出遅れたけどもう一度。
メリークリスマス。
「まさか…………第二形態移行するとはな」
予想外の事態に一夏は、慌てることなく『傀儡人形』を構える。
『キアアアアアア…………!!』
まるで獣の咆哮をあげ、福音は簪に近づく。
「っ!!」
あまりにも速い動きに反応できず、簪は首を掴まれる。
だが、福音の手には簪はいなかった。
『?!』
福音が簪の首を掴んだ瞬間、光の粒子となって消えた。
光の粒子は後方で集まり、簪の姿へと変わった。
折紙の予想外の能力に簪も驚きは隠せなかった。
「まさか…………こんな能力があったとはね」
完全に理解していない新たなIS『折紙』のワンオフ・アビリティー『不滅の衣』が発動していたのだ。
「軍用とは言え、第二形態移行したから、能力が上がっているな…………」
第二形態移行したことにより、今までのデータが殆ど役に立たなくなっていた。
この先は神のみぞ知る世界だった。
◇
「なんですか…………あれは」
到着した専用機持ちは現状を把握出来ていなかった。
福音と戦闘となると連絡を受けていたのだが、その場には巨体な白兎と純白のISが福音を相手していたのだ。
『キアアアアアア…………!!』
福音は獣のような咆哮をあげる。
無機質なバイザーに覆われた顔から放たれる声ではなかった。
「っ!! …………なんて、声なんですか」
「もう、次元を超えているよ…………」
セシリアと鈴は福音の咆哮に怯む。
「だか、やらなくてはならない!」
「そうだね。 できるできないが問題じゃないよ…………やるんだよ!」
決意を決めるラウラとシャルロット。
「いくぞ!」
ラウラの言葉に頷き、専用機持ちは福音へと飛び込んだ。
◇
「
一夏の騎士が、青から緑へと変わる。
『やっと、我の出番か』
『同意。 参りましょう』
「そんじゃあ、いくぞ」
一夏は天使の名を叫ぶ。
「『〈
右手に身の丈を有に超える巨大な突撃槍を展開し、左手に漆黒の鎖の先端に菱形の刃の付いたペンデュラムを展開した。
「一夏! 加勢するわよ」
「鈴! それにみんな」
セシリア、鈴、ラウラ、シャルロットが到着し、現状はいい方向へと向き始めた。
「目標は「第二形態移行」している。 十分に気をつけて対象するぞ!」
ラウラの言葉で士気を上げ、福音へと立ち向かう。
「いくぞ! マル、モロ」
『いつでも行けるぞ!』
『同意。 我らの力を見せましょう』
俺は福音に向けて標準を合わせる。
「その翼をもらい受ける!〈
2つが1つとなり、巨体な弓矢となる。
矢はそのまま、福音の翼を貫いた。
「簪!!」
「うん!」
決着をつけるなら、今でしかない。
そう思い、一夏は『風騎士』を『白騎士』へと変更した。
簪は自分の今できる最大出力の準備に入る。
「〈
「〈
2つの天使は空間を光に染める。
そして、一撃必殺が放たれた。
「【
「【
2つの天使は『銀の福音』を飲み込み、絶対防御を発動させた。
福音は近くの島まで吹き飛ばされ、立ち上がることはなかった。
「終わった…………」
「うん…………」
俺は簪と肩を並べて、空を見る。
あれほどまでの青さを誇った空ではなく、夕闇の朱色に世界は優しく包まれていた。
「帰え…………」
帰還しようとした瞬間、俺は簪を突き飛ばした。
その直後、俺の肩の装甲に何かがぶつかり吹き飛ぶ。
「くっ!!」
辛うじて装甲のみを吹き飛ばしたので、それほどのダメージはなかった。
「織斑くん!」
「一夏さん!!」
「一夏!」
「大丈夫か!」
「今の何!?」
近くにいた専用機持ちはすぐさま厳重体制に入る。
そして、その起点となった方向に、小さな人影が見えたのである。
「な!?」
それを確認したラウラは確認するなり、驚きを隠せなかった。
「一夏は私だけの物だ…………誰にも渡さん」
そこにいたのはISらしき装備を纏った篠ノ之箒だった。
第四世代型IS機 『折紙』
近中遠距離型射撃可能機体
装備
・絶滅天使
・攻撃に合わせてモードが変更可能
・ユニゾン
・コアとのシンクロ率を上げる
搭乗者
・更識簪