カトレアと過ごすちょっとした日常   作:あるみーな

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4 リハビリがてらの

ソウリュウジムのトレーニング用のバトルフィールド。サルビアとジムトレーナーはお互いのポケモンを出してそこで戦わせていた。

 

「クリムガン、ドラゴンクロー!」

 

ジムトレーナーのクリムガンが爪を大きくさせてサルビアのドラパルトに近づき、引っ搔きの行動をする。それをドラパルトは少ない動きで躱していた。

 

「ぜ、全然当たらない...!?」

 

「ドラゴンアロー」

 

焦るジムトレーナーとは反対にサルビアは冷静に指示する。ドラパルトのツノから高速で発射されたドラメシヤがそのままクリムガンを襲い、戦闘不能にした。

 

「戻れクリムガン、ゆっくり休んでくれ」

 

「お疲れ様、ドラパルト。頑張ったね」

 

ジムトレーナーはクリムガンをボールに戻し、サルビアはドラパルトに近づきなでながらそれぞれねぎらっていた。

 

「それにしても、サルビアさん強いですね。ジムトレーナーがみんな勝てないなんて」

 

そう、実はサルビアは連戦で既に何人かのジムトレーナーと戦っていた。そしてそのバトル全てに勝っていた。中にはサルビアのポケモンに一切のダメージを与えられずにバトルが終わった人もいた。

 

「流石だな、サルビア君。うちのジムトレーナーも弱くないとは思うが、まさかリハビリ中の君に誰一人として君のポケモンを一匹も倒せないとは」

 

ソウリュウジムはイッシュ地方の中でのドラゴンタイプを中心としたジムである。そしてドラゴンタイプのポケモンというのは全体的に育成難易度が高い傾向がある。プライドが高くいうことを聞かない、そもそもの捕獲が難しいなど様々な要因はあるものの、そのドラゴンポケモンを従えているトレーナーはレベルが高いことも多い。ソウリュウジムのトレーナーはそういったドラゴンタイプのポケモンを連れているトレーナーが多く、全体的にレベルが高いことで有名であった。

 

そこのジムのジムリーダーを務めるシャガはジムトレーナーが誰か一人くらいはサルビアのポケモンを倒すことが可能だと思っていたが、結果としては先ほどのとおりである。

 

「暫く本格的なバトルから離れていたとはいえ、同居人の調整相手としてバトルはしていました。それに、ポケモン達は自主トレして鍛錬していましたから」

 

ドラパルトをボールに戻しながらサルビアは言う。同居人とは勿論、イッシュ地方四天王の一人、カトレアのことである。調整相手、というのはポケモンたちのコンディションチェックをメインとしており、動きや健康状態などに問題ないかを確認する意味合いが強い。彼女は四天王としてポケモントレーナーを相手にする以上、そのトレーナーも相当な実力者となる。負けないためにもそういったことは欠かせなかった。とはいえ、彼の同居人が四天王の一人であることを知るジムトレーナーはいないのだが。

 

「それにしても、サルビアさんって昔は凄腕のトレーナーでした?」

 

「それは俺も思った。ポケモン達のレベルも非常に高かったし」

 

「でも、それにしてはサルビア、なんてトレーナーは聞いたことないかも。そんなに強いなら有名になっていそうなのに」

 

「え、ええと」

 

「こら、みんな。サルビア君が困っているだろう。変にプライベートには首を突っ込まないことだ」

 

ジムトレーナー達がサルビアに質問する。サルビアが困った表情を浮かべると、シャガが彼らを制する。

 

「あれ、なんかみんな集まってる?」

 

少し賑やかになってきたところに声がバトルフィールドに聞こえる。そこには一人の褐色肌の少女がいた。

 

「アイリス、学校は終わったのか?」

 

「うん!ただいま、おじいちゃん!」

 

「おかえり、アイリスちゃん」

 

「おかえりなさ~い」

 

少女の名前はアイリス。彼女は若いとはいえ相当な実力を持ったポケモントレーナーであり、シャガが別の仕事で忙しいときはジムリーダーの代理を務めることもあった。

 

「あれ、事務員のお兄さんもいる。珍しい!」

 

「おかえりなさい、アイリスちゃん。さっきまでジムトレーナー達とポケモンバトルしててね」

 

「え、お兄さんもポケモントレーナーなの!?」

 

どことなくアイリスの声がワントーン高くなる。さらにいうと目をキラキラと輝かせているようにみえた。

 

「サルビア君。まだポケモンバトルはできるかい?」

 

「えっと...」

 

体をひねったり脚を動かしたりしてサルビアは体の調子を確認する。よし、と一言いうとシャガに言った。

 

「大丈夫ですよ」

 

「そうか。なら私の代わりにアイリスとバトルをしてみてくれないか」

 

「え、おじいちゃんいいの!?」

 

「うむ。但しアイリス、手加減は無用だ。全力でバトルをしなさい」

 

「え、でも...」

 

シャガの言葉に今度はアイリスが戸惑いの表情を見せる。

 

「僕はいいですよ」

 

「...わかった。負けても文句言わないでよね!」

 

「言わない言わない」

 

サルビアとアイリスがバトルフィールドのトレーナーボックスと呼ばれるトレーナーの定位置に向かう。それと同時にシャガやジムトレーナー達もバトルフィールドから離れる。その移動の途中で一人のジムトレーナーがシャガに訊ねた。

 

「シャガさん、いいんですか?」

 

「何がだね」

 

「だって、アイリスってこの前チャンピオンのアデクさんに勝ったんでしょう?しかも次期イッシュ地方のチャンピオン予定!それなのにサルビアさんと、それも全力バトルだなんて!」

 

「そうか。殆どの人は彼のことを知らないのか」

 

「え?」

 

確かにサルビアは強い。それはこの数戦をして実際に戦った者も見ていただけの者も充分に理解した。それでも、チャンピオンクラスのトレーナー相手はいくらなんでもリハビリ中の彼には厳しいものがあると。ジムトレーナーの誰もが思っていた。

 

だが、シャガはそうは思っていなかった。

 

「このバトルを見ていればわかる」

 

「え?」

 

「それに、サルビア君は先ほどまでのバトルでは全力を出していないだろう」

 

「...え?」

 

シャガの発言にジムトレーナー達は唖然とする。あれで全力ではなかったとするのはどういうことなのか、と。アイリスとのバトルでそれがわかるとのことだが...。

 

そう話している間にサルビアとアイリスも準備が終わったようでボールを構えていた。




あれ、全然進んでない...。
後、こんな自己満小説を読んでくれている人もいるようで嬉しいです。
次回こそポケモンバトル。

以下、簡易的な登場人物紹介。

・カトレア
ヒロインのはずなのに出番がない。多分次話も出ない。全体的にも出番少なめ。作者的には出したいから彼女を出す話をいろいろ考え中。

・サルビア
ソウリュウジムのジムトレーナー相手に無双していた人。後、本人が意図していないところではあるが、使用ポケモンの大半は♀。♂のほうが少ない。

・ドラパルト
サルビアのポケモンの一匹。性別は♀。特性はすりぬけ。ソウリュウジムのジムトレーナー相手に無双していたポケモンの一匹。多種多様の攻撃技を扱う。

・アイリス
シャガの孫、というわけではない。彼が才能を見ぬき彼女の故郷から連れてきた子供。ポケモンバトルの才能にあふれており、若くして現在のチャンピオンであるアデクに勝利している。
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