この作品はpixivに投稿した作品です。
コピペでもってきているのでところどころおかしいところがあるかもしれませんが多めに見てください。
また、キーボードのXとUがいかれてるのでおかしい部分があるかもしれませんが許して。
さらに、執筆当時と現在ではPと篠澤さんの関係がかなり変わってたり両親に対する描写があったりでコミュと変わってる部分がありますのでそこだけ注意してください。
登場人物
学P 名前を駿河玄(するがはる)という、大人っぽい言動をするが若者らしい無鉄砲さや博打に出たりもする、好きな色はオレンジ
篠澤 広 Pの担当アイドルであり、頭痛のタネであり、理解者、親愛度10済
P父母 学Pの両親、しっかりしているが天然をやらかす母としっかりしているようで割と適当な父、親子関係は良好
母:駿河水雪 cvイメージは下山田綾華さん(AC6のシンダーカーラ役の人)
父:駿河秋史 cvイメージは三木眞一郎さん(呪術の日下部先生が好きなので)
おじいちゃん 学園長のこと
以上はプロローグを書いている段階での登場人物であり増える可能性が大いにあります。ご了承ください。
補足:原作の学マスでは初星学園がどこにあるか明記されていません(ないよね?)が、今作品内では都内某所という事にしておきます、深い意味は無いけど…
【プロローグ】
初公演が終わり何とか一段落し、つかの間の休息を過ごしていたさる秋の日のこと…
とある一言で俺の休息は急速に終息を迎えた。
広「ねぇ、プロデューサー。」
いつも通り話しかけてくる篠澤さん。
P「なんでしょう、篠澤さん。」
広「家に行きたい。」
P「...?」
数秒の間、脳が解を求め脳細胞を稼働させるが...悲しいかな、単純な疑問を繰り出すことしか出来なかった。
P「だ、だれの?」
広「プロデューサーの。」
P「寮ではなく?」
広「そう、プロデューサーの実家。」
P「な、なぜ?」
広「えっとね…」
話を聞けば2組の友人である"倉本千奈"さんと"花海佑芽"さん、両名とも初公演の際にプロデューサーが付いた。
その時家族に挨拶に行った、という話を聞いたそうだ。
確かに親友2人がそのような経験をしている中で自分だけそれが無い、ので経験して見たい気持ちは理解出来る、しかしながら滲み出る当然の疑問を俺は聞かずにはいられなかった。
P「なるほど、話は分かりましたが1ついいでしょうか。」
広「うん、いいよ。」
P「なんで俺の実家なんですか?話の流れ的に俺が篠澤さんの実家に行くならまだ分かりますが…」
広「…会ってみたいから。」
P「ウチの親にですか?」
広「そう、この前プロデューサー、電話してたでしょ。」
確かに2週間ほど前に突然かかってきたそれは母親からであったし事務所代わりの教室で出てしまっていた。
内容は端的に言えば{今年の年末は帰ってくるのか}と言う内容だった、その時に確か[近いうちにひと段落する予定だから今週末に1回顔を見せる]と言っていたはずだ。
P「あぁ…聞かれてましたか、それで断片的な内容から推測したんですね。」
広「…聞こえてたのは[年末][忙しい][週末][顔見せる]だけだったけど…ね。今週末は3連休だし、きっとここだと思った。」
この時の俺は、恐らくその感情を全く隠すつもりなんてなかったんだろう。
広「ふふふ、やられた!って顔した…そういう顔も、好き。」
今日この日までPとアイドルの関係になり半年ほど経つが、常々俺はこの人に勝てることはないんだと思わされてしまう...ちょっと情けない。
P「しかしですね、百歩譲って俺の親や俺自身がOKを出したとしても学園が許可を出さないでしょう、プライベートでのアイドルとの外出、さらに外泊なんて。」
そうだ、いくら篠澤さんが行きたいと言っても学園の許可が下りなければそのようなことはできないのだ、学園長が許すはz
P「なんですか?そのドヤ顔で持っている外泊許可書に見える謎の普通紙は...」
...あぁ、やっぱり
広「ふふ、許可書、おじいちゃんに頼んだらくれた...よ。」
P「で、ではその、篠澤さんの今週末の予定とかは..」
俺は今後もこの人には...
