インフィニット・ストラトス ~紅の騎士~   作:ぬっく~

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第17話

第三アリーナでは、一組と四組が急遽合同演習することになったので、いつもの倍の生徒が集まっていた。

 

「全員、集まったな」

 

織斑先生の声と共に先ほどまでバラバラだったのが、綺麗に一列に並んだ。

 

「これより、一組と四組の合同演習を始める。と言ってもこれから、山田先生がある人と戦ってもらう」

 

そう言って織斑先生はインカムを取り出す。

 

『降りて来い!夜刀神!!』

 

『了解です』

 

数秒後、空から赤いISが急降下して来た。

そのまま、地面から10cmの所で完全停止で止まった。

 

「誰だろう」

 

顔をバイザーで隠しているから、誰なのかは誰も知らない、そのため僅かだが動揺が走っていた。

 

「静かにしろ!」

 

織斑先生の一喝で静かになる生徒。

 

「では、夜刀神。山田先生と軽く一戦をしてもらう」

 

「わかりました」

 

そう言ってラファールを纏った山田先生と共に上空へ上がる。

 

(セシリアがいるから、レーヴァティンが使えないな・・・どうするか)

 

(この前、新しい武器が解放されましたよ)

 

(まじか!なら、それを展開してくれ!)

 

(了解です)

 

「焦がせ、『灼爛殲鬼(カマエル)』!!」

 

すると彼女の周りに炎が生まれ、巨大な棍のような円柱形を形作っていた。

そして、一夏がその棍を手に取った瞬間、この側部から真っ赤な刃が出現する。

それはーーあまりに巨大な、戦斧だった。

山田先生が言葉を失っていると、一夏はその巨大な戦斧を軽々と降り、山田先生に向けた。

 

「で、では、行きます!!」

 

最初に仕掛けたのは山田先生だった。

両手のサブマシンガンを器用に使い、さらに一定の距離を保ちながら攻撃する。

 

「ちっ!」

 

(私が指示しますので、その通りに動いてください)

 

(わかった)

 

俺はフレアの指示に従い、反撃に入った。

 

 

 

 

地上では、少し騒がしかった。

 

「あれは誰なんですか!?」

 

「説明を求めますわ!!」

 

特に箒とセシリアだった。

いきなり、現れた謎の人物に対しての説明を求めてきたのだ。

 

「私の知り合いだ。ちょうど、日本に来ているから、ここに呼んだだけだ」

 

話すと色々と不味いので、あんまり詳しいことは話さなかった。

 

「ちょうど、終わるな」

 

赤騎士の熱の防御壁が発動した為、山田先生の射撃が効かなくなり始めていた。

 

 

 

 

山田先生はグレネードを投擲し一時下がろうとするも、それを一夏は戦斧で叩斬り、その間に瞬時加速で一気に近づく。

 

「これで、最後です!!」

 

山田先生を完全に捉え、幅射波動砲で一気にシールドエネルギーを削っていく。

そして、ついに絶対防御が発動し、試合が終わった。

 

「あははは・・・強いですね」

 

「この娘も満足したので・・・」

 

山田先生を抱えて地上を目指す。

 

 

 

 

「山田君、すまないね」

 

「いえいえ、夜刀神さんは結構手強かったので少しですが本気を出してしまいましたからね」

 

こっちは全力全開ではなかったものの、シールドエネルギーを3割消費しているのだぞ!?

 

「さて、これで諸君にもIS学園教員の実力は理解できただろう」

 

ぱんぱんと手を叩き千冬姉が皆の意識を切り替える。

 

「織斑先生、一度ダウンに入ります」

 

「わかった」

 

赤騎士の装甲があちらこちら開き水蒸気が噴き出す。

 

(ほへぇ~)

 

フレアは久しぶりの戦闘のせいなのかのぼせていた。

 

「夜刀神、オルコット、山田君で10人グループになって実習を行う」

 

織斑先生が言い終わると否か、赤騎士の方に集まってくる。

 

「ねえねえ、名前教えて」

 

「何処から来たの?」

 

「この機体、何処製なの?」

 

予想道りかつそれ以上だった。

織斑先生は面倒くさそうに額を指で押さえながら低い声で告げる。

 

「馬鹿者どもが・・・。出席番号順に一人ずつ各グループに入れ!」

 

さっきまで、アリのように群がっていた女子達は、蜘蛛の子を散らすかのように移動した。

 

「最初からそうしろ。馬鹿者どもが」

 

ふうっとため息を漏らす織斑先生。

 

「ええと、いいですかーみなさん。これから訓練機を一班2体取りに来てください。『打鉄』と『ラファール』が3機ずつありますので」

 

俺は常時ISを展開しているので、訓練機を持って来るのは楽だった。

 

「そんじゃ、ISの装着と機動に走行を始めるわ」

 

「はい!!」

 

元気のいい返事が返ってきた。

作業は順調に進み、ある子の出番になった。

 

「もしかして、十香さん?」

 

なんと、四組に簪ちゃんがいたのだ。

とりあえず、この場を過ごす為に、口の前で人差し指を立てた。

 

「う、うん。わかった・・・」

 

ジャスチャーの意味がわかってもらえたので、授業の続きに入った。

 

 

 

 

授業は無事に終わり、訓練機を戻し終わり次第退散した。

その後は、検査室に戻ったのだが・・・以外な人物が待ち構えていた。

 

「なんで、あなたがいるのですか?楯無さん?」

 

「ちょっと、様子を見にね」

 

扇子で口元を隠しているつもりだけど、目が隠せていないぞ。

 

「着替えたいので、後にしてもらえませんか?」

 

「もーう、ケチだな・・・十香ちゃんは」

 

どこで、仕入れたのかわからないが・・・もう伝わっていた。

俺は気にせず、とりあえず着替えた。

ちなみにこのあとは、楯無の悪戯と言う写真撮影を無理矢理され一日が終わった。

もちろん、朝起きたら体は元に戻っていた。

 

 

 

 

「ふうん、ここがそうなんだ・・・」

 

夜。

IS学園正面ゲート前に、小柄な不釣り合いなボストンバッグを持った少女が立っていた。

 

(待ってなさいよ!!一夏!)

 

この後、大きな嵐の予感がしたのは言うまでもなかった。

第二の幼馴染・・・凰 鈴音がこの学園に来たのは一夏はまだ知らない。

 

 

 

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