次の日、青神ちゃんが男子集会に出るとかで暇になってしまったのでまた屋上に行く
そこにいたのは昨日すれ違った絶滅危惧種こと男子高校生
てかなんでこんなところにいるの?昨日割とキツイ対応したよね?もしかしてそういう性癖?
「なんで私より先に居るんだ…昨日の今日だぞ?というか男たちの集会じゃなかったのか?」
「だって本を読んでる時に話しかけたら怒るだろう?だから早めに来たんだ!あれは二年生と三年生だから一年の俺達には関係ないんだよ?」
「さようで…んで私に何の用だ?えっと…?」
「俺の名前は
「モブBでいい…わかったわかった泣きそうな顔するな水橋天音だそれで私に用ってなんだ?」
「そうだった!俺におススメの本を紹介してくれない?本を読んであんなに感動してる人を見るのは初めてだったからさ!どんなの読んでるか気になって!」
そんなに珍しいか?文学の世界に身を置いて物語を思い知るとか普通だろに…アレか?そんなことしてる暇があるなら男を捕まえる方法でも考えるとか
ありそうで嫌だな、いやなんか絶対ありそう…文学少女が少ないのはそのせいか?
「まぁ…男なら野菜星人達が地球の為に戦ってくれる奴か海賊王を目指す少年の冒険劇か忍びの長を目指す少年が成長していく作品だな、ショートメールでURL送るから連絡先を教えてくれ、あぁ…安心してくれ直ぐに消すからめんどくさい事にはならんよ」
なんでか嬉しそうに空中ディスプレイを開きそのまま連絡先を交換、私が知ってる漫画サイトのURLを送信だいぶ高いが男なら金ぐらい持ってるだろ…てかなんでそんなに嬉しそうなんだ?
あ~なんか変なのに巻き込まれそうだな
というか現在進行形で見られてる、視線感じる…バトル漫画みたいなのはできないが…流石にキツイ視線を向けられたら気が付くだろう
嫉妬とか?それならそれでいいけど…多分メイドだな
三十六計逃げるに如かず!取り敢えず逃げるか、巻き込まれたくないし、長編だからしばらくは鹿討君も私に声かけてこないだろう
そんな淡い期待を胸に抱きながら屋上を後にする
と思ってた私はお笑い種だったぜぇ…
「お!いたいた!天音さん!」
それでもって一週間後、授業と予定を終わらせ、ちょっと青神ちゃんを引き連れて女子高生らしくブラブラ町でも散策しようかと思った矢先に大事件だ
何が大事件だと思う?鹿討君の奴、私の教室に来たのだ、普通男は自分の教室から出ない、飢えた女達が居る場所だぞ?そんな場所にこれば結果は火を見るよりも明らかだろう。よくて逆レ悪くて誘拐…ここが学校でよかったなオイ
しかも明確に私を目的にして来やがった…ッ!なんだこいつ…私なんか相手にして暇人か?
ほら見ろ、クラス内外問わず視線で人を殺せるなら私はすでにハチの巣レベルで風穴が開いてるぐらい睨まれてるぞ…隣に居た青神ちゃんに至っては…オイこら切れのいいローで私の脛を蹴るな地味に痛いぞ
「海賊王と野菜星人全巻読んだ!!滅茶苦茶面白かったよ!もっと他にもいろいろ教えて欲しい!」
「お前読むの速いな、アニメも見ろアニメも、アニオリも面白いからそれとずっと読んでると身体に悪いぞ?程々に休憩を取らないと楽しむものも楽しくない」
あの量を全部読んだのか…よく見たらクマとか酷いな…いいのか男がそんな顔をして、健康と下の物しか存在価値がないとはいえ…倒れられたら私のせいになるのかこれ
うわ!めんどくさ!
「俺の妻はあんまり喜んでくれなかったけど…」
「普通の女子はバトル漫画あんまり好きじゃないんじゃないか?送ったサイトで恋愛ものでも調べてやれ、おススメははちみつとクローバーあれは男でも楽しめるだろうし」
「読んでみるよ!ところで天音さん!俺と結婚しよう!俺たちならきっと楽しく生活できる!」
「嫌だ、そもそもお前のこと詳しく知らないし」
にべもなくバッサリとぶった切る、他の女子なら喜んで受けるだろうが…あいにく私は21世紀の化石なんでな、ハーレム物も嫌いではないが一員になりたいとは思わないだろ?
