これが今年最後かな…?
1946年 ブリタニア連邦
日本武尊 長官室
大石「……やはり痛いな、これは」
キリト「痛いって何がですか?」
501拠点に停泊していた日本武尊艦内。
自室で先日の『ダブリン沖海戦』の被害集計を見ていた大石に対してキリトが問いかける。
大石「先日の海戦の被害さ。こちらは見事に勝ったが、被害も洒落にならん。戦艦6隻という戦力を一度に喪失するのはかなりの痛手だ」
キリト「でも総合的に見たら大したことないでしょう?」
大石「"総合的"にはな。だが方面事に区切って見れば痛手だ。元々北大西洋方面には山口中将麾下の第二航空艦隊と我々旭日艦隊。そして先の戦いで戦死したリー提督の艦隊がいたのだが、提督の艦隊は戦艦を主に編成されていた」
キリト「…それで痛手だと……」
大石「うむ。それも例の《反抗作戦》を前にだからな…」
大石の言った一言に引っかかりを見つけていた彼は思い切ってある事を聞いた。
キリト「あの…大石さん。ずっと気になってたんですけどその《反抗作戦》って何なんですか?本郷さん達に聞いてもなんて言うか…はぐらかされたような…」
ペンデミューネへの侵入後、一時行動を共にしていた本郷ら仮面ライダー達であったが正体を知る《特戦群》の隊員らの進めでキリトらの元を去ったのだが、直前まで大石らと会っており今後の軍の活動についても聞いていた事が噂されており、その《反抗作戦》について前々から耳にしていたキリトは彼らに聞いたが…
本郷『それは見てのお楽しみというやつだ』
一文字『楽しみはとっておくものさ』
という風に言葉を濁し、彼らの元を去った。
キリト「勿論機密に触れない程度で構いません。何をするのか教えてくれませんか?」
大石「……良かろう。君は【ノルマンディー】という単語を聞いた事はあるかね?」
キリト「あぁ…えっと……歴史の授業でなんか聞いたような…?」
大石「史上最大級の上陸作戦を我々はやろうとしているのだ」
キリト「じょ…上陸作戦…⁉︎」
大石「左様、規模も中々だ。自衛隊や米軍、日本軍が主となるとはいえ史実太平洋戦争で半減していた米海兵隊はその戦力を余す事無く本作戦に投入できる」
キリト「そんな事できるんですか…?」
大石「できんでは無かろう。最も大義名分を導き出すのには大分難航したようだが。元々この作戦はこちらの世界に来た直後から計画されていた。だが戦艦による支援砲撃がやや不足するのはやむを得ないかもしれんが…」
キリト「どれくらいの規模でやるつもりなんですか?」
大石「そうだな…海兵隊だけでも軽く50万はいくだろうな」
キリト「ご…ごじゅ……」
大石「戦爆も艦載機と合わせて1000機は裕に超え、艦艇もグァンタナモと北大西洋の戦力を一挙に集中させるからな、細かい数は分からんがざっと200隻は余裕だろうな」
キリト「な……なんつー規模の戦力……」
大石「逆にそれぐらいでもせんと独軍の正面突破は無理という事だ…」
GATE世界
日本
『ーこれらの要因により、自由連合は近く別世界の欧州半島への上陸を計画しており、実際に起きた《ノルマンディー上陸作戦》を上回る規模が投入されるのではないかと、専門家の見解が…』
事務所のテレビを見ていた嘉納はふと派遣群と共に現れた《自由連合》と初めて接触した日の事を思い出していた。
銀座とは別の【国立メディア芸術総合センター】に新たなゲートが繋がり、落胆と安堵が広がる中で彼らは現れた。
日本が分断国家になっていたという事実もそうだが、同じ自衛隊であっても、特に海自の戦力が凄まじかった事を覚えている。
伊丹の案内で夏目らと共に特地に足を踏み入れ度肝を抜かした。
ある筈のない最新戦車やステルス戦闘機、碧海に行けば護衛艦という名の空母や戦艦を何食わぬ顔で運用する自衛隊。
どれもこれも圧倒されると同時に彼は感服した。
嘉納「思えば今また私がこうして政界で総理をやってるのも彼らの影響か…」
一度政界から身を引いたとはいえ、あちらの日本政府や連合から辛口評価を受けつつも嘉納は夏目らの勧めで再び政界入りし総理になっている。
彼らのお陰で助かっている面もある。
特地もとい異世界で縦横無尽に駆け回れる力を持った近代国家という存在はGATE世界の各国を震撼させたのはすでに周知だと思われるが、連合は敢えて日本政府を通じて在日米軍司令官を特地へと招いた。
自国がまだ配備し切っていないF-35を目の前で飛ばし、【原子力空母ひりゅう】や【やまと】【きい】といった海自の圧倒的な戦力を見せつけ、その衝撃を直接ディレルに伝えさせた。
そのお陰で世界は特地から政治的に距離を取るようになった。
また連合が「ファルマート大陸の権威には一切手を出さない代わりに協力関係を築きたい」と申し出た事も大きかった。
あちらがレンタル制とはいえ衛星を貸してくれたことにより、少数とはいえ特地でF-2やF-15、90式といった主力が運用可能となった上、碧海では征途日本が保管していた人民海軍製の艦艇やあちらで除籍された《はたかぜ》や練習艦籍だった《やまぎり》を貸してくれた事により活動の幅も広がりつつある。
思えば恩を売られてばかりだが、『強くなって返せよ』とあちらの日本からのメッセージだと嘉納は改めて実感した。
嘉納「さて…」
席を立った彼は昼食を取りに
皆様、良いお年を
年が明けたら《SAO》関連で別の小説を投稿し出すかもしれません。
それでは