【正反対の最強】取得RTA(RTAではない)   作:底田

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深夜テンションで書いたので初投稿です


5話

ここからも正念場なRTAはーじまーるよー

 

 

 前回、変成魔法を手に入れるべくとんでもな裏技を使い氷雪洞窟に来ました。ここは氷雪洞窟の中層、迷宮らしい迷路です。この迷路は吹雪いていますが入り口付近の触っただけで凍傷になる雪だったり一歩が辛いような風吹いてないので比較的ひどくはありません。持ってきた保温効果のある上着型アーティファクト ほかほかもこもこ(オスカー命名)を着れば平気なので攻略はだいぶ楽になります。

 

 

(ハジメくん追いかけて落ちてったらうんぬんかんぬんあって変なところに転移してきちゃったけどここどこ?てかめっちゃ寒いし!洞窟だし寒くなるかもって持ってきたフワモコが

ここまで役に立つとは…黒は趣味じゃないけど背に腹は変えられないわね)

 

 

 結構やばいことしてますよねこの子。突撃系はダテじゃないってか?さて、これから迷路も攻略なんですが、簡単です!まず初めに4つの宝珠を集めます。迷路の道順はもちろん覚えているのですぐです。この宝珠はフロストオーガが守っていて“氷剛”の固有魔法で火属性の攻撃でない限りダメージがなかなか通りません。逆に言えば火属性は3倍ダメージです。が、この迷宮、火属性魔法に限りライセンのような魔力分解があります。ふざけやがって!でも安心!ライセンと同じで内側に発生する魔法は阻害できないので自身の魔耐や火属性適正Sを信じて武器(大鎌とか拳)に火を付与しましょうこれでいい感じに行けるはずです。では4つ集めきるまでスキップします。

 

 

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『なんなのよここ!全然魔法が使えないわ!』

 

 

『さっき通ったとこにいかにもそれらしい扉があったわ。そこには4つの窪み、つまりあんたみたいなのを4回ぶっ殺して!そこのお宝嵌めればいいんでしょッ!!』

 

 

『あなたみたいな氷属性には火属性が効くって決まってるのよ。昔からねェ!』

 

 

『付与なら、効率よく魔法が使えるわねッ!!』

 

 

『これで最後ッ!!…あら?無茶な付与で壊れちゃったかしら?仕方ない、杖術に切り替えましょ』

 

 

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 ふぅ〜危なかった〜いくら有利属性とはいえ相手は迷宮の魔物、死ぬかと思いましたね。実際軽く重傷ですし、早く手当しないと死にます。とりあえず止血だけして、魔力回復ポーションを飲んで魔法陣を書いて“天恵”を詠唱します。回復魔法適正はDなので長い詠唱と大きな魔法陣に見合わない効果ですが腐っても中級回復魔法、これからの活動には問題ない程度には回復します。とりあえず休憩です。

 

 

 今日の食事は〜デレレレレレ、デン!そこら辺で凍死してた魔人族の荷物からかっぱらってきた干し肉と魔法で作った水です!いただきま〜す!干し肉うまそ〜うん、硬くて塩気が強くて解凍が甘かったせいでちょっと冷たくて塩気が強くて胡椒も使ってないから臭くて塩気も強いとても食えたものではありませんね。こちらは期待を込めて、0点とさせていただきます。まずいです。二重の意味でまずいです。このままだとストレスが溜まって迷宮攻略に支障をきたします。ただでさえフロストゴーレム戦と虚像の自分戦が控えているのにやめてほしいです。休憩は終わり、次に進みましょう。

 

 

 続いての試練は氷の鏡が貼っつけられた迷路を自分にとって耳の痛いとこを突くASMRを聴きながら進んで、意識誘導とレーザーを避けながらフロストゴーレムを倒すクソ試練となっています。なんだよ!もぉぉぉ!また迷路かよぉぉ!意識誘導はされますが、仲間がいないのでだが無意味だ(^U^)できます。レーザーも結構タイミングゲーなので操作ミスさえなければ余裕です(危機感の欠如)。問題は道中の精神干渉です。これによって心を乱されないようにマイペースにしたのですが、どこまで軽減できるかは時の運なんですよね。なんだよ!また運ゲーかよ!それでは参りましょう。スキップです。

 

 

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--…い

 

『んー?なんか聞こえるわね?』

 

--誰も理解してくれてなんかない

 

『誰よ!さっきからずっと!頭の中に直接響かせてきて気持ち悪い!言いたいことあるなら出てきなさ…ってフロストオーガ!?やば!大声出しすぎた!』

 

 

--わかっているくせして必死に目を逸らしてる

 

