ホロライブライダーズ 不死身の闘牛(ザ・リメイク) 作:プロトタイプ・ゼロ
はい!ついに!ついに始まってしまいました!!ホロライブライダーズ!!
第一話「ハジマリノ鐘はいつも突然に」
様々な種族が手を取り合い、仲良く暮らす……そんな夢のような世界が実現した唯一の街――ホロライブシティ。世界の中心に存在するホロライブシティのさらに中央には、近未来感溢れるどのビルよりも未来構造になり、雲を貫くほど高いビルが存在している。この世界で暮らすすべての種族達は、そのビルの事をホロライブタワーと呼んでいる。
あらゆる世界、あらゆる次元から少女たちが集まり、始まりの少女によるたった一人のアイドル――ホロライブが夢と希望を人々に与えていた。
そうして今、ホロライブシティは……
「さぁさぁ、怯えろ!! 恐怖しろ!!」
別世界からやってきた転生者が変身する仮面ライダー達によって蹂躙され支配されていた。数年前に始まったデザイアグランプリ……人類史上最悪と言ってもいい祭りが開催されたことで、あらゆる場所から現れた転生者達がデザイアポイント――通称「DP」を稼ぐため、その時その時で決められたルールを守りながら暴れている。
今回のルールはただ一つ……"参加者以外に被害を加えないように恐怖心を与える"ことである。仮面ライダーの力というのは強大であり、少し殴っただけで人を殺せるほどのパワーを持つ。そのためやり方さえ間違えなければルール違反にはなることはない。
今暴れているこの転生者の頭の中にはそんなルールを守ることなど一切入っていないが、参加者以外を無闇に傷つけていないため一応ルール違反ではない。
「ひひ……合法的に暴れられるって最高だわぁ!! 元の世界だとこういうことすると捕まるからなぁ!!」
元の世界で殺人や窃盗を繰り返し何度も刑務所に入れられたこの転生者は、自ら命を絶ち罪を償う機会を手放してこの世界に転生してきた。そしてとある神により仮面ライダーの力を与えられ、デザイアグランプリに参加することで暴れられる機会を伺っていた。
ルール上転生者のやりたい放題できるものが時々訪れる。それを辛抱強く待ち続けた転生者は、今がその時だと感じたのだ。
「あん……? おぉ、おぉ……こんなところにかわい子ちゃんいるじゃねぇのさ」
転生者の視線は瓦礫の間に挟まり動けなくなっている一人の少女を射止める。その視線には下賤で邪な感情があり、向けられた少女は瞳を大きく動かし脅える。
白い髪から覗く大きな獣耳とお尻から生えている五芒星の入った尻尾が特徴的な少女の名は白上フブキ。ホロライブで活躍するアイドルの一人だ。仮面ライダーがホロライブシティで暴れていると聞き、他の住人を逃がしていた彼女は上から降ってきた瓦礫の下敷きになり、こうして動けなくなっていた。
「ひっ……こ、来ないでください!!」
「へへっ! いいねいいねぇ!! その怯えよう最高だぜぇ」
カチャリ、カチャリ……
転生者は瓦礫に挟まっているフブキに近づく。わざわざ変身を解除しニタニタとゲスい笑みを浮かべながら。
カチャリ、カチャリ……
そうしてフブキの目の前で転生者が立ち止まる。その場にしゃがみこみ、フブキの顎を掴む。
「なぁ、助かりたいか? 助かりたいよなぁ? だが残念、お前は助からな〜い」
口を大きく開けて嘲笑う。腹を抱えてフブキを指差し。それにフブキは拳を強く握る。
「それじゃあ、お遊びはこれくらいにしようかなぁ〜」
「そうか? もっと遊んでいけよ」
「あ……?」
突然声をかけられたことに唖然とし後ろを振り向く。そして飛んできたのは拳だった。
「ぐひゃ!?」
「……ふん」
フブキを助けたのは自分と年の近い少年だった。仏頂面な表情をした少年を眉を寄せしわを作っている。見るからに苛ついていることがフブキにはわかった。
「な、なんだテメェ!!」
「うるせぇよ。お前みたいなクズに名乗ってやる気なんかねぇ……どうせここで倒されるんだ」
