術式:感度3000倍   作:病んでるくらいが一番

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一つ設定変更があります。
1話後書きで主人公の術式は実はブギウギタイプで、呪力を直接指定する方式だと記載しましたが、特定条件下でないと使えないようにナーフします。遠隔性的感度3000倍とかしないと舐めプになっちゃうので。

また今回はルート分岐アンケートがあります。
2つ乗せられるなら載せますので回答をお願いします。
→載せられなかったのでまずは1つ。


領域展開/サキュバスの惚気/五条悟の初顔合わせ

 太郎は放課後に一人で体育館にいた。

 

 サキュバス呪霊の雫が近くにいないが、この時間はVtuderとしての活動があるので、配信中に限り近くにいなくてもよいという許しを得ているため、別行動をしている。

 監視している人が配信を見ているとか、見ていないとか。

 高専に入学してから年も越しており、その間にちゃんと監視を受けたり呪霊狩りを手伝っていたのが功を奏した。

 

「領域展開……」

 

 体育館を外殻として定め、太郎は領域展開を発動させた。

 建物を外殻として利用しなくても発動可能だが、今回は領域を観察するために発動したため、無駄に脳のリソースを使いたくなかった。

 

「何度も領域の展開しているけど、おかしいよな」

 

 領域展開と一言で表している技術だが、実際には2つの工程がある。

 

『領域を展開する』

『術式を付与する』

 

 ただ領域を展開するだけだと、相手を閉じ込めるだけの結界を発動しているだけだ。

 そこに術式を付与して、必中効果の有無などを設定する必要がある。

 

 太郎が今発動させているのは間違いなくその二つの工程を挟んだ領域展開である。

 

「なんで効果がわからないんだ?」

 

 なのだが、何度やっても太郎は自分の領域展開の効果がわからないのだ。

 

 術式とはその体に刻まれたものであり、運用方法やセオリーがわからないことはあっても、効果が全く分からないということはない。

 自分の目玉の詳しい仕組みがわからなくても、目玉のおかげで見るという動作が出来ることは小学生でも何となく理解している。

 それと同じようなものなのに、『感度操作』を付与した領域展開の効果がわからない。

 

「効果を理解しようとすると……酷い頭痛が来るけどこれ昔に無意識に縛ったりしたのかな?」

 

 術式の効果が正常に発動しない場合は大体縛りに抵触してしまい、効果が発揮できないなんてものもある。

 一生涯術式を使わない代わりに、その瞬間を超ブーストする方法もある。

 そんな縛りをすると、その戦い以降に術式の効果は発動しなくなる。

 

「更におかしいのはなんで外殻に建物を使っても使わなくても、領域展開をした場所の風景になるんだ? しかも白黒で」

 

 領域展開は付与する術式によって内部の見た目が変わる。

 

 例えば漏瑚の術式を付与すると火山地帯になる。

 伏黒恵の術式であれば暗い洞窟になる。

 

 領域展開は術式にバフも掛かるため、環境から術式に有利なつくりがされるはずなのに、太郎の術式は領域展開をした場所の風景になる。

 しかも何故か白黒なのだ。()()()()()()()()()、白と黒だけで構成されている。

 

「こんな術式じゃ漏瑚とか花御に勝てないんだけど。領域展開の名前も言えるようにしなきゃな」

 

 術式は詠唱を破棄することもできるが、破棄しない方が効果が上がる。

 領域展開も同様である。

 

『領域展開』

『領域展開、無量空処』

 

 上記の2つであれば後者の方が発動しやすく効果も上がる。

 だが、太郎は今回領域展開する際に名前を言っていない。わからないからだ。

 

「どうにかして名前と効果を見つけないと」

 

 そう言いながら、領域展開の効果で体が真っ黒の太郎はそのことに気が付かず、領域展開の発動を止めた。

 

 

 ♡♡♡♡♡

 

 

「……おばけなんていないさん、おいしいおやつさん。スパチャありがとうございます。次回は明後日ですね。ではさようならー」

 

 サキュバス呪霊の夢魅雫は呪霊の音声を正しく記録できるマイクに、呪霊を認識できるレンズのついたカメラなどをすべて停止させた。

 

「……指さし確認よし! xxちゃんみたいに切り忘れだけは不味いからねー」

 

 雫はゲーム配信の後の雑談配信を終えた後、今日のメインイベントのために一度水を飲んで落ち着く。

 

 ちなみに雫を監視している人たちは昼夜問わず、彼女の部屋を監視している。

 見た目は少女だが実際は特級呪霊だ。

 いくら呪力を用いた契約で太郎に自ら縛られているとはいえ、いつ敵対するかわからないので高専側も必死だ。

 少し前までは。

 

