即座にホテル前に回してある愛車に乗り込みアクセルを全力で踏む
夜、まだまだ人が多く車が行きかう中爆音を奏でながら愛車を走らせる
後ろから数10台の車が大量の弾丸を発砲、さながらシャワーのように弾丸を浴びながらさらにアクセルを踏み込む
勿論私の愛車は限界まで改造している、エンジンは無論、防弾防刃、爆弾すら余裕ですら傷つかない
それを私は知っているが助手席に乗ってる護衛相手は知らない、だからってパニックになりながら私の肩を掴むのはやめろ!
事故る事故る!大人しく座ってて!
「水橋!水橋!大丈夫なのか!?」
「今は布都とお呼びください白鴉様!」
肩を掴んでくる白鴉先輩をデコピンで吹き飛ばして助手席に戻す
窓を開け近くで走っていた無人車のタイヤを拳銃で撃ち抜き後ろから迫ってくるトラックにぶつけて強制的にクラッシュ!
多少は圧力が弱まったが、依然としてピンチは継続中
少しだけ武装が心もとない、私の手物はラトラーと拳銃にナイフ、そして少しの爆薬だけ
対して相手は大型車にトラック、極めつけはさっきは嫌でも目に入ったのに今は姿を消している白い狐のお面を被った女の姿
まずい、非常にまずい1回メイド協会に逃げ込むか?多分そこまで突っ込んでこないとは思うんだが…唯一の懸念がここから高速乗って2時間はかかること
車での戦闘なんて最低2人以上欲しいのに…自動運転にしたら行けるか?
いや駄目だ、もしも何かあったら私は自分自身が許せなくなる。安全策でいくしかない
「布都…なにか手はあるのか…も、もし何もないなら俺を見捨てて…」
「私が死んだとしてもその手段はとらせませんし取りません、確実に他のメイドに白鴉様を預けますしあと私を舐めすぎです。これでも上から数えられるレベルなんですよ」
そう言っても状況は少しだけ不味い、ここにきて個人火力に集中したことの弊害が出てきてるな…生憎この車には重火器は乗せてないと言うか普通乗せるような想定はしていない。
舌打ちをしながら窓をもう一度開けて袖口から取り出した爆薬付きナイフをアスファルトにぶん投げトラックが通り過ぎる瞬間爆破
1台を跳ね上げ後ろのトラックと激突してその動きを止める
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チラリとトラックを見るといつの間にか表れている白狐が詰まらなさそうに助手席に座っているのが見える
まさかあの狐を私たちを追いかけるのに使うとは…ほかの戦力があそこに居るか、何にも考えてないだけか
どちらでもいいか、やることは決まってるし
「さて…そろそろ反撃と行きましょうか」
「信じてるぞ布都…凄まじく弾丸が車に撃ちつけられているが…」
「軍用の防弾ボディ使ってるんでロケットランチャーでも壊れませんよ?ひっくり返りはしますけど」
車を即座に反転させてラトラーを車に向けて乱射
白鴉様の絶叫と正面のトラックのクラクションの音が鳴り響く
そのままバックで車の速度を少しも緩めず走行、バックミラーで前に走る車を運転技術をもって完璧に避けきる
弾丸の雨に晒されたトラックは周りを巻き込みながら盛大に転がる
「いつまで叫んでるんですか…こんなのゾンビになった私に襲われた時よりよっぽど命の危険ありませんよ」
「ゲームならともかく現実のほうが命の危機なんだよ!!」
「私が白鴉様の命を危険に晒すわけないじゃないですか」
爆音と爆炎が夜の街に鳴り響く。私がわざとここまででかい音を立ててるのには理由がある
普通に警察用ドローンを待ってるんだよ、メイドが使われ始めてからSPとかの仕事は奪われたけどそれでもまだまだ頼りになる存在。
人類が少なくなってきたから鎮圧用ドローンを飛ばすようになった、こんな街中で事件を起こせば文字通り飛んでくるはずなんだけど…なんか来ないな…
「ぜ、全滅させたのか…?布都…?」
「これで倒れてくれる相手なら私はあんな真似しないで堂々と歩いて出てますよ?ほら、来ました!」
廃車になったトラックから飛び出し私の車の上に着地する白狐!
