哂・恋姫✝凡夫   作:なんなんな

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おひさしブリュー・リンガーダ(よく考えると腕が十本)。
美味しくなかったので全然食べていなかった、買い置きしていたサトウのご飯の消費期限が切れました(半ギレ)。

さて、今回はβ√の解説です。
かゆいところに手が届かない、って?
それは仕様です(公式見解)。


※作品の説明、設定と言い訳β√

意識しておきたいβ√4つのこと

 

①聆がゲーム感覚

 β√の聆はα√に比べて恋姫世界をゲーム、曹操や劉備なんかも一人の人物というよりやはりキャラクターとして認識しており『面白けりゃいい』と割と無茶をする。

②逆に蜀呉側は割と感情的

 α√に比べ劉備たちの鑑惺ラブ度が高く、諸葛亮の鑑惺アンチがキツい。

③予想外だらけ

 策の主導権を握っていた魏側ですら予想を外れることが多く起き、策に度々修正が入っている。

④もう勝負ついてるから

 魏が国力で圧倒的に勝っていて、もはや詰将棋状態である(これはα√も同じ)。

 

 

重要人物

 

袁 術 公路 美羽(敬称略)

かわいい。あと役に立たないレベルで微妙にかしこくなっていらっしゃる。聆の死に何気にかなり落ち込んでいらっしゃる。慰めて差し上げろ。

 

バイのやり手OL

調子に乗って実際に鬼畜と化した本作主人公。やりたい放題やって現世に帰還。β√の黒幕であるため、主人公らしからぬ心情描写の無さ。

 

鑑 惺 嵬媼 聆

三国平定の立役者(人柱)となった(と見せかけ隠居した)。現在怪我の治療中。

庭に池を作り、そこに飼っている亀を眺めるのがマイブーム。

 

北郷 一刀

凄い理解力で鑑惺らの策に合わせて行動した原作主人公。β√ではおちんぽの活躍は無かった。

戦後初めに聆に会いに行ったときの違和感が尾を引いているが、どう考えても聆本人なので考えないようにしている。

 

曹 操 孟徳 華琳

β√の策で終始迫真の演技を見せた魏の覇王。

蜀を手に入れ呉にも行政介入し、ついに三国平定の悲願を達成。

次の目標は三国中の美女をカキタレにすること。おちんぽ大皇帝北郷一刀と競うことになりそうだが、曹操自身も北郷のおちんぽで気持ちよくなってしまうのでもう負けているとも言える。

 

張 勲 七乃

策の立役者として曹操より秘密裏に多大な褒章を与えられた本作の最終兵器。袁術に頼まれて芸術特区『仲』の整備を画策中。

 

諸葛 亮 孔明 朱里

β√被害者その1。

終始『これは鑑惺の罠だ!?』と孔明の罠状態に悩まされる。

作者はいろんなところにごめんなさいしないといけない。

 

劉 備 玄徳 桃香

β√被害者その2。

優しさを全力で利用され、最終的に政治から自主的に去ることを強いられる感じになった。が、後に曹操によって中央へ呼び戻される。

 

孫 策 伯符 雪蓮

β√被害者その3。

とにかく小物扱い添え物扱い。コメントでも『派手なのに空気』『江東ヤクザ』などと言われ散々。かっこいい雪蓮さんを見たい人は真・恋姫†無双 呉編をプレイしよう!(なお途中で死ぬもよう)

 

周 瑜 公瑾 冥琳

β√被害者その4。

分断されていた呉を再建してやっとの思いで国内を平定したとたん魏が攻めて来て蜀が便乗してきたと思ったら何か蜀の内輪揉めに巻き込まれて大敗北した。コメントでも"呉が蜀に泣きついて蜀呉同盟が出来た"扱いになっていて散々。かしこい冥琳さんを見たい人は真・恋姫†無双 呉編をプレイしよう!(なおラストで死ぬもよう)

 

