって事かのう。」

 

「力不足で申し訳ございません夜一様……」

 

「別に気にするな、お主も良くやったわ。」

 

 そういいながら夜一は砕蜂の頭を出る。最初は驚いているも、「よ…夜一様〜」っと何やら感動するほど涙を流す砕蜂はとても嬉しそうにも見えていた。

 

「しっかし、情報は身長だけじゃ~な....砕蜂、お主身長いくつじゃ?」

 

「へへへ〜━━━はっ!?し、身長は133でありまにゅ...あります!!!」

 

「そうか………いや何、“人斬り”と砕蜂の身長は若干似ているし、もしかしたら浮竹が言ってた通り案外子供かもしれんな。」

 

「た、確かに……ですが老人の可能性も低くありません。」

 

「まぁ〜そうじゃな……やはり身長だけじゃどうにも「おや、夜一サンの方でも調べいるんッスね。」おっ、喜助か!」

 

 調査について話し合う二人の前に、浦原と後から着いてきたひよ里が現れる。久々に会って喜ぶ夜一とは真逆に、砕蜂はまるで目の敵と言わんばかりな目浦原を睨み、疑問と共に怒鳴り声を上げた。

 

「浦原喜助!なぜ貴様がここに!?」

 

「お久しぶりですね砕蜂サン〜とは言っても、数日前に会ったばかりなんっスよね~。」

 

「何じゃ喜助珍しいな、茶でも飲むか?」

 

「いや〜できればそうしたいんっスけど、ちょっと気になっている事についてお話したいのですが……」

 

「し、失礼します!!」

 

 浦原が何かを語ろうとした時、まるで何かを発見し報告しようと慌てながら、隠密機動の一人である黒装束の者が現れた。

 

「さ、先ほど西流魂街・四十二番地区にて、“人斬り”が現れたとの目撃情報が入りました!!」

 

「おい喜助、さっき気になっている事とは……もしかして?」

 

「えぇ、どうやら僕が来たタイミングは奇跡的にバッチリみたいですね。」

 

 

☆☆☆☆

 

 

西流魂街・四十二番地区

 

 その地区なる大通りには、流魂街にしては華々しい家屋が立ち並ぶ街が多くある。西流魂街な中で最も大きく、何より男(・)を(・)興(・)奮(・)さ(・)せ(・)る(・)色(・)と(・)欲(・)が(・)塗(・)れ(・)た(・)地(・)区(・)でもあった━━━所謂、花街なのだ。

 

 人混みに目を遣れば、鼻の下を伸ばして店を吟味する男と、香油の芳香を漂わせる女が山ほどいる。

 

 そんな欲望や性欲で溢れ広がる街の中、たった一人だけ子(・)供(・)ら(・)し(・)き(・)姿(・)がなんの迷いも無く店に入るのだった。

 

「ねぇ……なんであそこに子供がいるの?」

 

「知らないわよ、ちょっと声かけたら〜」

 

 花街の中にある一つの店である遊(・)郭(・)では、遊女と呼ばれている上品な着物を着る女性達や男性客達が疑問を抱きながら、気付かれないようコソコソと呟いていた。なんせこの店には、全身布を被っている一人の子供らしき不審者が突然入ってきたのだ。

 

「…………」

 

 なんの言葉も無く勝手に遊郭の中へ入った途端に見つけた椅子に座り、手に持っている芋を食べ始める。店にいる人々からコソコソ見られるも、その子(・)供(・)は気にせずただ食べ続けているだけ。

 

 そんな時、ふと一人の遊女が近づいてくる。

 

「き、君!こんな場所で子供が来るべきじゃない。こんな所にいないでさっさとお家に帰った方がいい。」

 

 ━━と、自分より背が低い子供であると思い込む遊女は心配すると共に家に帰るよう伝えるが、彼女の言葉に耳を貸さず、ただ黙って食べ続けている。

 

「ちょっと聞いているの!?早くお家にk……「おい、ガキが勝手にウチの店に入ってきたって本当か?」━━っ…ろ、楼主様」

 

