カトレアと過ごすちょっとした日常   作:あるみーな

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2 報告

「え、ポケモンバトルをしたのですか……?」

 

「うん。リハビリがてらにね」

 

夕飯を食べながらの会話。サルビアは昼間にポケモンバトルした事をカトレアと話していた。

 

「それで、体の方は?」

 

「特に異変は無いよ。これから少しずつ動かしていこうかな、てね」

 

サルビア自身は最近まで身体の事情がありポケモンバトルが出来ていなかった。今でも通院しながら生活しているが、日常生活には支障がないところにいた。

 

「そう。よかったわ。またトレーナーとして復帰できるのね」

 

「うーん……」

 

「ん?」

 

サルビアはカトレアの言葉に悩んだような声を出す。

 

「トレーナーに復帰しないの?」

 

「復帰して、何をするんだろう、て思って……」

 

実際、彼は悩んでいた。身体が回復し、問題なく生活出来るようになり、ポケモントレーナーで活躍出来るようになったとして、何をしようかと考えていた。

 

「そこは自分の好きなものを探してみてはどうでしょう?貴方の実力ならチャンピオンも目指せそうですし、ポケモンに好かれやすいので育て屋さんとかやってみても良いかと思います」

 

カトレアに言われ、サルビアはポケモン達を見る。ポケモンに好かれやすい、というのは自覚があり、自身のポケモンやカトレアのポケモンに限らず、警戒心の高い野生ポケモンとも時折戯れることがあるくらいだ。バトルの方はここ数年のブランクはあるものの、今日のバトルの感覚から出来ることはわかった。チャンピオンになれるかは別として、とサルビアの中で思っていた。

 

「……好きなもの、か」

 

「何をするにしても、アタクシは貴方を応援しますわ」

 

「……ありがと」

 

食卓に並んだ食事も無くなって来た頃、つけていたテレビから流れるニュースの話題が変わる。内容はイッシュ地方のジムリーダーの熱愛報道だった。

 

「こういうプライベートなことってニュースにすることなんだね。恋愛くらい、好きにさせてあげればよいのに……」

 

「その気持ちはわかりますが、世の中はこういうゴシップを好むみたいなので」

 

サルビアの愚痴のような呟きにカトレアは苦笑するように答える。有名になるとプライベートを探られてニュースにされるのはシンオウ地方やジョウト地方だけでなく、イッシュ地方でも同じようだ。

 

「アタクシもこういうのには気をつけていますがいつ来てもおかしくないですからね。貴方にも迷惑かかりますし」

 

「僕は兎も角として、四天王でも有り得るんだ」

 

「ええ。この前なんてギーマさんがカジノで大負けしたなんてニュースが。うふふ」

 

カトレアが笑いながら言うことにサルビアは呆れていた。

 

「あの人、相変わらずだな……。そしてそれをニュースにするテレビ局や出版社も暇なのか……」

 

「ふふ、そう言わないでください。ギーマさんも反省してましたので」

 

「そんなこと言ってどうせまたカジノするんでしょ」

 

イッシュ地方の四天王の1人であるギーマ。あくタイプ使いであり、ポケモンバトルの腕前は確かだが、相当なギャンブラーで有名である。ついでに、見た目はかなりのイケメンなのでファンが多いのことでも有名である。

 

「そうだ。シロナさんのことは聞いてますか?」

 

「シロナさん?なんの事?」

 

シロナ。彼女はカトレアの友達であり、イッシュ地方から海を超えたシンオウ地方のチャンピオンである。

 

「なんでも、最近恋人が出来たと報告があったんですよ」

 

「……え?」

 

サルビアはカトレアの報告に驚く。シロナといえばポケモントレーナーのチャンピオンであり、考古学者としても活動している人でもある。かなり忙しい人で、恋愛のことは二の次だとかだと、彼は考えていた。

 

「……マジで?」

 

「マジです」

 

カトレアはニコニコと笑っていた。ただ、嘘は言ってないのわかった。サルビアは更に困惑していた。

 

「……え?」

 

********************

 

次の日

 

サルビアは職場に向かっていた。その脳内は昨日のカトレアから聞いたシロナの熱愛報告でいっぱいになっていた。

 

恋愛は自由にしたらいい、というのは彼自身の考えている事だ。ただ、シロナの事については以前、彼女にあった際に恋愛は今は考えていない、と言っていたことを彼は覚えていたのでその困惑はより強くなっていた。

 

(恐らく、考えを変えるくらいにはいい人に会えた、ということだよね。いい事だけど、あの人のズボラなところはどう思っているんだろ……?)

 

シロナは片付けが出来ない、ものを良く散らかす、料理できない、と兎に角家事ができない人であった。以前カトレアが別荘を彼女に貸した時、3日も経たない家にその別荘の中はかなり物が散らかっていた。その時はかなり呆れたものの、カトレアの執事であるコクランやカトレアと一緒に片付けを頑張った記憶がある。シロナもわざとではなく、申し訳なさそうにはしていたが、彼女のポケモン達も呆れているところを見るとこういったことは日常茶飯事なのだろう、とそのときから思っていた。

 

(幸せなら何でもいいけどもね……)

 

カトレアが電話で色々聞いていたこともあり、サルビアそれを昨日はずっと聞かされていた。とはいえ、それは仕事には関係ないので職場前であるソウリュウシティのポケモンジムに辿り着いて気持ちを切り替えていた。

 

「おはようございます」

 

ジムの中に入り、挨拶をする。彼はここの受付や事務作業を行う仕事をしている。

 

「サルビアさん、おはようございます。今日も1日頑張りましょうね」

 

「はい、おはようございます」

 

他の事務員に挨拶もすませ、仕事の準備をしていた。ポケモンジムという事で、主にチャレンジャーの予約の管理やチャレンジの受付をしていた。

 

(今日もチャレンジャーは……うん、相変わらず多いね)

 

「さて、頑張っていきましょうか」




少しずつ進めていきたい所存です。

以下、簡易的な登場人物紹介。

・カトレア
シロナとの恋バナはかなり盛り上がっていた模様。

・サルビア
トレーナーに復帰して何しようかは悩み中。
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