なになりたい?お前はメス男子か、21世紀ならともかく今だと強制施設行きだぞ?LGBTなんぞこの世界にはない、あれは50年も持たなかった
「な、なんで…」
「なんでって…タイプじゃないから、私以外の女にしてやれ、ほら、今の発言で脛だったのが腰を蹴り始めた青神ちゃんとかどうだ?」
「わ、私!?」
後ろから捕まえて青神ちゃんの胸を揉みしだく、私より全然あるな…この世界の女達はスタイルが良いか逆に合法ロリが多くて全員美女・美少女だ
生き残る過程で選ばれたんだろうなぁ…私の中途半端な胸とか身長は珍しいぐらい、あと男もほぼ全員イケメンだ、ただしイケメンに限るが全員に適応される世界だおめでとう。
恐らく不細工から順に殺されていったんじゃないか?
「どうよ、胸の感度も良好、見た目も上物、私より百倍良いだろう、このままおっぱじめてもいいぐらいな体系だ…そら青神ちゃんアピールアピール」
鹿討君を押し付けて私は教室を出ていく
頑張れ青春?私はアルバイトに行かないとまずいんだ…古典漫画展なんてこの間やるから…
当時のグッズ売りますとかやられたら全財産出すだろ?
鼻歌を歌いながら仕事先に向かう
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煌びやかな、上流階級のみが許された美しく調和されたパーティーそんな中、私は仕事で挨拶をする
「はい、お父様が大変お世話になっております。私、娘の
依頼主のイケオジの隣に立ち、最上級の礼であるカーテシーを目の前のイケオジに繰り出す
現在私仕事中、有名社長のパーティーで娘役でメイドやっております、本当の娘?こんなに男が居たら我慢できないらしい、ケダモノかおどれら
と言うか歳が2回りは違うだろうに
「こんばんは刑部君、今日はそちら側なんだね私も依頼したかったんだが彼に先に取られてしまったよ」
「ありがとうございます。ですが私は今日はお父様の娘なので…またご縁がありましたらよろしくお願いします」
実は結構こういうのに呼ばれてるから顔が広いんだよね、名前は暗殺された刑部姫とその妹から取ったもの…縁起が悪い?ほっとけ、この世界で名前が売れたからこうやって挨拶されるんだよね。
ちなみに偽名なのは誰でもない存在になるためらしい主役ではなく主役を守るためのメイドAになりきるためのもの、だから名前を捨ててなりきる。
それで依頼主と相手の会話が弾むときがあるから別にいいけど…案外私暇なんだよね流石に何か仕込んでありそうなディナーにメイドが手を出すわけにもいかないし
私以外のメイドもそこそこ居るからまぁ…何にも起きないでしょう
「植山さん、また会いましょう刑部君それでは」
「はい、天津風様それでは…」
もう一度カーテシーをしてその場は流れる
それを数度繰り返してさりげなく食事の毒見をしたり飲み物を飲ませなかったり防いだり頑張った…
2時間ほどパーティーを終える…疲れたぁ
「お父様、家までお送りしましょうか?」
「いや、家内が来てるからここまでで大丈夫だ今日はありがとう、また正式に礼をさせてもらう」
「こちらこそありがとうございました。何かありましたらお呼びください」
防弾防刃の車に乗り込んでいく今日のお父様に頭を下げ近くのセーフハウスに行き着替える
現在日付が変わって少ししたぐらい青少年育成法?男に尽くすためにそんな法律…ないよ…
夜の街を欠伸しながら帰る、まだ春先少しだけ寒いな…
「23世紀なのに街並みと人並は21世紀とほどんど変わらないのが不思議だ」
まぁ、これにはからくりがあるんだが…メインの働き手である男が絶滅寸前に追い込まれた、そのせいで技術力は多少はある、維持も資料があったから何とかできるだけど発展をあまり作れなかったという感じだと思う
殆ど私の想像だが、だいたいあっているんじゃないか?