 するとそこへ、この遊郭の店主である目つきの悪い中年の男と、その護衛である二人の男もやってきた。そして“人斬り“を目にした途端、鋭い目つきへと変わった。

 

「全く困ったもんだな〜ここはお前みたいな小汚いガキが来る場所じゃね〜んだよ。それともお前さん、目当てな女でもいるのか〜?」

 

「楼主様……どうかここは私にお任せください。ちゃんとこの子を店から追い出しm「お前は黙って引っ込んでいろ!」━━っ」

 

 殺されるんじゃないのかと思い、助けに入り込もうとする遊女だが、店主である男からに項垂れ黙りこくってしまう。

 

「オッホン……さて話を戻そうじゃないか。ここへ来たって事は、痛い目に遭う覚悟を持っているって事になるな〜」

 

「………」

 

「おいガキ、今更怖がって何にも言えなくなったのか〜?なぁ聞いてんのか、あぁんっ!?」

 

 店主が護衛の一人である目つきの悪いも怒鳴り声を上げながら、胸ぐらを掴んだ。

 

 そのせいで手に持っていた芋を落としたと同時に被っていたフードも頭から少しずれてしまい、素(・)顔(・)を目にした男は驚きを隠せなかった。

 

「な……なんだコ(・)イ(・)ツ(・)の(・)眼(・)……気持ち悪りぃ!?」

 

 両瞳を目にしたは男そう叫び、慌てて手を離した。同じく楼主も最初は驚いたものの、何やら興味を持つかのようにジロジロと見つめていた。

 

「異形のガキか……しかし眼はともかく、顔の表情は他の女どもに負けないくらい良いな〜。それにこういった趣味の男どもも少なくない……女子(おなご)よ、痛い目に遭いたくないならここで働いt━━━ガアァッ!?」

 

 その時、最初に話しかけてきた遊女の髪飾りを盗み取った子供は、目に見えない速さで楼(・)主(・)の(・)首(・)を(・)突(・)き(・)刺(・)し(・)た(・)。それも一度ではなく、二、三度も刺し続けた。突然楼主も何がどうなっているのか理解ができず、突き刺された首から大量に溢れ出てくる出血を必死に押さえていた。

 

「あ゛……ギ……ぁぁ……ハッ━━━」

 

 だがその出血の量は酷く、痛みで苦しみ続けるまま、絶命してしまうのだった。そしてその光景を目の当たりにした者達は酷く唖然としており、いち早く護衛の一人が意識を戻した。

 

「クソッ……調子に乗るなぁ!!」

 

 護衛の男は自身の懐から短刀(ドス)を取り出し、刺し殺そうとする。すぐに危機を察知した子供は屍となった楼主から離れ、隠し持っていた刀(・)を手に取った。

 

「なっ…どっからそんな物をっ!?」

 

 いつの間にか刀を手にしているのを見て驚きを隠せなかった護衛の男は隙を見せてしまったせいで、刃によって両脚を斬られてしまった。

 

「アガッ………て、てめぇ━━━」

 

 足の力を失った男は倒れる寸前に刃で喉を刺され、声も無くその場で倒れてしまった。

 

「う…嘘やろ、谷川がこうもあっさり………まさかお前が人(・)斬(・)り(・)の(・)バ(・)ケ(・)モ(・)ノ(・)なのかぁ!?」

 

 目の前で同士が殺されたの見て驚愕するもう一人の男は、相手が噂で聞くあの“バケモノ”であると勘づいた途端、懐から拳(・)銃(・)を取り出した。

 

「噂のバケモノが、ただのガキやったとはのう……せ、せやけど!コイツの前じゃ、剣の腕も関係ないわ!」

 

 男が懐から取り出したのは、1(・)8(・)0(・)0(・)年(・)代(・)の(・)現(・)世(・)で(・)使(・)わ(・)れ(・)て(・)い(・)る(・)リ(・)ボ(・)ル(・)バ(・)ー(・)式(・)の(・)拳(・)銃(・)であった。現世とは違って流魂街で造られているのは限りで、入手するにも困難な武器の一つでもある。

