自由連合召喚   作:短号司令官

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自由の名の下に

 

イタリカの防衛に回された陸上自衛隊第1独立装甲連隊(ゴジラコマンド)。彼らの予想に反して敵の大将自らが軍を率いて正統府へと進軍してきた。

 

近代兵器で装備しつつも数の上では劣勢。

連隊長の前田はどう動くのか………

 

前田は自分らの限られた装備をいかに上手く活用するか副官の福田と模索していた。

 

前田「敵の数は2万、対する俺たち連合は2000。幾ら近代装備があるとはいえ苦戦は免れんだろう」

 

福田「どう動くんです?」

 

前田「まず敵をギリギリまで引きつけ、タイミングを見計らってMLRS及びロケット砲を発射、続けて自走砲である程度ダメージを与えたところに戦車隊と歩兵で相手をする。これを基本に後は出たとこ勝負ってわけだ」

 

福田「それしかないようですね。一応援護は要請しましたが…」

 

突然福田が言葉を途切れさせたのを見た前田は何かあった事を悟った。

 

前田「が?」

 

福田「アルヌスでは韋駄天のせいで退避に手一杯」

 

前田「なら死ぬまで戦うまでよ」

 

実は先程聞いた話によると、数日前から特地側の自衛隊は退避命令を受けてアルヌスへと引き返しつつあるとの事だった。

 

福田「了解」

 

前田はすぐに行動に出た。

 

作戦の初手となる自走砲とロケット砲を配置させた。

陸自には99式とMLRS。

ただMLRSは過去のロウリア戦やグラ・バルカス戦でM26の大半を使い切っており残っているM26はここにある3輌分しかなかった。残りの車輌にはGPS誘導の単弾頭のロケット弾が殆ど出会った。

 

帝国陸軍は48式203mmと130mmロケット砲、四連装対地ロケット弾があった。

前述のロケット砲は陸自から退役した75式130mmロケット砲をそのまま転用。後者の四連装対地ロケット弾は同じく退役した67式30型ロケット榴弾の発射レールを74式の車体に二つ連結して載せたものである。

 

オーストラリア陸軍のM177が複数。

 

残りの米英陸軍は戦車が中心であった。

 

前田「上手くやるしかない………」

 

彼は自分の心に言い聞かせるように静かに言った。

 

前田『全車、攻撃開始。繰り返す、攻撃開始ッ‼︎』

 

手始めにMLRS、ロケット砲が発射。

無数のロケット弾が敵軍へと降り注ぐのが上空で待機していたOH-1から観測された。

 

『敵第一陣に着弾確認。損害多数と認む』

 

前田「続けて自走砲ッ‼︎」

 

敵に休む間を与える事はせず、今度は各自走砲が砲撃を開始。

こちらも同じような被害が出て敵の第一陣は壊滅したようだった。

 

ただ各ロケット砲は再装填までに時間がかかり、敵の侵攻を抑えられるかは微妙だった。

 

自走砲だけで持ち堪えられるかと言われるとこちらも厳しい。

 

前田が前進を決意したその時だった。

 

「⁉︎隊長!」

 

前田「どした⁉︎」

 

「左翼の第二小隊から報告。先程、ピニャ殿下以下亜人混成軍が出撃したそうですッ‼︎」

 

前田「はぁ⁉︎……ざけてんのかよあの殿下はぁ‼︎援護に行くぞ‼︎連中を死なせてたまるか‼︎」

 

不満を漏らしつつも、前田は隷下の部隊を引き連れてピニャのいる方向へと進み始めた。

 

 

 

 

 


 

 

 

 

一方、その頃イタリカ近郊の新政府軍と旧帝国軍との戦いは一進一退の攻防が繰り広げ両軍共に莫大な犠牲を出している。切込隊長として旧帝国軍陣営に向かって切り込んで行くヴィフィータ。

 

ヴィフィータ「らぁっ、白薔薇騎士団隊長ヴィフィータ・エ・カティ推参‼︎腕に覚えのある奴は相手になるぜ!!この首取れるもんなら取ってみやがれ‼︎」

 

しかし、幾ら敵を切り伏せていっても数の暴力には敵わず、更に敵のクロスボウの雨にさらされヴィフィータは落馬してしまい、その隙に敵が襲いかかって来る。

 

