シグルってたまるか   作:風袮悠介

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だいぶ暑い日が過ぎてきて体調が戻ってきました。
それでも外仕事はきちぃです。熱中症で死ぬか過労で死ぬかの二択やなガハハ!!!!!


45話・宿屋と路銀をGetだぜ!!

 さて、道場建設予定地(?)を回ったあとは、次の目標に向けて動くことにする。

 

 ずばり、道場運営のコツを学ぶことだ。

 

 俺は親父から道場を建てろ、と言われたが……具体的にこの時代の剣術道場が、どのように運営されているのか知らない。

 親父は確かに虎参りだの伊達にして返すだのめちゃくちゃやってるが、一応は濃尾と掛川の二つに道場を運営しているやり手の経営者でもある。

 今で言うと多店舗経営のオーナーと言えるし、濃尾三天狗という人材を見抜き育てる能力があるし、経営の地盤固めもできる堅実さを持っているんだよな。

 

 普段は狂ってるとしか思えないほどにめちゃくちゃだが。ほんと、めちゃくちゃ。

 

 なので親父のやり方を……とは簡単に言うが、あのやり方は後の時代に合わなくなってくる。

 伊達にして返して示威行為をするとか虎参りで周辺の道場を威圧するとか、やり方が反社のソレだよ……。

 

 俺はそれを踏襲しない。

 真っ当な道場運営をしてみせる!

 それはそれとして真似できるところはやる。

 

 というわけで。

 

「ここが江戸で評判の道場か……」

 

 俺は市井で聞き回り、お上りさんの武者修行に良いという道場を訪ねた。どうやら将軍家剣術指南役とやらを勤める一刀流と呼ばれる流派……の分派の分派? らしい。

 どこかで聞いたことがあるな……一刀流……どこだったっけ。

 すでに夕刻に迫っている頃合い。宿賃を確保するためにやらねばならぬ。

 

「たのもー! 誰ぞおらぬかー!」

 

 大声で呼び掛けてみるが、誰も反応しない。何故だ。

 中から稽古に励む音が聞こえるのに……ていうかこれ、袋撓だな。舟木流に似てる音だ。

 もう一度声を掛けてみても何の反応もない。

 

 さて、どうしたものか。

 

 夕日が差し込む時間帯、急がねば宿の確保ができない。

 

 そう、虎参りをせねば路銀を稼げないのだ。

 

 無双許し虎参り。すなわち、恐喝である。

 

 親父がかつてやった路銀調達法。あれをやろうとしているのだ。

 いや自分でもやっちゃいけないことだってわかるけど、剣術修行だの道場運営の勉強だの、ってのは金が掛かるんだよ。

 ここは現代日本じゃないから現代の倫理観や法律は全く関係ないガハハハ!

 

 仕方ねぇ。無理矢理に行くぜ。

 

 門を潜り、ずかずかと道場の扉の前に立つ。そして思い切り開け放った。

 スパーン、と良い音を鳴らして開けられた戸の先には、数人の門弟と師範らしき男がいた。全員がこっちを見ている。だけど驚いていない。

 さては聞こえてたのに無視してたな? まぁいい。

 

「某は濃尾より参りし、虎眼流の藤木裕次郎! 一手指南つかまつる!」

 

 一気に殺気が膨れ上がった道場内で、門弟たちが木刀を手にこっちに迫ってきた。

 

 さて、お仕事の時間だ。持ってきた荷物の中から普通の木刀を一本取り出し、ニヤリと笑った。




 そんなキツい期間を抜けてきたので、そろそろ書き溜めていきます。頑張ります。
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