インフィニット・ストラトス ~紅の騎士~   作:ぬっく~

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第51話

臨海学校も終わり、生徒たちはIS学園へと戻ってきた。

そんな中で、簪と一夏(女)はタクシーで別ルートで戻っていた。

 

「とりあえず、俺はこの後の後処理をしてくるから、留守番を頼んだぞ?」

 

「ええ、わかりましたわ」

 

レースとフリルで飾られたモノトーンのブラウスにスカート、髪は括っておらず、その代わり薔薇の飾りがついたカチューシャを着け、左目の羅針盤を覆い隠すように、医療用の眼帯を着けたエンペラーが答える。

俺は私服で職員室を目指した。

一方、簪の所では異常事態が発生していた。

 

 

 

 

IS学園に戻ってきて、織斑先生から特例として、外出許可がでた。

今日一日だけ、公欠が認められたのだ。

なので、簪はおめかしをしていた。

 

「折紙さんなら……どうやって、織斑くんを誘う……?」

 

「そうですね……」

 

簪はこの時、甘く考えていた。

折紙は非常にヤバい存在だということを後で知ることになった。

 

「まずは……彼を気絶させて地下室に閉じ込めて手足を縛った上に椅子に座らせますね」

 

「…………」

 

「そんで、躾ますね」

 

簪は人差し指をおでこに当て、考え始めた。

デートの方法を聞いたのに何故、あっち系の話になっているのだろうかと。

 

「最後は簪様しか考えられないようにして……」

 

「ストップ! ストップ!」

 

これ以上聞いたら、折紙は本気で実行するだろうと考え、簪は止める。

 

「普通のはないの……?」

 

「普通ですか? それなら……」

 

データ領域から何かの小瓶を取り出す。

 

「彼の飲み物にこの惚れ薬を入れれば……」

 

簪はorzの状態になり、折紙の思考は問題外だと気付いた。

 

「半分冗談ですけど」

 

これで、半分って……。

もう半分は本気って言うことに簪は頭を悩ませていた。

 

「織斑くんの周りにはライバルがいっぱいいるんだよ……」

 

だが、折紙は親指を立てて、爆弾発言を繰り出してきた。

 

「全員根絶やしにするれば問題ない」

 

「え……」

 

折紙は真顔で答え、その対処法が思いつかなかった。

折紙は簪の服装を確認する。

 

「私のおすすめは……」

 

折紙はデータ領域からある物を取り出す。

 

「スクール水着に犬耳と尻尾かな」

 

「なんで、そんなのを持っているの……?」

 

「全ては、簪様のためです」

 

この時、簪は思った。

ファイさんって、重度の変態なんだろうかと。

 

 

 

 

「とりあえず、呪いがどのような変化を起こすかがわからない以上、経過を待つしかないな……」

 

職員室には束と千冬と俺の3人しかいなかった。

他の教員は出払ってもらったのである。

 

「くれっちも随分とややこしいのを残したよね」

 

騎士シリーズは全てファイさんが設計した為、束では対処出来ないのだ。

勿論、各国の科学者を集めた所で全く解析できるはずもなかった。

束ですら一部しか解析できなかったのだら。

 

「自主勉はしておけよ」

 

「はい……」

 

俺はそのまま、職員室をあとにした。

 

「…………束」

 

「言いたいことは分かるけど、束さんでもどうにもできないんだなぁ」

 

束の管轄外のIS。

騎士シリーズ。

 

「次の問題が残っているんだよな……」

 

千冬は一枚の書類を取り出した。

そこには、上層部からの命令だった。

 

「あの無能共め……」

 

書類には“織斑一夏のISの回収及びそのデータ全てを引き渡し”などの無理難題の問題だった。

上層部のことだ。

最終手段として、死体でも回収しろなどと言ってくることが目に見えていた。

 

「それもあるけど……こっちもだよね」

 

「ああ」

 

篠ノ之箒の暴走の後に現れた女。

DEMの第二執行部部長、エレン・ミラ・メイザース。

彼女は無名のIS操縦者である。

 

「DEM……奴らが絡んでくるとはな」

 

「そうだね。それに随意領域をあそこまで完成させるとは思っていなかったよ」

 

随意領域はDEMのみが持つ技術だった。

そのおかげで、DEMはトップに居られる理由でもあった。

しかし、随意領域を使用できても適正が低いと全く効果がないと言う弱点があるが、逆に適正が高いとなれば話が別になる。

 

「アイザック・レイ・ペラム・ウェストコット……奴は何者なんだ」

 

そして、もう一つの書類は簪と箒の処罰に関する書類だった。

 

更識簪

二週間の謹慎処分

 

篠ノ之箒

一か月の謹慎処分

 

普通ならあり得ない処罰だった。

篠ノ之箒があれ程のことをやったのに関わらず、一か月の謹慎処分なのだ。

 

「奴は上層部にも顔が効くと見ていいな」

 

「そうだね。これは多分お礼のつもりなんだね」

 

箒の使ったRC-ユニットの機動データのお礼として、これが届いたのだ。

 

「いいだろう、アイザック。お前の挑戦、受けてやるよ」

 

「いいね。その時は束さんも参加するよ」

 

この時、誰も知らなかった。

最強と悪魔がぶつかり合うのはそんなに遠くもなかった。

そして、最悪の結末も誰も予想していなかった。

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