透き通る世界で魔王は何を見る?   作:いぶりがっこ

12 / 35
今回は凄〜く無理矢理な感じに話を纏めているので、見ることはあまりお勧めしません。この話だけを飛ばして、次の話にGOすることを勧めます。


名もなき世界で一人

 

「……ここは……?」

 

気がつけば、果てしなく広がる大空の下、地面に少女は横たわっていた。微睡んでいた筈の意識が、はっきりと浮かび上がってくる。

 

横たえていた身を起き上がらせては、その両足で地面を踏みしめる。それと同時に、無数の想いと、一つの疑問が浮かび上がってきた。

 

「何故、この様な場所に……?私は確かにあの時……」

 

その少女の名はkey。かつて名もなき神々の王女(天童アリス)を助けるべく、無名の司祭が残した修行者であり、彼女が戴冠する玉座を継ぐ(key)としての役割を担っていた存在だ。

 

彼女はあの時、王女(アリス)らと共に、キヴォトスを覆う赤い空の元凶たる方舟を撃ち破る為、その力を使い果たして王女の身代わりとして消えた──はずだった。

 

だのに、消えた筈の自分が何故、こうして生きているのか。謎が謎を呼ぶこの状況に、彼女は困惑していた。

 

「……これからどうしましょうか」

 

理解しかねる状況に戸惑いつつも、自身がすべきことについて想いを馳せていた、その時だった。

 

「その様子を見るに問題は無いようだな」

 

──聞こえるはずのない声が後ろから聞こえた。バッと振り返り、少女は鋭い視線でその存在を見つめる。

 

「…………」

 

見覚えのない男だ。

 

かつて自身と対峙したシャーレの先生とは明確に違う。言葉の節々から自信に満ち溢れた、尊大そうな青年だ。だが男の最大の特徴は、透けて見えるほど薄いその姿だった。

 

……この状況に関する手掛かりは何も掴めていないが今、確実に分かっていることが一つ。

 

この不気味な男が、自身が未だに存在できている理由の元凶。あるいはそれに近しき存在であることに疑いようもなかった。

 

ケイは警戒の色を隠さず、男の下へと歩み寄り、疑問を投げかける。

 

「……貴方はいったい……?私に何の用でしょうか」

 

「さて、時間もないゆえ早急に説明するが……アリスにお前を連れ戻してほしいと頼まれたのでな」

 

「……は?」

 

意味がわからなかった。

 

何故、この男が王女(アリス)を知っている?王女(アリス)に連れ戻して欲しいと頼まれた?いったい何を言っているのだ、この男は。

 

駆け巡る無数の疑問や疑惑とともに、ケイは男に対する警戒度を最大まで上げた。だが、男はケイの警戒を意にも介さず、淡々と言葉を口にする。

 

「……ふむ。警戒している様だが、生憎説明してやる時間もない。お前を安全に蘇らせるには、こうするしかないのでな」

 

「一体、何を言って……っっ!?」

 

男は少女に手を向ける。

 

次の瞬間、ケイを襲ったのは浮遊感だ。

 

まるで世界から自身の存在が消えてなくなるが如く、意識とともにこの世界からみるみる消えていく。そんな感覚に襲われた。

 

「貴方は一体……」

 

言葉を言い切る前に、少女はその精神ごと世界から退去した。

 

 

 

 

さて、この世界を残しては色々と不味い。外部から干渉されるのも時間の問題だ。ゆえに、早急に片付けるとしよう。

 

そうして何を言うでもなく、可能性の俺は手を前にかざし、多重魔法陣を描く。

 

すると、俺の身体からは黒き粒子が立ち上るようにして、激しく渦を巻き始めた。

 

描いた多重魔法陣が砲塔のように、幾重にも重なっている。砲塔を中心に、黒き粒子が絡みつくようにして、七重螺旋を描いているのだ。

 

それだけで空は地割れのように割れ、地は黒き灰と化していく。周囲の景色が、世界の全てがガタガタと音を立てて、崩れ落ちてゆく。

 

ぼぉっと終末の火が現れると同時に俺は一言、呟いた。

 

「<極獄界滅灰燼魔砲(エギル・グローネ・アングドロア)>」

 

──瞬間、精神世界(せかい)の一切が黒く炎上した。




本当に暇潰しで書いているだけの小説なので、更新が止まったり、また動いたりを繰り返すことになると思います。もし更新が止まったら私生活で一杯一杯なのか、「あ、コイツ。さては、小説書くのが面倒臭くなったな?」とでも思っておいてください。

作者はただの妄想出力マシーンなので、悪しからず。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。