「ぬわああん疲れたもおおん...なんでこんなに仕事多いんですかねー...辞めたくなりますよ仕事ー...」
本日は快晴、元気よく歌っている鳥達に陽気な日差しはまさに春うらら、外では艦船達がピクニックをしたり運動に励んでいたり、この気持ちのいい天気を満喫している。
「今日は良い天気だなー、そういえばエリちゃんがロイヤルでパーティーを行うとか言ってたな。...ちょーっとだけ息抜きに遊びに行ってみるか!」
少しくらいならベルファストも許してくれるだろう。しかもなんだかんだ手伝ってくれるんだよなベルファスト
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「おーさすがロイヤルだな、規模がでっけぇ」
ロイヤル寮の敷地で開かれたパーティー、そこではロイヤルの艦船達が集まり、食事や談笑を楽しんでいた。
「あら、指揮官様。ごきげんよう」
声をかけられ振り向けばイラストリアスにその姉妹艦、ヴィクトリアスとフォーミダブルがいた
「ごきげんよう、イラストリアス」
「指揮官様も参加されていらしたのですね」
「あー、実は今さっき来たばっかりでな、それにしても賑やかだな、どんなパーティーなんだ?」
「今回のパーティーは、陛下が私達の日頃の働きのお礼として開いてくださった物なのですわ。」
「もう少ししたら、陛下が用意してくださった催し物が始まる見たいよ、指揮官も見ていかない?」
ふーむ、ご飯だけ食べて帰るつもりだったんだけど、まぁ誘われちゃったら仕方ないよなぁ〜!すぐ帰って仕事するつもりだったんだけどなぁ〜!いやぁしょうがない、しょうがない!
「あぁ、そうするよ」
「決まりね!それじゃあ始まるまでお茶でも飲んで待ちましょう♪さぁ、私の隣にいらっしゃい!」
「ん、失礼するな」
そうしてヴィクトリアスの横に座り、その催しとやらが始まるまで時間を潰す事にした。
「(エリちゃんが用意した催し物、ねぇ...ロクなことにならなければ良いんだけど...まぁ、ロイヤル寮の艦船だけのパーティーだし、大丈夫か)」
傍にいたカーリューとキュラソーに紅茶を淹れてもらい、頂く───うん、おいC!
のんきに紅茶を飲みながら、時に3人のお山をチラチラ見ながら談笑を楽しんでいた俺は、気づけなかった。
「──こちらカーリュー、──様が───飲みに───」
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「......ん、...なんだ......」
(あれ...なんかめっちゃ眠い...おかしいな、昨日はぐっすり寝たから、こんな時間から眠くなるはずないのに...)
徐々にぼやけていく視界に重くなる瞼、ここでふと、さっきまで賑やかだった喧騒が静かになっていた事に気づいた。
(やべ...マジで眠い...俺は...睡魔には屈しな...)
そうして薄れゆく意識の中、微笑みながらこちらを見つめるイラストリアス達を最後に、俺の意識は途絶えた。
「...ふふ♡気持ちよさそうな寝顔♡これからどうなるのか知らないのね、可哀想な指揮官様♡」
机に突っ伏して寝ている男の頬を撫でる白く細い手、イラストリアスが淫猥な笑顔で男の肌を楽しんでいる。そして───────
「無理もないですわ。指揮官を誘き出す為に、偽の仕事を増やしてサボらせる様に仕組んだ。陛下は流石ですわね」
姉に続いて、男の鼻や唇を突きながら愛おしい者にちょっかいをかけるフォーミダブル────
「そしてあらかじめ指揮官にパーティーを開く旨を伝え、この場所へと誘導する、まんまとかかってしまうなんて、私は貴方の素直さが心配よ、指揮官」
最後に、男の手に自身の指を絡めながら語りかけるヴィクトリアス───とそこに───
「────ようやく眠ったみたいね」
「陛下」
豪華な装飾が施された車が訪れ、その中から、男がここで気絶する原因を作った張本人──クイーン・エリザベス女王陛下。そして彼女の側近であるウォースパイトとベルファストが現れた。
「この下僕...いつも私の事をエリちゃんエリちゃんと呼んで...もっと私を敬わないからこうなるのよ」
「そうでしたか?気安く接してくれるのが嬉しいと、この前仰っていたではないですか」
「ハッ!?そそそんな事一言も言ってないわよ!」
「またまた...」
「陛下、ご主人様が起きてしまわれますよ。お戯れはほどほどに」
「分かってるわよ!それじゃあベル、下僕は所定の位置へ、手筈通りに頼むわよ!」
かしこまりました、と男を抱え、車の助手席に詰めて走り出して行ったベルファスト。それを見送った彼女は、パーティーの会場にいる艦船達へ向けて、次の命令を下した。
「それじゃあ!!参加する者は事前に決めたチームへ分かれて移動してちょうだい!!」
彼女の号令に、数人の艦船達が集まり、メイド隊が用意した車に乗って移動を開始した。そうして残ったのは、これから始まる
「さぁ!これから指揮官争奪ゲームの始まりよ!」
パチパチパチパチパチパチ!!!!!
