バトルシーン多めです。戦闘描写って難しい・・・・・・
追記 タッグマッチトーナメントと書いてあった箇所を学年別トーナメントに変更し、そこからタッグマッチに変更したということに編集しました。
「こちらコマンド1。各員、報告求む」
「こちらコマンド2。潜入完了」
「こちらコマンド3。タンカー、配置完了」
「こちらコマンド4。ジェットストーム、配置完了」
「こちらコマンド5。侵入完了」
「了解。各員、待機せよ」
「「「「了解」」」」
「もう少ししたら学年別トーナメントが始まるが、色々あってタッグマッチになった。お前達、ペアを作っておけよ。決まらなかったらくじだからな」
学年別トーナメント。それは、IS学園で行われる行事の1つ。ISを使って戦うというもの。タッグマッチとは、二人一組のペアになりISで戦うというものである。
「タッグマッチか・・・・・・」
「それでしたら是非・・・・・・」
担任である織斑千冬から放たれたこの知らせは、クラスのほとんどの心を一つにした。
"織斑一夏と組みたい"
「くだらん」
ただ一人を除いて。
「司令官、セイバートロン星より新たに派遣が来ましたよ」
「そうか。では、司令室に呼んできてくれ。トレイルブレイカー」
「わかりました」
メトロフレックス内の司令室に、新たにやってきた3人の戦士が集まった。
「捜査官スキッズです。この度地球での行動任務に着任することになりました」
捜査官スキッズ。スポーツカーをスキャン。
「久しぶりだなぁ。こちらでもよろしく頼むどぉ、司令官!」
戦士ワーパス。戦車をスキャン。
「バルクヘッド。微力ながら、協力させていただく」
警備員バルクヘッド。装甲車をスキャン。
「3人とも、よろしく頼む。ISなどについてはセイバートロンに送った情報から更新は無い。今は何か作戦行動をしているわけではないから、施設を自由に回ったりして、ここに対する理解を深めてほしい」
「そのことなんだがよ、司令官。オイラ元から戦車に変形してよ、
「心配はいらない。少なくともこの学園、スクランブルシティにいる地球人達に、我々を差別する者はいないさ」
「なら良いんだけど・・・・・・」
「心配症だな、ワーパス」
「うーん。そうかな、やっぱりオイラが考えすぎてんのかな。そうだな。ありがとうバルクヘッド」
「気にするな」
「それより2人共、折角司令官から勧められたんだ。ここを歩いてみようじゃないか」
「そうだな。それじゃ司令官、しばらく行ってくるどぉ」
「ああ。是非、楽しんでくれ」
ブレードコンボイに簡単に挨拶を済ませ、3人はメトロフレックスから出た。時刻はおよそ3時半。学生達は授業も終わり思い思いに過ごしていた。
「ここは学生寮らしい」
「学生寮?」
「なるほど。トランスフォーマーじゃない地球人はここで暮らしてるってわけか。一体この星のどれくらいの割合が住んでいるんだろう」
「そう多くはないだろうな。学生ということは、大方子供だろう」
「あれー?見たこと無い人達がいるー」
「うん?ああ、君達は、ここの学生さんだね?」
「そうだよー」
学生寮を見物していたスキッズ達に話しかける3人の女生徒。
「私、布仏本音って言うんだぁ。よろしくー」
「ちょっと本音!あ、すいません急に・・・・・・」
「気にすることは無いどぉ。オレ達はこれからここで任務に就く。これからも顔を合わせる、いわば仲間だ。オイラワーパス。こっちはスキッズとバルクヘッド。君達2人はなんていうんだい?」
「あ、私は相川清香です・・・・・・」
「谷本癒子・・・・・・」
「清香ちゃんに癒子ちゃん。んー、良い名前だ。本音ちゃんも、これからよろしく頼むどぉ!」
「よろしくー!」
「相変わらずね!ワーパス!」