左慈

鑑惺とかいうわけわからんヤツが蜀呉を追い詰め(しかも精神攻撃)てイライラ。後にその正体が自分たちよりも更に一段階上の次元の存在と判明しガタガタ。

 

貂蝉

外史にとんでもない存在を入れやがったな、と左慈にぶん殴られた。筋肉の鎧で無効。

 

干吉

ホモ。

 

 

大まかな流れ

 

それまで→α√

β√

鑑惺離脱→そのまま蜀呉同盟とドンパチ

蜀呉同盟入り

魏国境付近へ誘引、蜀の将への取り入り

決戦

対北郷隊→死亡→袁術らの寝返り

対曹操

死亡→袁術らの寝返り

終戦

 

 

それぞれの行動の詳細

 

『』:仮称

():時期

〈〉:行動主 ※『鑑惺派』華雄など鑑惺の協力者 『親鑑惺派』劉備など鑑惺に好意的な蜀呉同盟の人物 『反鑑惺派』鑑惺に対し敵意剥き出しな人物。特に諸葛亮,周瑜,孫策

○:成否

 ◎:成功し予想外の効果も有った

 ○:成功した

 △:成功したが予想外の悪影響も有った

 ▲:失敗したが予想外の成果も有った

 □:部分的に成功、部分的に失敗、他、曖昧な結果

 −:失敗した

 ☓:失敗し予想外の悪影響も有った

 

☆『戦略・苦肉策返し』(魏への黄蓋合流〜終戦)〈魏(鑑惺、曹操が主)〉△

 呉の苦肉策に対するカウンター。

 鑑惺の離反→魏の後退→呉の追撃→それに対する反撃戦 という流れを作る。発動当初は鑑惺が蜀呉同盟に割り込むところまでしか具体的な流れは決まっていなかった(後は蜀呉内部の状態を見て判断)。本文では最後まで義を見せつけることで蜀呉同盟を崩壊させる形となったが、普通に裏切る算段もあった。

 策としての有用性としては戦線を魏側に引き寄せることにより、呉侵攻の最大の難点であった地の利を消すこと。実行段階の行動では対蜀の精神攻撃が多くなったが、これはもともと中心ではなかった。

 と、戦略としての性格を真面目に述べたがこれは建前で、実際のところは鑑惺による遊びである。

 結果としては、大筋は成功。

 

『離反伝達書簡』(魏への黄蓋合流)〈鑑惺〉◎

 苦肉策返しの発動トリガー。各方面への連絡。

 ルートによって届け先と内容が違い、αでは主に李典への鎧の新調依頼だが、βでは張勲,文醜,華雄,馬騰など離反組への連絡と、それらが動きやすくするための根回し、曹操への一言メモ、そして、時間差で届くことになるが魏本国商人らへの連絡である。

 この時点で策の全体像を持っているのは鑑惺、張勲、馬騰の三人だけであり、ある意味で華雄らも騙されている(本当に反乱だと思っていた)形となる。特に袁術に至っては仲帝国の建国が目的だと信じていた。

 商人への連絡は『鑑惺の反乱は策である』というもの。また、それを広めよという指令。離反の混乱によって本当に魏の力が弱まってしまうことを防ぐための行動であるが、これにより黄蓋と鳳統を混乱させもした。

 曹操に対するものは曹操の趣味に合わせてかなりアバウトなものであったが、何か上手いこと伝わったもよう。

 

『口論』(魏への黄蓋合流)〈鑑惺,曹操〉○

 これもαとβで意味合いが異なる行動。

 αでは黄蓋の発言を遮り鑑惺の下に置く意図で行われたが、βではストレートに思想の亀裂を表すためのパフォーマンスである。

 

『聆による真桜の脅迫』(魏への黄蓋合流)〈鑑惺〉○

 所謂鑑惺派ではない李典を魏から離脱させる。李典のインチキ科学が有ると魏側(曹操は策を察しているだろうが、他が命令外で勝手に……等)が鑑惺の予想外の動きをしたり超兵器を製造する可能性があるため。

