2017年 GATE世界
特地で1年半、世界で4年が経っていた。
当初とは異なる場所に再び門が開くも、再開通に世界は再び注目すると同時に衝撃を受けた。
それは無論「自由連合」の事だ。
かつて世界は新たに開いた「異世界」に強く興味を示していた。
手付かずの石油資源やレアメタル、フィクションでよく見られる魔法が存在する世界が気になった。
各国*1はあの手この手で接触を試みようとするも日本側と伊丹達の活躍で難を逃れ、一度は閉門した。
だが再び開いたかと思えば、今度は近代的な装備を持った強大な国家が寄り集まってできた国際機関が現れた。それも構成国は並行世界の日本国とオーストラリア、20世紀の二つの日本帝国、アメリカ合衆国、大英帝国。
確かにまだ特地のある世界の全てを把握し切っていなかったとはいえ、異なる歴史を歩んだ地球国家が存在するとは微塵も思っていなかった世界には衝撃が走った。
GATE世界 アメリカ合衆国
ディレル「これを……これを信じろと言うのか……?」
日本国が開示した自由連合の詳細を見たアメリカ大統領ディレルは情報長官と国防長官を見た。
「信じがたいのは我々も同感です大統領…」
「ですが存在は確たるもの。無視する事はできません」
彼らが話していたのは自由連合の軍事力についてだ。
まだ一部分ではあるが、その強大さが窺い知れた。
ディレル「あちらの日本の歴史もそうだが、なんだこの戦力は…⁉︎我々の知る自衛隊とはまるで違う……」
「空母に8インチ砲を搭載したイージス艦、挙句の果てにはあの『ヤマト』と20インチ砲戦艦を改造したイージス艦……」
「オーストラリアに至っては我々が一隻しか作らなかった筈のエンタープライズの二、三番艦を保有している」
同じ21世紀国でありながらこれだけの戦力を、近代国家の存在しない特地で展開が可能とあっては無視したくてもできない存在だ。
だがそれだけに止まらなかった。
ディレル「おまけに
「一体どこからそんなものを建造するだけの資材と資金を…」
「恐らく我々がまだ把握していない地域に資源大国でもあったんだろう。18世紀のような概念しかない世界だ。貿易でがっぽり儲けて資金も資材も有り余ってるんだろう…」
こちらの世界各国が喉から手が出る程欲しがるレアメタルや鉄鉱石の類をなんの障害や妨害もなく入手でき、連合間で分け合ってもまだ余る程あるのは事実である。
「大統領、それだけではありません」
ディレル「これ以上何があると言うのだ?」
国防長官の言葉にディレルは耳を傾ける。
「閣下は『ミッドウェイ』という空母をご存知ですか?」
ディレル「あぁサンディエゴで博物館になってるアレか。アレがどうした?」
「あちらのアメリカはそのアングルドデッキ型のミッドウェイ級を二桁の単位で保有しているそうです……」
ディレル「な……なんだと⁉︎」
「ま…待て、ミッドウェイは最大でも60〜80機が限界。我々が運用するニミッツ級と大差無いがそれを二桁だと⁉︎」
「単純計算してもあちらは常時100機を優に超える数の艦載機を展開が可能だと見積もられています」
ディレル「Jesus……」
「さらにあちらのアメリカは史実とは異なり日本帝国やイギリスと親密な関係を築き、太平洋戦争を回避。さらにWWⅡが始まる直前であちらの世界に国土ごと転移。その為大量の人員を失う事なく、尚且つ最盛期とも言っていい40年代の工業力のままに」
「そこに未来を知っている日本国が情報や技術を与え“ナム”や湾岸戦争期並にまで近代化を遂げた…と」
ディレル「あちらのアメリカや日本帝国が原子力空母を持っているという情報は……?」
「今のところはありません。あちらの自衛隊は保有しているようですが、唯一の被爆国です。そう簡単に技術は渡さないでしょう」
ディレル「そうだな。流石に考えすぎか……」
同じように中国の『薹 徳愁』主席は癇癪を起こして金切り声をあげていた。
EU各国は連合の戦力の精査を開始。ただロシアはこの状況になっても大した反応も動きも見せなかった。
理由としては、元々そこまで特地での利権に興味は無かった事があげられる。
GATE世界各国が衝撃を受ける中、特地及び異世界のハワイでは国際観艦式が行われていた。
第6回になる今回からはアメリカや日本帝国の最新鋭艦も多数参加していた。
日本武尊
「それにしても凄い数だな」
日本武尊の防空指揮所から辺りを見回していた旭日艦隊司令長官大石蔵良は思わず口にした。
大石「日本国にある言葉を借りるなら"船が七分に海が三分"か。ふっ良く言ったものだ」
辺りは何処を見回しても艦ばかり。それも戦艦、空母に巡洋艦、駆逐艦と大小様々だった。
大石「ん?」