「この声は・・・・・・?」
「アーシー。アーシーじゃないか!」
「貴方も久しぶり。スキッズ。バルクヘッドも」
本音達と交流するスキッズ達に話しかけたのは、3人よりも先に地球にやってきていた調査員アーシー。
「アーシーさん、どうしたんですか?学生寮なんかに」
「近くのアリーナでサッカーをしててね。人数が足りないから、誰か誘おうと思って。清香達3人で11人になるんだけど、どうかしら?」
「やるやるー!」
「たまにはいいか」
「そうだね」
「サッカーか。確か、この星のスポーツだったね」
「貴方達も来る?」
「じゃあ、お言葉に甘えさせてもらうか」
アーシーに連れられ、スキッズ達はアリーナの中に入った。
アリーナの中は試合用のラインか引かれ、ゴールも設置されていた。
「みんなー!人連れてきたわよー!」
「アーシーさん!・・・・・・後ろの御三方は?」
「今日来た3人。サッカーに興味があるみたいで。教えてあげてくれない?」
「サッカーに興味が?なんか異文化交流みたいで緊張するけど、良いですよ!」
「ありがとね。それと、みたいじゃなくて、本当に異文化交流よ。セイバートロン星にサッカーは無いから」
アリーナの倉庫からスキッズ達に合うボールを選び、それをサッカーボールとして使う。ドリブルから始め、パス、シュート、リフティングを教わった。
「よっ・・・・・・ボールの扱いは難しいが、中々面白い」
「うわっと、だめだぁ。胸の装甲が邪魔でボールが見えねぇ」
「私もだ。ワーパス。リフティングとなるとどうも・・・・・・」
「・・・・・・貴方達、あまり女性の前で胸がどうのって話、しないほうが良いわよ」
「そんな、気にしてませんよ」
「そういう問題じゃないの。みんなごめんね。邪魔しちゃって。ちょっと話してくるわ」
そう言うとアーシーはスキッズ達を連れてアリーナを出た。
「いやーそうとは知らず、失礼なことをした」
「本当よ」
スクランブルシティを歩きながら、スキッズ達はアーシーと話していた。
「だがしかし、きれいなものだ。海というのは」
「話を逸らさないの。全く・・・・・・」
スキッズ達は海が見えるエリア、海沿いまで歩いていた。この場所は普段から生徒達もよく来る場所である。
「まあでも、良いものっていうのは認めるわ。心が洗われるよう」
「この海を守るためにも、オレ達はやってきたんだ。そう思えるなぁ」
「ふふふ。そうね、ワーパアアアアアアッ!」
突如、スキッズ達のいた広場が爆発し、土煙を上げまるで誘爆したかのように三方向に爆発が続く。
「慌てるな!ここの爆発は終わった!火から離れろ!私達の側に来るんだ!」
「負傷者は!?瓦礫はオレ達がどかす!」
「うう、ア、アーシー!アーシーが!」
「バルクヘッド、君も!」
瓦礫が胴体を突き刺し、アーシーは絶命していた。バルクヘッドは自身の下に爆弾があったのか、片足が付け根から離れ、ケーブルだけで繋がっている常態だった。
「一体・・・・・・何が・・・・・・」
「司令官!この爆発は!?」
「おそらくデストロンだ。これを見てくれ」
「これは・・・・・・!」
司令室のモニターに映し出されたのは、スクランブルシティの上空からの映像。
「サンドストームに撮影を頼んだ。これは、簡略化されたデストロンのマークだ」
爆破された跡は、デストロンのマークを作り出していた。
「至急サイバトロンを集めろ!スカウトチーム、そして織斑千冬含む学園の責任者、そして専用機持ちもだ!」
「はい!」
「全員揃ったな。時刻は16時、これが現在の上空からの映像だ」
司令室のモニターを囲み、集められた各々は戦慄していた。
「これほどまでの計画性・・・・・・敵は手練れか」
