ピンク玉の神秘   作:サイリウム(夕宙リウム)

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6:かんちがい!

 

「学校を作る、ですか?」

 

「えぇ。もっと詳しく述べるとすれば“社会保障の一環”としてですね。」

 

 

茶を啜りながら、ナギサ様へ言葉を返す。う~ん、無駄に香り高い。お嬢様な私からすれば『さすがナギサ様、センスがいい』って感覚だけど、前世の私からすれば『紅茶なんて色付いた水だべ! 香りなんかわからんべ!』な感じ。まぁ銘柄を見る限りウチの製品なのでご愛用ありがとうございますって言わなきゃなんですけども。

 

っと、本題本題。

 

 

「一応、中学からの進学。新入生の受け入れも行う予定ではありますが、本質はそちらになります。何らかの理由で学籍を剥奪され落ちるところまで落ちてしまった生徒の方々。そんな方々を拾い上げ社会復帰への手伝いをする学園。それがこの度ご提案する『聖ワドルディ学園(仮)』になります。」

 

「……ねぇマルコちゃん? でいいのかな? なんで(仮)なの?」

 

「い、良い名前が直前まで思い付きませんで……。よ、良ければ何かアイデアを頂ければ大変ありがたいです。はい。」

 

「そう? 何が元の名前か解んないけど、可愛いじゃんね☆」

 

 

ミカ様の問いにそう答える。

 

この世界にやって来る脅威たちに対抗するために用意する“力”。その作戦の一つとして現在進行中なのが、『自身の意志で自由に動かせる学園レベルの戦力』だ。勿論私個人で何とか出来るのならそれでいいんだけど、頭数が必要な相手とか、幾つかの方面に別れて戦う必要とか出てきそうですからね……。

 

 

「当初の目的としては、トリニティの食料シェアを奪おうとするカイザーへの対応戦力として考案していたものですが、まぁ規模が規模になりそうでして……。折角ならばと思い幾つかの草案を纏め、学校にしてしまおうというものになります。」

 

「……伺いましょう。」

 

「えぇ、ナギサ様。」

 

 

この学園は、いわゆるスケバンやヘルメット団と言った学園に所属していない生徒たちを確保し、叩き込んで更生させる場所だ。早い話、私が倒して銃をもぐもぐした子たちを叩き込む場所だね!

 

内部では倫理観や道徳の構築をメインの教育としながらも平均レベルの高等教育が受けられるようにし、また卒業後に向けて職業訓練の特別カリキュラムを多数用意している。勿論大学進学に向けたお勉強コースも用意しているし、他の学園に編入したい子向けの支援も充実だ。

 

ま、一番手厚いのは“治安維持”ルートなんだけどね?

 

治安を悪化させるワルイコたちを捕まえて治安向上、捕まった子たちは将来に向けてスキルを学べてお得、私としては自由に動かせる戦力が手に入ってお得って寸法だ。どこまで成長してくれるかは解らないけれど、かの“超人”が作り上げたSRT特殊学園レベルの戦力が出てくれば、とっても嬉しいわね~。

 

 

「現在連邦生徒会が保有する矯正局を拡大し、学園に落とし込んだものですね。我がグループが抱える“信用できる警備部隊の不足”を改善するためそう言った荒事専門のカリキュラムが充実しているのも確かですが……。こちらから強制することはせず、各個人の自由意志に任せる予定です。」

 

「へぇ~! すごいいいじゃん! ね! ナギちゃん!」

 

「そう、ですね。」

 

 

ありゃ? なんかナギサ様の反応が良くないな……? なんかミスったか?

 

若干青くなった顔色を隠す様に口元にカップを動かす彼女。ざっとさっきまでの説明を思い直してみるが変なところは何もない。というかミカ様の反応が予想以上にいいため、失敗はしていないと考えられる。

 

さっき軽く自己紹介やアイスブレイクの雑談をしたのだが、今のミカ様は想像以上に“お姫様”。純粋無垢な存在だった。まぁまだ中1だし、パテル派の人たちから蝶よ花よと大切に育てられているのだろう。そんな彼女の感覚からして、不良たちを更生させるというアイデアの受けは良いんだろうね。

 

そんなことを思っていれば、茶で口を湿らせたのだろう。ゆっくりとカップを置いた後、もう一度ナギサ様が口を開く。

 

 

「マルコさん、こちらの『聖ワドルディ学園』ですが、生徒会などはどうするのですか?」

 

