自由連合召喚   作:暁司令官

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我らと共に

 

 

 

「敵軍前進!」

 

旧帝国軍が動き出した事で新政府軍に緊張が走る。そんな兵士達の様子を見たピニャは

 

ピニャ「安心せよ、妾はここにおる」

 

「殿下…」

 

ピニャ「自死は許さぬぞ、エムロイの神が魂を拾ってくれぬからな。お前達よく戦ってくれた、感謝するぞ!」

 

グレイ「心外ですぞ、殿下!イタリカでの敗残兵相手が小官の実力とでも?真の無双をご照覧あれ!!」

 

ピニャは、最後まで将兵の士気を低下させず兵士達を激励し、グレイがそう言うと兵士達も口角をあげて笑い合っていた。

 

 

福田「敵の数は5、6千といったところですね。補助員も根こそぎ動員してきたようです」

 

前田「対する俺らは混成軍との総数でも2千いるかどうか……」

 

福田「装甲車輌が健在なだけまだ勝機はありますよ」

 

前田「だな」

 

86式の砲塔から敵の様子を探っていた前田と福田。

既に近接戦で大多数の将兵らを失っていた。

連合として初めての近接戦による被害の衝撃は大きいが、それでも参加していた歩兵達の士気はむしろ高まっていた。

 

十字をきる米兵や英兵、『必勝』『大和魂』という文字や旭日旗が描かれた手拭いを頭や鉄帽に巻き付ける日本兵と最期に向けて皆覚悟を決めていた。

 

「イタリカより伝令!先程の地揺れで街道橋と跳ね橋が河に落ちました‼︎」

 

それを聞いたピニャは将兵と顔を一度見合わせると高らかに笑い声を上げた。

 

ピニャ「ハハハ!それはいい、今日一番の朗報だ。我らが手を下さずとも神が落としてくれた。味方が駆けつける時間を稼いでくれた…!」

 

ピニャは剣を抜いて全軍に聞こえるよう大声で

 

ピニャ「敵まで三百歩!よし、薔薇騎士団に適時交戦と伝えよ‼︎全軍ー」

 

"突撃"と続けて言おうとしたその瞬間、甲高い爆音と共に何かが上空を通過したかと思えば次の瞬間には敵兵が爆発と同時に吹き飛んだ。

 

「yaahoo!待たせたなベイベー!」

 

先行してきたのはサンダーチーフとファントムの編隊、それに続いてヤンキー・ステーションから目標変更を言い渡されたA-4スカイホークやヴァルキリーの大群であった。

 

「ホレホレ!季節っ外れだがサンタクロースからのお土産でぇい‼︎」

 

ヘルファイヤミサイルやMk.81を投下、爆撃し敵を大混乱へと陥れたところへ『ワルキューレの騎行』を流しながら第四戦闘団が連合のヘリと共に到着した。

 

コブラ、アパッチがロケット弾や機関砲でランディングポイントを確保するとエルベ藩王国兵や陸自の隊員らを載せたUH-1が着陸していく。

 

「陛下、馬を」

 

デュラン「うむ」

 

降り立ったエルベ藩王国国王の『デュラン』は馬を駆り前線へと出る。

 

デュラン「隊伍を組め!ゾルザルを倒すのだ‼︎」

 

ピニャ「全軍突撃‼︎妾に続け!」

 

ピニャも負けじと指示を出して突撃していく。

 

前田「いよいよ最終局面か…最後の総仕上げといくぞ‼︎」

 

「「はいッ‼︎」」

 

前田ら第1独立装甲連隊や歩兵らも士気をさらに盛り上げて彼女らに続いた。

 

ピニャ「ヴィフィータ、ボーゼス!赤薔薇隊を率いて逃走する敵を追跡!兄様を捕らえよ!」

 

ヴィフィータ「おう、任された!」

 

隷下の騎士を率いて二人は隊列から離れていく。

 

ボーゼス「ヴィフィータ、赤薔薇の半分を率いてー」

 

ヴィフィータ「ボーゼス!あれ!」

 

そう言って彼女は一機のUH-1を指した。

 

ヴィフィータ「ケングーン!」

 

ボーゼス「ー」

 

その機には健軍一佐と富田が載っており、二人に手を振っていた。

 

ボーゼス「お父様が来てくださいましたよ…」

 

そう言って彼女は富田との間に身籠った子がいるお腹を優しく撫でた。

 

 

 

 

 

 


 

 

 

 

 

一方、イタリカの街の中にある宮廷にはゾルザルが放った刺客が入り込んでいた。

ただ連合側の自衛隊らの兵器でイタリカ内部に入り込むまでに時間がかかった為、まだ宮廷内では戦いが繰り広げられていた。

 