 

「それに、お前を殺せば討伐金が大量に貰えるって聞いたんや!悪いけど……死んでくれやぁ!!」

 

 叫び声を上げると同時に銃の引き金を引いた。だが、向かってくる弾丸を避けながら素(・)早(・)い(・)動(・)き(・)で(・)銃(・)を(・)構(・)え(・)て(・)い(・)る(・)男(・)の(・)両(・)手(・)首(・)を(・)斬(・)っ(・)た(・)。

 

「イッ……ガアァァ!!!て、手ェェ…俺の手があぁぁ!?!?!」

 

 手が無くなった腕から溢れる出血と共に痛みのあまりに叫び声を出してしまう。その隙に子供は刃で男の胸を突き刺した。息絶えた男はその場に倒れてしまった。最後の一人が動かなくなったのを確認した子供は、楼主の首に刺した髪飾りを遊女に返そうとする。

 

「ヒッ………い、イヤァァァァア!!!」

 

 ━━が、髪飾りを持っている手を払い、叫び声と共に何処かへ逃げ去った。彼女だけでなく、光景を目の当たりにした他の者達も一斉に走り去る。

 

「殺した……ひ、人殺しよ!!!」

 

「死にたくない!そこ、退いてよ早く!!」

 

「逃げろぉ!!」

 

 皆が逃げていく内にもうこの場には用はないと決めたのか、楼(・)主(・)の(・)懐(・)か(・)ら(・)銭(・)が(・)入(・)っ(・)て(・)あ(・)る(・)小(・)さ(・)な(・)包(・)み(・)袋(・)を(・)盗(・)み(・)取(・)り(・)店から逃げるよう走り去った。

 

 

 

 

XXXXX

 

 

 それから数時間が経ち、必死に走り続けている内に気づいたら廃墟となった屋敷しかない森林に立っていた。一度足を止めた。顔を隠す為に深く被るフードに風が通り、彼(・)は心の中で“自分はなんなんだ?”と疑問を抱く。

 

 斬り続けてからどれくらい経っただろうかと考えながら、白い壁に囲まれている瀞霊廷を眺める。何を見て思ったのか分からないまま、少年は再び歩もうとする。

 

 

 

 

 

「なんじゃ、人斬りと呼ばれている者はどんな奴かと思ったら、意外と背は小さいの〜」

 

 

「━━━っ!?」

 

 だがその時、なんの足音も無いはずなのにいつの間にか背後から褐(・)色(・)の(・)女(・)性(・)が現れ、慌てたすぐ距離を離した。

 

「何じゃお主、そんなに儂から離れておって?おっ、もしかして絶景の美女の隣にいるのが初めてか〜♪」

 

「イヤイヤ、突然近くにやってきた夜一サンを見てびっくりしたんだと思いますよ。」

 

 しかも一人だけでなく浦原も現れ、夜一と呼ばれた女性の方へ近づていく。

 

「それにしても相変わらず早いですね〜夜一サン。」

 

「簡単じゃ喜助、彼(・)奴(・)の(・)足(・)跡(・)に(・)血(・)痕(・)が(・)か(・)な(・)り(・)残(・)っ(・)て(・)て(・)の(・)う(・)。おかげで探す手間がかからんで済んだわい。」

 

 ━━と、夜一の言葉を聞いた彼は思わず自身の足元に目を向けた。先ほどの遊郭で斬り殺した者達の血がこびり付いてしまったせいで、気づかない内に血痕の足跡ができてしまった。しかし今はこの場から逃げなかればならないと、少年は再び走り去ろうとする。

 

「そこまでだ人斬り!!!」

 

