カトレアと過ごすちょっとした日常   作:あるみーな

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10 ちょっとした会話

ポケモンセンターから戻ってきたサルビア達は庭にポケモン達をボールから出していた。

 

「みんなー、ちゅうもーく!」

 

サルビアの言葉にカトレアとコクランのポケモン達含めて集合する。彼の足元にはジャラコが、肩にはキュワワーがいる。ジャラコは若干緊張した面持ちだが、キュワワーはニコニコと笑っていた。

 

「新しい仲間のジャラコとキュワワーだよ。みんな、仲良くしてね」

 

みんなが歓迎の声をあげるとジャラコはガブリアスに連れられてドラゴンタイプのポケモン達に囲われていた。キュワワーはエーフィとトゲキッスを筆頭に他のポケモン達と仲良く話していた。

 

(よかった。取り敢えずは仲良くできそう)

 

カトレアとコクランのポケモン達も混ざって会話しているところをみると問題なさそうでサルビアは安心していた。

 

少しすると話を続けるものや、自主トレを始めるポケモン達もいれば瞑想するポケモン達もでて各々自由に過ごしていた。

 

「新しい子達は仲良くできそうね」

 

「うん」

 

カトレアがサルビアの隣に腰掛ける。ジャラコはトレーニングとしてガブリアス相手に使える技を色々繰り出しながら戦っていた。それを見ていたカイリューとドラパルトがガブリアスと一緒に技の出し方や体の動かし方ののアドバイスをしていた。

 

(ジャラコはバトルは好きそう。特に意地っ張りなところもなそうで他の子達の声を聞いているしすぐに強くなれそう。ドラゴンタイプのポケモン同士でも仲良くできそうだし問題なさそうかな)

 

そのそばではオノノクスがボーマンダとヌメルゴン、フーディンに怒られて涙目になっているところが見えている。サルビアのポケモン達の中では比較的新しく仲間になったオノノクスからしたら同じドラゴンタイプのポケモンが後輩に入ってきたことで張り切ってしまい、手加減せずに思いっきり技を繰り出そうとしたところをボーマンダとフーディンに取り押さえられていた。

 

(オノノクスは技の手加減が苦手だからね)

 

その光景にサルビアは苦笑いしつつキュワワーのほうに目を向ける。そちらではトゲキッスとキュウコン、ゴチルゼルとランクルスと一緒に庭の隅にあるお花畑で仲良くお話ししていた。

 

(キュワワーも問題なさそう。色々な子達とすぐに仲良くなってるしこっちは心配しなくてよさそうかな)

 

好奇心旺盛なのか、キュワワーは色々なポケモン達に話しかけていた。

 

「サルビア」

 

「カトレア...?」

 

ポケモン達の様子を見ていたサルビアはカトレアが密着して顔を覗き込んでいることに気づいていなかった。

 

「これからどうするか、決めました?」

 

「え、いやまだ...」

 

これからのこと。それは、サルビアの体のほうが回復し、ポケモントレーナーに復帰するとして何をするのか。その答えは朝のランニング時の休憩も含めずっと悩んでいるが、いまだに出ないものであった。

 

「何も決まってない、かな」

 

「そう」

 

カトレアはサルビアの答えに微笑み、続けて言う。

 

「焦らずにしっかり考えて答えを出してください。あなたが出した答えなら、ポケモン達も納得するでしょう。アタクシも、それを応援します」

 

「う、うん」

 

距離にして僅か数㎝も離れていない二人の顔。数秒の沈黙の後、カトレアは立ち上がった。

 

「お茶の準備してきますね」

 

「うん」

 

そう言ってカトレアは部屋に戻っていった。

 

残されたサルビアは先ほどの至近距離でのカトレアのことで顔を赤くしていた。そして片手で顔を覆い、ため息を一つついて言う。

 

「顔、相変わらず綺麗すぎで美人すぎでしょ...」

 

サルビアは体の回復に数年も付き合ってくれていたカトレアに感謝していた。ただ、ここ最近は周りの様子を見るほどに余裕が生まれてカトレアのことをよく見るようになっていたのだが、気づくと距離が近くなっていることが多くなっていた。スタイルが良く、顔の良いカトレアに対してサルビアも心臓がドキドキすることが増えていた。

 

「ほんと、心臓に悪すぎる...」

 

サルビアの顔は数分程熱かった。

 

先ほどまでの二人の会話を見ていたエーフィとエルレイドは微笑ましくサルビアを見ていた。

 

********************

 

一方のカトレア。部屋に戻った彼女は扉を閉めるとその場に座り込んでいた。

 

(少し、攻め込みすぎたかしら...)

 

先ほどの会話。サルビアと話をするだけであれば密着する必要はなかった。彼に悩み事があることはわかっているし、それの答えを焦らせるつもりもカトレアにはなかった。それとは別に、カトレアにはサルビアに対する想いがあり、それをうまく伝えられずに過ごしていた。サルビアの体が回復していることはとても喜ばしいことだが、その後に彼がどうするのか、不安が強くあった。

 

「アタクシは何も思っていないわけではないのですよ、サルビア...」

 

カトレアは先ほどの会話のときの距離を思い出し、顔を赤くする。彼女の顔も数分程熱かった。

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