 

そんな宮廷近くに一機のMV-22Jが降り立った。

 

「宮廷内に多数の刺客が入ってるとの報告だ。我々の任務はそのクソ共を地獄へと蹴り落とす事にある!我が隊結成初めての任務だ、火器の使用には十分注意しろ‼︎」

 

流暢だがやや籠った英語が機内に響く。

ハッチが開き、ガシャガシャと音を立てながら十数名の兵士らが降り立っていく。

彼らの正体とは…………

 

 

宮廷内ではまだ所々戦闘が続いていたが、そこら中にメイドや騎士達の死体があった。

 

キャットピープルのペルシアもその一人であった。

 

「なぜ亜人メイドが皇帝貴族の城を守るッ⁉︎」

 

ボウロが呼び寄せたハリョの戦士の一人ウクシは戸惑いながらもペルシアに問いかける。

 

ペルシア「当然にゃ、ここは……ウチらの家だからだ‼︎」

 

ウクシ(くそったれ、ボウロの奴こんな連中がいるなんて聞いてねぇぞ‼︎)

 

ペルシアは腰から隠していた短刀を取り出す。

倉田がくれた日本刀の技術で作られたものだ。

 

ペルシア「こいつは切れるにゃよぉ…」

 

双方は睨み合ったまま、一斉に躍り出た。

 

宮廷内、皇帝モルトがいる居室を薔薇騎士団所属のシャンディーとスィッセス、二人の若き騎士が守っていた。

 

突然の襲撃を受けてスィッセスはその場に倒れたが、シャンディーはまだ辛うじて立っていた。

 

シャンディー「ハァ…ハァ…ハァ…もうやだ……これじゃお嫁に行けない…」

 

壁に持たれかかって息を整えようとした時だった、物音がしてイヤイヤながらも問いかけた。

 

シャンディー「勘弁してよぉ〜死にたくないよぉ……何者か!ここは皇帝陛下のご寝所と承知の上での狼藉か⁉︎」

 

「あぁん?まだいたのか?」

 

「おや?以前見た顔ですね」

 

ハリョの戦士とノッラが現れた。

 

シャンディー「……ピニャ殿下。シャンディーの事を忘れないでくださいね……!」

 

両者が戦端を開くと思ったその時だった。

突然壁が爆発して吹き飛び、煙と瓦礫を辺りに散乱させる。

 

シャンディー「な……なんだ⁉︎」

 

煙の中から刺客の一人が血まみれになり這いずり出てきた。

何か言おうとしたその瞬間、機関銃の銃声と共に蜂の巣にされその刺客は殺された。

するとそこからガシャガシャと音を立てながら、3人の人影が現れた。

 

ノッラ「な……何者だ⁈」

 

煙が晴れてその姿が露わになると、彼らは息を呑んだ。

全身黒づくめでシュタールヘルムをかぶり、ボディーアーマーのような装甲板を身体の各所に着用し、ガスマスクのように顔全体を覆うマスクを着用していた。

 

手には銃火器が握られていた。

2人はFN MAG、もう1人はフランキ・スパス12を構えていた。

左手の小型のシールドには『U.S.ARMY』と白い文字が書かれていた。

 

「誰だが知らねぇが殺す‼︎」

 

そう言って3人に飛びかかるも隊員の1人がショットガンをコッキングし、銃口を向ける。

銃声と共に12ゲージスチール散弾が上半身を粉々に吹き飛ばし、血肉を辺りに散乱させて下半身はその場にボトリと落ちた。

 

シャンディー「ッ………‼︎」

 

ノッラ「ヒィ……!」

 

シャンディーは余りの惨さに剣を落として口を押さえ、ノッラはその場で後退りした。

今度は中央の隊員がFN MAGを後ろに下げて腰のガンホルダーからオートマグを取り出し、構える。

 

ノッラ「や…やめ」

 

彼が言い合えるより早くトリガーが引かれて44.マグナム弾が右肩を撃ち抜く。彼は痛みの余り叫び声を上げるが、構わず今度は左肩を、そして右膝、左膝と撃ち抜きその場に仰向けに倒れた。

3人はそのまま彼に近づき、倒れた彼を見下ろすように囲んだ。

 

ノッラ「ひ……卑怯な…!」

 

「卑怯?そんな言葉が戦場で通じると思ったら大間違いだ。戦争に卑怯もクソもヘッタクレもあるかよ。殺すか…」

 

ハンマーを起こして銃口向けて最期に言い放った。

 

「殺されるかだ」

 