「白薔薇の旗確認出来ません!ヴィフィータ隊長の姿も確認出来ません!」

 

双眼鏡から戦場を様子を見ている騎士団の団員がヴィフィータとヴィフィータ指揮下の白薔薇騎士団の旗も確認出来ず、団員達はまさかヴィフィータが敵に討ち取られたのではと焦るがピニャはヴィフィータの実力を知りうるがため彼女の生存を信じる。

 

ピニャ「あやつが易々とやられるはずがない!しかと確かめよ!ハミルトン!まだか⁉︎」

 

ハミルトン「まだです・・・・・!」

 

ピニャ「・・・・・伝令は達しているはずだ、ニホン軍も状況が見えているはずだ。まだか・・・・・!」

 

双眼鏡を覗くハミルトンに問うが、まだと言われてピニャはだんだんとイラつきを焦りを見せる。

まさにその時だった。

敵集団の一部が爆発と同時に吹き飛ぶのが見えた。

 

ピニャ「あれは!」

 

視線の先には前田指揮下の86式と勝手について来たM1エイブラムスと日米の陸軍兵士がいた。

 

前田「おらぁテメェら何勝手に出てやがらぁ‼︎勝手に死んだら軍法会議で訴えるぞ‼︎」

 

罵声を上げつつもその表情には何処か安心した様子であり、彼はそのまま砲塔の中に入りハッチを閉める。

 

前田「行くぞ‼︎奴らを叩きのめしてやれ‼︎」

 

『『了解ッ‼︎』』

 

「総員着剣ッ‼︎突撃ぃぃぃ‼︎」

 

「おぉぉぉぉぉぉぉぉ」

 

「きぃぇぇぇぇぇぇぇぇぇ‼︎」

 

「天皇陛下!上皇后様万ざぁぁぁぁぁぁぁぁいッ‼︎」

 

「chargeッ‼︎」

 

「Ohhhhhhhhhhhh‼︎」

 

先行した歩兵隊は銃剣を取り付け、狂気に取り憑かれたかのような形相で敵軍へと切り込んで行った。

 

戦車砲で敵兵を数百人ずつ吹き飛ばし、銃剣突撃をかました歩兵は小銃や手持ちの機関銃を撃ちまくりながら押し寄せる波の如く、また死を恐れず進んで行った。

 

 

 

 


 

 

 

 

一方のアルヌス。

 

伊丹が持ち帰った命令書により命令は『脱兎』へと変更により希望者は特地への待機が言い渡された。

 

テロリストという名の工作員によって門が一時破壊される事態に陥るもレレイの奮闘により一時的に向かうへと繋げる事ができた。

しかしそれも長くは続かず結果、狭間陸将を含む6400名の残留者を出した。

 

その直後、別の世界へと繋がった門より『蟲獣』と呼ばれる怪物が出現。

自衛隊と連合軍は対処に追われていた。

 

伊丹は異常対処の為城壁に発破を設置していた、しかし設置し終えたタイミングでダーとの交戦に入った。

幸いロゥリィと眷属の契約を交わした事である程度のダメージは耐えられていた。

 

伊丹「(身体に何発当ててもダメだ。懐に入って・・・・・だが)それを無傷でやれってか、あの暗黒亜神め!!来い来い来い、もうちょい・・・・・って早いっ、すまんロゥリィ、やっぱ無理だった…!」

 

無傷でダーを倒せなんて無理ゲーを言われた伊丹は、悪態をつきつつトレンチガンを構えて近付いてくるダーの懐に潜り込もうとしたがダーの走る速度が速すぎてタイミングを逃してしまった。ロゥリィへ、謝罪を述べ伊丹はダーの鋭い爪により身体を引き裂かれた。

そして、同時刻ドームの中でハルバートで蟲をロゥリィが伊丹と同じ箇所を深く切り裂かれ吐血した。

 

ロゥリィ「いけなぁい!蟲が外に……っ、誰か……」

 

相当の深傷だったのかロゥリィは膝をついてしまう。

 

ロゥリィ「誰か、止めて……」

 

弱りきった声でそう呟くロゥリィだったが、辺りに響く銃声や雑音で誰にも届くことは無かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

