都市の右腕   作:プティパット

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カルメンの、ヌベスとカーリーくっつけ作戦!《中編》

チーム1・ダニエル

 

俺はいつも通り、研究所で護衛をしていた...

今日カーリーは別の用事が出来たらしいが...珍しいな...

 

「......とりあえず俺はいつも通り護衛を続けますかね」

 

そう思いながら煙管を手に取り、火を付けて吸った......

 

そんな時、横からダニエルがコーヒーを飲みながら近づいてきた

 

「やっほ〜、ヌベス空いてる〜?」

「空いてはいる....何の用だ?」

「べっつに〜?ちょっと休憩がてらに一緒話がしたいなーってね」

「そうか...」

 

俺はそう言いながら暇そうに煙管を吸っている

しばらくの沈黙が続き、ダニエルは口を開く

 

「前々から思ってたんだけど、ヌベスってカーリーの事どう思ってるの?」

「カーリー?」

 

俺はその質問に疑問を抱きながらダニエルが続ける

 

「そうそう、ヌベスはカーリーの事を()()だって言ってたよね?」

「あぁ、そうだな...」

「じゃあカーリーを一人の()()としては見ていないのか〜」

「...女性として?」

 

俺は即座に疑問を抱いてダニエルに聞く、そしてダニエルは答えた

 

「うん、女性としてね。カーリーは結構可愛いと思ってるんだよね〜俺」

「可愛い......ねぇ....」

 

俺はいまいちピンと来ず、そのまま首を傾げた

ダニエルは肩をポンと叩いて囁く

 

「大丈夫大丈夫〜、その内分かって来るからさ〜」

「........?」

 

俺はその言葉に疑問を抱きながらも、そのまま煙管を吸いながらパトロールを続けた

 


 

チーム2・エリヤ&ミシェル

 

エリヤとミシェルはカーリーを連れて、翼にあるかなりおしゃれな服屋に来ていた

エリヤとミシェルは服を選ぶのに数分掛かって、カーリーは少し待ちくたびれていた......

 

「コレとかいいんじゃない?」「なるほど...いいですね....」

「なぁ...コレいつ終わるんだ?」

「もうちょっと!もうちょっと!」

 

ミシェルはそう言いながら選んだ服を持って来た

 

「はぁ、やっと終わったか......欲しい服が見つかったか?」

「はい!」「ええ!見つかったわ!...それじゃあ—」ガシッ!

「...え?」

 

ミシェルとエリヤがニヤつきながらカーリーを掴んで試着室に引っ張る

 

「ちょ-ちょっと待て!お前らの服を買いに来たんじゃないのか!?」

「違うよ?あなたの服を買いに来たのよ、カーリー!」

「は-はぁ?!」

 

カーリーがそう驚く、だが二人は手放さずミシェルが先に口を開く

 

「行きましょう?カーリー...」

「お-おい待て!ちょ-!」

 

カーリーは訳が分からないまま試着室に強制連行された、そして脱がされて着替えさせられた*1

 


 

数時間後...

 

俺は部屋で武器の手入れをしながらカーリーを待っていた...そして足音が聞こえて俺はドアを開けた......そして衝撃を受けた

 

「遅かったじゃな...い......か......」

 

そこにはいつもと違う可愛らしいコーデを着たカーリーがいた

彼女が着ていたのは白黒のヘソだしティーシャツとそれに合わせた短さのジャケット、そして白い長ズボンと白黒のスニーカーをはいていた

 

カーリーは口を開いて俺に聞く

 

「どうだ?ミシェルとエリヤが選んでくれたんだが.....」

 

そう言い終わると、ミシェルとエリヤはカーリーの後ろからひょっこり出て来た

 

「ど-どうですか?ヌベスさん」

「ふふん!安心してミシェル!絶対大丈夫だから!」

 

エリヤは満身創痍でミシェルを元気付けて俺の方に視線を向けた

俺は少しカーリーを見つめた後、煙管から煙を吐きながら俺のコートを彼女のお腹に巻いた

 

「ミシェル、エリヤ...確かに似合ってはいる、だがカーリー-」キュッキュッ

 

俺はコートの袖と袖を少しキツめに結び付ける、そしてそこから立ち上がってカーリーと顔を合わせる

 

「お前も遠慮くらいしとけ、風邪引くぞこの服じゃ」

「そうしたかったんだが、その...」

「お前の事だから、ほぼ強制か...あるいは無理矢理か?」

「........」

「図星だな」

「あぁ...」

「タバコいるか?」

「...いる」

 

カーリーはそう言って、手を差し伸べた...だが俺が箱を開けたら中にタバコはなかった

 

「.........」

「あー...後で買いに行くか、カーリー」

「チッ...運が悪いな、私は」

 

彼女がそう落ち込みながら呟くと、俺はさっきまで吸っていた煙管を渡す

 

「まぁこれでも吸ってろ、コレもまぁまぁ良いぞ」

「ん、ありがとう」

 

そう言って煙管を渡して、俺が口をつけていた煙管をカーリーが口につけて吸う...間接キス再びである

 

尚...コレを見たエリジャとミシェルは赤面になりながら手で顔被おって指の隙間から覗いたり、そのまま頭から湯気が出て鼻血を出していた

 

「う-うわぁ、話では聞いていたけど...コレは......!ハナジタラー////」

「あわわわっ....!?/////」

「ん?どうした、二人共...ってエリヤ!鼻血!」

 

カーリーがそう慌てながら伝えると、二人はそのままピューんと逃げる様に俺達の部屋から出て行って走り去って行った

 

「だ-大丈夫か...あの二人?」

「多分...?」

 

そしてヌベスとカーリーは心の中でどういう変化があったかと言いますと...