そして引金が引かれて奴の頭に血まみれの穴が開いたと同時に彼は事切れた。

 

3人はその場にへたり込むシャンディーに気がつくと驚いたような声を上げる。

 

「Holly shit…まだ子供じゃねぇか……」

 

「これが中世期の常識かよ……」

 

すると隊長思しき人物がホルダーに銃を仕舞い、マスクを外して彼女の前に座り込む。

 

「やぁ大丈夫かい?私はアメリカ陸軍特殊部隊第1装甲歩兵団のジミー・マックス大佐だ。我々が来るまでよく持ち堪えてくれた。君の仲間は救えなかったようだが……」

 

彼はそう言いながら倒れていたスィッセスに目を向ける。

だが彼女の脈を測った部下が突然目を見開いて言った。

 

「隊長!この子はまだ脈があります!かなり弱いですが…」

 

マックス「何?本当か⁈よし、ジム!その子の応急処置を急げ‼︎バックパックに簡易輸血キットがある筈だ、それを使え‼︎」

 

ジム「イエッサー!」

 

マックス「グレック、お前は周辺を警戒しろ。生きてる敵がいたら鉛弾をプレゼントしてやれ」

 

グレック「了解!」

 

シャンディーに再び目を向けたマックスは彼女の頭に手を置いてこう言った。

 

マックス「よく頑張った。もう大丈夫だ」

 

立ち上がりながら頭をもう二、三度ポンポンと優しく叩くとシャンディーは静かに涙を流していた。

 

マックスは彼女が守っていた部屋のドアを開けて中に入る。

彼の姿を見た菅原は驚きの表情で彼を見た。

 

マックス「おや?貴方は、特地側の日本の官僚かい?」

 

菅原「は…はい。貴方は?」

 

マックス「こっちの世界に転移してきたアメリカの陸軍兵のジミー・マックスだ。敵は粗方外の2人が片付けてくれてた」

 

「そうか」

 

そう言って皇帝モルトが彼の元へと歩み寄った。

 

モルト「して、2人は…?」

 

マックス「1人は無事だ。もう1人は重症だが、助かる可能性はある。回復したら2人になんか褒美をあげてやってください」

 

モルト「無論だ」

 

 

 

一方でペルシアはウクシとまだ戦っていた。

 

ウクシ「クソッ‼︎死ね!さっさと諦めろッ‼︎」

 

ペルシア「嫌だにゃあッ‼︎」

 

ウクシの短剣はペルシアの短剣の強度の前に刃こぼれを起こしてボロボロになっていた。

 

ウクシ(くっ…なんて頑丈な剣だ…こうなったら……‼︎)

 

痺れを切らしたウクシは彼女を抑え込み、短剣を喉元へと押さえつけようとした。

 

ウクシ「くたばれぇ‼︎」

 

ペルシア「うっ‼︎」

 

間一髪のところで短剣を使って受け止めたがウクシは体重をかけてさらに刃を近づける。

 

ウクシ「さっさと死んで、楽になっちまえぇ‼︎」

 

ペルシア「んんんんッ……クラタ……!」

 

彼女がそう言った次の瞬間、突然爆音が響いたかと思えばウクシの身体がバラバラに吹き飛んだ。

 

倉田「ペルシア‼︎」

 

起き上がると倉田ら自衛隊員と共にシモノフPTRS1941を持った装甲歩兵団の隊員が駆け寄ってきた。

 

ペルシア「クラタァ‼︎」

 

彼を見たペルシアは涙を浮かべながら倉田に飛びついた。

 

 

 

 

 

 


 

 

 

 

 

 

 

場所は戻ってイタリカ郊外。

 

アルヌスから到着した地上部隊がさらに援護として加わり、旧帝国軍は総崩れを起こしていた。

 

ヘルム「殿下!ゾルザル殿下は何処だ‼︎」

 

ヘルムは1人本陣のあった場所まで戻り、ゾルザルを探していた。

 

ヘルム「カラスタ、ミュドラ、どこだ⁉︎パドバカーレまで退いて態勢を立て直すぞ‼︎」

 

しかし彼がいくら呼びかけても誰も反応するものはおらず、彼もゾルザルがどうなったか既に察していた。

 

ヘルム「何故ですか殿下……軍を捨てて貴方はどうするつもりだ…⁉︎」

 

背後に迫る新政府軍や連合軍に気付き、彼は馬に跨り駆け出した。

 

ヘルム「ハイヤ!どけ亜人ども‼︎」

 

彼が向かう先はただ一つであった。

 

ヘルム「ピニャ殿下!俺と戦え‼︎戦ってくれ‼︎ピニャ!俺は、俺は貴女にー」

 