「あぁ、その件ですが……。学園の体制としては高等専門学校、5年制を採用する予定です。これにより外部からの卒業生をスカウトし、4年生として編入することで生徒会を結成する予定ですね。まだ確定ではないのですが、こちらの方々にお願いするかと……。」

 

 

そう言いながら二人にお渡ししていた資料の該当ページを指差す。

 

この学園にぶち込む生徒がどのレベルかはまだ解らないが、曲がりなりにも武力でブイブイ言わせていた奴らだ。反社存在を押さえつけるにはそれなりの強さが必要だと考えられる。そしてそんな彼女たちの精神を叩き直すには悪に理解がありながらも強い善性を持つ存在が必要だ。

 

と言うことで私がスカウトしてきたのがこの二人。昨年卒業なされお家でニート……。失礼、長期のご療養していらした正義実現委員会の元委員長さまと、サクラコ様とは違う暗黒パワーに染まっていない真っ当なシスターフッドの現リーダー様だ。これで飴と鞭を生み出し、『働くよりも奪った方が簡単で楽だよなァ!』みたいなやつらを更生させる。

 

ちな、シスターフッドの方は『こういう学校作るんですよ~』って言ったら皆さん根が良いのか快諾してくださいましたし、ニート超武闘派元委員長の方はご両親から泣いて喜ばれました。卒業後は教官としてこっちで雇う予定だし、就職先決まったようなものですからねぇ……。

 

 

「あ、知ってる知ってる! 滅茶苦茶強い人でしょ! トリニティ最強って聞いたよ!」

 

「えぇミカ様。普段は内気ですがいざ銃を握ると人が変わったように獅子奮迅な働きをなさる方で……。本人は少々驚いていらっしゃいましたが、ご家族からの許可を取っておりますので、早速生徒会長として頑張って頂こうかと。」

 

「……マルコさんは、どうなさるのです?」

 

「私ですか? あぁ一応理事長としての籍は置く予定ですが、こちらに進学する予定はありませんよ? トリニティに進ませて頂きます。」

 

 

まだ私、中1ですからねぇ。

 

計画段階で『中学の部門を作るか?』って一瞬思ったのは確かだけど、私が欲しいのは戦力だ。外受けがいい様に更生施設の面も持っているけど、本質はソレ。なんで戦力として見込みにくい中学生を受け入れるのは無しだ。私が連邦生徒会の立場であれば中高一貫にしたんだろうけど、私のお金の出所は“企業”だからね。利益が欠片も出ない慈善事業にぶっこむ余裕はないのです。

 

それに、ハーちゃんとツーちゃんと一緒に正実入るって約束してる奴がトリニティ以外に進学しないでしょ、って話だ。

 

そんな感じのことをお嬢様言葉で説明する。ミカ様からは『じゃあトリニティでは一緒だね!』と可愛らしい返答を頂いたのだが、ナギサ様は……、相変わらずお顔がすぐれない。もしかして私みたいに銃器でもモグモグしました? あんなの食べたらお腹壊しますよ?

 

 

「……マルコさん。貴女ならば理解しておられると思いますが、ティーパーティとの盟約はどうするのですか? 私の知る限り、貴女のホーリーナイトメアグループが保有できる戦力は限度一杯だったと思いますが。」

 

「あぁ、顔色が優れないと思っておりましたが、心配してくださっていたのですね。ご安心くださいまし。既にティーパーティからの認可は頂いております。無論、連邦生徒会からも。」

 

「っ」

 

 

ここにつく前にぽよ様にご説明したように、既にこの二つの認可は取ってある。

 

ま、ティーパーティとしてもウチが何かしらの打撃を受ければトリニティの食が崩れるのは理解しているのだろう。私が所属しているフィリウス分派からの受けは良かったし、何故かサンクトゥス分派からの反応も良かった。フィリウスの私が力を持ち過ぎるのを嫌ったのか、確かにパテル分派の反応は微妙だったが……。

 

この場にミカ様がいるのならば、それも変わる。

 

 

「へー、じゃあもうすぐに作れちゃうの?」

 

「えぇ。ただフィリウス分派のトップはナギサ様ですから、御認可を頂いてから動こうかと思いまして。」

 

「そうなんだ! ねーねーナギちゃん! すっごく良さそうなお話だし、許可してあげなよ! もし難しいこととかあったらさ、私じゃ無理かもだけど帰ってパテルのみんなにお願いしてくるよ!」