 魏の不利(捏造)を延々と説き、協力するなら北郷隊は助かるように尽力する(また、李典の助けによってその可能性が高まる)、という内容。

 

『離反組出立準備』(離反伝達書簡の発布)〈離反組〉○

 離反にあたり魏から離れるための準備。軍師会によって曹操ら魏の頭脳が部屋に篭っている間に進められた。もちろん疑いの目も有ったが魏内で奇策に定評のある鑑惺,張勲の名を大々的に表すことで回避。

 食料,武器,馬,さらには人材などを大量に奪うことにより魏を侵攻以前の国境付近まで退かせる(又は退くことを自然に見せる)。

 

『離反』(離反組出立準備完了〜軍師会終了)〈離反組〉○

 離反組による魏の砦からの脱出。先に鑑惺,華雄,袁術,馬騰,李典と雑兵らが出発し、軍師会終了とともに張勲と文醜が合流。食料庫への放火の後鑑惺らの後を追う。

 

『離反発覚』(離反の発覚)〈曹操〉△

 離反発覚後の魏の動向。ここでは特に、メモによって何となく鑑惺がやろうとしていることを察した曹操の演技が中心となる。

『敵を欺くにはまず味方から』ということで曹操は迫真の演技をする。結果、軍を自然な形で退却させ、黄蓋らを混乱させることができた。しかしあまりにも迫真過ぎて、曹操的に策だと気付いておいて欲しかった北郷まで騙されてしまう。

 

『鑑惺入城』(離反組の呉の砦への到着)〈呉蜀同盟(主に諸葛亮,孫策,周瑜)〉△

 同盟を申し出た鑑惺に対する蜀呉同盟の対応。

 その場で即開戦となるのを恐れてまず鑑惺を城内に招き入れた。また、これによって場合によっては鑑惺を複数の将で袋叩きにできるとも考えていた。

 結果、鑑惺を蜀呉同盟に入り込ませることになってしまったが、その場で決裂していても蜀呉同盟にとって不利であったため致し方なし。

 初めから魏側が大いに有利であることが如実に効いている例である。

 

『対呉蜀交渉』(離反組の呉の砦への到着)〈離反組(主に鑑惺と張勲)〉△

 蜀呉同盟の尋問に対する離反組の対応。

 同盟側は鑑惺が来ると思っているだろうので、裏をかくためまず袁術,張勲,文醜を出した。そしてその場に劉備が居たため、張勲はそこからなし崩し的に友好を結ぶことを画策する。しかし、これは劉備が予想外に強かであったため失敗。

 次に、相手の要求により鑑惺が出る。隙のない理論で蜀呉同盟側の批判を躱すも、その時の態度や語彙の冷たさを後々利用された(それはそれでその場合の策を立てればよかったため問題無し)。

 曹操の更正の他に、袁術を主とした『仲』であるとの主張を行ったが、これは袁術を乗せ、また、後の軍議等で鑑惺を出さない(自由に動き、逆に諸葛亮などにはプレッシャーを与える)ための方便である。しかし、これによって袁紹が君主権を主張しはじめ面倒なことになった。

 

『鑑惺暗殺未遂1』(『対呉蜀交渉』終了すぐ)〈馬超,馬岱〉▲

 馬超と馬岱による暗殺未遂。馬超が鑑惺を直接襲い、馬岱は蜀の他の将がその場に近付かないように誘導していた。

 西涼と馬騰の仇である鑑惺を討とうとするも、失敗。しかし、この場で実は生きていた馬騰と再会する。

 