 呪霊は漏瑚が頭だけの状態から再生したように、ある程度等級の高い呪霊であれば反転術式のようなものは当然のように使える。

 人間と違って呪力で肉体を生成していて、呪力の塊でもあるのでそれで形作るだけなのだ。

 だが、それを他者に行使するにはリカちゃんという乙骨の外付け術式だったり、術式効果が回復の十種影法術の円鹿などしか本来はできないが、ファンタジーサキュバスの要素を持ち、軽い魔法なら使える雫は当然回復魔法なら使える。

 それで高専のOBたちがピンチの際に助けたことにより、監視が大幅緩和していた。

 ※魅了されたともいう。

 

 具体的には映像は見ているが、音声データは録音すらしていない。

 そしてその時をずっと雫は待っていた。

 

「お疲れ様です。カオリン」

『お疲れ様。いつもはチャットなのに何かあったのかしら』

 

 この相手との通話だけはまだ確証がないから聞かれたくなかった。

 雫のVtuder活動のマネージメントしている虎杖香織、その人にあることを聞く必要があった。

 

「カオリン、香織さんってもしかして私にVtuderにならないかと言ってきた、額に縫い目のある女の人ですか?」

『……あらバレてたのね。そうね。気が付いたのは田中太郎が高専に入る前に、あなたがガラケーを壊しちゃったから新しく変えたと言ってた前後くらいかしら』

 

 サキュバス呪霊が夢魅雫という名前を手に入れたのはほぼ一級呪霊同然だった時のことだ。

 都市部ではない街で一般人から吸精しては移動を繰り返していた時、額に縫い目のある女性と出会った。

 新しい可能性やら、箱のサブプランやら言っていたが何よりも彼女の気を引いたのはこれだった。

 

「安全に人々から劣情という呪力を集める方法があるのだけどやってみない?」

 

 呪霊は基本的に強くなることを求める。

 強くないと他の呪霊はもちろん、呪術師や呪詛師に狩られてしまうから。

 そして彼女は一級上澄みであれば倒せるくらいの強さしかこの時は持っておらず、そういう呪霊は彼女を殺して取り込もうとしてくるため強さが欲しかったのだ。

 

 その後、額に縫い目の女から戸籍や住む場所や()()やネット環境を貰ったが、人間にこの頃はちゃんと混ざれるとは思ってなかった。

 そのため()()()()()の中にあったマネージャーの候補から選んだのが虎杖香織だった。

 ただの主婦であれば、あんな額に縫い目のある女と交流があるわけがないと思ってしまった。

 そう思い込まされていたともいう。

 

「太郎様の家の防諜は異常でした。まるで今からでも特級術師が襲ってくるのではないかと思えるくらいガッチガチに情報も家も人も守っていました」

『なのに田中太郎があなたを調伏したことや、実際の実力がその後に漏れたからおかしいと思ったのかしら』

「その時はそこまで考えてなかったけどねー。後でよく考えたらおかしかった。私が太郎様の家にお世話になった時に穴が出来たのであれば、私が穴になっているか私の持っているものが穴か」

『それで最終的に私が渡したものは全部捨てて、新しいものに変えたのね。偉いわ雫。呪霊がそんなに頭を回せるなんて』

「やっぱり最初に貰った携帯とかパソコンでバックドアしてたんですか? 盗聴とかキモイですね」

『そうよ。今は完全に田中家が用意したものを使っているみたいね。今は情報を抜いたり出来ていないわ』

 

 田中家で雫が私物をすべて買い替えたいと申し出た時、金も特に受け取らずに全てを買い揃えてくれた。

 多分田中家もその中の何かがおかしいと思っていたのだろうと今の雫にはわかる。

 

「私は太郎様の式神ですので、もうあなたには協力出来ません。マネージメントも田中家の会社から用意してもらいます。太郎様何故かVtuder会社持ってますし」

『しょうがないわね。ただ私は田中太郎と出会ったら絶対に殺すから。私のサブプランを壊した人だからね……最後だから教えて欲しいのだけど』

「答えないと思いますけどなんですか?」

『田中太郎は幼少期に色々な投資をしたり会社を建ててるわ。それのどれもが上手くいっている。あの子なにモノなの?』

「知りません。答えません。黙秘します」

『あははははっ! 愉快じゃないか。100年もすれば死ぬ存在にそこまで入れ込むなんて。半人半呪霊でもないのに。そんなに彼が好きかい?』

「大好きですよ。私を一目見た瞬間に心底惚れてしまったのに、特級呪霊だからって殺さないといけないと絶望した顔とか。その後私を調伏出来てしまった時に術式の制御を誤ったのかとてもとてもとーっても嬉しそうな顔をしたり。私が見てないからって私のお尻を見つめたり。いざその時にそちらを見れば凄い目線を逸らしながら言い訳をするのとか………………」

