ホロライブライダーズ 不死身の闘牛(ザ・リメイク)   作:プロトタイプ・ゼロ

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最近病院続きで大変でござる。仕事に影響はないから助かってるけど……休日ってみんななにしてる? 俺仕事してないと暇で暇で……もうやだぁ


第四話「亀大砲と黒狐」

 

 

 バッファとオシリスはお互いが今日初めての共闘とは思えないほど息ぴったりのコンビネーションを披露していた。カメバズーカの放つ爆弾をオシリスがレイズシールドで真上に弾き、その後ろからバッファが飛び出しゾンビブレイカーでカメバズーカを斬りつけ、そして顎を蹴り上げる。

 

「い、痛いじゃないか!! この!!」

 

 カメバズーカが後ろへ大きく飛びバズーカ砲をバッファに向け発射する。だがバッファは姿勢を低くして駆け出し、その弾を避ける。バッファに当たらなかった弾はオシリスがレイズシールドで弾いた。

 

「お前、案外強いな……」

 

「へへん! これでも盾の扱いには慣れてるんだよ!!」

 

 変身前はふわふわした感じで頼りなさそうに見えたユメだったが、オシリスに変身しレイズシールドを構えたユメはその低スペックが仕事していないのではないかと思うほど俊敏に動き確実にバッファのサポートに入っていた。

 

 カメバズーカの放つ弾はいくら強固な装甲を持つバッファでも弾くのは難しく、一撃でも貰えば大ダメージを受けるだろう。バッファでさえそんな威力だと予想できる中アームドシリーズのレイズシールドを持っただけのオシリスは臆することなくレイズシールドで受け止めたりしてる。

 

 バッファはカメバズーカの甲羅にゾンビブレイカーを叩きつけ、斬り降ろす直前に甲羅を使ってデッドリーポンプを刃先まで上げる。高速回転し始めたゾンビブレイカーで十字になるように斬りつけると、インプットリガーを押しテリブルチェーンに毒属性のオーラを纏わせる。

 

『TACTICAL BREAK』

 

「テメェのその面倒な大砲叩き折ってやる!!」

 

 カメバズーカのバズーカ砲をゾンビブレイカーで斬り落としそのままカメバズーカをオシリスの方に蹴り飛ばす。

 

「うえぇ!? ちょ、ちょっと!?」

 

 いきなりのことで慌てながらレイズシールドでカメバズーカを真上に弾き飛ばしたオシリスに向けて、バッファは走り出すと同時に「そのまま盾構えてろ!」と叫び、レイズシールドの上に飛び乗る。

 

「ほら、飛ばせ!」

 

「もぅーーーー!!」

 

 オシリスが足に力を入れ勢いよくバッファを上空に飛ばす。落ちてきたカメバズーカをすれ違いざまにもう一度ポイズンチャージしインプットリガーを押したゾンビブレイカーで斬りつける。

 

 地面に落ちたカメバズーカはその場で爆破しバッファは少し離れたところに着地する。なおオシリスは爆破に巻き込まれて吹き飛んだ。

 

「よし、倒したな」

 

「良しじゃないよ!? 私巻き込まれたんだけど!?」

 

 吹き飛びながらも綺麗に着地したオシリスが変身を解きバッファに詰め寄る。プンプンと怒っているオシリスもといユメはバッファの肩を掴むと前後に揺らす。

 

「こ、この……揺らすな!!」

 

「痛〜〜い!」

 

 ゴチンと頭にげんこつを喰らい星がキラキラと回る。

 

「もう! 流石にアレは酷いと思うんだけど!?」

 

「知るか。あんなところに突っ立ってる方が悪い」

 

「君が盾の上に乗って飛ぶからだよね!?」

 

 戦闘が終わりギャーギャーと喚くユメに対して、無愛想に顔を逸らす道長。そんな2人のやり取りをとある人物が中断させた。

 

「す、すっごーーい!!」

 

 そう、戦闘が始まってから終わるまでずっと安全そうな場所で終始眺めていたフブキである。その瞳は誰が見てもわかるくらいキラキラと輝いており、獣人らしく素早い身のこなしで道長に近づくとその手を取りブンブンと上下に振る。

 

「凄い!! 凄いですよ!! さっきの戦い!! カメバズーカが誇る最大の攻撃と言えるバズーカ砲を斬り落とし、そこからさらに味方の盾に乗って空中に飛ぶ発想力!! しかも今日初めて組んだとは思えない抜群のコンビネーション!!」

 

「ちょ、おまっ……やめろ!!」

 

「むぅ……面白くない!」

 

 キラキラと輝く瞳を向けられ居心地が悪くなった道長のことなど見えていないのか長々とフブキが語り、それを見てユメが少しだけ頬を膨らませる。

 

「だぁもう!! 離せこの!!」

 

「わわっ!? あ~すみませんね、私特撮が大好きなもので……つい」

 

 特撮という言葉に道長とユメは首を傾げる。その言葉は二人にとって聞いたことのない言葉だった。

 

「……なんだそれ?」

 

「えぇ!? 特撮番組を知らないんですか!? 仮面ライダーに変身しているのに!? ということはまさか転生者ではない……?」

 

 道長が特撮を知らないことがよっぽど初諾を受けることだったのか、フブキの背後にまるで雷が落ちたかのような表情を浮かべブツブツと独り言を呟き始める。

 

 その中の「転生者」という単語にユメが反応した。

 

「転生者だったらその……特撮っていうのは知ってるものなの?」

 

「まぁそうですねぇ〜。私たちにとっては馴染みの深い言葉ですし、別の世界からやってきた人にとっても馴染みのある言葉だと思いますよ? お二人は違うんですか?」

 