『鑑惺暗殺未遂Ⅱ』(蜀呉への鑑惺合流翌早朝)〈諸葛亮〉☓

 鑑惺の合流に焦った諸葛亮による、刺客を使った暗殺未遂。文章内では鑑惺の回想によってめちゃくちゃ軽く触れられている。

 宴会の翌早朝、大量の酒のせいで深く眠っているであろう鑑惺に刺客を放ったが、前日 貧血の影響で昼寝をしたことと酒の量は鑑惺にとってまだまだ余裕であったこと、さらに普段からの睡眠時間の短い生活スタイルの影響で普通に起きていたため刺客が撃退され失敗。鑑惺は『こんなことするのはアイツしかいない』と首謀者が諸葛亮であると断定した。

 命令を出してから冷静になった諸葛亮は激しく後悔。そして失敗の報を受け軽く心が折れ、下の『昼会談』を行う。

 

『昼会談』(蜀呉への鑑惺合流翌日昼)〈諸葛亮〉▲

 精神的に弱った諸葛亮が鑑惺との敵対を緩和するために行った、昼食を伴った会談。心細かったので孫策も呼んだ。

 しかし、鑑惺側は特に諸葛亮と仲良くしたいとは思っていなかった上に孫策も居ることから完全に罠と判断。適当なタイミングでキレて見せ、会を荒した。

 そうして失敗した会談であったが、ここで諸葛亮と孫策の親密度が上がった(それが良い結果を招くとは言ってない)。

 

『仲王権譲渡』(蜀呉への鑑惺合流翌日)〈鑑惺,張勲、他〉△

 袁紹が仲の王権を求めたため、それを譲った。袁術を蔑ろにする形になるが、そもそも仲帝国を立てるつもりはなかったため、どうでもいい。袁紹を黙らせればそれでよかったので、さっさと袁術を言い包める。

 しかし、これにより再び大勢力の長となった(と思った)袁紹が調子に乗ったため、また別の苦労も出た。

 

『曹操,北郷会席』(決戦前、魏国砦)〈曹操〉○

 戦直前になっても北郷が聆の策に思い当たっていないようだったので曹操から話をつけた。相変わらず回りくどいやり方だったが、十分伝わったもよう。

 

『黒いのちら見せ作戦→親鑑惺派論殺』(蜀呉同盟行軍中、野営地)〈鑑惺,張勲→諸葛亮,周瑜他反鑑惺派〉△

 相手の隠密が聞いていると分かったうえで敢えて怪しい話(何でも良かったが、この場合は袁紹の退避計画をワザと物騒な言葉で話す)をする。諸葛亮ら反鑑惺派が『鑑惺は裏切る』と確信し、鑑惺を露骨に冷遇するように仕向ける策。これにより『冷遇されたのだから裏切っても良いよね』又は『それでも忠義を尽くした私凄い』という論法に持って行きやすいようにする。

 結果、諸葛亮らは反鑑惺の材料が増えたと喜び、劉備らを説得する。ここで鑑惺らにとって予想外だったのが、劉備たちが諸葛亮らの主張を受け入れ、予想以上に冷遇されたこと。

 それはそれでそれ用の策を立てるのだが。

 

『呂布激励』(決戦前日)〈諸葛亮〉△

 諸葛亮による呂布が裏切らないようにするための念押し。呂布付きの軍師である陳宮に対し『こっちには董卓さんと賈駆さんが居るのだから寝返りはしないようにしてくださいね』と言った。

 これにより、一時的な寝返り阻止の効果はあったものの、認識の違いにより悲惨な事態が起こる。

 諸葛亮としては『蜀に忠誠心は無いかもしれないけど、ならせめて董卓と賈駆のためと思って頑張れ』という意味で言ったのだが、陳宮はこれを『裏切ったらどうなるか分かっているな……?』と受け取り、そのような認識のまま呂布に伝達。下の『呂布大返し』へと繋る。

 

『布陣変更申出』(蜀呉同盟決戦前軍議)〈張勲〉▲

 決戦前の軍議で、露骨に敵対心丸出しな布陣を訂正するように求めた。

 蜀呉同盟側より発表された布陣は、鑑惺派の将軍格を全て最前線、袁術の陣も前線、袁紹は後陣とはいえ端っこ……しかも内側を主力で固めるという、予想を遥かに超えた殺意まみれのものだった。これでは動きにくすぎるとなんだかんだと理由をつけ何とかもっと後ろの方にねじ込もうとするもバッサリ却下。アテにしていた劉備のお情けも発動しなかった(心が揺らいではいたが)。