極上の賞品を賭けたゲームが今、始まる────
「(今ならご主人様にキスしても誰にもバレないでしょう。申し訳ありません陛下)...んっ♡ちゅ♡...はぁ...♡」
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「......うーん...体が痛い...頭も...んぐぐ.......はっ!...どこだここ...」
なんで俺地面で寝てんだ?ふーむ、思い出せね〜...しかも口の中に違和感が...いや、そういえば、寝る前になんか飲んだ気が...
「確かロイヤルのパーティーに参加して、それから...」
(紅茶飲んでぶっ倒れたんだった...うわ、イラストリアス達の前で恥ずかしい所見せちまったな...話してたらいきなり目の前で人が眠り出したんだからびっくりしただろうな、怒ってるよな...)
「優しい彼女達に限って...フォーミダブルならあり得そうだな、後で謝らないと...、その前にここからどうあそこまで戻れば良いのか、てかほんとにどこだよ」
周りには背の高い木が無数に生えまくっており、見上げてみても太陽の日差しが降り注いでいるのが分かるだけで、手がかりがまるで掴めない
「これは困ったな...こういう時、無闇に動かない方がいいって聞いたことあるけど...いやそうだ携帯!」
慌ててズボンのポケットに手を突っ込んでみるが、そこには何もなく、自分の着用している服のあらゆるポケットを確認しても、メモやハンカチなど間違いなくあったはずのものまで無くなっていた。
「ウッソだろ...もしやパーティーの間に襲撃でも受けて拉致られた、とか...?そうだったら一大事だぞ...!」
(こんな所で落ち着いてられるか!俺は帰らせてもらう!...場所が分かんねぇんだよな〜)
うごごごご...と蹲り頭を抱えていた時、背後からタッタッタッタ、と誰かが駆け寄ってくる音が聞こえた。
(...!まずい、敵か...?もしかしたら艦船の子たちかも...)
身構えた男の前に現れたのは──────
「お兄ちゃん!!」
「ユニコーーーン!!!」
「ひゃわっ...!///」
(良かった...!合流できたのが艦船なら安心だ!早速彼女に保護してもらおう!)
「う、うう...///お兄ちゃん...そんなに抱きしめるくらい、ユニコーンに会いたかったの...?」
「当たり前だろ!は〜良かった、ここで一生迷子になって死ぬのかと思ったよ...ユニコーンは母港までの帰り道分かるのか?」
「...うん!こっちだよ、お兄ちゃん!」
(うおぉぉ...ユニコーンの小ちゃい背中がめっちゃ大きく、頼もしく見える...俺が守ってやらなきゃ!なんて思ってたが、ごめんな...お前がNo.1だ)
そうして気付く、ユニコーンの腕には赤色のバンドが巻かれており、手には何やら見覚えのない、銃のようなものを握っている事に。
「ユニコーン、それは?」
「え、えっと、これはね!その...こんなに木がある所じゃ、艦載機は使えないから!これだと、敵が来ても戦えるでしょ!」
ふんすっ、と可愛く胸を張って、片手サイズの武器を見せてくるユニコーンに────
「おう!頼りにしてるぞ!」
(いんやぁ〜!確かにその小さいと思いきや、割と大きめなお山は、拙者には効果抜群ですぞ!拙者のビッグガンも火を吹きそうでござる!でゅへへへへ)
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それからユニコーンに付いて歩くこと数分──
「えへへ!もうすぐ着くよ!お兄ちゃん!」
「おお!...ん?もうすぐって...まだ森の中だけど...」
(はて?それほど景色が変わったようには見えないが...もしやここは思っているほか遠い場所で、彼女はゆーちゃんに乗ってここまで来たんだろうか...こんな木が生い茂っている場所に?)