 

「(カーリーの奴、腹筋良かったな...コレは賞賛すべきかは分からないが傷も入っていて歴戦の証とも言えるだろう......流石に俺も-)」

「(上着脱いだ時のヌベスの腕...いい筋肉してたな......アレは強化手術の補正も入ってるかも知れないが......コレは私も-)」

 

「「(負けられないな...!)」」

 

......闘争心であった

 


 

カルメンの部室

 

カルメンは監視カメラでヌベスとカーリーを覗いていた

 

「結構手強いわね...この二人...」

 

そう呟くと、ダニエルがコーヒーを持ちながら部屋に入って来た

 

「無理だった〜?」

「ええ、案の定ってとこね......あの二人は異性としてじゃ無くて、兄妹の様な感じかしら」

「なるほど〜」

 

ダニエルがそう言いながらコーヒーを飲んで、エリヤとミシェルが映っている監視カメラの映像を見た

 

「見て〜、えりやとミシェル凄いキャパオーバーしてる」

「うーむ...アレ(間接キス)は直で見たら破壊力凄いからね...仕方ないわ」

「それで?これからどうするの〜?」

 

ダニエルがコーヒーを飲みながらそう聞くと、カルメンは自信満々な笑みを浮かべてこう伝えた

 

「私良い方法があるの...でもコレはダニエルに身体を張ってもらうわ」

「身体を張るのか〜...ちょっと嫌だけど一応聞いておこうかな」

 

ダニエルがそう言い終えると、カルメンは咳払いをしてズバリと答えた

 

嫉妬共鳴作戦よ!」

 

「名前からして大体予想できたかも〜」

「一応説明するわね!ズバリ!ダニエルがカーリーにわざと近づいてヌベスが嫉妬するかも知れないっていう作戦よ!」

「...それって予想?」

「うん!」

「成功か失敗か...あるいはワンチャン死ぬかもね〜俺」

 

そう笑えない冗談を言いながら笑ってコーヒーを飲みながらカルメンに視線を向ける

 

「僕はカーリーに何やかんや恨まれてるからね〜、アインに頼んでみたらどうかな?(それに身体張るのは嫌だし...)

「アイン...引き受けてくれるかしら?」

「アインの事だから、君が頼めば引き受けてくれるかもね〜、それじゃグッドラック」

 

そう言いながらダニエルは部屋を出て行った

 

「...まぁ、ものは試しね!」

 


 

それから数日...

 

最近......アインとカーリーの距離が縮まった気がする

何がきっかけで距離が近くなったかは分からん......

 

「...........フゥー」

 

俺は煙管を吸いながらどこか上の空で考えに浸っていた

 

「ねぇヌベス、どうしたの?」「...最近変だね」

 

つい先月、カルメンに拾われた小さな子供の二人...エリサとエノクが俺を心配そうに聞いてきた

 

「あぁ、お前らか...」

 

おれはそう言いながら煙管を吸いながら続けた

 

「俺は大丈夫だ、ただ......少し考え事をしていただけだ」

「ウソはダメだよ...」

 

エノクがそう言うと、俺は溜め息と煙を吐きながら苦笑いで返す

 

「あはは、こりゃまいったな...最近のガキンチョはこういうのに鋭いのか〜?」

 

「ガキンチョ......」

「エリサ、そう落ち込むなよ...現に僕たちまだ指で数えられる年齢だぞ」

 

エノクがそうエリサを慰めると、俺はそのまま煙管を吸いながら続ける

 

「その、なんだ...俺が悩んでいたのは...カーリーについてだ」

「カーリーについて?どういう事?」

 

エリサは疑問を抱きながら俺に聞いたが、エノクが先に口を開いて答えた

 

「エリサ知らないのか?カーリーは最近アインと距離が近いんだ...それについて悩んでいるんだと思うぞ」

「え?そうなの、ヌベス?」

 

俺は再び苦笑いをしながら答える

 

「ご名答...鋭いな」

「...それで、なんでそんなことで悩んでるの?」

 

エリサがそう聞くと、俺は少し考え込んだ...確かに俺は今までこんな考え事はしたことは無かった...だがあの二人を想像すると、胸の奥が鎖で締め付けられる様に痛い

 

「.........」

「えっと、大丈夫?」

「......少し頭を冷やした方が良さそうだな」

 

そう言いながら俺は煙管の火を消して、頭を冷やそうと研究所の外へ歩いて行った

 


 

研究所・廊下

 

俺は研究所の外に行こうとしたが、カーリーとアインの話し声が聞こえた...

俺は咄嗟に廊下の角に隠れてカーリーとアインが歩く姿を見る

 

「...........」

 

その光景に、俺はあの二人の会話が聞こえなかった...ただただその光景だけが目に映った

 

「...カーリー」ボソッ

 

俺はそう呟きながらあいつらが歩き去っていくのを見届けた

 

(アインと話している時のカーリーの顔...楽しそうだったな.....)

 

この時の俺は胸の奥がふたたび鎖で締め付けられる様な...そんな痛みを味わった

 

「胸が痛い......どうした、俺?」

 

俺は苦虫を噛み潰したような顔をして、自分のこの痛みが分からないままその場を去った

 

 

*1
想像するとだいぶやばい事されてね?







——この胸の痛みは...俺はまだ知らない
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