広「...もちろん、空けてるよ。」
P「さいですか...」
こうして俺の担当連れの帰省が決定されたのだった。
【幕間】
さて学園のP科の皆様、この連休はいかがお過ごしでしょうか。
俺は今、担当アイドルと新幹線で実家に向かっています。
...本当にどうしてこうなった。
今日の篠澤さんの格好はいつもとかなり違ったコーデをしている。
全身黒を基調にしたコーデ、上からキャスケット帽、ライダースジャケット、インナーは白のティーで下はジーパン。
今朝の第一声は
P「誰⁉」
だった。
一応、篠澤広と周囲にばれないかつ普段着ない恰好をしてみたかった、という動機での行動だったらしい。
窓の方をチラリと見やると外の光景を眺める横顔がある、しばし見蕩れる。
広「...そんな私の顔見て、どうしたの?」
P「いえ、そんなに外を見て珍しいものでもあったかな、と思っただけです。」
眼鏡を正しながらポッと思い浮かんだ言い訳を述べた。
広「珍しいかはわからないけど...楽しい、よ。」
P「それは良かったです。」
広「...」
すべてを見通しているよううなオレンジ色の瞳が、ジッと俺を見据えていた。
P「な、なんですか」
広「...なんか、プロデューサー。楽しんでる?」
P「否定はしません。」
広「ふーん...そっか。」
窓に視線を戻そうとする篠澤さんに、つい言葉が出た
P「ですが、たまにはこういうのも悪くないかもしれません。」
笑顔で微笑み振り返った篠澤さん
広「私も、同じ気持ち。」
俺は何とも言えない気持ちになりながら鼻を掻いた。
【1話 郷愁】
新幹線で1時間、そこからタクシーを拾って10分、市の中心部から少し外れた位置にその駅はある。
潮風を受けて赤錆びた鉄骨がチャームポイントのその駅、自分にとって馴染み深いそれは帰郷を思わせるには十分であった。
キャリーバッグを転がしながら窓口へ行き厚紙の切符を2枚、終点行きを買って手渡す。
未だに厚紙の切符である事に少しばかりの感動を覚える。
P「3年振りでもここはあまり変わりませんね。」
ホームに向かう階段を登りながら呟いた、変わらない優しさが少し嬉しかった。
広「プロデューサー、初星学園に入学してから帰ってないんだ。」
P「えぇ、かなり無理言って初星学園に入りましたから…ですから俺もこの前の急な電話には驚きました。」
広「…仲、悪いの?」
P「そういう訳ではありません、俺が夢を追う道を取りましたから…方向性の違い、ですね。」
広「ふふ、それなのに私を選んじゃったんだ。」
ニッコリ、と言った表情で微笑みを浮かべる。
P「嬉しそうな顔で言わないでください。」
広「だって、嬉しいものは嬉しい…から。」
俺はどうも恥ずかしくなってしまいメガネを正した。
篠澤さんのキャリーバッグは俺が往復することになった。
ホームに降り立つ、単線の狭いホームには人の姿は見えない。
広「…そういえば、プロデューサーの地元ってどんなところ?」
P「そうですね、一言で言えばド田舎ですね。
あるのは田んぼと森に川、俺が学園に入ってからスーパーとコンビニが1件できた、とは聞きました。」
広「…なんて言うか、意外。」
P「そうですか?」
広「うん…そう考えると、私、プロデューサーの事…あんまり知らない。
プロデューサーは私のあんな事やそんな事まで知ってる、不公平。」
P「そんな事をいわれてもですね…」
広「だからこの旅行の中で、プロデューサーの事…色々知りたい。」
そうしている内にガタンガタン、と自身の存在を主張するような走行音が耳に届く。
1両編成の小さな電車、扉が開く、降りる乗客もなく、伽藍堂の席に腰を下ろす。
広「…ねぇ、プロデューサー。」
P「なんでしょう?」
広「プロデューサーの両親には、私がついて行くこと…伝えたんだよね?」
P「はい、もちろん。」
広「...何か…言ってた?」
少し不安そうな顔をする篠澤さん、少し珍しな、と思って意地の悪いことを言ってみた。
P「いつになく殊勝な事を言いますね、そんなに気になりますか?」
広「むぅ…プロデューサーの意地悪。
…気にならないわけ、ない。家族の距離感とか、あんまり分からないから。」
当然だった、篠澤さんは中学生の年齢で海外の大学を出ている、向こうではハウスキーパーさんが居たようだ篠澤さんが[家族]といた時間はあまりにも短い。
P「すみません、失念していました。
母曰く{玄が連れてくるなら歓迎するわ、お嫁さんじゃないのが残念だけど}との事です。」
広「…今からでも彼女にしちゃう?」
P「冗談はやめてください、本気にしますよ?」