『あぁぁもう!うるさいわね!低い声でボソボソ喋ってきてキモイのよ!』

 

--優しいやつらが妬ましい

 

『なんなのよ!』

 

 

『うおぉー!このゴーレムちょー強い!わっ!と危なかった。この乱反射レーザーもうっとおしいわねぇ!でももう見切った!これで決め

 

--本当の友だちなんか、いない

 

『っっ!うっ!ぐあぁぁ!!左手がぁッ!』

 

 

『ぐぅぅ!!て、天地を包む蒼炎、ッッ!焦がし、燃やし、あまねく全てに災いをもたらさん、焼き潰せ--“蒼天”ッ!!!!』

 

 

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 …はぁー…結構ヤバいです。フロストゴーレム倒せたのは良かったんですけど左手首から先をレーザーでやられて踏み潰されちゃいました♡。お腹もザックリいっちゃいました♡なにが♡だよクソが!部位欠損は迷宮攻略するまで治りませんね。右は利き腕なので左で済んでよかったです。お腹の傷も回復魔法で悪くはなってません。でも良いわけないだろ!適正Sの変成魔法が手に入るまでの辛抱です。頑張りましょう…

 

 

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(痛い…ぼーっとする…体がだるい…血が足りないのかな?だったら干し肉を食べないと…うん…やっぱりしょっぱくて美味しくない)

 

 

(お腹すいた…もうそばにいる魔人族は何も持って無かった…まだうまく動けないのにどうしよう…)

 

 

(どれくらいたべてないんだろう?ずっとしろいそらであたまがおかしくなりそうだ…おなかすいた…なんかたべないと…やさい…こめ…にく…にく?にくなら…)

 

 

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 そんなこんなでもう最後の試練です。早いって?途中からだし、実はゲーム内時間ではもう1週間は経過してますよ。失った血が多かったのでね、休憩させてました。魔人族の死体から色々調達してきましたよ。ほんと、色々ね。さてこれから虚像の自分との戦いです。攻略方法は鏡面襲者の術みたいに今の自分より強くなるか、真実の滝みたく己の心の弱さを受け入れ前に進む覚悟を持って相手を弱体化させる2択ですが、マイペースなのでどっちでもいけるでしょ(慢心)!そのまえにステータスを確認しましょう。デン!

 

 

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火水焔 17歳 男 レベル:37

天職:芸術家

筋力:1370

体力:420

耐性:670

敏捷:340

魔力:875

魔耐:850

技能:描画[+空間把握能力上昇]・工芸・武芸[+剣術][+格闘術][+大鎌術][+杖術]・縮地・火属性適正[+魔力消費減少Ⅱ][+効果上昇Ⅱ][+持続時間上昇Ⅱ] [+イメージ補強力上昇Ⅱ][+遅延発動][+魔力効率上昇Ⅱ][+付加発動][+連続発動]・言語理解

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 強くなったね…ステータスは体力と敏捷以外はレベル 46の天之河くんより高いです。魔力関係も急上昇したしもう負けなしじゃね?派生技能もマークⅡになってるしすごいっすね。ま!次は今の自分との戦いなので普通に苦戦するかもですけどね(堅実)!ストレスがエグいことになっていますが、最終試練を行います!イクゾー

 

 

今回はここまでご視聴ありがとうございました。次回は称号が手に入ります。

 

 

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 毛皮のフードの付いた厚手の上着を着込み大きめのリュックと1メートルちょっとの棒を持った筋肉質な人間が巨大な氷柱を睨みつけていた。彼(彼女)の名は火水 焔、1週間前からこの氷雪洞窟に迷い込み実力と運でこの最終階層まで来た猛者である。

 

(あたしはとにかく生きて戻ろう。これからのことはこれから考える!)

「行き止まり?」

『そうね。ここはあたしが通行止めにしてるからよ』

「ッ!?」

 

 焔は目の前の氷柱に映る自分に驚いた。それは自分に不敵な笑みを浮かべる自分が声を発したからである。

 

「こ、こんなことってありえるのかしら?」

『ありえるわよ。ここに実例がいるじゃない』

「あんたなんなのよ!?」

 

 鏡の中の焔は突如目が赤黒く光った。そう思ったのも束の間、見慣れた日本人らしい黒髪とは見飽きた雪のように白くなっていき、その他の部位はどんどん黒もしくは近い色になっていった。

 

『あたしはあんたよ。ちょっと意地悪なこと言ってあんたのことをイジメる虚像の火水 焔っていうべきかしら?以後お見知り置きを』

「とにかく、余計なことしてくれたわね!あたしの美白にどれだけかけてきたと思ってるの!?私の姿に寄せるなら黒っぽくするのをやめなさい!」

 

