哂・恋姫✝凡夫   作:なんなんな

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時間も知識もないけど執筆意欲だけはマックスハート


第四章二節戦闘パート

 攻城戦で攻め手が警戒すべき物は何か。素人でも分かる範囲で言うならば、城壁の上の弓兵及び投石隊と、門を抜けた先の敵の包囲だろう。高い所からの矢や投石はもちろん威力が出る。門を通る為細くなった隊列に対し、敵は中の広場に展開して待ち構えているのだ。サプライズパーティーの開幕クラッカーの殺意版だ。罠は…大規模なものはなかなか無い。

 

 さて、その難関だが……全部夏侯姉妹とその部下がやってくれました。秋蘭が城壁の敵をバシバシ打ち抜き、迎撃が弱まったところで春蘭が門を破りそのままの勢いで包囲に突き刺さった。ビックリ箱の圧倒的暴力版だな。敵陣の綻びを季衣が一気に押し広げ、牽制を終えた秋蘭隊が加わることで守りの面でも安定する。北郷隊の役目は細い通路や未だ城壁に居る敵からの茶々入れを潰し、中央から逃げてきた敵を始末すること。

 

 私の部隊は槍メインで、だいたい十人を一班とし、その内六割が攻撃、残りが防御担当だ。攻撃担当の隙を狙ってくる相手を防御担当が突く。班八つで一課で、小規模な包囲をかけたり、又相手のそれを防いだりする。五課で部隊(鑑惺隊)として戦術を実行する。それぞれの小組織に長を置き、五つのうち一課は私の直属だ。私は八人の班長と、四人の私以外の課長に指示を出せばいい。何百人と一気に操れる者はそう居ないが、何十人扱える奴は結構居る。パニックが伝搬しにくいのも利点だ。ただし一斉行動がしにくい。突撃とか撤退とか。

 

 その鑑惺隊だが、今回の戦では砦東側施設を主に担当する。落ち着いて隊列を組み、突出せず、槍の長さを活かして敵を寄せ付けず戦うように指示を出した。通路内では、あの有名な「ゆっくり迫ってくる棘付きの壁」のように相手を追い詰め、スペースのある所では分裂と集合で敵をかき乱す。二班ほどどっか行っちゃうハプニングも有ったが、私結構凄くないか?……いや、思い上がってはいけない。これは序盤敵である黄巾の支部の予備隊との戦いなのだ。サクッと勝てなければならない。

 

 中央戦線に横撃を掛けるよう本陣から伝令が来た。一気に畳んでしまうつもりなのだろう。班を二列横隊に整列させる。そして班の一時解消を伝え、突撃の号令。変に少人数グループで大隊に突撃させると、敵の中で孤立しかねない。やはり一斉操作は大切だ。

 

 私自身も戦闘を開始する。突き出された槍を横から払い、滑らせるように返す刃で首。横からの敵に体を低く沈ませながら胴。梃子を使い引き戻して後ろに刺しとも切りともつかない独特の斬撃を放ち、武器の向きをそのままに、前から迫る相手に柄を叩きつける。飽くまで流れとロジカルな動きを意識する。突進して突き、払い、突き、突き。私には春蘭や凪のような、一撃で何人も倒す力は無い。丁寧に殺らなければこれから先、生きていけない。反董卓連合辺りでピチュンだ。斬撃の合間に殴りや頭突きも混ぜる。身体を柔らかく使って攻撃に幅を持たせるように。時には攻撃に当たりそうにもなる。ただ避けるのではなく次に繋がるように動く。

 

 体力切れを予感し、徐々に下がって味方の後方に紛れる。あ、やっべー。沙和すらまだ闘ってる。体力面に不安有りか?まあ、いろいろと考えながら戦ってたし、もう決着付くからいいよな?額の汗を拭う時に、肩当てに矢が刺さっているのに気付いた。これ、前の戦闘衣装なら大怪我だった。しかもやられたことに気付いてなかったのがやばい。額にさっきとは別物の汗がうかんだ。

 

 そうこうしている内に、最後まで抵抗していた敵も敗走を始め、決着がついた。負けるとは思ってなかったが、とりあえず一息。瓢箪を傾ける。陳腐だが、一仕事の後の酒は格別だな。後は逃げ損ないの殲滅だけだろう。

 

 

 春蘭の閧の声を以ってこの戦闘は曹操軍の勝利として幕を閉じた。




部下を従える以上、将が馬鹿なわけがない!!
とは言い切れないのが恋姫。
今回ネタが無くて辛い。
こんなん可笑しいだろっていうのが有れば是非アドバイスお願いします。

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