そこまで言った時、彼の頭は綺麗に横からPTRS1941で撃ち抜かれバラバラに吹き飛んだ。

 

一方のピニャはデュラン達と合流を果たしていた。

 

デュラン「ピニャ殿下、間に合いましたようで何より」

 

ピニャ「うむ。助かりましたぞ、デュラン陛下」

 

両者が互いに手を取った瞬間、辺りは歓喜に包まれた、

 

 

 

 

その頃、配下の者を連れて戦場から逃げていたゾルザルは………

 

ゾルザル「くそっ…勝っていたはずなのに…」

 

荷馬車の中でやけ酒に浸りながら文句を垂れていた。

 

ゾルザル「ヘルムが降伏勧告など手緩い事を……アブサンも敗北主義者共を一掃できぬし……ハリョどもも親父を捕らえることもできん」

 

事の全ての原因が自分である事をこの期に及んでも理解しておらず、相変わらず馬鹿であった。

 

ゾルザル「役立たず共めッ‼︎俺の言う通りにしていれば勝てたのだ‼︎」

 

周りにいた兵士達は「アンタが原因だよ…」という目つきでゾルザルのいる荷馬車を見ていた。

 

だがその集団を見ていた番犬達がいた。

 

「あれか?」

 

「間違いありません。30分程前に特戦群の隊員があの馬車にゾルザルと思しき人物が乗るのを見たと」

 

「確かにただの荷馬車にしてはあんな豪勢な護衛がいるのは変な話だ」

 

「sir、どうしますか?」

 

「決まってるだろう。皆殺しだ」

 

「了解」

 

ボウロ「ん?」

 

ボウロはふと影で何か動いたような気がしてその方向に目を向けたが何もなかった。

 

ボウロ「気のせい……か」

 

視線を再び前に向けたそのときだった。

茂みに潜んでいた装甲歩兵らがM79グレネードランチャーを発射し、一団をスモークで覆う。

 

「な…なんだこれは⁉︎」

 

「煙幕だと⁉︎」

 

護衛の兵士らが慌てる中、一瞬赤い何かが彼らの前を横切った。

 

「何かが居るぞ…‼︎」

 

そう叫んだ瞬間、護衛達は7.62mm弾で漏れなく射殺された。

 

ボウロ「ひ……ヒィィィ‼︎」

 

赤眼の装甲歩兵に恐怖したボウロはその場から逃げようとしたがオートマグで頭を撃ち抜かれて死亡した。

 

馬車の後ろは既に確保されており、隊員が勢いよく扉を開ける。

 

「動くな‼︎」

 

ゾルザル「な……なんだ貴様らは…⁉︎」

 

震える声でゾルザルはその場で怯えていた。

 

「隊長」

 

「……引き摺り出せ」

 

装甲歩兵団の指揮官ジャック・ゴードン少将が言うと隊員2人がゾルザルを馬車から地面に叩き落とした。

 

ゴードン「コイツがゾルザルで間違いないかい?」

 

ゴードンは隣にいた人物に聞いてみる。

 

「はい、間違いありません」

 

その声に聞き覚えがあったゾルザルは顔を上げて驚いた。

 

ゾルザル「テューレ…?」

 

視線の先にはウォーリアバニーのテューレが立っていた。

 

ゾルザル「ど……どういう事だ…テューレ?これは何かの間違いだろう…?」

 

震える声で問いかけるゾルザルに対してテューレが答える。

 

テューレ「どうもこうもありません。これが貴方の運命なんです、殿下。貴方が大人しく講和を受け入れていれば、こうなる事もなかったのですよ。私に裏切られる事も…」

 

ゾルザル「な…何を言っているんだ……お前は私を愛して…」

 

テューレ「愛して?そんな訳ある筈ないじゃないですか」

 

冷酷な目つきで見下すように言う彼女にキレたゾルザルは掴み掛かろうとしたが、囲んでいた隊員に腕を掴まれさらにはゴードンに殴られ鼻を折られた。

 

ゴードン「さて……ほれ」

 

そう言ってゴードンはハンマーを起こしたオートマグをテューレに手渡した。

 

ゴードン「これなら1発、それも確実にあの世に葬れる」

 

ゾルザル「や……やめろ……やめてくれッ‼︎」

 

暴れて逃げようとするが、隊員2人に腕を折られんばかりの力で押さえつけられ逃げる事も叶わない。

 

「俺たちの世界じゃあ地獄への切符は鉛弾って決まってるんだよ」

 