「少なくとも一定以上の訓練を積んだ兵隊でしょう。教官」
「教官はやめろボーデヴィッヒ」
「我々サイバトロン軍はアーシーが殉職。バルクヘッドが重傷を負った。他に被害は?」
「生徒数名が重傷、数十名が軽傷を負った。死者は出ていない」
「そうか。わかった」
『司令官!報告です!』
「どうした!?サンドストーム!」
『スクランブルシティ入口、連絡橋に、デストロンが!』
「すぐに映してくれ!」
映像が動き、連絡橋前にいるデストロン兵が映し出された。
『あー、あー・・・・・・スクランブルシティ住民及びサイバトロン軍に告ぐ!我々はデストロン軍団特殊戦闘部隊コンバットロン!私はコンバットロン部隊隊長オンスロート!先の爆破は我々から諸君への宣戦布告である!繰り返す。先の爆破は我々から諸君への宣戦布告である!これより24サイクルの後、我々は諸君に対して生命に関わる攻撃を開始する!繰り返す。これより24サイクルの後、生命に関わる攻撃を開始する!』
「宣戦布告・・・・・・大胆な行動に出たものね」
「コンバットロンはデストロンの中でも規律を重んじると聞く。この宣戦布告も、彼らにとっての礼儀だろう。サンドストーム、帰還してくれ」
『了解!』
「楯無生徒会長、織斑千冬先生、学園長。これより、スクランブルシティは完全戦闘態勢に移行します」
「それが妥当だな」
「すぐに生徒達に寮に戻るよう放送します」
「我々職員は避難誘導を」
生徒会長更識楯無、そして集まっていた教員達は早速動き出した。
「ブレードコンボイ司令官、俺達は」
「君達スカウトチームは、まだ学生だ。こんな戦いに参加させるわけにはいかない。有事に備えてメトロフレックスで待機だ。君もな、ラウラ君」
「・・・・・・」
司令室を出ようとしていたラウラを引き止める。
「私は軍人だ。お遊びでやっているわけではない」
「軍人であるならばなおさら、我々に従ってもらいたい」
「貴様は私の上官ではない」
「このスクランブルシティにいる以上、我々の指揮に入ってもらう」
「知ったことか」
「待て!」
ブレードコンボイの声を無視し、ラウラは司令室から去った。
「なによあいつ。感じ悪い」
「・・・・・・まあいい。とにかく迎撃の準備だ。学園の周りを動いている戦車型発信器があったろう、現状を確認してくれ。マイスター」
司令室にあるコンピュータ、テレトラン1を操作して発信器の遠隔操作ソフトを開く。
「はい・・・・・・だめですね。おそらく内部の迎撃用回路が壊されています。瓦礫を押しのけて走ることはできても、攻撃はできないでしょう」
「やはりか・・・・・・まあ対策されていない方がおかしいか。迎撃作戦を立て直そう。スカウトチームの皆は人間用の仮眠室がある。今日はそこに泊まってくれ」
「わかりました」
「私達はこれから諸々の準備がある。君達はもう休んでおいてくれ。敵はプロフェッショナルだ。何があるかわからない」
「23時間。あと1時間だ。サンドストーム、映像を映してくれ」
『了解!』
メトロフレックス司令室のモニターには、連絡橋の前で陣形を組むコンバットロン部隊とジェットストーム、そして大量の戦車が映し出された。
「あの戦車みたいなのは?」
「タンカー。デストロンが有する量産兵だ」
「大量ですわね。空までびっしり・・・・・・」
「でも、どうして動かないのかしら。あんなにいるならすぐに制圧できるのに?」
「それがコンバットロンだ。私はそろそろ前線へ行く。君達はメトロフレックスで待機だ。分かっているね?」
「「「「「はい!」」」」」
メトロフレックスを出たブレードコンボイは、様々な設備、施設が地下に収納されたスクランブルシティを走る。そしてコンバットロン部隊と相対する位置で止まる。
