ブルアカライブを見て、この話だけは今日中に書き終わって投稿したい!!と言う気持ちでやりました。
セイア、おめでとう。ネル、新衣装よかったね。
今日も今日とて訓練漬けのRTAはーじまーるよー。
中学1年が終わり、中2になりました。今のレズちゃんの能力値はそれなり程度には上がっていますね。C&Cの一般生徒ぐらい?こっからどんどん能力の伸びが下がるのでそれをどれだけ緩和できるかが今後の課題となります。
伸びが下がる原因の一つとしてレズちゃんの実戦不足があります。ちまちまブラックマーケットに行って対人戦はやっていますがいつも格下相手では後々勝手がきかなくなりますし、強敵とやった方が伸びが断然良いのです。
1番は挫折から復活ですが、確率で心が折れますし何故かこのレズちゃんストレス値が微動だにしないので(多分そんな機会は)無いです。
>普段は閉場時間を告げる係員以外誰も叩かない訓練場のドアが、乱雑に開かれた。
>隙間からは夕陽色の髪を持つ少女が入って来た。
「はじめまして。あんたが暮宮ってやつか?」
て事で次期最強格ことネルさんでーす。ロリ状態ですが原作とあんまり変わらないとか言ってはならない。スカジャンではなく、着崩してはいますが制服を着てますね。レズちゃんのビルドはネルを参考にして組んだのもあり、レズちゃんの訓練相手としてこれ以上の人物はなかなか居ません。
「ずっと1人で訓練室に籠る変人だって聞いたから来たんだが」
いえ〜す。このまま適当に対話しましょう。上手くいけば……。
「あたしと一戦やってくれや」
よっっし!数少ないチャート通りに行ったイベントですね。感慨深いものがないです(豹変)走者はチャートをなぞって走るのが当然なのです。一度の成功に笑ってられないのです。はぁ……泣きそ。
て事で部屋変えの移動タイムを挟みます。
今回初めての強敵との対戦になります。気張っていきましょ〜。
シズキがいた1人用の訓練室を抜け、実践訓練用の大きな部屋で2人が言葉を交わす。
「ルールは?」
「どちらかが気絶、又は敗北宣言した時点で勝敗決定。銃は好きなものを。反則は……まぁ無しにしましょう」
「その方が楽しそうです」とシズキは言う。まったく同感だとネルは笑った。
「本格的に戦闘する前に、お互いに一撃づつ相手の攻撃を受けてみません?」
追加でシズキがしてきた提案の意図をネルは掴み損ねたが、そのまま続いた言葉で納得する。
「先に見ておいた方がやりやすいでしょう?」
「準備運動代わりにゃちょうどいいな」
これで双方とも合意だ。互いに一撃づつ、相手の攻撃をその場で待つ。
「お先に一撃どうぞ」
「そうかよ。後悔すんなよ?」
ネルが床を踏み鳴らす轟音と共に姿を消す。
現在、その事を知る人物は僅かであるが確かな未来の話。
高層ビルを走り下り、靭帯の切れた状態で戦闘を続け、10Gで上昇するエレベーター内で接近戦を行える程に、心身共に極めて高いタフネス。
生来の頑強さと有り余る戦闘センスをただ一瞬に込めた。
床をヒビ割れさせる衝撃をもって距離を縮めた次の瞬間
「はっ?」
身体が宙を舞っていた。
理由は単純。
ネルの突進にシズキが投げ技を合わせた。それだけだ。
「速さ自慢はまず正面か背後をとる。貴方なら正面でしょう」
「はっは!マジか!」
思わずネルは笑った。
舐めていた訳では決してない。何度も情報収集はした。自身の能力に驕っていた訳でも無い。敗北は経験済みだ。あとで負けた全員ぶっ飛ばして勝利したが。
その上で。
「成る程!つえぇな!あんた」
「おや、まだ一度交わしただけでしょう?」
「舐めんな。さっきのが一発芸でもないのは分かるぜ?」
「ふふ、貴方にそう言われるとは。嬉しいものです」
「は?私ら初対面だろうが」
「あらそうでしたね。お忘れ下さい」
……気持ち悪い。何が気持ち悪いって無表情のくせに好感度が妙に高いのが感じ取れて違和感がすごい。
「敬語やめてくんねぇかな。年上だろ?」
「貴方が私に勝てたらいいですよ。代わりに、私が勝ったら名前で呼んで下さい。苗字ではなく」
「はん、あんたが良いならイイけどよ」