だが次の瞬間、飛び出た蟲の一部が突然爆発して木っ端微塵に吹き飛んだ。

 

「「⁉︎」」

 

初めは誰かが倒したのだと思ったが威力が余りにもありすぎた、()()()()()()使()()()()()()()()威力であった。

 

狭間「一体何が………」

 

「あれは‼︎」

 

隊員が指差した方に隊員や亜人達が目を向ける。

そこには日の丸を背負った雄猫がこちらに向かって来ていた。

 

「海自だ………海自が来たぞぉぉお‼︎」

 

正体を知っていた連合軍兵士らは歓声に包まれる。

そんな彼らの上空をF-14SJの編隊が通過していった。

 

狭間「あれは………F-14………?」

 

大内田「どうやら間に合ってくれたようです」

 

狭間の横へとやって来た大内田が言う。

 

狭間「間に合って………くれた………?大内田さん、彼らは一体⁈」

 

そう聞かれると大内田は得意そうに応えた。

 

大内田「我々の世界の海自は空母を保有しております。彼らはそこの出身です」

 

 

 

 

 

 

 

 

同じ頃

 

ファルマート大陸、《碧海》と呼ばれる湾の奥深く。

大陸に最も近い海域にて行動する一群の大艦隊がいた。

 

ミッドウェイ級空母5隻

 

航空護衛艦ほうしょう、しょうかく

 

雲龍型3、白龍型4、美濃

 

エアーズロック

 

イラストリアス級2

 

からなる連合軍艦隊空母打撃群は、本海域を『ヤンキー・ステーション』と名付け2週間前から展開。

イタリカからの危機を上空に展開していたE3Bが状況を報告。

 

報告を受けた艦隊は攻撃隊を発艦させイタリカの援護へと向かわせていた。

 

空母ミッドウェイ

 

「上げろ上げろ‼︎ありったけの爆弾をクソ蟲どもに浴びせてやるんだ‼︎」

 

ミッドウェイの艦橋で猛将ハルゼーは猛り狂っていた。

ファルマート大陸に到着後、大した活躍も出来ずにいたハルゼーには不満が溜まっていた。

そこにイタリカへの航空支援、これを好機と見ない訳にはいかず攻撃機にありったけの爆弾を搭載させて現地へと向かわせていた。

 

「提督。お気持ちは分かりますが、在庫を全て使っては今後何かあった際に…」

 

ハルゼー「そんなの俺が知った事か‼︎今は蟲共が相手だ‼︎空対空ミサイルでもいい‼︎奴らを地獄に落として丸焼きにしてやれッ‼︎」

 

これに折れた幕僚は彼の気が済むまでやらせようと決めたのだった。

 

 

発進した航空隊は揃ってイタリカへと急行、A-4スカイホークやA-5、バッカニアがドームへと向けて爆撃を敢行、それにより漏れ出た敵はF-14SJや剣、ヴァルキリーが担当。

蟲獣達を一網打尽にしていた。

 

『HAHAHA!害虫駆除の始まりだ‼︎』

 

『ヒヤァフゥゥゥゥ‼︎』

 

『受けてみな、これが民主主義だぁぁ‼︎』

 

『一匹も漏らすなッ‼︎ゴキブリ擬きだろうとスピードだったらこっちの方が遥かに上だ‼︎』

 

『このクソ害虫共がぁぁぁぁぁぁ‼︎死ねやぁぁぁぁぁぁぁぁぁ‼︎』

 

連絡を受け、周辺に展開していた隊員ら後退していた。

お陰で航空隊は思う存分爆撃し放題であり、すでにドームや門はバラバラに吹き飛び、それらがあった場所には無数のクレーターができていた。

 

富田「隊長ーー、生きてますか!?」

 

富田がダーを倒した伊丹の無事を問いかける。当の伊丹は下の段の壁伝いに寄り掛かり

 

伊丹「ロゥリィ………怒ってんだろうな。そうだ、発破母線を…」

 

「よぉイタミ、まだ生きてっか?」

 

傷口を手で押さえて負傷した事を怒っているであろうロゥリィを想像している。そんな伊丹に声を掛けた人物は翼竜を従えたジゼルだった。

 

