透き通る世界で魔王は何を見る?   作:いぶりがっこ

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まだまだ続きます、ブルアカ×魔王学院。
魔王様には青春を謳歌してほしいですからね。
さて、今回は魔王学院側の世界観…?というか用語について、少し触れていきます。ブルアカのファンの皆さんには申し訳ありませんが、どうか作者の趣味にお付き合い…いや、振り回されて下さい。では、第16話。楽しめる方は、どうぞお楽しみください。

───追記───
ちょっと昨日は大丈夫かな〜と思って小説投稿しましたが、今週は本気で大変になるので土曜日辺りまで休ませて下さい。ちゃんと戻ってくるのでね、安心して下さい。


魔王とは

 

 

数日後──

 

ミレニアム。ゲーム開発部部室。

 

「あ~!また死んだ!!ていうか、アノスは始めたばかりなのに、どうしてそんなに強くなってるの!?」

 

「くはは。たかだかこの程度のゲーム、一時間も猶予を与えられて情報を網羅できぬ俺ではない」

 

「いやいやいや、おかしいよ!?」

 

シャーレと契約を結んでから数日。俺は前にモモイと約束した通り、ゲーム開発部にて新作のゲームをプレイしていた。ユズとミドリは買い出しの為、出払っており、部室には俺とモモイ、アリスの三人しか居ない。

 

このゲームは最大五人までの協力プレイができ、幾多の魔王達を倒すことで、最後に控える大魔王に挑むというのが大体の流れだが、これがなかなか面白い。

 

ストーリー性も然ることながら、キャラクターの作り込み具合も並大抵のものではない。これを作った者は余程のゲーム好きなのだろう。なかなかどうして、並外れた愛を感じる。

 

 

 

 

「ねぇ、アノス」

 

「どうした?」

 

「アノスの世界って魔法が使える世界なんでしょ?だったらさ、このゲームみたいにアノスの世界には魔王って居たりするの?」

 

ゲームを止め、休憩を挟んでいた時だった。藪から棒に、モモイがそのようなことを聞いてきたのだ。なるほど。先程からゲームで遊んでいる時も、時々、俺の方を見ていたのはその為か。ならば──

 

「俺だ」

 

「……え?」

 

何を言い出すのかと、モモイが目を丸くしている。

 

「俺がその魔王だ。……色々あってな。気がつけば暴虐の魔王などと呼ばれ、畏れられた」

 

「アノス、魔王だったんですか!?でもアリス、例えアノスが魔王でも、アノスを倒したくありません!」

 

「くはは、安心せよ。戦を起こすつもりなど毛頭無い。今、我が世界は戦もなく、民の誰もが平和を享受している。むしろ、戦を起こそうという輩が居るのであれば、俺が許さぬ」

 

「よかったです、アノスは良い魔王なんですね!」

 

驚愕と安堵が入り混じった様な表情で、モモイとアリスがこちらを眺めている。ある意味、想定した通りの反応ではあるがな。そうしていると、アリスが更に質問を重ねてきた。

 

「ですが、このゲームの様にアノスの他にも魔王はいるのですか?アリス、気になります!」

 

「流石にそれは居ないんじゃ…」

 

「ふむ、いるな」

 

「ええっ!?」

 

モモイが驚き、再度、俺に視線を向ける。

 

「我が世界には外が存在する。名を銀水聖海(ぎんすいせいかい)と言い、世界の外には途方もない海が広がっているのだ。その中には無数の泡が浮かんでおり、それが小世界と呼ばれるもの。所謂、世界(宇宙)だ。その見た目から、単に銀泡(ぎんほう)と呼ばれることもある」

 

二人ともぽかんと口を開け、こちらを眺めるようにして見つめている。それを尻目に、俺は話を続けた。

 

「世界には深さ──所謂、階層が存在しており、それは世界の秩序(理・法則)の強さに直結する。その世界が、銀水聖海へと与える影響の大きさを指すのだ。魔力や秩序は浅きから深きへと流れ、より深い世界にその力を及ぼす。それが銀水聖海の理だ。その為、数多の魔力を保有し、秩序が強く働く世界ほど重く、深淵へと沈むので、深い。つまり、世界は深ければ深いほど頑強になり、そこに住む者も相応に強力になっていくという訳だ」

 

「……何かよくわからないんだけど、それが魔王とどう関係があるの?」

 

理解しきれぬのか、急かすようにしてモモイが問うてくる。それを諌めつつ、俺は話を進めた。

 

「まあ、落ち着け。銀水聖海には不可侵領海(ふかしんりょうかい)と呼ばれる強大な力を持った存在が居るのだ。決して触れてはならぬとされる禁忌の存在が。その代表とされるものが魔王だ」

 

「不可侵領海……」

 

「何だか凄く壮大な話ですね……アリス、ワクワクします!」

 

「深層十二界を支配し、銀海史上初めて深淵魔法に到達した魔導の覇者、大魔王ジニア・シーヴァヘルド。そんな大魔王ジニアの後継者候補たる彼らを銀水聖海では魔王と呼び、あらゆる世界からその存在を畏怖されているのだ」

 

二人は理解が追いついていないのか、半ば呆然としている。

 

「どういうことだってばよ()」

 

「よく分かりませんが、アノスの世界には魔王以外にも、大魔王が居るんですね!!パンパカパーン!アリスの賢さが10上がった!」

 

まあ、理解できずとも無理はない。未だ、我が世界についても理解が及んでいないのだ。銀水聖海について語っても、理解できぬのは当然と言えよう。

 

「無理に理解する必要はないぞ。それはそういうものだと、頭に留めておくだけでよい」

 

俺は説明を終え、モモイ達とともにゲームへと戻る。なかなかどうして、この部室にはゲームの類が多い。そんなこともあってか当然、今日一日では遊び切れなかったゲームが山とあった。

 

夕暮れ時、モモイ達とまたゲームで遊ぶ約束をして、俺はミレニアムを去った。

 

その後、<転移(ガトム)>の魔法にてシャーレの居住区へと戻ったのだが突如、目の前に現れた俺に対し、驚いた先生が気絶してしまったことはここだけの話としておこう。




はい、すんません。昨日、一週間休むと言ったばかりなのに、また書きたくなってしまったので書いてしまいました。皆さん、大変申し訳ありません。次回からは(多分)しっかりブルアカの話にも触れていきますので、今後ともよろしくお願いします。

──追記──
ブルアカ4周年、凄かったですねぇ。ミレニアムの生徒さんが出るわ出るわ…。本作も生徒さんの設定の使いやすさから、ミレニアム(ゲーム開発部&特異現象捜査部)のキャラがレギュラーとなりそうです。これからもよろしくお願いします。

あと休む時はちょいちょい休むので、もし更新が止まっても安心して下さい。ちゃんと戻ってきますから
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