シズキはホルダーからCZ-USAを取り出す。次はシズキの番となる。
「じゃあ次は私ですね」
「おう、引っ捕まえてやるよ」
シズキの姿が掻き消えた。現象としてはネルのそれと酷似しているがそれ以外は大きく違った。
ネルのような轟音も、暴風もない。とても静かに蜃気楼のようにふわりと溶けた。
爆速の移動によるものではない。相手の視界を読み死角へ動くだけ。姿も音も、気配すらも隠す事で視界から消える。
少しばかり目を見張って、ネルは自身の神経に没頭した。
視界は必要ない。既に見失った対象を探すのは手間がかかる。より鋭敏さを増した聴覚、触覚、嗅覚をフル動員してターゲットを探す。
その全てを思考では無く感覚で処理しながら探す。未来の話とは言えキヴォトス最強格が知覚を十全に使えば見えぬものさえ見つける。
「後ろか?」
ネルが振り向けばそこにはハンドガンをネルの頭に当てようとするシズキが立っていた。
「——驚いた。どうやって気づきました?」
「勘」
「ん〜参考にならない……」
ネルの言う勘は、当てずっぽうの意ではない。無意識下で処理した情報をこれまた無意識で脳が判断する。そういった感覚的な部分が大きすぎる為参考にはならない、とシズキは判断した。
「んじゃ本番だ。いいよなぁ?」
「もちろん」
ネルとシズキ、2人が双方銃を構える。
「ぁ——」
腕をビキと言わせ、何かを叫ぼうとしたが結局何も言う暇は無かった。たった890gの金属仕掛けが放った弾がネルの頭の中心を捉えた。
衝撃が、頭蓋を貫き脳を撹拌した。
「がっ!?」
脳がバチバチと音を立てる。視界がホワイトアウトし膝がぐらりと揺れる。思考を押し流す吐き気をネルは無理矢理飲み干す。
始めの小手先調べは終わった。油断は微塵たりともなかったと断言出来る。それを踏まえて動きの予兆しか見えず、反応する前に攻撃される。当然防御すら出来ず、ネルは頭に一発モロに喰らう。
——強いってより
ぐちゃぐちゃに掻き回された意識の中で、それでも意識は冷静にネルはシズキの能力を推し量り続ける。
ネルは特殊能力と言って差し支え無い優れた動体視力により、シズキの脚の動きに違和感を持つ。
恐らく武術かなにかを使っている。山海経かそこらのものだろう。その為か動きの予測がつけにくい。これまでの戦闘経験によってネルの深層心理についた慣れが裏目に返る。
その、酷く癖が強い動き。
逆に言えば、独特なだけで速さはそこまででも無い。見出した確かな光明。頭痛を抑え、果敢に笑う。
「なら……慣れればあたしの勝ちだよなぁ!!」
意識のギアを一気にトップへ押し上げる。
常人より圧倒的に密度の高いその神秘を全力で固め、細腕ながら鉄より硬い腕で防御し間合いを詰める。予備動作が存在しているなら攻撃の間隙も必ず存在する。数発の被弾覚悟でその隙を突くつもりで動いた。
シズキの視線が動く。
次の瞬間ネルの全身に幾つかの衝撃が走る。
「チッ……そりゃぁ一度に一発だけじゃねぇか!」
一撃のみと思ったのはネルの落ち度だ。
文字通り死角からの弾丸が雨の様にネルを襲う。踏み込みで地面を割り耐えながらもさらに上回る物量で押し潰される。
進むために脚を上げればその瞬間に足元を崩される。弾を弾くために腕を振れば間髪入れず顔を撃たれる。銃を撃とうと指を掛ければ細密極まる一撃が手のひらを吹き飛ばす。
ネルは奥歯を噛み締めながらも口端が上がるのを抑えられなかった。
決して天賦の才を感じる訳では無い。才能はあっても凡人の域は出ないとネルはシズキの動きに脳内だけでもらす。ネル自身が才能の塊だからこそ、尚強く感じるその差。
秀才だ。弱冠14歳では間違いなくトップクラスの実力。自身が13歳な事を差し置きネルは感嘆する。
「おらおらおらおらぁっ!!!!!」
ネルの1番の武器である速度を、必要最低限の物量で殺されながらも着実に間合いを詰め続ける。
シズキの能力をネルの地力が押し返す。防御に意識を割けば動けなくなる。半ば反射で、それでも幾つかの弾を受けながらも間合いを詰める。
手が届くまで後数歩。同時にシズキの脚が独特な予備動作を起こす。酷く捉えづらい動きの予兆。
ーーここだろ!!