「マイスター、状況は?」
「戦闘可能なサイバトロン戦士、全員位置についています」
完全戦闘態勢になり、多くのトーチカ、地面に多くの壁が出来上がっていた。
「各トーチカの配備は?」
「自動操縦にしています。メトロフレックス後部のロケット型迎撃装置も、いつでもミサイルを発射できます」
「カウントをとってくれ。ゼロになった瞬間、攻撃が始まる」
「了解しました」
向かい合うコンバットロン部隊は武器を持ち時間が経つのを待っていた。
「戦争にはルールがある。スィンドル、カウントだ。ゼロになると同時に攻撃を開始する」
「了解」
刻一刻と時間が過ぎていく。
「残り、5・・・4・・・3・・・2・・・1・・・」
「「0!」」
「サイバトロン戦士!」
「デストロン軍団!」
「「アタック!」」
両軍のリーダー、ブレードコンボイとオンスロートの掛け声とともに、一斉に動き出した。
「ウオオオッ!」
「走れ走れ!」
「タンカー!トランスフォーム!アタック!」
「ドリフト!トランスフォーム!」
「ジェットストーム!突撃!」
「トーチカに気配れ!」
「ボルダー!挟み撃ちだ!」
「了解だ!ブロウル!」
両軍の面々が思い思いに走り出し、衝突する。
ロボットモードに変形したタンカーが砲撃しながら前進し、ジェットストームがモードを問わずサイバトロン戦士に向かって特攻する。量産兵のいないサイバトロン軍は個々の力で迎え撃つ。ドリフトは剣技でタンカーを捌き、サンドストームやアイアンハイドは銃撃でジェットストームを撃ち落とす。
トーチカや各所に設置された迎撃システムの攻撃が雨のように降り注ぎ、デストロンの数も減り続けていたが、個々の能力が優れるコンバットロンの5人の力でその事実を忘れる程の猛勢を見せる。
「ウオオオそんな小賢しい!ワーパス様の力を見ろっ!」
「んなっ!?ウオオオッ!?」
「うわっ来るな!ぐわあああっ!」
ワーパスは向かって来る戦車のブロウルを掴み、後ろにいたボルダーに投げつける。
「戦車のワーパス様を舐めるなってんだ。どんどん来やがれ!てりゃっ!」
襲い来るタンカーを殴り、投げ、胸の砲で吹き飛ばす。ワーパスは破竹の勢いを見せた。
「そこだッ!」
「でえっ!なんの!」
「ぐぅ!?」
リジェは透明化して奇襲を狙うが、一撃を食らわせたところでスィンドルに反撃を許してしまう。
「コマンド1〜4へコマンド5より!爆弾攻撃を行う!」
「「「「了解!」」」」
「ぐわあああっ!」
スィンドルの放った爆弾はリジェの胸に命中し、リジェの胴体に穴を開けた。
「コマンド4よりコマンド1へ!空中より敵本拠地へ銃撃を開始する!」
「許可しない!作戦の内容を忘れるな!」
「了解!」
「ハアッ!」
「くっ!」
斬りかかるブレードコンボイのJブレードをオンスロートは片腕で受け止め、2人の力が拮抗する。
「妙なことを言うな。人命に関わる攻撃を行うと言ったが、このスクランブルシティの中枢、メトロフレックスへの攻撃は止めるとは・・・・・・」
「戦争にはルールがある。お前達のような、向かって来る、攻撃をしてくるものには、戦士として、兵士として命も奪うが、無抵抗の者を殺すことは、この星で言う人道に反する!我々コンバットロンは戦いのスペシャリスト!戦争のプロフェッショナル!逃げ、身を潜め、やり過ごそうとする者の命は奪わん!」
「ほう・・・・・・では、アーシーは、あの爆発で命を散らした者は、どういうことだ!?」
「ぐうっ!」
Jブレードに再度力を込め、オンスロートを弾き飛ばした。
「おかしなことを言うな・・・・・・あれは特製の煙玉だ。煙と爆音を上げるためのもので、壊せてプラスチックの容器くらいだ。爆破と言ったのもハッタリだ」