「あいにくと俺には記憶がないからわからん」

 

「なるほど〜そうなんですね! それは大へ……ん?」

 

「へぇ~記憶がないんだね……ん?」

 

 あまりにもさらっと道長が「記憶喪失」発言というとんでもないことを言うため、二人は普通にスルーしそうになりバッと道長の方に顔を向ける。

 

「な、なんだよ……」

 

「「記憶ないの!?」」

 

「うるせぇなお前ら……」

 

 げんなりするかのように道長はため息を吐いた。だがその瞬間凄まじい殺気を感じ、二人を庇うように周囲を見渡す。その様子に二人が困惑したように首を傾げているが、今の道長にそんな二人に構っている余裕はなかった。

 

 パチ、パチ、パチ、パチ……一定の速度で叩かれる拍手の音が響く。瓦礫の山となった場所の上に腰掛けた一人の人物が、3人の様子を眺めていた。

 

 それは黒い狐を思わせる見た目をしていた。全身が真っ黒な装甲に覆われた仮面ライダー。その名前は――

 

「……クロス、ギーツ……っ!!」

 

 この世界におけるデザイアグランプリを開催した黒幕。そんな存在が道長達を見下ろしていた。

 

 ギリッと歯軋りが聞こえてくるくらいクロスギーツを睨みつけるフブキ。道長も警戒しながらいつでも駆け出せるようにゾンビブレイカーを構える。唯一ユメだけは現状を理解できていなかった。

 

「……ユメ、フブキ連れてどっかに逃げろ」

 

「えぇ!? 逃げろって言われてもどこに逃げればいいのかわからないよ!?」

 

「どこでもいいからさっさと逃げろ!!」

 

 混乱しているせいで動きが鈍いユメに苛立ち怒鳴る。いきなり怒鳴られたユメはビクッとしながらもフブキの手を掴んで走っていく。その際喫茶店の店長をしていた少女とすれ違うが、二人は気にしている余裕はなかった。二人が遠ざかっていくのを見届けた道長はクロスギーツから目を離さないように警戒する。

 

「やれやれ……ずいぶんと嫌われたな。そんなに警戒したってまだ何もする気はねぇよ」

 

「はん! いきなりラスボスが現れたら誰だって警戒するに決まってんだろ!!」

 

 肩を竦めるクロスギーツに対して皮肉を込めて愚痴る。

 

「というかお前がラスボスだろうがなんだろうが、今のところは別にどうでもいい。お前をぶっ倒せば全部解決するだろ」

 

 ゾンビブレイカーをクロスギーツに向けると、クロスギーツは頭が痛いとでも言うように抑えると瓦礫の山から飛び降りる。

 

「はぁ……ったく。じゃあ、少しだけ相手してやるか」

 

「言ってろ!!」

 

 走り出すと同時にすぐさまデッドリーポンプを刃先まで上げポイズンチャージを行うとインプットリガーを押す。ゾンビブレイカーのテリブルチェーンという鎖鋸が急速回転し始め、禍々しい毒属性のオーラを纏わせる。

 

「オラァ!!」

 

「ふん」

 

 ゾンビブレイカーをクロスギーツに叩きつける。だがクロスギーツは片手でテリブルチェーンを受け止めると、ゾンビブレイカーを弾き飛ばしバッファに蹴りを入れる。

 

 勢いよく吹き飛ばされゴロゴロと地面を転がったバッファはすぐさま立ち上がるが、その瞬間には目の前にまで来ていたクロスギーツの飛び蹴りを顔面にマトモに食らってしまい、また吹き飛ばされる。

 

 悲鳴を上げながら建物にぶつかり地面に落ちる。首根っこを掴まれ強引に立ち上がらさせられると腹に一発拳を入れられ、そして膝をついてしまったと同時に踵落としを喰らう。

 

 クロスギーツはギーツバスタークロスを召喚するとブーストクロスチャージャーと呼ばれるギーツバスタークロスのエネルギー過給機を引き、弾倉――バスターリボルバークロスのエネルギー密度を急激に上昇させるブーストチャージが実行する。

 

【ブーストタクティカルビクトリー】

 

 凄まじいエネルギーがギーツバスタークロスの砲身――クロスマズルへと収束され、起き上がったバッファが見たときにはもうすでに発射寸前であった。

 

「じゃあな……仮面ライダーバッファ」

 

 インプットリガーを押し込みエネルギー弾を撃ち出す。至近距離ということもあり避ける暇もなかったため、バッファはその銃撃をマトモに喰らい悲鳴を上げながら大きな爆発とともに吹き飛ばされる。

 

 辺り一面が燃え上がるほどの爆発の中、クロスギーツは薄く笑いながら倒れているバッファに近づく。普通の仮面ライダーならばどれほど強くても変身解除には追い込める強さを持つクロスギーツの攻撃を立て続けに喰らい、そしてその上必殺技を喰らっているのにも関わらず変身が解除されていないバッファを見てクロスギーツは多少興味を持ち始めた。

 

 その場にしゃがみ軽くバッファヘッドを叩く。反応が返ってこないことから変身は解除されていないが意識は失っていると見たクロスギーツは立ち上がるとギースバスタークロスを消滅させその場から去る。

 

「ちっ……好き放題やりやがって」

 

 クロスギーツがいなくなったあと、黒髪赤目の少女が舌打ちをしながらバッファのもとにやってくる。少女はバッファのドライバーを外し変身を解除させると肩に担ぎ歩き出した。

 

「あんだけくらって退場になってないんだ。お前は使える……だから、まだ死なせない」

 

 小さくそう呟くと少女――裏千束は喫茶店の方へ歩いていった。

 

 

 

 

 

 







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それではまた次回でお会いしましょう!!
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