ネルは自身の持つ勘と経験、加えてこの短い戦闘で感じたシズキの小さな癖の全てを脳内で処理し、確信した方向へ弾丸を撃った。間違いなく当たる一撃だった。
「おいおいマジか!?」
だからこそネルは思わず叫んだ。予想を超えた出来事への興奮と歓喜をもって獣のように笑った。
「
ネルの手札が一つ消えた。たとえその達人芸が偶然だろうとも関係ない。一度出来てるのだから2度もできるはず。その程度目の前の相手はやってのけるはず。
だったらどうするか?決まってる。それを押し潰す数の攻撃を加えれば良い。だんだんと感覚も掴んできた。まだまだやれる。まだ始まったばっかだ。
脳が燃える様な感覚を味わいながらネルの思考は弾け始めていた。しかし、冷や水を浴びせる様にシズキは反撃をして来ない。
ネルから見て訓練室の対角線上へ着地したシズキが息を漏らす。
「……ふぅ。舐めていた訳では無いですが、強いですね」
「イヤミなら買うぞ?タマと一緒に返してやる」
意欲を削がれた怒りを込めた様にネルの語彙が荒くなる。あたしはこんな熱くなってんのにお前は違うのかと、言葉の裏に乗せる。
シズキはネルのその思いを受け取った。
「楽しいですよ。嘘でも誤魔化しでもなく」
「にしては表情が動いてねぇが」
「生まれつきなので勘弁してください」
ネルは話を続けながらも闘志を燃やし続けている。シズキもそれを敏感に感じ取っていた。肌がチリチリ痛み産毛が逆立つ。
「これ以上の会話はいらねぇとか言いそうですね。今の貴方」
「分かってんなら早くしてくれ。楽しくてしょうがねぇんだ」
「元気があって大変よろしい」
2度目はどちらも声を発さず始まった。
先のネルが防御へ回る様な展開では無い。動き始めに攻撃を受けず、一瞬でトップスピードに乗る。
それでもシズキを捉え切る事は出来なかった。
「楽しいなぁオイ!!」
チーターとガゼルの様な、追う者と追われる者。目的へ一直線へ突き進むネルを訓練室を縦横無尽に跳ね回りながらシズキは逃げ続ける。
ただ逃げるだけでは無い。ネルの視覚を切る様に動き、銃弾や時には割れた地面の瓦礫を目眩しとしながらも追跡から逃げ切れず、かと言ってすぐに捕まるほど鈍重でも無く、2人の体力を減らしていく。
「何で私について来れるんですかねぇ。移動方向の予測なんて出来てないでしょうに」
簡単だ。
予備動作さえ分かるなら、その後は全部見切ってしまえばいい。見切れるならば、身体を思い通りに動かせばいい。理想通りに動かないなら神秘を使い肉体の強度を上げればいい。
そんな暴論によって築かれた壁を、ネルの成長曲線が上回る。
顔へやって来る弾を銃身で弾く。その隙を狙ったシズキの弾を、文字通りの反射で躱わす。返しに撃った銃弾の雨は影すら捉えられない。
あちらも、こちらも、互いに攻撃が通らない膠着状態。
脳から快楽物質が大量に溢れ、思考と身体が更に同期する。
何度撃ち合っても当たらない。こちらは飛んでくる弾は躱わせない。
それでも楽しいが勝つ。躱せない弾を弾ける様になる。当たらない弾が服を掠める様になる。
ネルにとって人生で最も急激な成長を実感し始める時間。興が乗るのは当然だった。
そして決着の時は一瞬で始まった。
一瞬、一瞬だけ、シズキの動きが弱まった。疲労か、神秘を使い過ぎか、はたまた全く別の理由か。
全てがどうでも良い。必要な情報はネルに弾が届かなくなった事だけ分かればいい。
元より少しづつ小さくなっていた間合いが決定的に縮まった。
隙が出来たとはいえ、すぐに対処される事は容易に想像できる。最低限の行動で最大限の成果を。
銃を弾く?だめだ。銃は相手の意識が最も集中している場所だ。