「なんだと?」
「確かに我々も威力に疑問を持ったが、まさか死傷者が・・・・・・?」
「そうだ。我々サイバトロン軍の戦士から死者1名、重傷者1名。IS学園の生徒に重傷者多数の被害が出た!」
「なんだと・・・・・・!?」
「ぐあああああああっ!」
「ブロウル!」
「隊長、すみません・・・・・・」
「司令官!」
「マイスター」
「・・・・・・ブロウル、お前は誇りある戦士。誇り高き軍人だった。オールスパークで待っていてくれ」
瞳から光が無くなったブロウルを地面に寝かせ、オンスロートは立ち上がった。
「マイスター、恨みはしない。これは戦争だ」
「・・・・・・」
「コマンド1からコマンド2、4、5へ!攻撃を直ちに中止せよ!繰り返す!攻撃を直ちに中止せよ!」
「オンスロート!?」
「ブレードコンボイ、話さなければならないことがある。攻撃を止めさせてくれ。これは誠意だ」
そう言うとオンスロートは持っていた武器を自らの手で破壊した。
「! 分かった。ブレードコンボイの名の下に、サイバトロン戦士全員に告ぐ!攻撃は中止だ!直ちに攻撃をやめるんだ!」
「なんだ、つまらんな」
「なに!?」
「危ない!」
「うわっ!?」
「ぐうっ!」
どこからか放たれた砲撃を、オンスロートはマイスターを突き飛ばし、自らの左腕を犠牲に受け止めた。
「オンスロート、君は・・・・・・」
「・・・・・・戦争にはルールがある。攻撃を中止している以上、いかなる攻撃であれ、対処できるものは対処する・・・・・・」
「オンスロート・・・・・・君は、まさにプロだな・・・・・・」
「・・・・・・当然だ」
「あれは、君は・・・・・・!」
「噂に聞くデストロン。まさか、彼とは大違いだったな?」
「ラウラ君・・・・・・?」
砲撃の放たれた場所から現れたのは、ISを展開したラウラだった。
「・・・・・・何のつもりだ?」
「私なら、攻撃を中止しない。戦いは、都合で終わりなどしない」
「何を言って」
「私は、私の強さを証明する!」
ラウラは再度腰についた砲、レールカノンを動かすと、空高く上がりオンスロートに狙いを定める。
「やめるんだ!今、彼らとは停戦中なんだ!」
「教官、見ていてください」
「やめろー!」
「・・・・・・発射!」
「・・・・・・」
放たれた一撃はオンスロートに命中し、その命を奪った。かに思われた。
「なに!?」
「・・・・・・戦争にはルールがある」
オンスロートは先の一撃で穴が空いた自らの腕の装甲を引き剥がし、それを射線上に投げることで攻撃が直撃することを回避していた。
「停戦中の者への攻撃は、何よりも重い罪だ。それが、なぜわからない!」
「殺し合いに、そんなものがあるか!」
両腕のプラズマ手刀を発動し、ラウラはオンスロートに向かって進む。
「やめるんだ!」
「ハアアアッ!」
「ウオオオッ!」
「ガアッ!?」
「一夏君!?」
迫りくるラウラを止めたのは、ISを展開した一夏だった。
「離せ!」
「リワインド!」
「トランスフォーム!」
左腕からロボットモードに変形したリワインドは、ラウラのISのレールカノンの接続部を攻撃し機能を停止させた。
「何のつもりだ・・・・・・織斑一夏!」
「嫌な予感がしたんだ・・・・・・なにか、取り返しのつかないことになるような、そんな予感が!」
「一夏君!」
「すいません。勝手なことして」
「いや、今はいい。それよりも、彼女を渡してくれ」
「わかりました!」
「貴様・・・・・・貴様ッ!」
「ぐわあああっ!」
「うおおっ!?」
拘束されていたラウラは再度プラズマ手刀を起動させ、電撃で一夏とリワインドの拘束を振りほどいた。
