あの時以来、カーリーとアインを見ていると何故か胸の奥が痛い...
まるで鎖で締め付けられる様な...そんな痛みだった...
「........フゥー」
俺が煙管を吸いながら考えに浸っていると、カーリーが横から歩いて来た
「どうした?何か考え事をしているようだったが」
「—ッ?!あ-あぁ...カーリー....」
俺は目を逸らしながらカーリーに返事をするが、カーリーがそれに勘付いてジト目で俺の方を見つめた
「はぁ、ヌベス...最近お前私を避けてないか?」
「...んな訳ねぇだろ!何言ってんだよ?」
俺の目は明らかに泳いでいて、動揺していた...カーリーはあまり深掘りせずに『そうか...』と返しながら振り向いてどこかに行こうとした
「...なぁ」
「ん?」
俺はカーリーを呼び止めて、深く息を吸って聞いた
「最近...アインと仲がいい様だが、何かあったのか?」
それを聞いたカーリーは少し考え込んで答えようとしたが、アインがカーリーの方へ歩いて来た
「カーリー、迎えに来たぞ」
「お、アイン......あー悪いなヌベス。また機会があれば話そう」
「...おう........?」
俺はアインの表情に少し違和感を覚えた...その顔はまるで、カーリーを獲物として捉えている顔で、少しニヤけていた...
「........ッ!」
「どうしました、ヌベス?」
アインが鋭い目つきでそう尋ねる...俺はまた胸が締め付けられる様な
「...何でも...ない」
「......そうか」
「アイン、行くぞー」
「...今向かう」
そう言ってアインはカーリーの方へ歩いて行き、俺はその場で一人残されていた
「チッ......ハァーーー」
俺はどこかイラついたような溜め息をついて、アインの顔を思い出す
「(何なんだよ、この胸の痛みは?そしてこの気持ちは?...何故だか...アインが羨ましく...同時に憎い...)」
「あ"ークソッ!俺は何を考えてやがる...」
俺は腹が立って、居ても立っても居られなかった...
そうして俺が裏路地に出かけて適当な裏路地の奴等を腹いせにボコったのは別の話...
数刻後、研究所:食堂
「——という訳だ...ハァ、笑えるだろ?」
「わ-笑えるのかな、それ?」
俺はこの気持ちを研究員の最年少であるミシェルに相談した
彼女自身もこういうカウンセリングをやって見たいという事もあり、俺がその第一号と言うことでもある......
「まぁ俺が裏路地で人を何人かボコしたのは別としてだ...最近アインとカーリーの距離がかなり近いのは知っているよな?」
「うん、私も耳にしているわ...」
ミシェルがその事を聞くとすごく落ち着いた眼差しで返答した...そして俺はそのまま続けた
「何かな、アイツらの絡みを見てると胸が締めつけられるみたいな痛みに襲われるんだ......同時に
「な-なるほど...」
尚、ミシェルはこの事の真相*1から大体の内容は伝えられており、後はミシェル自身に仕上げてもらうと言う事だった
「(カルメンが言っていた新しい計画...効果はかなりあるみたい......後は私が上手くやれば...!)」
そう心の中で呟いたミシェルが少し息を吸って吐く
そして覚悟を決めて口を開き、答える
「ヌベス...少し聞くけど、あなたはカーリーの事をどう思ってるの?」
「前にダニエルから同じ質問をされたんだが...相棒だと思って-『ヌベス』」
ミシェルが俺の言葉を遮った、俺は少し動揺して困惑したが突然彼女の手が俺の胸に手を添える
「ミ-ミシェル...?」
「ヌベス...心が締め付けられる痛みを感じるなら、その心を縛ってる物を解いてみて...」
「な-何を言って-『大丈夫...目を閉じて...感じて...自分の気持ちを...自分の心を...』......」
俺はミシェルの言われた通りに目を閉じた......
目の前には鎖で縛られていた
「...コレは?」
俺は恐る恐る手を伸ばして一つ...また一つと鎖を解いていく...