少年の言葉に転生者が怒り狂うように地団駄を踏むと、その姿が醜く変わる。その姿は赤を基調としたクワガタをモチーフとした仮面ライダーだった。だがどこか歪んだような形をしている。強いて言うなら現実的な生物に近づけた、と言ってもいいだろう。
その名は仮面ライダークウガ・マイティフォーム(S.I.C)である。その姿を見た少年は一つ舌打ちをすると、懐から牛のマークがついたコアがはめられたデザイアドライバーを取り出し腰に装着させる。そして肋骨と門を合わせたような形状のバックル――ゾンビレイズバックルをデザイアドライバーにセットさせる。
『SET』
左手で右腕を払うような動作をしたあと小指と親指を突き出しながら胸をなぞり、上半身をわすかに後ろへ反らしてから左手を掲げる。
「変身!!」
そしてサイドに頭蓋骨を模した「ウェイキングキー」を回し、ウェイキングキーを回すことにより扉が開き中からゾンビの手を模した「インベードハンド」が飛び出す。
『ZOMBIE』
少年の体が黒い素体姿――エントリーフォームになると、デザイアドライバーから「ZOMBIE」と表示されたエフェクトが紫色のまるで肋骨状の模様が浮かぶ装甲「アンデッドチェスター」に変化し、エントリーフォームの上半身に装着される。それと同時に左腕には毒を作り出す「ポイズンチェンバーアーム」が実装され、そこから更にオレンジ色の鋭い爪のような見た目をした「バーサークロー」が延びている。
『READY FIGHT』
紫色の闘牛を模したマスク――バッファヘッドの複眼が一瞬だけオレンジ色に光り、仮面ライダーバッファへと変身した少年は右手に装備したチェンソー型の剣――ゾンビブレイカーを肩に担ぐ。
ゆっくりと歩き出しながら左手でちょいちょいと相手を煽るように指を動かす。それにより頭に血が上がり頭をかきむしるような動作をしたS.I.Cクウガは「調子乗るんじゃねぇぞぉゴラァ!!」と走り出す。
S.I.Cクウガの勢いに乗った拳を胸で受け止め、その胴を蹴るとゾンビブレイカーで斬り上げる。宙に浮いたS.I.Cクウガを振り下ろしたゾンビブレイカーで地面に叩きつけ、そして動けないように踏みつける。
もう一度ゾンビブレイカーを肩に担ぎゆっくりと動かしてデッドリーポンプを刃先まで上げることで起動する必殺待機状態へと移行させる。
【POISON CHARGE】
poi-zom圧力の向上によりテリブルチェーンの回転数が大幅に上昇し、高速回転する刃先に毒々しいオーラを纏っていく。ゾンビブレイカーを何度も何度もS.I.Cクウガに叩きつけるように斬り裂く。毒が体内に注入され続け苦しそうにうめき声を上げるS.I.Cクウガだが、バッファにより踏みつけられているため動けずどんどんゾンビブレイカーの斬撃を食らっていく。
「これで終わりだ」
踏みつけていた足をどかしS.I.Cクウガの襟を掴んで無理やり立たせるとバッファヘッドで思いっきり頭突きをし、そしてもう一度ポイズンチャージを行ってデッドリーポンプを戻す。
【POISON CHARGE】
【TACTICAL BREAK】
更に回転率が上昇し威力が底上げされたゾンビブレイカーの刃先をS.I.Cクウガの腹に押し当て、上空へと吹き飛ばす。そしてゾンビブレイカーの刃先が回転をやめるのを確認すると後ろを振り向き歩き出す。その背後で落ちてきたS.I.Cクウガが爆発した。
「つ、強い……見たことない仮面ライダー、だ」
一連の流れを見ていたフブキがそう呟く。その声が聞こえたのかバッファがフブキの方へ顔を向ける。フブキは突然視線を向けられたことに驚き萎縮する。
バッファはそんな事お構い無しにフブキの元へ近づくと。ゾンビブレイカーを地面に突き刺し瓦礫を持ち上げ放り投げる。
「あ、ありがとう……」