 しかし目の前には自身と同じくらいの身長を持つ砕蜂が風と共に現れ、その後すぐに多くの黒装束達も風次々と姿を現した。どこかに逃げ込もうにもすでに囲まれてしまい、もはや逃げ道さえも塞がれてしまった。砕蜂は、“人斬り”に向かって投降するように呼び掛けた。

 

「逃げても無駄だ!隠密機動隊が既にお前を完全に囲んでいる、大人しく投降しろ!一歩でも変な動きでも見せたら、我々は容赦無く貴様を斬r………」

 

 だが、なんの躊躇も無くが刀を鞘から抜いた少年は真っ先に砕蜂を斬ろうと距離を詰める。

 

「離れろ、砕蜂!」

 

「━━━━っ!」

 

 ほんの僅か数秒で危機に反応した夜一はすぐに避けるよう呼びかけた。その声のおかげで砕蜂は、何とかギリギリの所で刃を回避する事ができた。

 

「砕蜂三席っ!」

 

「人数はこちらの方が有利だ、一斉に奇襲をかけるぞ!!」

 

 当然何もしない訳にはいかないと黒装束達はそれぞれクナイや短刀を手にし、一斉に襲い掛かろうとする。しかしそんな彼らの攻撃を意図も簡単に回避した少年は素早い動きで刀を構え直し、黒装束達の身体中に斬り傷を負わせる。

 

「コイツ!なんて速さだ!?」

 

「ど、どこに行った!」

 

 もちろん黒装束達も反撃しようとするも回避さ、素早い斬撃を受けてしまった。相手はたった一人に対していつもより多く集まった機動隊は、僅か数分で半数以上も負傷者が増していた。

 

「ひ......ヒイィっ!」

 

 そして一人、目の前で仲間が斬られのを目撃し、思わず怖じけてしまう。殺傷を目にした者は命の危機を感じた途端、相手は此方を目にし刀を構えながら斬りかかろうとする。

 

「くるな......来ないでくれ!!」

 

 余りにも情けない声を漏らし、必死で命乞いをする。だが相手は止まらずもうダメかと思った彼は目を瞑った時、ガッキン!!!と、金属同士がぶつかる音が鳴り響く。

 

 隠密の一人を斬ろうとする寸前に浦原が自身の斬魄刀を手にして割って入り、危機一髪の所で刃を防いだ。

 

「どうも初めまして人斬りサン……まず最初に質問したいんっスけど貴方、一(・)体(・)何(・)人(・)も(・)の(・)人(・)を(・)斬(・)っ(・)た(・)ん(・)で(・)す(・)か(・)?」

 

 相手が持つ刃を目にした浦原が、真剣な表情で尋ねた。その刀の刃こぼれは酷く一度も手入りしておらず、何より刃(・)の(・)先(・)か(・)ら(・)は(・)乾(・)い(・)た(・)血(・)が(・)多(・)く(・)こ(・)び(・)り(・)付(・)い(・)て(・)い(・)る(・)。恐らく100人以上も斬り続けたのだろうと浦原はなんとなく察する。

 

「まぁ〜そりゃ答えませんよね……あっそうだ!よかったら僕の行きつけの飲食店で話しませんか?なんなら奢りますよ〜」

 

 当然ながら何も答える事がない少年は一度浦原から距離を離し、体勢を立て直そうとする。

 

「喜助、奴を捕えそうか?」

 

「いや〜ちょっと難しいですね〜。夜一サンこそ隙を見て相手の背後に回れますか?」

 

「問題ない……と言いたいのじゃが難しいのう。さっき部下達も同じ手を使っていたがすぐ斬られたし、相手の危機感はある意味厄介じゃな。」

 

 先ほど刀同士の押し合いに負けそうになる浦原に、今も負傷している部下達が戦った様子を見て難しいと判断する夜一。どうにか捕えないのかと考える。

 

 

「そんなもん、ゴリ押しすればええやろ!!!」

 

 突如、上空から降りてくるひよ里が叫びながら自身の斬魄刀を構えた。

 

「ぶっ手切れ、馘大蛇(くびきりおろち)!!」

 