広「ふふ、嘘つき。でも…ね、」
さっきまでの殊勝な態度はなんだったのか、打算なくこういう事を言うから、俺はあなたにのめり込んでしまう。
広「いつかそうなったら、嬉しいな。」
俺の心に巣食う
俺は無言で鼻の頭を掻いた。
【2話 先生】
電車を終点で降り路線バスに揺られてさらに数十分、ようやく目的地のバス停留所が見える。
終点
周囲を見回せば田んぼ、田んぼ、畑、時折民家…遠くに見える大きな建物はこの地域唯一の学校だ。
広「プロデューサー…バッグ持ってぇ。」
P「駅で持った時も思いましたけど、何故こんなに重い荷物を持ってきたんですか?何が入ってるんですか?これ」
広「ふふ、秘密…」
P「まあいいですが...」
キャリーバッグの柄を伸ばして両の手で転がす、コンクリの道路に「ゴロゴロ」というタイヤの回る音が鳴る。
頭の中で地図を広げる、実家まではさほど距離は無いが寄りたい場所があった。
P「篠澤さん、少し遠回りになりますがいいですか?少し寄りたいところがありますので。」
広「うん、いいよ…でもね、プロデューサー。」
P「なんです?」
広「あんまり遠いと、荷物が1つ増えるかも…」
P「その時はその辺に捨てていきます、死ぬ気で歩いてください。」
広「ふふふ、知らない土地で置いてかれたら…私、どうなっちゃうのかな。」
歩みを少し遅くした、篠澤さんに合わせている訳では無い、荷物が重いのだ…そういうものなのだ。
広「…」
何も言わずに笑をたたえる彼女、さっきよりも「カラカラ」と鳴るタイヤの音がよく聞こえた気がするのは、きっと気のせいだ。
実家に帰る為に曲がる道を真っ直ぐ進んだ少し先、1件の家と蔵の前に立っている。
古い平屋、表札には石川と書かれている。
インターホンなんてない、俺は玄関の戸をあけ声をかけた。
P「先生、こんにちは、いらっしゃいますか?」
倉庫の方から声がした。
??「おう、こっちだー、誰だか知らんがちょっと待っててくれ。」
俺は大人しく[先生]が来るのを待った。
広「先生?」
P「ええ、俺の中学までの恩師です、今の俺があるのはこの人のおかげでもあるので…先に挨拶をしたかったんです。」
広「そうなんだ。」
少しすると初老の男性が蔵から出てきた。
線は細いが農作業の賜物だろう身体は締まっており年齢よりも若く見える、髪は所々白くなっているが健在で優しそうな顔をしている。
P「先生、お久しぶりです、ご無沙汰してます。」
先生、と呼ばれたその人は一瞬[?]を浮かべるが記憶の引き出しを漁るように少し考えた後に答えた。
先生「お前、玄か?駿河さんとこの坊!」
P「坊はやめてください、お久しぶりです、茂先生。」
茂「なんだこんなデカくなりやがって…スーツも着慣れてんな、立派になってなぁ」
P「いえ、自分なんてまだまだで…先生、これお土産です、食べてください。」
バッグからお土産のせんべいを取りだし手渡す、先生は甘いものはあまり食べないはずだ。
茂「はは、教え子からこんなモン貰っちまうようになって、俺も歳をとるわけだ…で、そっちの嬢ちゃんは?」
広「初めまして、篠澤広…です。」
茂「…嫁さん?」
P「違います、俺の…担当アイドルです。」
茂「そうか、そうか…玄ぅ、出来ないことを恥じてないか?予想出来ないものを恐れてないか?」
P「はい、俺は先生のその言葉を忘れた日はありません、その言葉があったから…今の俺があります、本当に…」
肩に手を置かれ言葉を遮られた。
茂「そこから先はお前の成すべきことを成した後に聞かせてくれ、お前の終点はここじゃない、そうだろ?」
顔を上げて目を見る、かつて俺を叱ってくれた先生の目は、今でも変わらない熱を持っていた。
P「はい。」
茂「ならいい、広ちゃんだったな。」
広「は、うん…はい?」
茂「ははは、かしこまる必要はないぞ、玄が固すぎるだけだ。」
広「そうなんだ、プロデューサーは…いつもこんな感じだから。」
茂「確かに玄は素直じゃないし堅物だし無愛想だ、でもそれ以上の優しさを持ってるやつだ。」
広「うん、知ってる…とっても。」
茂「そうか、なら俺から他に言うことは無い…玄を頼むな。」
広「うん、頼まれた。」
何だか気恥しい…
茂「まだ実家の方に顔だしてないんだろ?早く行ってやれ、きっと待ってるぞ。」
P「はい、失礼します。」
一礼して、振り返り歩き出す。
広「プロデューサー。」
P「どうしました?」
広「…ううん、なんでもない。」
P「そうですか。」
その後はお互い沈黙を楽しむように家路に着いた。
「カラカラ」と鳴る音が大きく感じるのは、きっとせんべいの重さじゃないだろう。