 しかし、この露骨なアンチ鑑惺体制は親鑑惺派と反鑑惺派の心の溝を広げることとなった。

 

『鑑惺派最終軍議』(決戦前日)〈鑑惺派(袁紹,袁術,李典以外)〉○

 調整に調整を重ねた、最終的な策の全容が鑑惺派に伝えられた。

 一騎討ちでとにかく時間を稼ぐことが主な指令。序盤は鑑惺に北郷隊が当たるのみで、将軍格同士の一騎討ちが無かったため策がスカりかけたが途中から張遼らが参戦したため無駄にならなかった。

 

☆『戦術・以死為貴』(魏-蜀呉決戦)〈鑑惺,曹操,北郷,張勲、他〉◎

 派手に死んで見せて精神を揺さぶり蜀呉同盟を破綻させる策。戦場での将の死など本来はよくある話だが、より印象的になるように演出し、しかも鑑惺以外に有名武将が死んでいないことにより効果は大きかった。

 文章内では鑑惺の死亡の時点で蜀の大半が改心(?)し、即座に決着となったが、本来は鑑惺死亡→袁術降伏→仲(鑑惺派)が寝返り蜀呉を攻撃という流れが用意されていた。寝返り、裏切りの汚名を元から誰も期待していない袁術に被せ、曹操の覇道を汚さない策であった。

 

★『鑑惺対北郷隊』(決戦序〜中盤)〈鑑惺,北郷〉□

 鑑惺と北郷隊との討ち合い。

 元同部隊、幼馴染という繋がりが有り、討ち合えば悲劇的である。鑑惺は本来ここで死ぬつもりだった。が、予想に反し蜀側の自制心と警戒が高く、動きが無かったため急遽予定を変更。鑑惺対曹操へ移行する。

 思ったような成果は出なかったが蜀の将を迷わせる効果はあったため、及第点。

 

『談笑』(決戦最序盤)〈鑑惺,北郷〉○

 鑑惺と北郷その他の対面後、いきなり戦闘開始せずに軽く話をする。この間に鑑惺が有利なように間合いを詰めておく。離れた間合いでは楽進の氣弾により鑑惺が大きく不利になり熱い接戦を演出できなくなるためである。

 しかし、この時の楽進の状態は悪く、この作戦を使わずとも接戦になったかもしれない。

 

★『鑑惺対曹操』(決戦中盤)〈鑑惺,曹操,北郷〉◎

 曹操の機転により急遽実行された作戦。曹操,北郷,典韋,の三人で鑑惺に当たり、張遼と許緒をそれぞれ華雄と文醜に当たらせる。本陣は軍師を残して将がいなくなるという変態作戦。

 曹操と北郷、鑑惺の阿吽の呼吸により、ボロボロになっても義を守る烈士を演出。精神的なダメージはもちろんのこと、周瑜の失策を誘発させる効果もあった。

 曹操のこの動きは鑑惺の予想以上のものである。

 

『鑑惺死亡』(決戦終盤)〈鑑惺,曹操,北郷〉◎

 戦術の肝である、鑑惺の死んだフリ。蜀の将が掩護にやってきた瞬間にトドメを刺す。それまでずっと迫真の『戦ってるフリ』を続けなければならない根性策。突撃命令の影響により蜀呉同盟の将が集結していたため、効果はより高くなった。

 より痛々しくするため、実際に傷を作るという暴挙。作戦終了時の鑑惺は正にズタボロであった。

 最後の二手は北郷による突き→曹操による顔面薙ぎ払いであるが、それぞれ『以前華雄に刺された所と同じなので安全は保証されている』『実は下顎と上顎の間を抜けて頬が切れただけ』であり、致命傷ではない。この後、鑑惺は疲労で昏倒した。