ふと気になった艦に双眼鏡を向けて見てみる。合衆国海軍旗と帝国海軍旗を掲げているが、どちらかと言えばそれは海自や豪海軍のイージス艦と艦容が近かった。
大石「なるほど…アレがアメリカと日本帝国の建造した“イージス艦”とやらか」
彼が目にしたイージス艦。それはこちらのアメリカ海軍と帝国海軍が史上初めて建造した『サンディエゴ級ミサイル巡洋艦』と『日向型ミサイル駆逐艦』であった。
サンディエゴ級ミサイル巡洋艦
外観:アーレイバーク級
諸元
全長:170m
全幅:21.4m
最大速力:33ノット
兵装
Mk.41VLS×80セル
Mk.72 8インチ単装砲*2×1基
Mk.20 30mmCIWS×2基
ハープーン4連装発射筒×2基
Mk.32 短魚雷発射管×2基
Mk.38 25mm単装機関砲×2基
搭載機
SH-60 シーホーク×1機
概要
アメリカ合衆国初のイージス艦。ただその艦の大きさは見たら分かるように韓国の世宗大王級駆逐艦に近い。
これは海自の運用するこんごう型に影響を受けた面が大きいとされており世宗大王級とは異なりバランス良くできている。
兵装にも史実に近いようで遠い物が装備されている。特に30mmCIWSが良い例であろうこれは30mm機関砲の破壊力に脳を焼かれたアメリカの技術者達が開発した代物である。現在はアメリカの州の数と同じ50隻の就役を目指して建造されている。
同型艦
サンディエゴ CG-47
ニューヨーク CG-48
フィラデルフィア CG-49
シカゴ CG-50
マイアミ CG-51
ダラス CG-52
ボストン CG-53
デトロイト CG-54
ヒューストン CG-55
アトランタ CG-56
サンフランシスコ CG-57
フェニックス CG-58
シアトルCG-59
以降の艦は現在建造中
命名基準:アメリカの都市名
外観:船体ははたかぜ型、艦上構造物はこんごう型
諸元
全長:160m
全幅:20.9m
最大速力:33ノット
兵装
Mk.41VLS×90セル
Mk.45 5インチ砲×1基
Mk.15 20mmCIWS×2基
ハープーン4連装発射筒×2基
Mk.32 短魚雷発射管×2基
12.7mm単装機関砲×2基
搭載機
SH-60シーホーク×1機 もしくはBAe ハリアーⅡ×1機
概要
日本帝国海軍が運用を開始したイージス艦。
退役した練習艦はたかぜを徹底分析。帝国製イージスシステムの搭載を前提に建造された。現在20隻を計画中
同型艦
日向
伊勢
扶桑
山城
加賀
土佐
長門
陸奥
命名基準:旧国名
別所
護衛艦やまと
「我々も大分逞しくなりましたね」
伊藤「あぁ。統一戦争当時はまだ一個任務機動群が関の山だった我々がここまでとはな…」
現在の海自はやまと きい おわりをそれぞれ一隻ずつ含む三個任務機動群を保有している。
それでも十分だが、この異世界や魔帝といった未知の脅威や同盟国と戦力強化に努めてきた結果、現在のような戦力を保有するに至っていた。
「あれは?」
伊藤「あぁ噂に聞く新型イージス・システム搭載艦だ」
「もう就役ですか⁉︎早くても来月だと思ってましたが…」
伊藤「こんごう型やみょうこう型の陳腐化も否めんからな。計画じゃ4隻って話だ」
つるぎ型護衛艦
諸元
全長:247m
全幅:28.5m
最大速力:34ノット
兵装
Mk.41VLS×61セル×2基
Mk.72 8インチ単装砲×1基
203mm電磁加速砲×1基
隠顕式メーサー砲×1基
Mk.20 30mmCIWS×2基
ハープーン4連装発射筒×4基
Mk.32 短魚雷発射管×2基
Mk.38 25mm単装機関砲×2基
搭載機
SH-60 シーホーク×1機 FV-3 震電Ⅱ×3機
概要
自衛隊が長年『イージス・システム搭載艦』として研究していた次世代艦。SM-3の搭載や高出力レーザー砲の代わりにメーサー砲を搭載するが、特筆すべきはAN/SPY-7の搭載である。GBIとの連携やRCSの小さな目標の探知も容易とされている。
また新型巡航ミサイル「アドバンスド・トマホーク」も搭載している。
これは対地、対艦双方に対応できるマルチロール巡航ミサイルで発射前に目標設定をする事ができ、巡航速度も亜音速〜超音速への増減などを内蔵されたAIもしくは母艦から操作が可能な代物である。
また目標がミサイルによる迎撃を行おうものならそれを回避しながら突っ込むor加速して目標に突っ込むようプログラムされている。
ベースにはかつて北日本が運用していたキーロフ級こと巡洋戦艦「栄光」のデータが使われており、防衛省は「
同型艦
つるぎ CAG-69
くろひめ CAG-70
たてしな CAG-71(建造中)
ごんげん CAG-72(建造中)