 

「……そう、ですね。大変素晴らしいお考えかと思います。未だ至らぬ身ではありますが、フィリウスの長として許可致しましょう。」

 

「感謝を、ナギサ様。必ずトリニティへ利益を生み出して御覧に入れます。」

 

「えぇ。……ただ、自身の知る限り初めての試みです。軌道に乗ってからで構いません、いずれティーパーティのお姉様方と供に視察させて頂きたいのですが、構いませんか?」

 

「もちろんでございます。」

 

 

 

 

 

◇◆◇◆◇

 

 

 

 

 

マルコさんが帰り、ミカさんが帰った後。

 

これまで何とか意志の力で抑えていた指は、震え始める。

 

 

「桃玉、マルコ……っ。」

 

 

悪い予感が、当たってしまった。そしてこちらが考えていた“最悪”よりも早く相手は準備を終わらせてしまっていた。

 

確かに、彼女が今日しに来たことはフィリウス分派に対する義理立て。いずれフィリウスのトップに立つであろう私に対しての報告と説明。確かにそれはいい、家柄や歴史ではこちらが勝っているが、経済面や影響力では太刀打ちが不可能ではないとしても難しい相手。そんな彼女がこちらを立ててくれたのだ、礼儀をもってそれを受けるのが道理。

 

けれどその内容は……。

 

 

「明らかに盟約を逸脱した戦力の保有、その宣言。……えぇ確かに、カイザーへの対応としては間違っていないのでしょう。」

 

 

おそらく、そこに嘘はない。

 

制限された戦力では限度があり、トリニティ全体を守らなければならない正義実現委員会の手は限られている。ティーパーティに伺いを立て、一時的に増強するのであれば断られることはないだろう。いくら私達トリニティが陰謀策謀を好む土地柄であったとしても、“食”を脅かされるのであれば手を取り合わなければならない。

 

 

「カイザーの悪評は私でも理解しています、確かに値段相応の品は用意できるのでしょうが……。ホーリーナイトメアが築いてきたものと同等の質を維持できるとは思いません。」

 

 

トリニティの治安と発展は、かのグループによって支えられている。食という問題を一切気にしなくても良いという安心は心の余裕を与え、彼女たちが率先してミレニアムなどの技術に富んだ自治区と交易をおこなうことで、その知識を吸収していく。

 

カイザーなどと比べられるレベルではない。故に、戦力の増強程度であれば私は疑問すら抱かなかっただろう。

 

 

「なぜ、学園を?」

 

 

明らかに、“増強”の程度を越えている。

 

先ほど彼女から渡された資料を読み解けば、確かに更生施設としての面が強い学園なのだろう。連邦生徒会が他自治区に押され弱体化の一途をたどるのを考えれば、誰かがその役目を担わなければならない。資金力に余裕があるトリニティの一企業が、慈善事業という形でそれを行うのは間違っていない。

 

だがあまりにも、その意志が透けて見えてしまう。

 

 

「明らかに予算の振り分けが“戦力育成”に割り振られている。寄せ集めの即戦力ではなく、もっと強い何かを相手するような……。それこそ、学園そのものと戦うような。……いやもっと大きなもの?」

 

 

一瞬だけ思考が飛躍するが、学園よりも大きな存在など思いつかない。ならば残るのは、武力をもって学園を押さえつけるぐらいしか出てこない。

 

単なる更生施設、そして将来に向けたスキル育成ならばこれほどまでの予算は割かなくていい。“生徒”という存在はただでさえ外の人間、また“生徒”以外と比べ頑強なのだ。通常の軍としての教育を受ければ、“警備戦力”として十二分に力を発揮できる。

 

そう、わざわざ元正義実現委員会の委員長を呼んでくる必要はないのだ。一般的な教育で、済むはずだ。けれど彼女は多額の予算と、昨年度までトリニティの最強を張っていた存在を、自身の学園に押し込もうとしている。トリニティの先頭に立ち、トリニティの戦いを熟知した存在を。

 

戦力として整うまで、時間は掛かるだろう。けれど……『私たちがトリニティに入学するころ』には、成っている。

 

 

「……既に“ティーパーティ”と“連邦生徒会”からの認可。」

 

 