「私は・・・・・・私は失敗作ではない・・・・・・私は・・・・・・レーザーウェーブ・・・・・・」
「レーザーウェーブだと?なぜウチの防衛参謀の名が?」
「私は・・・・・・私は・・・・・・強い!私は!」
「まずいかもな・・・・・・マイスター!一度彼女のISの機能を停止させるぞ!」
「はい!」
「強いんだ!失敗なんかじゃ、失敗なんかじゃ!」
「なに!?」
「光線が消えた?」
錯乱するラウラにレーザーを放つが、ラウラの体に届かずに消滅してしまった。
「うぅ・・・・・・ウワアアアアッ!」
6機のワイヤーブレードが伸び、一夏やブレードコンボイ達に襲いかかる。
「くうっ!」
「がはあっ!」
ワイヤーブレードはブレードコンボイを切りつけ一夏を刺し暴れまわる。
「ふんっ!」
そんな中、オンスロートはワイヤーブレードを1機掴んだ。
「戦争にはルールがある・・・・・・この学園を知ったとき・・・・・・うろ覚えであれ知らん者はいないだろうと思ったが、間違っていたようだな。なら、私も少々荒くいくぞ!」
「うわあっ!がはっ!」
ワイヤーブレードを思い切り振り、オンスロートはラウラを地面に叩きつけた。
「無抵抗の者への攻撃は、ただの殺戮・・・・・・恥ずべき行為だ。だが、今だけは!」
今度はワイヤーブレードを思い切り引き、ラウラが目の前まで来ると、思い切り殴った。
「ぐうっ!」
殴られたラウラは地面に転がり、嗚咽を漏らす。
「ハア、ハア、ハア・・・・・・」
「オンスロート、そんな、片腕で・・・・・・」
「これきりだ。これ以上はそちらの管轄のはず・・・・・・」
「すぐにラチェットを呼ぶ!ラウラ君と一夏君を医務室へ運ばなくては!」
スクランブルシティメトロフレックスの司令室にて、ブレードコンボイとオンスロートは一対一で向かい合っていた。
「大丈夫だろうか、司令官」
「我々コンバットロンは隊長に、ルールに従う。案ずるな。隊長は我々に相談せずに行動を起こしはしない」
「そう言うがねブレストオフさんよ、あんたらサイバトロンに入ってないデストロンがいることも不安要素なんだよ」
「ではバリケードやオクトーンはどうなんだ?アイアンハイド?」
「彼らはデストロンを抜けサイバトロンに加入したんだ。それに、デストロンだからと言うだけの理由じゃない。さっきまでドンパチやってたんだ。そう軽々に信用できるか」
「では、ターンはどうなんだ?」
「話をややこしくするなドリフト・・・・・・彼は我々と敵対していなかったろう」
「そういうことか」
司令室の外で両軍の戦士達が話している中、司令室内では話が始まっていた。
「まずは謝罪を。確認せず爆破を行い、あまつさえ多大な被害を出してしまったこと。申し訳ない」
「そちらにもなにか事情があるのだろう。君達も埒外のことだった。責める事はできない」
「感謝する」
「本題に入ろう。君がいう、話さなければならないこととは?」
「ああ。先程も言ったように、本来我々は特製の煙玉で煙と音だけを威嚇として使用するはずだった。デストロンシティではなくスィンドル、部下の一人が用意していた場所に保管していたため、基本的には入れ替えることは不可能。作戦開始までその場所に訪れたのは我々コンバットロン5人、ワスピーター、スタースクリーム、ラナバウトの3人だけ。おそらくこの3人が犯人だと思われる」
「気になっていたんだが、その作戦というのは?」
「・・・・・・言える範囲で言おう。デストロンは現在別の作戦を進行している。いわば陽動のようなものだったのだ。今回の作戦は」
「そうか・・・・・・そういえば、一夏君達がサウンドウェーブから、バイオメガトロンの軍団の中に怪しい者がいると言っていたな」
「それは本当か!?」