「21世紀を見て建築や発明を女性陣だけでできるとは思えないからなぁ…そもそもなんで戦争が終わって生き残れたんだ女達は…そのまま絶滅した方が男たちにとっては絶対よかっただろ」
確かに頭脳明晰でリーダーシップのある女性もいるだろう、だが悲しいがな男ほどじゃない21世紀にあったFIU橋とか見てみろ5日で壊れたぞ
それに現場の人数差も考えるとさもありん。
ポケットに手を入れてふらふらと歩く、夜に誘われたようにステップを踏み楽し気に徘徊する
この誰も私を気にしてない、世界に必要とされていない感じが私を自由にさせる
この世界はどこか可笑しいが楽しい
あぁ…主よ、水が動くとき、わたしを池の中に入れてくれる人がいないのです。わたしが行くうちに、ほかの人が先に降りて行くのです
ケラケラと笑いながら家に帰りそのあと心地よい疲労と共に就寝
寝る瞬間と本を読んでる時は心が安らぐな…
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さて今日も今日とて適当に勉強して友達と仲良く過ごそうと思っていたのだが…
「青神ちゃんなんで私こんなに睨まれているんだ?」
「はぁ?この学年に2人しかいない男の片方に結婚申し込まれて、断った女って噂になってるわよ?付いたあだ名が石女!しばらくは嫉妬の雨ね」
「21世紀でも殴られるぞ、そのあだ名は…まぁ残念ながら私はビッチじゃないんでな、誰でも股を開かないんだよ?それより青神ちゃんあの後アピールできたのか?」
「全然ダメよ!直ぐ帰っちゃうんだから!」
そりゃ残念、大丈夫、次がある次がある…知らんけど
青神ちゃんに撫でられつつ席に着く、青神ちゃん158㎝ぐらいあるから普通に見上げないといけないから首が痛い
そしてなぜ撫でる…私は見た目ぐらいしか子供要素ないぞ?あんまり目つきもよくないし、メイドやるときは全力で子供やるけど
午前中の授業を終え、トイレ、トイレ…この身体になってからトイレが近くなってしまったな、どこかで聞いた話だと女性は膀胱が短いとかなんとか…そこらへんも10何年も生きてて慣れん
便器に座り用を足す…少しして振ってくるのは水の雨…
おいおい…今23世紀だろうが…こんな古典的な…げ!ディスプレイが濡れたぞ…ちくしょう
はぁ…取り敢えずスカートを履きなおして…何はともあれめんどくさいことになってしまった
「あいた!おいおい…バケツまで投げるなよ…」
トイレの外からクスクスやキャハハと言った耳障りな甲高い声が聞こえてくる
いいだろう上等だ、降りかかる火の粉は払いのける主義だぞ私は…
「後悔させてやるよ、クソガキどもが」
トイレのドアを蹴破るッ!驚いた顔をした女が3匹!赤緑黄色のクソ野郎どもだ!
死なない程度にオシオキしてやろう!
運よく降ってきたバケツを手に持って先頭に居た赤髪に被せ全力で殴る!
するとあら不思議へこんで取れなくなる!ついでに腹を蹴り込み軽く吹き飛ばす
「ひ!お!お前私が誰か!」
「知らん、それより私の腕痛いんだが」
その隣にいた黄色が何かしゃべる前に顔面に膝を叩き込み向かい側のトイレの個室までぶっ飛ばす、体重と速度が乗っていれば私の軽い体重でもこれくらいはできる
そのまま便器の中に顔面を突っ込み流す、これで少しは綺麗になるだろうな、メイクと性根が流れるだろうし
「助けて!わ、私は関係ない!」
「そうか、優しくぶっ殺してやろう」
最後に残った緑髪の胸倉を掴み、勢いをつけて背負い投げ…しまったこれ私の腰と腕も痛い…普通に殴ればよかったかもしれん…
あとはバケツ被ったままむーむー行ってるリーダーに向かって飛び蹴りしてトイレの窓ガラスから突き落とすだけ、何ここは3階だ運が悪くても今の技術力なら死なないだろう
自殺してちょうど心臓が止まっていた男性を生き返らせたと聞いたときは死ぬ権利すら奪われたと思ったぐらいだからな
「先生、頼まれていたトイレのゴミ掃除終わりました、教室に戻ってもいいですか?」
「と…取り敢えず救急車!!水橋さんはしばらく別室に居てください!」
そういう言事になった、別室まで案内されて軟禁状態に…つい熱くなって喧嘩してしまったが…これはもしかしてやらかしたか?