白鴉様が座ってる助手席のリクライニングのレバーを引っ張り強制的に寝かせる、瞬間鋏の刃が車の天井を貫き直前まで白鴉様の頭が合ったところを突き刺す
返す刀で運転席の窓から手を出してラトラーを居るであろう所を乱射するが即座に天井を蹴った音が聞こえ隣を走っていた車の上に着地するのが見える
車を自動運転モードに変更して、流れるような動きで窓から飛び出して車の天井に着地。
本当は一人にしたくないんだけどここで私が足止めしないとどっちにしろ死ぬ
「お久しぶりです、元気していましたが?」
「えぇ、お久しぶり、さっそくだけど死ね」
1人はカーテーシで挨拶して
1人は礼儀正しく頭を下げる
そして次に始まるは殺意を持った殺し合いだ
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布都が背中からラトラーを引き抜き機械のように正確な精度で白狐を狙うが
高速移動するワンボックスのボンネットを強く踏み抜きバコンッ!と音を立ててボンネットか簡易的な盾となる
それを恐るべき脚力で蹴り飛ばし布都にぶつけるが転がるようにそれを回避する
「凄まじい怪力ですね…普通ボンネット踏み抜きますか…技術とか関係なしですか?」
即座にラトラーを剝き出しのエンジンに向けて発砲、寸分の狂いもなく撃ち込まれた弾丸はエンジンを破壊しつくし車体を爆破
その前に白狐が一か八か空中に身を投げ後ろに走っている着地、冷汗が背中を伝うがそれを無視して布都を睨みつける
「布都!布都!大丈夫か!俺運転した方がいいか?!」
「窓から顔を出さないでください、ついでにブレーキ踏んでほしいと合図したらお願いします!」
素早くラトラーをリロードして白狐を見つめる、相手は巫女服の袖口から拳銃を2丁取り出して構える
もう一度エンジンを破壊しようと銃を構えるが夜の暗闇を赤色のパトランプで照らし甲高いサイレントを響かせるッ!
2人がそちらを同時に振り向くとそこには人が数人乗れるサイズの大型ドローンが私たちの近くに飛んでくる
示し合わせたように2人がその大型ドローンに飛び乗りお互いに再び武器を構える。
【ドローンに乗っている2人!所属と名前を言え!これ以上は公務執行妨害罪でしょっぴくぞ!!!】
「メイド管理番号1925 刑部布都 現在仕事中に付き援護をお願いします」
「メイド管理番号1182 白狐瑠璃 現在仕事中よ、黙って去りなさい」
ラトラーを即座に発砲するが白狐は頭のみをガードして突っ込むッ!体に数発の弾丸を貰いながらも布都に接近しラトラーを全力で蹴り飛ばす!
ドローンの外に銃が投げだされるが布都が即座に腰から拳銃を引き抜きほぼゼロ距離で胴体を迎撃。
白狐が口から血を吐きながらも全力で布都の顔面を殴り抜き、そのままの勢いで追撃しようと拳銃を向けるが布都が白狐の手首をつかみ胴体に弾丸を2発叩きこみながら
流れるような動きで掴んだ手首を関節と逆側に曲げる
「っ!嫁入り前の腹に叩きこむ普通!?」
「嫁入り前の顔面を殴っておいて何言ってるんですか?」
自分から回転と同じ方向に地面を蹴って回りその回転を利用した、胴回し回転蹴り
布都が手首放し、余裕をもって交わす一方、白狐はゴロゴロと大型ドローンの上を転がる。
数歩分2人の距離が空き仕切り直し
ちっ…ユラにやったことそのまま帰ってきてるな、自身の命を賭けて危険な場所で格上の油断と焦りを誘う…実際やられると分かっていてもこっちもやりずらい
そして次にやることは…軽口を叩きながら格上をビビらせること
「いいのかしら?今頃パーティーは大変なことになってるんじゃない?ウチのボス達による乱交かも、あぁ~貴重な男がさらにトラウマ作っちゃった」
「本気で言ってるならメイド教育受けなおした方がいいですよ、私が何も手を打ってないとでも?それに あそこには私の後輩がいます室内戦なら私相手に足止めができます」
「あら?あっちにはまだ黒狐もいるわよ、般若もいたりして」
「こっちには戦闘ロリも爆弾後輩も居ますので、最悪私には関係ない事なので」
分かってるなら相手の口車に乗らずに逆にビビらせてやればいい
実際あの後輩室内戦なら中級上位レベルで戦えるからな、それ以外はカスだけど…それに脱出するときにメイド長に連絡しておいたから何とかしてるだろ
ゆっくりと首を回しながらスカートの中からナイフを回しながら取り出す、鏡合わせのように白狐も同じようにハサミを取り出しこちらに突っ込むッ!
白狐の右フックをこちらも右手首でガード、左手に持ったハサミでこちらの眼球を横に切り裂こうとしてくるが頭を僅かに後ろにそらして回避
一歩布都が踏み込むこちらも同じように右腕でのボディブローそれを白狐は左肘で弾き飛ばすが、続くナイフを持った右手で斬りかかろうとした瞬間
そっとナイフを左手に投げる、白狐がそれに対処しようと左をガードするが再び右手でナイフを受け止め、肩に深く突き刺し、全身のばねを利用しながらの後ろ回し蹴りをぶちかまし
ドローンの外に蹴り飛ばすッ!
白狐が反射的に蹴ったその足を掴み勢いそのまま2人が時速150㎞に飛び出すッ!
