ARMORED CORE VI The Warden of Rubicon 〜もしも、惑星封鎖が完遂しハウンズが惑星封鎖機構に入隊していたら〜 作:助兵衛
【報告書】
分類:ルビコン3惑星封鎖維持作戦/局地戦闘記録
発行機関:封鎖機構・中央監査局 軌道戦略分析部門
提出日付:第六期活動週・第49週・第4日
1 表題
(1) 《ウォール》事案におけるC4-621特務准尉の戦闘記録および衛星砲行使に関する特記事項。
2 概要
本報告は、惑星封鎖機構により管理下にあった惑星ルビコン3における現地武装組織《ルビコン解放戦線》による封鎖妨害及び交戦事案に関する戦術、戦略的評価を目的とするものである。
3 発端
特務部隊が特地表構造体グリッド086にて補給、補修活動中の武装化された恒星間入植船《ウォール》の偵察任務を行っていたところ、エリオット特務准尉による命令違反および反乱行為が発覚。同じく偵察任務中であったC4-621特務准尉より緊急交信を受信。
4 経緯
(1) 特務准尉エリオットは同部隊所属C4-621と共に《ルビコン解放戦線》に対する偵察任務を行っていたところ、機構に対する反旗を翻し、独自行動を開始。この際特務准尉エリオットは、LC機から《ルビコン解放戦線》のAC機体へ乗り換えを行った。
(2) 特務准尉C4-621は命令に従い、艦甲板上にて特務准尉エリオット及び自動化されたLC機と交戦。
(3) 特務准尉C4-621はLC機を撃破するも、機体に重大な損傷を受ける。指揮官であったグレイ執行上尉は単独での撃破が困難と判断。これを受け、軌道上よりグレイ執行上尉が《強制執行システム》を起動。
(4) 当該システムにより、ルビコン調査技研の遺産《C兵器:シースパイダー》が即時投下され、戦域に介入。
(5) 《C兵器:シースパイダー》は攻撃行動を開始。エリオット特務准尉を撃破し、《ウォール》の推進機構・制御区画に対しコーラルレーザーを集中照射。推進機構に対する損壊によって移動能力を喪失させた。
(6) 衛星軌道上の衛星砲が照準可能状態に移行。座標ロックを完了後、衛星砲が発射。
(7) 衛星砲直撃により《ウォール》は外洋航行機能を喪失し、沈没。
5 補足
(1) 特務准尉C4-621は脱出に成功。衛星砲の照射から離脱後、機構の派遣した回収艇により発見・回収。現在は衛星軌道基地にて隔離・治療中。
(2) 反逆者エリオットは最終交戦時に撃破が確認され、機体および生体反応ともに消失。戦死認定。中央人事部門にて経歴改竄に関する調査を実行中。
(3) C兵器《シースパイダー》による精密破壊および制御の安定性は高く評価され、今後の《強制執行》運用事例として記録される。
(4) 特務准尉C4-621の任務遂行能力については再評価中。戦闘中における一時的行動停止の記録あり。
文責:軌道戦略分析官 K-21-BR
審査承認:中央監査局 本局長印押捺済
【医療報告書】
分類:精神医療・監察対象者記録
発行機関:封鎖機構・衛星軌道基地 医務局診療班
提出日付:第六期活動週・第50週・第2日
対象コード:C4ー621(特務准尉)
1 標題
特務准尉C4ー621における精神状態の観察報告書(初期診断)
2 概要
本報告は、衛星軌道基地に帰還した特務准尉621の現在の精神および神経的健康状態に関する初期診断結果を記録・提出するものである。対象者は《ウォール》事案において実戦参加、並びに強制執行システム下の交戦を経験している。
3 対象者の背景及び状況:
対象者C4ー621は、武装恒星間入植船《ウォール》にて勃発した戦闘に際し、反逆者エリオットとの交戦および撃破を遂行。直後、C兵器《シースパイダー》による艦体崩壊を経験し、さらに《衛星砲》による艦全体の破砕を目前で目撃。救助シャトルにより基地へ回収された際、外傷は軽微であったが、明確な“応答遅延”および“不安定反応”が確認された。
4 観察および診断結果
診断名(仮):軽度外傷後ストレス障害(PTSD)
主な症状:視線回避、外的接触拒絶
・自室からの自発的外出を行わず、終日閉鎖空間内での待機状態。
・断続的な幻聴、および幻聴との対話。
・簡易面談において、特務准尉エリオットに関する話題を避ける傾向。
5 推奨措置:
・当面の間、621は戦闘任務より除外し、隔離環境下での経過観察を継続。
・最低限の生活支援を維持しつつ、通信・記録媒体への接触を制限。
・認知行動療法および深層記憶安定化措置を併用。
・状況に応じ、精神安定剤を導入予定。
・上層部判断により、特別監察官および軍事カウンセラーの派遣を提案。
6 備考
・特務准尉C4ー621は任務完遂により形式上の戦功認定を受けているが、精神面での回復には長期的経過観察が必要とされる。
・なお、自らの選択に対して“後悔”を語ることは現在のところ確認されておらず、強い自責と混乱の中においても一定の自我保持は継続されていると推測される。
7 結論
当局としては、安定化を最優先課題とし、再任務化の可能性については医療機関との連携の上で段階的判断を行う。
以上。
文責:衛星軌道基地 医務局・第三診療班 班長
承認印:封鎖機構衛星軌道基地執行部隊司令