 

『呂布説得』(決戦中盤)〈曹操,夏侯淵〉☓

 呂布を仲間に引き入れるための説得。夏侯姉妹に対し、これまた分かりにくい文面で指令された。

 しかし、呂布は董卓らを人質にされていた(と思っていた)ために、結果は失敗。夏侯惇が負傷し、しかも同行させていた黄蓋(夏侯姉妹なら対応できるし、呂布も引き入れれば完全に封殺可能と踏んでいた)がここぞとばかりに寝返ってピンチとなる。それは一応、謎の剣士登場によりなんとかなったが。

 

『袁紹退避』(決戦中盤)〈顔良〉◎

 軍を動かすのにぶっちゃけ邪魔な袁紹を退避させることによって戦線から外す作戦。ニセの敵と顔良の演技によりさも危機が迫っているように見せかけて袁紹を追い遣った。

 鑑惺派は全く預かり知らぬことだが、この行動に関する情報操作がもとで蜀呉同盟本陣が破綻する。

 

☆『対鑑惺厳戒令』(魏-蜀呉決戦)〈反鑑惺派〉☓

 なにはともあれ鑑惺は裏切るだろうから決して騙されるなという指令。また、相手が寝返った瞬間を的確に討てとも。

 だが、迷いを消せと言って簡単に迷いが消えるわけもなく、親鑑惺派の将らに非常に強い精神ストレスを与えるこことなり、また、相手も寝返るのは鑑惺が死んでからのつもりだったため、完全に空振り。

 というかそもそも鑑惺を受け入れた時点……もっと言えば国力差で負けていたので残当である。

 

★『全軍突撃』(決戦終盤)〈反鑑惺派〉☓

 曹操、鑑惺の双方を纏めてぶっ潰そうという命令。 

 周瑜は曹操の突出具合から速攻で押し切れば勝てるだろうと、諸葛亮は将の自制心がそろそろ限界だろうという思考でこの命令を出そうとする。

 しかしまず第一に劉備が反対。そこで諸葛亮が諭し落とされる。

 尚も周瑜が強行するも、そこで第二の誤算。もう既に将の大半が鑑惺へ感情移入していたため、むしろこの指令は大反乱のトリガーとなってしまう。

 結果、喜び勇んで曹操らを討とうとした呉の将が大いにスベる結果となった。ちなみに、黄忠と魏延なんかも地味に反鑑惺だった。

 

『本陣掌握』(決戦終盤)〈周瑜,陸遜,呂蒙〉△

 呂蒙、陸遜の(意外な)武力により本陣を制圧し蜀の発言権を奪う。この状態は決戦終了まで続いたが、突如乱入した呂布によって何かよく分からない状態になり解消。

 これにより蜀呉間の心象は糞糞アンド糞になったが、だからって蜀側も呉を大っぴらに批判できる立場と心理状態ではなかったためなぁなぁになる。

 

『呂布大返し』(決戦終盤〜)〈呂布〉?

 鑑惺死亡による戦況の混乱を察知し、董卓奪還のため部下を魏に預け単独Uターン。進路上で戦闘を続けていた黄蓋らを再び跳ね飛ばしそのまま蜀呉同盟本陣をも突き抜けて後方へと到着する。

 各所をひっくり返し回りながら探し回り、ついに呂布が目にしたものは……補給部隊を指揮していた賈駆、医務に従事していた董卓、そして土下座待機する陳宮だった。

 

『雲隠れ』(決戦後)〈鑑惺,北郷,曹操,張勲〉○

 鑑惺は死んだものとし、さらにその遺言によって三国平定へと畳む策。

 詳細は終章下節にあるため割愛(手抜き)。

 これによって鑑惺は権力その他いろいろ失い中央からも離れたが、いずれ死んだふりだったと明かして復権も有り得る。




解説が過去最多文字数をマークする暴挙。

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