ジゼル「蟲どもよ、オメーらはお呼びでないとさ。主上さんの命なんでな悪く思うなよ。野郎どもかかれ!一匹も逃すな!!」

 

ジゼルの命令と共に数十匹からなる翼竜が蟲へと襲いかかって行く。

 

『アァ⁉︎蟲に続いてドラゴンだと⁉︎』

 

『だが今回は味方のようだ、見ろ‼︎蟲共を食べてやがる‼︎』

 

『shit!獲物を横取りかよ‼︎』

 

翼竜の群れが蟲達を捕食していく光景を見る航空隊は悪態を告きながらも味方と判断して攻撃を中断する。

翼竜達が蟲達を一掃して行く中、ジゼルはロゥリィの元へとやって来た。

 

ジゼル「お姉サマ、借金はチャラでいいスよね?」

 

ロゥリィ「……いいわよぉ、今回の働きに免じてぇ。門壊すつもりで水龍連れて来たでしょ」

 

ジゼル「あと主上さんに……」

 

ロゥリィ「はいはいわかったわよぉ。ハーディにも口添えしてあげるわぁ」

 

ジゼル「やたっ」

 

ロゥリィは今回のジゼルの働きでレレイから借りていた借金はチャラとハーディへの口添えをしてあげると言われて上機嫌になった。

 

ジゼル「おら、おめぇらバンバン食えよ」

 

翼竜達によって蟲達は一掃されていったが、こちら側も一定の被害が出ていた。

 

「俺の腕どこ行った?」

 

「血が血が止まらねぇ……」

 

「衛生兵!こっちだ」

 

健軍「第四戦闘団帰還、外は蟲を追う翼竜だらけだそうです」

 

「陸将、伊丹二尉からです」

 

狭間「うん」

 

狭間は、通信兵から受話器を受け取る。

 

狭間「……何?わかった。三十秒後に駐屯地の壁を爆破する。全員衝撃に備えよっ‼︎」

 

狭間の命令で兵士達はドーム跡地から離れて行く。

 

壁に爆薬を設置し終えトーチカへと退避した伊丹と富田は、

 

富田「隊長、それは……?」

 

伊丹「これか?ロゥリィの呪いだよ」

 

富田「女神の加護なんじゃないんですか?」

 

伊丹「んなわけあるか、俺の生殺与奪はあいつに握られてるんだぞ?」 

 

富田は、伊丹の軍服を見て明らかに致命傷な切り裂かれ方をしているのに当の伊丹はほぼ軽傷だったので聞くと、伊丹は呪いだと答えた。富田も伊丹がロゥリィの眷属になった事は知っているのでそう言うが、伊丹は自身を人質に取られている様なものだった。

 

富田「けど、満更でもないでしょ」

 

「まぁ……な、だが俺は諦めん。日本に帰る!有明の同人誌即売会の為絶対帰ってやる!よし、爆破五秒前、四、三、二、一、点火!」

 

伊丹は腕時計を見ながらカウントダウンを開始し、数え終えると起爆装置のスイッチを押す。すると、大きな爆破と共にドームは崩れて『門』の照らしていた光の柱は半径数十kmにも及ぶ波動の波が押し寄せる。

 

ー溜め込まれた歪みは繋がっていた世界に解放され、その全てを揺らしたー

 

その揺れは自由連合各国や特地各地やあちらの日本にに大きな揺れを起こした。

銀座では商店の窓ガラスが全て割れたり建物にヒビがはいったりした。特地では、皇城、フォルマル家の館、翡翠宮などの建物にも一部が倒壊したりした。

そして、イタリカ近郊での新政府軍の陣地では兵士達は動揺していたが

 

ピニャ「者ども、狼狽えるな!!あの程度の地揺れ恐るるに足らぬ!!敵軍を見よ!腰を抜かして逃げ戻ったぞ!我が軍にその様な者はあらぬよな?さぁ、立って戦列を組め!!(イタミ殿は帝都で地揺れにあった時笑っていた。いかに心強く見えたか・・・・・今こそ妾も彼に倣うのだ)」

 

あの大地震にも関わらず、総大将であるピニャは一切動じる事はなく寧ろピニャが兵士達を鼓舞する。その姿に新政府軍の兵士達は歓声を上げる。

 

 

 

 

 

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