「ああ。彼らが言うには、その
「そうか・・・・・・ブレードコンボイ。単刀直入に言おう。我々コンバットロンと、同盟を結んでほしい」
「同盟?だが、君達はバイオメガトロンの部下なのでは・・・・・・」
「そうだ。だが、デストロンの中に裏切り者がいるなら、それをバイオメガトロンが気づいていないのなら、秘密裏に排除する必要がある。バイオメガトロンの目的は、国を作る事だ。他のデストロンは本能のままに破壊をしたり宇宙の支配を狙う者が多い。そんな中、バイオメガトロンの目的は異質。今まで何度も気に入らないという理由で襲撃を受けてきた。内部に入り込んだなら、それが誰か分からないというこの現状では、外部と協力する必要がある」
「だがまずいだろう。大体、デストロン内の問題を解決するための同盟に、我々サイバトロンに何の利があるんだ?」
「私はコンバットロンの隊長であり、デストロン軍の軍事参謀でもある。軍事作戦は全て私を通して行われる。この裏切り者を見つけるまで、作戦の規模、威力、期間を下げ減らす」
「それは、バイオメガトロンへの裏切りになるのでは!?」
「だとしてもだ。デストロンは軍事作戦以外にも、私を通さない作戦も行う。軍団の進行に支障をきたすとしても、微々たるものだ」
「そうか・・・・・・分かった。では、君達が裏切り者を見つけるまで、我々でもそれを探ってみよう。君達との戦いの際は口裏を合わせよう。この内容で、同盟を締結する」
「感謝する。ブレードコンボイ総司令官」
固く握手をし、同盟が締結された。
「あ、出てきた!」
「司令官、一体どのような話を?」
「我々サイバトロン軍は、コンバットロンと同盟を結んだ」
「んな!?どういうことですか隊長!?」
司令室から出てきたブレードコンボイが放った一言は、その場にいた者達を困惑させた。
「デストロン軍団内に裏切り者がいる。この裏切り者を見つけるために、外部と協力する必要がある。そこで、サイバトロンと同盟を結んだ」
「裏切り者?ですが、勝手に同盟なんて結んで、我々が裏切り者ではないですか!」
「それは重々承知の上だ。だが、バイオメガトロンの理想のために、必要なことなんだ」
「隊長・・・・・・」
「同盟の内容は、コンバットロンはデストロンの行う軍事作戦の規模縮小。我々は我々の側からの裏切り者の捜査。そしてデストロンの軍事作戦の際、サイバトロンとコンバットロンのみの場合、互いに攻撃を停止する」
「確かに、こちらにも利がある。のか?」
「デストロンの理想は知ったこっちゃないが、もしデストロンの裏切り者に仲間がいた場合、我々サイバトロンに入り込む可能性もある。これは、我々のためでもある」
「そう言われるとそんな気がしてきたな・・・・・・」
「あ、いたいた!司令官!オンスロート!」
「ラチェット」
「探しましたよ、お2人さん。医務室に来てください。リジェとブロウルの治療が完了しました」
「なに!?」
医務室から走ってきたラチェットに連れられ、ブレードコンボイとオンスロートは他の面々を置いて医務室に急いだ。
「リジェ!無事だったか」
「ブロウル!治ったのか!?」
「へへへ。心配かけましたね。司令官」
「ええ、隊長・・・・・・なんとか」
「2人共、奇跡的にスパークが無事だったんですよ。ただ、リジェの方はスパークの一部が損傷してしまい、これ以上戦うことはできませんが・・・・・・」
「なに、生きているだけで十分だ!」
「ラチェット・・・・・・感謝する。ブレードコンボイ、スクランブルシティの損傷分はエネルゴンで支払おう。今回の損傷は我々が責任を取る」
「オンスロート、君の覚悟は分かった・・・・・・これから、よろしく頼む」
2人は再び握手を交わした。