 焔はマイペースだった。

 

『あら?黒は美しくないの?』

「趣味じゃないってだけよ。あたしに黒は似合わない」

『あんたも時期に黒くなるわ。血ぃぶち撒けて真っ黒にねッ!』

 

 そう言うと黒い焔は鏡から出てきて背負っていた棒を左から打ちつけてきた。

 

「モノマネの精度が低いんじゃなくて?美貌は美しい魂からよ」

 

 焔は打ちつけてきた棒を迎え撃つ。

 

『低くはないわよ〜だってこれがあんたの本性。すぐ暴力に訴えるその精神性、そのくせ寂しがりやで友だちは欲しい。図々しいね。そんなんで友だちが出来るわけないじゃない』

 

 黒い焔と焔が一進一退の攻防を繰り広げるなか不意に黒い焔は答えた。その答えに僅かだが焔の動きが鈍った。

 

「危なっ!うっさいわね〜少なくても友だちぐらいいるわよ。そいつらはあたしの美しくないとこも理解してくれてる最高の奴らよ」

 

 だがそれも一瞬のこと。すぐに立て直して元の状況に戻した。いや、先ほどよりもペースを上げている。それでも黒い焔はついてきた。

 

『強がっちゃって。じゃあなんであの時動揺していたのかしら?それがなければ左手が無くなるなんてことなかったのに』

「!?なんでそれを知って、ぐっ!」

『知ってるわよ。だって『本当の友だちなんか、いない』ほら流石に気づいたかしら?あたしが、あんたをずっと煽ってた張本人でーす!』

「なんでそんな、ことを!?」

『ん〜?あたしはあんたの心の弱さそのものだからかな?』

「なによ、それ…」

『疲れてきてる?飛ばしすぎなのよ〜』

「…」

『続けるわね。そもそもあんたの友だちとかはあんたのことを理解してくれんの?』

「…どういうことよ?」

『あんたがこの迷宮でしちゃったこと、親やあの子らは受け入れてくれるのか聞いてんの?』

「!?ゼェ…ハァ…もちろん、受け入れて…」

 

 焔の呼吸が荒くなっていく、理由はペースを上げすぎたのが原因かそれともーー

 

『もらい!ほらほらどうした!?対処できてないわよ!』

「んぐっ!あぁああああ!」

 

 体を激しくぶっ叩かれた。その衝撃に完全に手が止まると肘と膝を一気に突かれる。確実に関節を破壊する動きだ。焔はなんとか大振りにスイングして距離を取りさらに後退した。だが今持ってる鎌の残骸である棒を支えにしないと立ってられないほど消耗していた。

 

『もう諦めなさいよ。あんたはこの冷たい大地で1人寂しく死んでいくのよ。あんたの心の弱さに殺されて』

 

 冷たい死刑宣告、たしかにもう焔に戦う力は残されていない。だが奴はそんなことで諦めるような漢女ではない!

 

「…すぅーはぁー、すぅーはぁー…ふぅ〜天の息吹、満ち満ちて、聖浄と癒しをもたらさん――〝天恵〟この魔法には何度も助けられたわね、香織ちゃんにあとでお礼を言わないとね」

『ハァ?なんでまだやる気なの?あんたはもう負けた!自慢の武術で負けたのになんで!?』

「とりあえずここ出てから考えようと後回しにしていた答えが見つかったからよ。あたしはこのことを隠さず全部言う!例え罵倒されてもそれを受け入れる!縁を切るって言われたら、滅茶苦茶嫌だけどそれも受け入れる!そしてもし!こんなあたしを受け入れてくれたら、胸を張ってただいまって言う!これがあたし、火水 焔の意志よ!」

 

 無茶苦茶な発言に黒い焔も狼狽える。

 

『は、はぁ!?あんたみたいな大罪人を受け入れてくれる存在がいるわけない!』

「そうかもね」

『一生1人かもしれないんだぞ!』

「知ってるわよ」

 

 傷は治っても消耗した体力が戻るわけではない。そのことが分かってる焔は黒い焔にこう告げた。

 

「最後は美しく大技で決めましょう。あんたもあたしなら使えるわよね?」

『はは、分かったよ。最後は華々しくやらないとねぇ!』

 

 一呼吸、置いて繰り出されるは8年間磨き続けてきた八重樫流の技ーー

 

「『龍神琥珀』」

 

 二つの技が交差しこの場を制したのは、

 

『ちっ、この勝負あんたの勝ちよ、あたし…』

「ハァ、舌打ちは美しくないわよ、あたし…」

 

 立っていたのは焔、黒い焔は不満気ながらも笑顔を浮かべながらチリになって消えていった。

 

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