脚を蹴る?移動の為に神秘が集中している。攻撃を与えられても次につながるとは限らない。
だったら少しでも神秘の薄い所を狙い、そちらに意識を集中させる。ならば銃の持ち手とは逆の腕を狙う。
思考とほぼ同時に動き、そのまま速度を乗せたネルの蹴りがシズキの腕を軋ませる。
ネルの判断はおおよそ正しかった。シズキの考えた最低限守るべき場所は銃、頭、脚。それ以外は動きに支障が出ない程度のダメージに抑えるだけでいい。
だがここで想定外だった事が、シズキの神秘出力がネルの予想以上に低かった事。加えてシズキの身体が、本人が思っている以上に疲労していた事。
疲労が溜まり、ただでさえ出力の低い神秘を薄く張っただけで守り切る事は出来ない。
ゴキャ
シズキの腕が制服と共に不自然な方向へ曲がる。
足に残る嫌な感触にネルの思考が刹那止まった。
ネルは喧嘩や試合で軽い怪我はあっても、大怪我を負った事も負わせたこともない。
相手はネルに怪我させられるよりも先に敗北を宣言していった。
相手と真剣に戦う事はあっても本気で、全力を出して戦う事はなかった。
キヴォトス人の頑丈さが原因となったただの偶然。
ネルの闘志がふつりと途切れる。
その腹に容赦の無い一撃が叩き込まれた。
「がっ!!」
壁まで一気に吹き飛ばされたネルは、ゆらつく視界でしかしはっきりと見た。その顔は変わらず無表情。しかし今のネルには何より分かり易い戦意を視線に滲ませる。
「……はっ、はは。あっはははははははははははははは!!!そうだな!悪かったなセンパイ!!気ぃ抜いちまった!!!構わず行ってやる!!!」
口の端から血が垂れる。鉄の味がするソレを舌で舐め取りながら果敢に笑う。
呵呵大笑とすら言える大笑いをもって、闘志に再び火をつける。
勝機はある。この勝負が始まった時から続けていた脚の観察がどうにか実を結び始める。
「ようやく、慣れて来た!!」
己の相棒たるツイン・ドラゴンの威力を上げる。締めた脇と縮めた腕を一気に伸ばす事で弾を加速させる。
狙うは一箇所、一つだけ。
この戦いで何度も見た、相手のテンポが乱す脚の動き。
しかしそれでも、ネルを絡め取りきる事は出来なかった。
「見切ったぜぇ!!」
シズキの移動方向。ソレを寸分違わず当ててみせたネルは、移動を急停止させられ致命的な隙を晒したシズキに最後の一撃を加えようとする。耐える事も、避ける事もさせない決死の攻撃を。
その為に確実に攻撃を入れるために直射する。2人の間合いは十数m。今のネルなら一歩。可能な限りの速度で接近する為両足を踏み込む。
その超人的な負担を強いられた脚から束の間、力が抜ける。
「あぇ———チィッ!!」
——ハジメの一発が今になって効いてきたのか!!
足の縺れた隙をシズキは見逃さず、そのハンドガンをネルの頭に狙い付ける。その目ざとさは紛れもない脅威。隙の一つ見せればそれだけで崩されかねない。
だか既に決定打は決まった。ただコンマ1秒遅れただけ。弾は撃たせず、撃てたとしてもあの威力では自身は止められない。
そうネルは自身に言い聞かせた。
磨かれた勘が訴える悪寒を無視した。0.1秒を見逃さない相手という事を見落とした。
ネルは見た。シズキが何かを唇のみで話すのを。妙にゆっくりと世界が動く。言葉を読み取ったネルの背筋に氷が当てられる。
「慣れれば勝ちなのは、
シズキが持つ中で最も特異なものは何か。
それは、年を鑑みれば有り得ない程練られた武術でもなく、戦況を見極め崩す勘の良さでもなく、強靭な精神性でもない。
マズルフラッシュが何故か目に焼き付く。
耳鳴りが ひどい。
頭を動 かせな い。
あれ、?
——弾、が はじ け な い
『変質』
その異質性がネルに牙を剥いた。