そして俺は微かに感じ取る...思い浮かぶのはカーリーに対する密かな気持ちだっただった...
「...カーリー」
解いていくたびにカーリーの顔が思い浮かび、そしてその気持ちを少しずつ感じ取る
「...カーリー!」
俺は鎖を全て解いて、光に手を伸ばす...そして
「.......ッ!」
俺は少しずつ見上げると、そこには優しい笑顔で溢れていたカーリーが居た...
俺はやっと分かった気がする...ダニエルが言った言葉...ミシェルの言葉に...
俺は...俺は—
カーリーの事が好きだ
そして目を開けると、ミシェルが目の前にいた*2
そして俺は深く息を吸って顔を手で隠した
「ヌベス...?」
「—きだ...」
「...はい?」
「カ-カーリーの事が...好き...だったんだ... /////」
それを聞いたミシェルは心の中で見た事ない程ガッツポーズをしながら少し微笑んだ
「そうだったんだ...!」
そう言いながらヌベスは溜め息を吐きながら続ける
「俺はアインに酷く嫉妬しているな...いくらあいつの目の届かない所で嫉妬しているとは言え、あいつには少し...悪かったとは思っている」
「.......」
「それでも、俺はカーリーの事が好きだ...あいつには譲れない...」
それを聞いたミシェルが、優しく笑いながら話した
「なら...今からでも遅く無いんじゃないですか?」
「...え?」
「気持ちは溜めておくより、吐き出したほうが楽になるよ?」
それを聞いた俺は、見た事がないくらいに顔を赤らめて目を泳がせまくっている
「あ...えっとぉ...こ-心の...準備ガガガガ...////」
「あ-あはは...思春期みたいになってるよ?」
「仕方ないだろ!?こういう経験が全くないんだから—...いや待てよ、じ-じゃあ今まで俺がカーリーとやっていた事*3って...」
俺はさらに顔を赤くして、俗に言う少女漫画のヒロイン並みなグルグル瞳になっていた...頭から湯気もでていた
「あ-あぁぁああぁ....!//////」プシューーーー
「ちょ-ちょっと落ち着いて!お-お水お水!」
ミシェルが水を渡し、俺は飲んで少し落ち着いた
「ふぅ...すまない、俺とした事が...」
「いえいえ...初めて恋をしたとなると、そうなりますよ...」
そしてしばらくの沈黙の後、ミシェルはそのまま続けた
「ヌベスさん、やっぱりカーリーには直接いったほうがいいですよ」
「いやだからな...俺は心の準備g—『風の噂によると、アインはカーリーに近い内告白するって』......」ピクッ
俺はそれを聞いた瞬間、俺はミシェルのガン詰して聞いた
「それマジ...?」
その反応を見たミシェルに微かなイタズラ心が芽生えて、優しくニヤけて答えた
「私も分からないわ...ただ単に風の噂ってだけだけど...仮に本当だったら—」
「——ッ!」
ミシェルが言い終える前に、俺は苦虫を噛み潰したような顔をしてその場を去った...カーリーが取られるという恐怖心に俺の体は勝手に動いていた...
「...ウソは良くないけど...たまには良いかもね」
そうイタズラっぽくミシェルは食堂で一人笑っていた
俺は早歩きで研究所の廊下を歩いていた
「............」
取らせてたまるか...
「カーリー...」
絶対に取らせねぇ...
「カーリー...!」
あいつは...
あいつは
そう思った途端、俺はその場で立ち尽くした
「...待てよ、俺今なんて考えた...?」
「...
俺の中で...独占欲が目覚めてしまった
俺は頭を抱えて、自分を落ち着かせた
「コレ...絶対ヤバい感情だろ......制御しないとまずい気がする...」
そう呟きながら、俺はその場を離れて歩き続けた...
だが...
この後の結末どうしよっかなー(ネタがだいぶ切れた)