普通の人間なら即ミンチだろう、だがここに居る2人は普通の人間ではない
白狐は改造された握力をもってドローンの出っ張りを掴み、布都は手首に仕込んでいた暗器をドローンの側面部に突き刺して体を固定
「ここまでやりますか!?いくら仕事と言えど…!」
「貴女も大概でしょうに!私はプライドよ!」
「正式なメイドでもないくせによく言いますね、道具としてのプライドとかでしょうか?」
やべぇ!流石の私もこの速度だと死ぬぞ!?
余裕だと思って少しだけ油断した…どうする!?どうできる!?
辺りを見渡す…これだッ!
「白鴉様!ブレーキ!」
「よし来た!」
暗器から手を放し高速の空中で一回転しながら愛車の上に着地、スカートの中から爆薬付きナイフを1本取り出し、空中に向かってぶん投げ爆破
恐ろしい速度で飛んできたハサミやナイフが爆風に巻き込まれて地面に落ちる
じっと、落下していくドローンに張り付いている白狐を見えなくなるまで見つめる…流石に狙撃銃でもない限り安全だろう。
呼吸を整え助手席に滑り込む
ハンドガンをリロードしてもう一度軽く深呼吸して息を吐く…なんか滅茶苦茶強くなってたんだけど?
あの短期間であんなに複雑な戦闘やらされるとは思わなかったぞ、負けるつもりはないがそれでもレベルが高い。
「布都…もう大丈夫なのか?」
「割と勢いよく叩き落したので…アレでまだ向かってくるなら人間じゃありませんよ」
一応念のため窓の外を見て見るが…警察ドローンが落ちたほうに向かっていく以外に特に変わった様子はない
とりあえず一安心かな?っといけない、主人にいつまでも運転させてたらダメだわ
「運転変わりますよ?」
「いや…大丈夫だ…疲れてるだろう?まさかこんなことになるとは思わなかった…」
「でも…私の車オートマでも運転しにくいと思うのですが…」
「任せろ!これでも物覚えはいい方だからな…夜のドライブと行かないか?まだ俺が雇ってる時間だろ?」
「そうなってくると私ずっと丁寧口調ですがよろしいのでしょうか?全部メイドの対応ですよ?」
「あ~普段の口調で頼む」
「は~い了解ですよ、まぁ仕事終わっても護衛はするんですけどね」
張り詰めた雰囲気を一気に弛緩させ、普段のだらけた雰囲気に戻る
イエイ!イエイ!とピースして疲れたのか、手をひらひらさせながらコンビニ寄ってくださいとお願いしてそれに軽く返事をする白鴉
今度こそ楽しい夜のドライブが始まる
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そして一晩経って我が家に帰ってきました…結局あの後帰ったの日付跨いだぐらいだったし…流石に男をこの時間まで連れまわしてると私でも捕まる可能性があったな…結構な綱渡りしたわ
今日の朝…朝ご飯作らないと、一人暮らしだから料理は勝手に出てこないんだよな
機械使えばそんなこともないんだけど私は仕事中ぐらいしか使わないんだよね、何となく
「おはよう…水橋、昨日は助かった…あとパジャマありがとう」
「いいですよ~一応布団とかは高級品でしたけど大丈夫でした?」
「言っておくけど俺は睦月と同じで一般家庭だからな…ウチよりいい布団だったよ」
一階の客間から少し眠たそうな表情をしながら白鴉先輩が顔を出す。
寮に送り届けるより私の家に泊まった方が近いから泊ったんだよ、普通は犯罪だけど今回は敵対組織に襲われたって大義名分があるから特別処置
普通なら家にメイド部隊送り込まれるレベルでヤバい行為なんだけどね。
「朝ご飯ガッツリ行きますか?朝はパン派?それともご飯派ですか?ちなみに私はパン派」
「どちらでも大丈夫だけどほどほどで頼む」
髪を一つに纏めてフライパン火をつけるマヨネーズとバターをぬりぬり…軽く真ん中をへこましてチーズとハム!そして卵を入れる!
んでこれをトースターで10分ぐらい焼く
その間にコーンスープとサラダを素早く作る…飲み物は何がいいだろ
「白鴉先輩飲み物何がいいですか?珈琲か牛乳にお茶しかありませんけど」
「ブラック珈琲で頼む、俺も何かした方がいいか?」
「了解です、てか私についてこれるわけないでしょ、もうちょっとで出来るんで皿運ぶの手伝ってください」
豆から轢くのはめんどくさいからインスタント使うか
なんてことをしてたらトーストが焼き上がる…いわゆるラピュタ飯!久しぶりに作りたかったんだよね
皿を運んでもらって朝ご飯開始!
「おぉ…美味そうだ…料理苦手って聞いてたが全然そんなことないじゃないか」
「我々女子が美味いってレベルは200年前とは全然違うんです~」
「たまに言ってることわからんな」
「適当に聞き流しておいてください、朝ごはん食べたら家まで送るんで」
反応高評価お待ちしております