 

 それから30分ほど雫は惚気を続けた。それを虎杖香織は笑いながら聞き続けた。

 そして香織(羂索)は思う。

 

『一瞬見惚れるのはわかるけど、呪霊に惚れ続けるとか頭おかしいだろあの男』

 

 もちろんこの後雫は太郎や夜蛾にこのことを伝えたが、調査が呪術総監部預かりになり、有耶無耶になった。

 

 

 ♡♡♡♡♡

 

 

「本当に嫌だ」

「大丈夫ですって先生。どうせ噂だけですから」

「だがなあ」

 

 今日は五条悟が入学前に彼の呪力を高専の結界に登録するために来校する日。

 夜蛾と太郎は校門の近くで五条悟を待っている。

 

 夏油傑と家入硝子は別日に既に来校していて、五条悟だけは期限ギリギリのこのタイミングでの来校となった。

 そして夜蛾はそのことにおかしいと思い、軽くしか知らなかった五条悟の呪術界での振る舞いを調べて知ってしまった。

 

 とにかく唯我独尊という言葉が似合うことばかりをしている子供。

 そのくせ現人類最強の男であるがまだ中学生だったこともあり、やりたい放題やっていたようだ。

 それでも一級や特級の呪霊を狩ってくれるため、呪術総監部も強く出れなかった。というか出ないで適当にあやしていた。

 そのことを五条悟が六眼で見通していることにも気が付かず。

 

 一方太郎はすこぶる夜蛾に好かれていた。

 中学生程度の年齢の子が礼儀正しく、うるさくせず、それでいて気遣ってくれる。

 こいつ大人かな? と夜蛾は何度も思うが、最近身長が170cmを超えて喜んでいたのを見てやっぱり子供だなと思った。

 ※中学生2年の年齢で170cmはだいぶ大きい方だが、呪術界は大柄な人ばかりなので夜蛾も感覚がおかしい。

 

「いくら五条悟でもいきなり攻撃してきたりはしないですし、そんなに身構えなくて大丈夫ですよ」

「そうだよな」

 

 この時の夜蛾に対して、数か月後の夜蛾は言いたい。

 五条悟はただのクソガキなのでそんなに緊張しなくていいと。

 

 そして校門から人が入ってきた。

 太郎よりも10cm以上大きい身長。

 シャツにジャケット、ジーパンとグラサンなのに決まっているその姿。

 白髪のその青年は間違いなく五条悟だ。

 

 そしてグラサン越しの五条悟と太郎は目が合う。

 

「ふっざけんな。『蒼』」

「はぁ!?」

 

 五条悟は夜蛾と太郎がいる場所の左右にある木を蒼の引き寄せで、二人に向けて何本も飛ばした。




アンケートがあります。ご回答をお願いいたします。
作中で説明できなかったのですがアンケートに必要なので開示。
感度操作の術式順転:0よりも上への倍率加算。
感度操作の術式反転:0よりも下への倍率加算。

あと知っていたら教えて欲しいのですが、
なんで呪霊のリカちゃんの残滓(0後のリカちゃん)が反転術式のアウトプット使えるんですかね? 乙骨の魂がその体にない時に乙骨の肉体に反転術式してたので乙骨が媒介ってわけでもなさそうなんですけど。

あと1回目の分岐ルートでざっくり決まったことを下記に記載します。
五条悟よりも一年前
→一年前に高専に入る。
 夜蛾とより仲良くなる。(ほぼフレーバー)
 歌姫とより仲良くなる。(ほぼフレーバー)
 同期の時ほど五条悟と仲良くなれない。
 星漿体編の参加が確定しない。
 五条悟が弱体化する可能性がある。
 原作シナリオが壊れる。

五条悟と同期
→同期入学。
 五条悟と一番仲良くなれる。
 五条悟と夏油傑が一番の親友にならないかもしれない。
 星漿体編の参加が確定。
 五条悟が弱体化する可能性がある。
 原作シナリオが崩れる。

虎杖悠仁と同期
→時間感度の操作にミスって、実質コールドスリープする。
 虎杖の呪力覚醒(指飲む)時に復活。
 時間感度の操作が時止め覚醒前の承太郎くらいになる。(各モーションで最適を選べる)
 五条悟が原作通りの強さになる。
 夏油傑周りが原作通りになる。
 メロンパンが夏油傑の体を確定で使う。

ご意見番活動報告

夏油傑にどれくらい構うかどうか

  • 特に何もしない
  • 術式順天で味覚操作(原作崩壊確定)
  • 術式反転での味覚操作(原作崩壊確定)
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