いや待て…まだワンちゃん過剰防衛ぐらいで何とかなる気がする…行けてくれ…っ!無理だったらお父様軍団に個人で契約でもしてもらうかなぁ、疲れるから24時間はしたくないんだが
欠伸をしながら二時間ほど小説を読んでいると治療が終わったのか知らないが教室ではなく校長室に呼ばれた
はて?喧嘩程度で一番上まで呼び出されるほどここ治安が良かったのか?それな私の仕事はもっとなくなるはずなんだがな…
欠伸を噛み殺しながら校長室のドアを3回ノックする
「入ってきな」
「失礼します」
中に入ってまず目立つのは校長先生、名前は憶えてない!見た目は金髪のおばちゃん…まぁこの県内唯一の男が通える学校の校長やっているんだから並の人間じゃないだろうな
その後ろには私が叩きのめした馬鹿三人衆…なんかニヤニヤしてるな?勝ったつもりか?
「随分やったみたいだね」
「正当防衛に入りませんか?水掛けられてバケツまで頭に投げられましたし」
「別にお前がやらかした事に対してはお咎めはないさ、むしろよくそこまで抑えたもんだね、太もものナイフも腰の銃も抜きやしない」
げ!一発で見抜かれた!?隠し方にはそれなりに自信があったのにナイフはともかく銃も!?
あ、違法ではありません、メイド的に持ってろって教育されてるだけ…なるべくだけどね
「は!?コイツなんでそんな危険物持ってるのよ!?」
「普通に退学にしてくださいよ!男もいるんですよ!」
「下手したら殺されてたってことですよね!?」
「黙りな馬鹿ども、アンタらジャリ共がナニしようがなにしようが関係ない、ただ一つアンタらは負けたのさ!
しかも三対一!ダサいったらありゃしないよ!どこまで恥を上塗りすれば気が済むんだい?それにこいつは男専門のボディーガードだ携帯は許可されてるよ
アンタらは知らんだろうがね、コイツはこの歳で上級メイドなのさ」
背後の三馬鹿が言葉に詰まり黙る、素人相手に使わないっての…どうでもいいが、いつからうちの学校は不良お嬢様高校になったんだろうな
「じゃあ、私はこの辺で教室に戻ります」
「まあ待ちなって校長と茶でも飲んできな、後ろのアンタらは担任の所の行ってこれからの話してくるといい」
適当に手を振って3人を追い出し校長自らお茶を入れてもらう…なんだこの好待遇…後が怖いぞ…私がなにをした…
少しだけお茶を楽しむ時間が流れる…このお茶上手いな…少なくとも私が前世を含めて一番美味しいお茶だな、なら味を楽しまないと損か
「噂になってるよ、男の告白を面と向かって断ったって、普通の女なら眉唾ものだ、ババアに理由を教えてくれるかい?」
「あ~タイプじゃなかったからですかね?それにほら私誰にでも股を開くビッチじゃないもので」
「世界中でやってる女の教育がビッチなんだがね、まぁいいさ、男の誘いを断ってはいけないっていうルールはないからね精々ひっかきまわすがいいよ」
あ~なるほど、狂乱を楽しむタイプか…私はだいぶ苦手なタイプだ…進んで場を引っ掻き回す、会社に居たら間違いなくいろいろ乗っ取るタイプだ
できるならあんまり係わらないようにしようが…無理だろうな…
「アタシはねアンタには期待してるよ?この停滞した学校を動かしそうな気がするからねぇ」
「お嬢様校にガラの悪い庶民が入ってきたようなものですからね、悪目立ちもしますよ」
「それに生徒でメイドだ予算が浮いてこちらとしても助かってるよ」
「あんまりあんまりだとお金取りますよ私…それに…私はおもちゃじゃないので、それでは失礼いたします」
「ババアは何時も暇してるからいつでも茶を飲みに来な、アンタなら大歓迎さ」
ペコッと頭を下げて校長室から出ていく
食えない相手だ…こういうのは私の役目じゃないだろうに…
「狸ババアが勘弁してくれ…」
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