「お前はラッキーだなぁ‼︎好きだった筈の女から受け取れるんだぜ!最も相手は愛してなかったようだがな、HAHAHAHA!」

 

「「HAHAHAHA!」」

 

周りの隊員達はゾルザルを嘲るように高らかとマスク越しに笑い声を上げていた。

そしてテューレはゾルザルの頭へと銃口を向ける。

 

ゾルザル「や……やめろ……!やめてくれ‼︎何でもする‼︎何でも言う事を聞く‼︎」

 

テューレ「()()()…?じゃあ……死んでください」

 

ゾルザル「あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁッ‼︎」

 

直後一発の銃声と共にゾルザルの命は終わりを告げた。

 

 

「へへッ‼︎見ろよコイツ、鼻水に涙に涎、本当にこんな奴がよく皇太子だったもんだぜ」

 

「それだけじゃねぇ、見ろよ。漏らしてやがるぜw」

 

ガラは悪いながらも証拠写真としてカメラでゾルザルの遺体を撮り持っていたマチェットで彼の首を落とした。

 

ゴードン「気は済んだか?」

 

ゴードンはそう言ってテューレに話しかける。

 

テューレ「ありがとうございます。これで私の復讐も終わりを迎えられました…」

 

満足そうに言う彼女を見てゴードンはある事を察した。

 

ゴードン「……アンタ、その顔だと他に好きな奴が居たんだろ?」

 

テューレ「え……?」

 

見透かされたと思った彼女は思わず腑抜けた声を出す。

 

ゴードン「顔に出てるよ。それに振ったようにも見えるが…?」

 

テューレ「私には……重すぎたんです……彼の理想というか……」

 

ゴードン「……だとしてもようやくアンタは自分の役目から解放されたんだ。こっから先は好きに生きたらいい」

 

テューレ「でも…私は」

 

ゴードン「振ったとしてもまたよりを戻せばいい、時間は掛かるかもしれないが、生きているならそれはできる」

 

そう言ってゴードンはサムズアップして彼女に一歩踏み出すよう言った。

 

テューレ「……!」

 

ゴードン「よぉし貴様ら‼︎首は持ったか?準備ができたら死体にガソリンをぶっかけて証拠隠滅しろ‼︎馬は逃がせよ、そいつらに罪はねぇ」

 

「分かってますよ‼︎」

 

テューレ「……フルタ………」

 

 

 

 

こうして自衛隊と帝国との紛争は終わりを告げた。

 

途中参加した自由連合の将兵達にも少なからぬ被害は出たが勝利を収める事はできた。

それでも先行していた特地側の自衛隊員達がこの世界に取り残されるという事態に陥ったが、今は戦いの終わりを噛み締めよう。





解説:MK.24 プロテクトアーマー

外観:プロテクト・ギア(人狼)

アメリカ陸軍特殊部隊:第1装甲歩兵団に配備されたパワードスーツ一体型の装甲服。
きっかけは連合兵器開発局に所属するあるアメリカ人が『人狼』のプロテクトギアの活躍を見てノリで作ってみようと提案したら承諾された事に始まる。
装甲には超ステンレス合金(新合金、腐食性、耐弾性が通常の物の役20倍)が使用されており、対物ライフルの直撃にも耐える事ができる。
マスクには赤外線・温度センサーが内蔵されており壁越しの敵も分かるようになっている。
マスクはバックパック中段にある酸素ボンベ兼空気循環器システムと繋がっており、水中や有毒ガス下でも最低3時間の活動が可能。

武装も豪華かつ、強力な物が選ばれている。

主武装の機関銃は当初こそMG42を作ろうとしたが、現物が無いため困難とされた。
そこで同口径で現物のあるFN MAGで代用。
バックパック下段の弾倉からベルト給弾する方式になっている。

携行装備にはオートマグ。
こちらも21世紀の技術でステンレス鋼の加工技術が向上した事により信頼性が高くなっている。

大型装備にシモノフPTRS1941がある。
これは旧北日本軍の武器庫より鹵獲された物をアメリカがリバースエンジニアリングで製造した。
原物と異なり分割しての持ち運びが可能となっている。

左腕部の小型シールドの内側、もしくは脹脛にナックルガード付きのマチェットを携行可能。

バックパックは中身で3段になっている。
上段には通信装備、中段には呼吸系、下段は弾倉となっている。
その他のオプションは外付け式になっており、簡易輸血キットなどの応急処置用の装備もある。

その他にはM24グレネードランチャーやAT-4、フランキ スパス12が存在。


因みに兵団自体の戦闘力は特戦群やネイビーSEALDs(21世紀)やグリーンベレー(21世紀)すらをも上回ると分析されている。
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