トリニティ総合学園は巨大な学園だ、保有する戦力はそれ相応に大きい。けれど……、彼女は私に話を持ってくるよりも先に、ティーパーティと連邦生徒会からの認可を受けていた。確かに、道理は通っているだろう。学園を起こすという大きなプロジェクトだ、現在のトリニティのトップや、このキヴォトスのトップを優先して話を持って行くというのは、何も間違っていない。

 

けれど、明らかに認可が下りるのが早すぎる。

 

強いリーダーのいない日和見主義の連邦生徒会ならば、もっとタライ廻しにされるはずだ。ティーパーティであれば三頭政治によって一旦意見が止まり、現フィリウス代表として椅子に座る彼女、便宜上お姉様と呼ぶ彼女からから私に話が降りてくるはずだ。けれどそれよりも先に、認可が出ている。

 

 

「マルコさん、貴女の手はいったいどこまで……。」

 

 

そして、先ほどの茶会の間に零れた、彼女の言葉。

 

ティーパーティではなく、正義実現委員会へと進むという言葉。

 

 

「高い武力を持つ学園に、ティーパーティ、連邦生徒会。そして正義実現委員会?」

 

 

見えてしまう、一つの形。

 

彼女が正義実現委員会に進めば、トリニティが誇る最大の戦力は歪む。そのすべてに彼女の手が伸びるとは思えないが、その多くが彼女に影響されてしまうだろう。それこそ『彼女の配下であれば、それを敵と見なさない』レベルまで。

 

マルコさんが新たに手に入れようとしている戦力が『外敵』となり、こちらの防衛戦力である『正義実現委員会』は真面に動けない状態に陥る。そして『ティーパーティ』まで息が掛かっており、外部に内乱を訴えようにも『連邦生徒会』に止められる。

 

『救護騎士団』は不明だが、かの学園の生徒会の一人として『シスターフッド』が予定されているのであれば、既に止められるような戦力はない。

 

……クーデターだ。それも確実性の高い。

 

 

「ティーパーティに進んだとしても私が最高学年になる年のホストはサンクトゥス分派の予定。それまでにどれだけ茶会内部での影響力を整えようにも、そこに武力を送り込まれた瞬間に詰む。そもそも我々が入学した直後にことを起こされれば派閥も何もない。」

 

 

いくらフィリウス分派の頂点に座ることを定められた家に生まれたとしても、入学し茶会内部に入らなければ出来ないことが多い。現在茶会の席に座るフィリウス分派の人間を動かそうにも、同じ派閥にいる“彼女”と私のどちらを優先するかは当人の判断にゆだねられてしまう。

 

私がフィリウス内部の統制を保つためには、今茶会の席に座る彼女だけでなく、他の者たちにも配慮せねばならない。つまりどれだけの功績を残そうとも『家の格』が問題となり引き上げられるのにも限界がある。けれど彼女であれば、今の体制を全て壊すことを想定しているのであれば、頂点以外の好きなポストを提示することが出来るだろう。

 

どちらを選ぶかなど、明確だ。

 

 

「……間に合わない?」

 

 

……いや、いや! 落ち着け、落ち着け私。

 

確かに、追い込まれている。けれどまだ完全に終わってしまったわけではない。

 

 

「彼女が想定しているのは、武力によるもの。もし本当に起こってしまえばトリニティ全域を巻き込んだ戦いが起きる可能性がある。」

 

 

武力によって起こされた革命は、そこに正当性があろうとも大きな反乱を巻き起こす可能性が高い。何せ力によって頂点に立ったのだ、少しでも自信があるのならば同様に力をもってなり替わろうとする存在が出てくる。革命に成功した彼女が、反乱を収めることを失敗した瞬間……。

 

トリニティに、戦乱の時代がやって来る。

 

それこそ、トリニティ総合学園が生まれるより前のこと。この広大な自治区に広がる小さな学園たちが、覇を競い合うような時代。……現在“三大”と呼ばれるような学園。トリニティを除いた一つである、ミレニアムはおそらく警戒せずともよいだろう。あそこは科学の発展に心血を注いでいる、攻め込まれない限りは行動を起こすことはない。

 

 

「問題は、ゲヘナ。私たちは強く恨み合ってしまっている。そんな時トリニティが崩れれば、攻め込まれる。」

 

 

いくら同じ“生徒”、子供と言えども、『自治区』は国だ。『学園』は国なのだ。そこに意志と利益、そして所属する生徒たちの声があるのならば、戦は起こる。

 

 

「……止めな、ければ。」

 

 

