俺、このえっちイベントが終わったらさ……妖精主人公の東方二次小説書くんだ……。
さて、というわで「お風呂イベント後半」一通り書けたは書けたのですが、なんかエロくない。
長い長い推敲作業の始まりです。
本編は第一回運ゲー大会戦へと進んで参ります。
「おー、何ぞ奇っ怪なモンができとるのぉ」
庭の真ん中に木製の櫓らしき何かがあった。基部に車輪が付いており、上段は制作途中。その足元で三人娘と一刀が何やら騒いでいる。……あのメンバーはいつも騒いでいるが。
「白々しいわね。聆のことだから、あれが何なのかくらい、どうせいつもの妙な情報網で掴んでるんでしょ?」
「さすがに極秘情報なんかは取れんわ」
私の情報網は一般兵による口伝えネットワークだ。一般兵が知り得ることならば手に入るが、それ以外……つまり極秘情報や高官連中の間でのことについては意味を成さない。一応、モ武将やモ文官にも協力を要請しているが、魏の上層部は秘密主義であるため、なかなか機能しない。
「ま、何作っとんか当てることは容易いけどな」
知ってますよ。カタパルトですよね。
「はぁ……それで何であの猪とつるんでるのか理解できないわ」
「深く考えることを辞めて無為に当たれば何の苦も無いで?」
「軍師が思考を投げ出たらどうしようもないもの」
「くくく……ほんだら運が悪かったって諦めるしかないわ」
「はぁ。猪もそうだけど、あの能天気な全身性器も気に入らないわ。――――ちょっと!いつまで遊んでるつもり!?」
……そう最初からキツい言葉を使うから生き辛いんだろ。
「うお、桂花、いたのか!?」
「普通にここまで歩いて来たんだけど!?まったく、ちょっと視界が私より高いからってバカにして……バカのクセに!ついでに変態のクセに!アンタが関わったら我が軍の秘密兵器が異常性癖保持者開発性玩具になっちゃうでしょ!寄らないでくれる?」
おー。さすが王佐の才。即興で十二文字熟語を放った。
「いや、成り行きでここに立ち止まってただけなんだけどなぁ……」
「隊長、そう言いながらじろじろ見て……やっぱり気になるんやろ?気になるんやろ?せやろなぁ……この丸みを帯びた外装とかたまらんの、よう分かるで!なんて言うかこう……ドキドキするやろ?」
太い骨組みに頬ずりしながら語る真桜を一刀が渋い顔をして見遣る。
「沙和ー!隊長がわかってくれへーん!」
「わたしもよくわかんないの……」
「桂花ー!」
「そんなの私も分からないわよ」
「じゃあ凪ー!」
「…………すまん」
「聆!聆は分かってくれるやんな??」
「キッショ」
「!?」
「うわー……」
「稀に見るバッサリ具合なの……」
「うぅ……みんなのいけず……。ええもん。ウチ絡繰と結婚するからっ!」
骨組みにぎゅうっと抱きついて喚く。
「…………」
「…………」
「…………」
「止めるんやったら今やで!ウチ本気やで!?行くとこまで行てもうたるで!!」
真桜活き活きしてるなぁ。
「……桂花。こいつ何とかしてくれ」
「あんたの部下でしょ。あんたが責任取りなさいよ。首でも吊って、華琳様にお詫びしたら?」
「いや、さすがにそこまでは責任取れん……」
「変態長が本気出して真桜に絡繰より面白いこと教え込めばええやん(下衆顔)」
「むしろ聆が教えれば良いと思うんだ。でも、これ……」
「何?何か文句でもあるの?真桜の性癖以外で」
「んー?なんや。ウチの最高傑作に、なんか文句でもあるっちゅうん?素人が偉そうなこと言うたらあかんで?」
「いや、文句というか、何というか……」
「何よ。はっきり言いなさいよ」
「これ、もっと大きくなるんだろ?」
「見れば分かるじゃない。いちいち聞かないでよ」
「そうやでぇー。この上に本体のごっつい回転軸と絡繰が備わって、もっとでっかく……と、この先はまだ秘密や!隊長にも教えられへん!くぅぅっ、この言いたいけど言えん悔しさ、たまらんなぁ!」
「じゃあ私、バラして良えか?」
「あ、アカン!」
「黙っといて欲しぃんやったら金と逃走用の馬を用意せぇ」
「わ、分かった。やから言わんとってよ?絶対に言わんとってよ?」
「フリやな了解」
「あぁぁぁ!!」
「寸劇は置いといて、これ、このまま大きくなって、門から出せるのか?」
一瞬空気が凍る。
「「…………あ」」
真桜と桂花が同時に声を漏らした。凄くマヌケな表情で。
「考えてなかったのかよ……」
「そ、そんなの後で考えれば済む事よっ!」
「軍師の桂花がそれを言っちゃおしまいなんじゃないの?」
「『軍師が思考を投げ出たらどうしようもないもの』。……私の尊敬する軍師の言葉や」
「う……うるさいわね!もう軍議の時間でしょ!さっさと行くわよ!」
「ごまかすん下手すぎやろ……」
「あんた達が人をからかうのに命懸けすぎなのよ!ほら!早くしなさい!」
逃げるような早足で玉座の間へ歩いていく。一刀が気の抜けた返事を返す。
「……へいへい。凪、後はよろしくなー」
「え、私……ですか!?」
「実は違うで」
「??」
「聆、混乱させるようなこと真顔で言わないでくれ。凪、真桜が暴走しないように頼むぞ」
「なんやそのウチが壊れた絡繰みたいな言い草」
「絡繰とは言わんけど壊れとるんは壊れとるわ」
「なんやと変態芸術家(笑)」
「あァン?」
「オォ?」
「こら、辞めないかみっともない」
「「無限食欲唐辛子中毒者は引っ込んどれ」」
「な〜〜っ!だから、辛いものだけ食べるわけじゃないとあれほど……!」
「あははっ。どうせ変人同士なんだから仲良くすればいいのー」
「おお、さすがオシャレな于禁先輩は言うことが違うなあーー」
「オシャレな于禁先輩の前では私らなんか等しく醜いゴミなんやから掃除しやすいように纏まっとれって、そういうことやな」
「どうしてこうなったの……」
「はいはい終わり!ほら!聆、もう行くぞ!」
「おー。んだら真桜、頑張れや」
「そっちもな〜〜」
真桜達に軽く手を振って別れた。双方共、やり切ったという表情で。
第七章は聆の活躍する仕事が特にないので、ネタ中心。
やっぱり四人娘の会話はポンポン進みますね。
脱線しまくりで収集が付かなくなりがちです。