デビル因子の力を持った1人の人間の物語   作:幻想の龍巫女

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なるべく毎日投稿を頑張ろうと思います。


第2章 学園と新たな運命

第2章:学園と新たな運命

 

 天沢零士が目を覚ましたとき、見知らぬ天井が視界に入った。薄いレースのカーテンから差し込む朝の光が、彼の瞳を刺激する。清潔感のある部屋の中には、豪奢な調度品が並び、柔らかいベッドに身を沈めている彼は、ここが自分のいるべき場所ではないと直感的に感じた。

 

 「ここは……どこだ?」

 

 上体を起こそうとした瞬間、全身に鈍い痛みが走る。記憶をたどると、昨夜、自分の力を使いすぎた影響で倒れてしまったことを思い出した。だが、なぜ自分がこんな場所にいるのかはわからない。

 

 そのとき、扉が軽くノックされる音がした。

 

 「失礼します。目を覚まされたようですね、天沢零士君。」

 

 現れたのはスーツ姿の壮年の男だった。整った身なりと落ち着いた声が印象的で、その後ろにはメイド服を着た女性が控えている。

 

 「あなたは……誰だ?」

 

 零士の問いに、男は微笑みながら名乗った。

 

 「私は三島克彦(みしま かつひこ)。三島財閥の執行役員を務めております。当財閥は特殊な能力を持つ者たちの保護活動を行っており、今回、あなたを保護させていただきました。」

 

 「三島財閥……?」

 

 その名は、誰もが一度は耳にしたことがある日本有数の大企業の名前だった。多岐にわたる事業を展開し、莫大な財力を誇る一族――だが、零士にとっては無縁の存在だと思っていた。

 

 「なぜ……俺を?」

 

 零士の問いに、克彦は真剣な表情で答える。

 

 「昨夜、あなたが意識を失っているところを発見しました。我々は、能力者の監視と保護を行う中で、あなたのような存在を見過ごすわけにはいかないのです。」

 

 克彦の言葉に、零士は微妙な感情を抱いた。自分の力を知った上で、彼らは何を企んでいるのか。その意図が掴めず、警戒心が消えない。

 

 「……俺はお前たちに利用されるつもりはない。」

 

 零士の冷たい声にも、克彦は動じることなく微笑みを浮かべた。

 

 「ご安心ください。我々はあなたを力づくで従わせるつもりはありません。ただ、あなたの今後の生活をサポートさせていただきたいのです。そして、その第一歩として――」

 

 克彦は手元のタブレットを操作し、一枚の画像を零士に見せた。それは「天穹学園」の紹介だった。

 

 「ここは、我々が運営する特殊能力者の育成機関です。この学園での生活を通じて、あなたが力をコントロールし、人間社会で生きていく術を身につけることを願っています。」

 

 零士は黙ってその画面を見つめた。「天穹学園」――その名前にはどこか心を引かれる響きがあった。だが、同時に自分がそのような場所に馴染めるのか、不安が胸をよぎる。

 

天穹学園への旅立ち

 

 翌朝、零士は三島財閥の用意した車に乗り込み、天穹学園へと向かうことになった。車窓から見える景色は次第に都会の喧騒を離れ、静かな山間の風景へと移り変わっていく。その間、克彦から学園の概要を聞かされていた。

 

 「天穹学園は、能力を持つ者たちが集う場であり、仲間と共に成長できる場所です。普通の学校生活も送れますが、あなたのように力を持つ者たちには、それぞれ適切な訓練が用意されています。」

 

 「……普通の生活、ね。」

 

 零士は窓の外を眺めながら、呟いた。普通の生活――それは、零士が失ったものだ。家族も、友人も、すべてが遠い過去の話となってしまった。

 

 「君にとって、この学園での生活が新たなスタートになることを願っています。」

 

 克彦の言葉に、零士は曖昧に頷いた。だが彼の胸の奥には、まだ消えない復讐心が静かに燃え続けていた。

 

天穹学園での始まり

 

 車が学園の門前に停まり、零士はその姿を初めて目にした。壮大な建築物に囲まれた敷地は、まるで一つの都市のようだった。校門の上には「天穹学園」の文字が刻まれ、周囲には同年代と思われる生徒たちが行き交っている。

 

 「ようこそ、天穹学園へ。」

 

 克彦の案内で学園内を歩き始めた零士だったが、その背中には緊張と期待が混じり合った影が差していた。ここで待ち受ける新たな出会いが、自分に何をもたらすのか――それを彼はまだ知らなかった。




よろしければ感想を頂けると嬉しいです。ちなみにTEKKENのキャラは出すつもりは今のところ無いです。
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