うーん?と男が違和感のようなものを持ち始めた時、前方から、腕に緑色のバンドを巻いた、見覚えのある少女が現れた────
「!お兄ちゃん下がって!」
「お、おう!...って、ジャーヴィス!大丈夫だユニコーン!援軍だよ」
(ジャーヴィスまでいるなんて...みんな一生懸命俺のこと探してくれてたんだな...!!彼女は救護に関してベテランだ。遭難した俺が、万が一怪我をしていた時のために、待機していてくれたのだろう)
「...指揮官、怪我をしているようですね。手に、擦り傷が出来ていますよ...さぁ、こっちに来てください。手当しますから」
「ん、ほんとだ。ありがとなジャーヴィス」
「お兄ちゃん!!行っちゃダメ!!」
「...チッ」
「ど、どうしたんだよユニコーン、ほら、帰ろう──」
なにやら様子がおかしいユニコーンに、手を差し伸べようとした時──────
「っ!」
いきなりその場から飛び退いたユニコーンに驚いていると───ビギュンッ!と、後ろから電子音が鳴り響いた
「なっ、なんだ!?...っ!それはユニコーンが持っていたものと同じ武器...!ジャーヴィス!なぜこっちに武器を向けているんだ!」
「クッ!...安心してください、指揮官。
(えなにそれエッチじゃん)
ぼけーっとジャーヴィスの説明に気を取られている間に、後方に着地したユニコーンも武器を構え出した。
「お兄ちゃん!逃げて!ここは私が食い止めるから!」
「逃げるったって、どこに行けばいいんだ!...ってか、これどういう状況!」
「指揮官、逃げないで、この場に留まるように。大丈夫です、すぐに片付けてあなたを治療しますから...私の部屋で♡」
「お兄ちゃんは私が治療する!私だって治せるもん!」
「ならば、力尽くでッ!」
その手に持つ武器を互いに向けあい、ビギュン、ビギュンと撃ち合いながら、その場から流れるように森の奥に消えていった2人を他所に、俺は途方にくれた。
「一体、何が起こっているんだ...」
(とりあえず、このまま向かっていた方に進んでみるか)
そうして歩き出そうとした俺の背後から、またもや見慣れた顔の、腕に赤いバンドを巻いた少女が現れた────
「おっ、指揮官みーっけ!」
「...次はヴァンガードか」
「なんでそんな嫌そうな顔すんのよ!わざわざ助けに来てやったんだから、感謝しなさいよ!」
「あーはいはいありがとな。...それで、これは一体何なんだ?」
「はぁ...もう先を越されちゃってたか...指揮官も見たと思うけど─ってまぁ移動しながら話しましょ、他の子に出会ったら面倒だし」
「おい」
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ヴァンガードに説明してもらった内容はこう、まず、この場所は母港で、そしてロイヤル領で間違い無い事。それから、俺が知らないのは単純に、ここはロイヤル領でもかなり端っこの方にある、用がない限り、立ち入ろうとは思わないような森だからとの事。じゃあなぜ俺はそんな場所に居たんだ?それはね!あのちびっこ陛下が紅茶に混ぜたお薬で眠らせて運んだから。あいつ次会ったら許さん。
「...まぁ大体の経緯は分かった。それで、こんな事する目的は?」
「それは───」
「やぁ随分と楽しそうじゃないか。私も混ぜてくれないか」
目の前から音もなく現れたのは、腕に青いバンドを巻いたキング・ジョージ5世
「ジョージ、お前もいたんだな」
「ふふ、ああ、私が来たからには安心して母港に返してやろう指揮官」
「...出会うとは思っていましたが、まさかこんなにも早い邂逅となってしまうとは...ダメ元で聞きますが...そこを退いてくれますかな、ジョージ殿」
「分かっていて聞くのか?もちろん、それは無理だ。...私も問おう。大人しく、指揮官を渡してくれないか?」
「...もちろん、無理に決まってるでしょッ!」
ヴァンガードが腰に下げていた円柱型の機械を握った途端、勢いよく赤い光が飛び出して、まるで剣のようになった。
(おおおお!!!あれはレーザーソード!!!いやライトセイバーか!?カッケェー!!!ガ○ダムじゃん!!ス○ーウ○ーズじゃん!!)
「ならば仕方あるまい!戦によって奪うまでッ!」
それに対してジョージの方は、青い光のビームサーベルを手に、とてつもない速さでヴァンガードに斬りかかった。
「くぅッ...!指揮官!あんたは逃げて!私は大丈夫だから!...危なっ!?」
「よそ見とは随分と余裕だなッ!フッ...指揮官、そこで待っていてくれ、すぐに終わらせ─ムッ!」
「ジョージ殿こそ!随分と余裕じゃないですか!そのままずっとよそ見していてくださいませんか、ッと!」
目の前でギュインッ!ギュインッ!と剣戟を繰り広げる傍らで、俺は感激のあまり目を離せないで夢中になって見入ってしまった。
(すげ〜!これってもしかしなくても母港の開発部が作ったものだよな!?リノやイングラハムには感謝しなければ!!これってぇ、勲章ものですよ?)