 ━━と解号と共に刀の形態を変え、そのまま少年に向かって刃を振り下ろす。激しい轟音が鳴り、周囲から土煙が舞い上がったと同時にやり切ったと言わんばかりな表情をするひよ里は浦原の方に振り返った。

 

「どうだへっぽこ!な〜んも難しい事考えんと、さっさと倒した方がえぇに決まってるわ!」

 

「イヤイヤこれ……流石にちょっとやりすぎだと思いますけどね」

 

「ほ〜ウチに意見に反対するとは、えぇ度胸やないか!んやったら、さっさと捕まえt…「ひよ里サン、後ろ!」━━んな!?」

 

 舞い上がる煙から少年が現れ、刃で斬りかかろうとしていた。その直前に危機を察知した浦原が声を掛けてくれたおかげで、間一髪の所で回避する事ができた。しかもひよ里からの奇襲を受けてしまったせいで、身に付けている布がボロボロとなり、被(・)っ(・)て(・)い(・)た(・)フ(・)ー(・)ド(・)も(・)い(・)つ(・)の(・)間(・)に(・)か(・)無(・)く(・)な(・)っ(・)て(・)い(・)る(・)。

 

「なんや、まだまだピンピンしておるやないか…..えぇで!こっちも本気でやったr━━━は、はぁっ!?」

 

 相手がまだ怯んでいないと知ったひよ里は再び戦闘に入るが、目の前で少年の素顔を目にした途端に思わず言葉を積もらせてしまう。彼女だけでなく、浦原や夜一も驚きを隠せなかった。

 

 

 見惚れてしまう空色な両瞳

 

 血で染めてしまった漆黒の髪

 

 そして何より、美形な肌

 

 

「あれが..........人斬りの正体......?」

 

 そして、負傷者達の手当てを終えた砕蜂も驚きを隠せなかった。自身と同じ歳なのかも知れないであろう少年が隊員達を斬り殺していただなんて、想像もしなかったのだろう。

 

「な……なんやねん……まさかあの女(・)が人斬りなのか!?」

 

「多分そうでしょ「━━す━━」……ん?」

 

「━━す……こ........ろ━━━」

 

 

 

 

 

 

 コロシテヤル

 

 

 

 

 突如、殺意を増す少年から膨大な霊圧が溢れ出てくる。それはあまりにも異(・)常(・)で、霊圧を受けた大半の黒装束達は気絶してしまい、浦原達に関してはギリギリで耐えていた。

 

「な。なんなんだ………この霊圧は!?」

 

「これは予想外っスね!あの子から溢れ出てくる霊圧、下手したら隊長格……もしくはそ(・)れ(・)以(・)上(・)な(・)の(・)か(・)も(・)知(・)れ(・)ま(・)せ(・)ん(・)。」

 

「嘘やろ、こんなガキが……って!お、おいアレ!!」

 

 砕蜂の疑問にすぐ答えた浦原の言葉に信じられなかったひよ里は、目の前で更なる光景を更に驚愕する。

 

 膨大な霊圧が溢れると同時に、周囲から炎が舞い上がってくる。周りにあったはずの木や廃墟の建物も黒焦げになり、辺り一面は炎の海へと変わってしまう。炎が増し続けていく内に、少年の身(・)体(・)中(・)に(・)も(・)炎(・)が(・)包(・)ま(・)れ(・)て(・)い(・)く(・)。

 

 身体中に炎が包まれても平然と立っている少年とは反対に、喜助達は燃え広がる炎の熱のあまりに身体中から汗が滝のように流れていた。

 

「おい喜助、これはひょっとしてマズイじゃないか?」

 

「そうっスね.....流石にこれは、ちょっと厳しいっスね」

 

 

 この時浦原達はまだ知らない。これから起きるであろう困難が襲いかかることを━━

 





 一応リメイク作ですが、内容は前作とかなり大きく変わっていくので、どうかご了承ください。

 いつもお気に入り、しおり、感想もありがとうございます!

 
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