フィリウスでの立場など、どうでもいい。もしそれが正しいのであれば、マルコさんに頭を垂れるのも悪くありません。政体とは民の求める形であり、人々が彼女を求めるのであれば喜んで差し出しましょう。

 

ですが、このトリニティで血が流れるのであれば別です。

 

民を、学園を、そして友を傷付けるのであれば、私は足掻きます。

 

 

「革命が成ってしまえば。いえ彼女がことを起こしてしまった時点で、私の負け。」

 

 

つまりこれから私が為すべきことは、彼女に『クーデターを起こしても失敗する』と思わせる状態を作り、維持すること。力を与えてもいい、新たな派閥を生み出されてもいい。だが彼女の判断が“ことを起こす”方に傾かないように、私は力を蓄え、研ぎ澄ませ、鍛え上げなければならない。

 

既に相手の地盤は固まってしまっている。そしてこちらは、トリニティの食を握られてしまっている。勝利することはおそらく不可能。私や彼女が卒業し、トリニティの中枢から離れるその瞬間まで。

 

 

「均衡を、保ち続ける。」

 

 

えぇ、えぇ! やってやりましょうとも。

 

マルコさん、貴女からの宣戦布告。確かに受け取りました。

 

貴女の野望、私の願い。どちらが勝つかは未だ解りませんが……。

 

 

「努々、油断なさらぬよう。」

 

 

 

 





〇マルコの思惑

アリウスとかデカグラマトンとか色彩とか……。そういうヤバい敵に対応するため戦力が欲しいよ! だから学校を作って対応できるようにするよ! うまく行けばアビドスとかミレニアムとかに派遣して先生のサポート戦力として使えるようにする予定だよ! あぁもちろん、トリニティの危機がやってくれば正義実現委員会と共闘するよ!

まだ先だけど危機が迫ってるのにトリニティ内でいがみ合いするのとかアホらしいし、政治はナギサ様を始めとしたティーパーティにお任せするよ! 親友との約束もそうだけど、政治から離れるのを示すために私は正義実現委員会に入るよ! 非常時以外は私も学校も企業も好きに使ってね! 戦力としてお役に立ちますぜ! バリバリ―! 


〇ナギサ様の予想

明らかにこれ(聖ワドルディ学園)使ってトリニティひっくり返すつもりじゃないですかヤダー! あんまりマルコさんの性格とか知らないのは確かですけど、彼女のお母様の野心とかお婆様の政治力知ってたらもうクーじゃないですかクー! 連邦生徒会への影響力確保してる時点で、クーした後『マルコさんが起こした体制の方が正しいじゃんね☆』って言わせる気じゃないですかヤダー!

も、もうこうなったら私も本気出しますよ! トリニティパワー全開です! まずフィリウス分派内部を完全に私主導の体勢に整えながら、ミカさんとの交流をより深めてパテル分派との強い同盟を! サンクトゥス分派は……、まだちょっと関係が薄いのでパスです! 放置! 三頭政治なら二つ確保できれば多数決で勝てます!

その後はミカさん率いるパテル分派と一緒にティーパーティを確実に統制して、まだ手が伸びてないっぽい救護騎士団抑えて、シスターフッドにもお声がけして……。あ、あと! 将来正義実現委員会のトップに立ちそうな人材にお声がけしてマルコさんを抑えて貰わないと! 確か成績優秀者は……、剣先ツルギさんと、羽川ハスミさん! なんかマルコさんのお友達っぽいですし、こっちに引き入れてストッパーにしてやります!


〇マルコの対応

ほへー、ナギサ様めっちゃ精力的に動いてるやん。がんばれ~、マルコちゃんはある程度お仕事し終わったのでご飯とお昼寝しますね。あ、ハーちゃんにツーちゃん! ナギサ様にお声がけしてもらったの!? 良かったねぇ! よ! 未来の正実ツートップ! え? なんか勘違いされてないかって? あはー! ないない!


〇未来のセクシーフォックス

ちょ、ちょっと待って? “見えてたから”それに合わせてこっちの派閥動かしてたけど待って? これは想定外すぎるんだけど! 最悪色々始まる前にトリニティ真っ二つに割れるどころかぶっ壊れるぞコレ!? ちょ、ちょっとマルコ、茶会開くからお話しよっか……!!! トリニティが駄目になるかならないかなんだ! やってやるしかないだろうっ!


〇まんまる様

話が難しかったので最初からお昼寝中。……おわった?
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