「ハァ...!ハァ...!流石は...ジョージ殿ですね...いつも思いますが、本当にお強い...!」
「ハァ...ハァ...それはこちらも同じさ、ヴァンガード殿も、なかなかやる...」
両者共に一息つき、またもや始まった激しい剣戟。しかし、ヴァンガードの繰り出した技によって、ジョージのビームサーベルが弾かれ、遠くに落下した事で終わりを迎えた。
(あの技は!この前ヴァンガードの部屋で一緒に見たアニメの技!)
「...ふぅ、確かに、アナタはとてもお強い。しかし、この勝負、私の勝ちです。ジョージ殿」
「...ああ。このままでは、私は負けて、地面に這いつくばる事になるだろう」
「安心してください。同じ騎士のよしみで、木に寄り添うように移動させておきましょう」
「フッ...そうか、だが───」
「これで!終わり───」
「───そうなるのは貴殿の方だ、ヴァンガード殿」
「なにっ──グゥッ!?」
バギュウウンッ!と遠く離れた場所から響いた電子音と同時に、ヴァンガードがその場に倒れた。
「ぐ...う...身体がッ...!」
「安心してくれヴァンガード殿、貴殿が言っていたように、私も丁重に運ぶさ」
痺れて動けないのであろうヴァンガードにゆっくりと近づき、身体を抱き抱え、近くの木におろしたジョージ
「こんな...騎士の決闘に...狙撃を行うなど...!あんたには騎士の誇り...ってモンがないのッ?」
「あるさ。だが、指揮官をかけた戦に、誇りも何もあるまい。...重桜のこんなことわざを知っているか?《 勝てば官軍負ければ賊軍 》、つまり─────勝てば良かろうなのだ」
「くッ...こんな!...卑怯なやつに負けるなんてッ...!」
(この前ヴァンガードの部屋で見たアニメと同じ展開だ...!)
「ぐ...でも!...まだ諦めないわよ!勝つまでは...何度だって挑んで...指揮官を取り戻す...!!それがヒーローってもんだから...!!!────...そのまま部屋に連れ帰って、指揮官に悪役ロールプレイしてもらって、ヒーローコス着た私と『抵抗できなくてされるがまま身体を蹂躙されてしまうヒーローガール』ごっこするんだ!♡(小声)」
「安心するがいい、貴殿はそのまま何も出来ずに、私のチームが勝利し、このゲームは終わる───...そしてそのまま私の部屋に連れ帰り、夜景を眺めながらディナーを味わい、デザートに、わたの身体にたっぷりと生クリームを乗せて舐め取らせる『美味しく私を召し上がれ♡2つの欲求を満たすワガママ大人ランチ♡』プレイをするんだ♡その勢いのまま我の甘い蜜を堪能してもらい、そして...♡(小声)」
「閣下」
「うお、アークロイヤル」
座り込んで、そのままヴァンガードと何やらボソボソ会話しながら動かなくなったジョージを眺めていたら、後ろから、ジョージと同じ青いバンドを腕に巻いたアークロイヤルに声をかけられた。
「驚かせてすまない閣下。早急に、ジョージ殿を回収して、私達も移動しよう」
「おっそうだな...ってゆうか、いい加減説明してくれ。一体何が起こっているのか俺にはさっぱりなんだ」
「ふむ...(まぁいいか。どうせ知る事になるのだし、早い方が閣下も協力してくれるだろうしな)よし、ならば説明しよう、これは───」
「指揮官、あなたが賞品の〈チームサバイバルゲーム〉だ」
いつのまにかそばにいたジョージが割り込み、アークロイヤルの代わりにそう答えた。
俺が、賞品?
・ユニコーン (お膝の上に乗せて(意味深)もらって、頭をなでなでしてもらいながら、いっぱいご褒美(意味深)貰う『妹から離れるの禁止♡お兄ちゃんは妹の抱っこベア♡』プレイするんだ♡)
・ジャーヴィス (お医者さんロールプレイしてもらって、触診(意味深)とか元気になるお注射(意味深)する『先生♡私をもっと診て♡治せるのは先生のゴッドハンドだけなの♡』プレイするんだ♡)