助けられたことにお礼を言うがバッファはその言葉を無視するようにゾンビブレイカーを手にして去ろうとする。
「あ、待って!!」
それを見てフブキは咄嗟にバッファを呼び止めてしまう。だが幸いにもバッファは足を止めてフブキの方を見ている。フブキは意を決して口を開いた
「あ、あの……お名前は!?」
なぜそんな事を聞いてしまったのか、そう恥ずかしくなるフブキは服を掴む。
「……バッファ。仮面ライダーバッファだ」
だがバッファは小さくそう答えると今度こそ足を止めることなく歩き出した。
残されたフブキは心臓を掴むように手を添えると、
「……バッファ」
嬉しそうにその名前を呟いた。
〜〜〜〜〜〜
仮面ライダーバッファとS.I.Cクウガが戦闘を行っていたホロライブシティとはまた違う広大な草原が広がる場所。グリム草原にて黒い龍を従えた黒騎士――仮面ライダーリュウガがクワガタとダイヤを模した仮面ライダーギャレンと戦闘を行っていた。
醒銃ギャレンラウザーを持ち遠距離戦闘を得意としたギャレンが近づけさせないように光弾を撃ち出すが、リュウガも手に持った黒龍を模した銃――ドラグバスターで撃ち落としながら近づいていく。
「くっ……聞いてないぞ!! リュウガが遠距離武器を使うなんて!!」
そう文句を零しながらギャレンがダイヤの2とダイヤの6のカードを取り出し、醒銃ギャレンラウザーにスラッシュさせていく。
【BULLET】
【FIRE】
アルマジロアンデッドとファイアフライアンデッド。2つのアンデッドが封印されたカードの力が醒銃ギャレンラウザーに宿る。
【ファイアバレット】
醒銃ギャレンラウザーの銃口から高熱の炎が弾丸となって繰り出される。それと同時にリュウガはカードデッキから引き抜いた1枚のカードをドラグバイザーにセットした。
【ガードベント】
リュウガの手にドラグブラッカーの腹と腕を模した盾――ドラグシールドが装備され、それを使ってファイアバレットを防ぐとドラグシールドをギャレンに投げつける。
「うおぉっ!? ちょ、おま!! 投げるなよ!!」
やはりギャレンが文句を言うが、リュウガはガン無視して一気に距離を詰めるとギャレンの手から醒銃ギャレンラウザーを叩き落とし踏み壊す。
「ふん!」
「ぐえぇっ!?」
武器を壊された事で驚き大きな隙を作ったギャレンを殴り飛ばし、カードデッキからカードを引き抜いてドラグバイザーにセットする。
【ファイナルベント】
どこからともなく黒い龍――ドラグブラッカーが舞い降りると口から黒い炎を吐き出す。その炎がギャレンの足元に当たると石化し動けなくなる。
リュウガは少しずつ浮遊しそしてライダーキックの構えをとると、足に黒い炎を纏いギャレンに蹴りを放つ。
ドラゴンライダーキックが炸裂したギャレンは汚い悲鳴を上げながら爆散し、光りに包まれてデザイアグランプリから退場する。
「あの程度の強さで仮面ライダーを名乗っていたのかよ……」
リュウガが変身を解くと誰が見ても美少女だと言うであろう少女が現れる。
赤いカチューチャに黒と紫色が特徴的なワイドスリーブパープルジャケットという上着に白のドクロが描かれた黒いシャツ、色を合わせるように履かれた黒いスカートという服装。クールな感じに見える少女は苛立つように髪をかき上げると、ため息を吐いた。
「はぁ……まぁ、わかっていたことだけどさぁ。転生者ってのは実力があるやつとないやつではっきりと分かれるんだな」
目を細くし上空に浮かぶ巨大な城を睨みつける。
上空都市メサイア。人々の希望の地と呼ばれる場所をしばらく睨みつけた少女は、脳内に語りかけるように口を開くとまたため息を吐いて歩き出した。
向かう場所は誰もが手を取り合う理想の都――ホロライブシティ。
どうだったでしょうか!!
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ではでは!また次回でお会いしましょう!!