「ううーん……何時だ?あ、6時か……」
大雑把に計算して、10時間は寝てしまった……疲れてたんかな僕。
「ジムが開くまで6時間はある……図鑑でも見るか。今まで捕まえたポケモンはーっと……」
「キャタピー トランセル ビードル コクーン スピアー ポッポ コラッタ ラッタ オニスズメ アーボ ピカチュウ サンド ニドラン♀と♂ ロコン イーブイ……か」
トキワの森で大方捕まえて、3番道路でホントギリギリまでゲットしてたからな……。時間もあるし博士に連絡でもしよう。起きてるかな
通信中…………と画面が表示されてから5分後
「おはようございます!博士」
「なんじゃ……早くから。む、その顔を見るに順調なようじゃな」
「はい!ジムバッジ1つゲットして、ポケモン16匹捕まえました。そのうち一匹は色違いなんですよ!」
ポンッとボールから出してあげると、くぁ……と眠そうにあくびをした後、画面が気になるらしくパソコンの前に乗る
当然博士は見えないだろう
「なんじゃなんじゃ……なにも見えないんじゃが……」
「コラ、“イブ”。博士が見えないって。えーっと、こちらイーブイです!真っ白でしょ〜?」
えへへへ〜〜〜名前を寝る前に決めてあげた。イブ。安直だけどこういうのでいい。
「おぉ!色違いか!初めてみたわい!イーブイ自体貴重なんじゃ。もっとデータを集めて、学会に提出できるくらいにしておくれ」
「ところで、レモンよ。今日はどうするんじゃ?」
「今日は2つ目のバッジをゲットしにハナダまで。その後クチバに行って母に会いに行こうかと」
母はクチバの病院に入院している。お見舞い程度に何か買っていこうかなー。なんて思っていたところだ。
「早いのぉ……そういや、レッドはどうしたんじゃ?」
「わかんないっすよ。トキワの森で別れて、捕まえるだけ捕まえてさっさとジム戦行ったからなぁ」
そういやレッド……グリーンとなんか……ドンパチしたのかな。
あと、ニビシティがだいぶ騒がしかったがなんだ?宴会ムードだったけど……
「ま、探してみますわ。あと、最近トキワの森にロケット団がいたんで気をつけたほうが良いっすよ。博士が眠そうなんで切りますわ〜」
「おぉ、また連絡しとくれ!」
プツリ
「はぁ……そろそろ行くかぁ。オツキミ山越えなきゃならんし」
「迷った!!!!!!」
何だここ!入り組みすぎだろ!実際、もう1時間は迷っている。
おかげでポケモン沢山捕まえられてるんですけどもね〜。
はぁ……とため息を吐いた直後、
「うわああああ!」
と叫び声が聞こえる。何処かで聞いた声だな……
「サンキュー誰かさん!これでハナダに抜けられるぜ!」
声がした方へ向う。
算段では、捕まえたピッピを進化させるための希少価値がものすごーーーく高い、月の石をゲットしたから見つからないようにとっとと出たい。はずだった
「くそ!ロケット団!」
「マジか。レッド見つけたは良いけどコレは……見なかったことにして──」
「レモンさん!ヘルプ!」
「無理っすよね」
目の前には何十人はいるであろうロケット団。
そしてサイホーンを出している普通に見たらロケット団の一人だが、ところどころが忍者っぽいオッサン。
後ろ側にはレッドと、『おてんば 人魚』の二つ名を持つハナダジムリーダーのカスミ。……寧ろ迷ってて正解だったのかもしれない。ハナダに行っても居ないのなら意味はないしな。さてと……
「ほんっとにめんどくせ〜〜。なんでトキワの森かと思ったらオツキミ山に湧いてるわけ?」
ぐっぐっと腕を回したり伸びをしたりして、戦闘態勢を整える。
「ほう……我らのルート、名前を知っているとは何者だ?」
「いちいち覚えてるわけねーだろ。オッサン」
「行け!ロココ!“かえんほうしゃ”!」
「続くぞ、ピカチュウ!」
あれ、レッド捕まえてたんだ。しかもニビシティで見たチラシのピカチュウに似てる……あ!コレで宴会ムードだったのか!なるほどね。
「俺のピカチュウは、聞き分けは悪いが強いぜ!」
岩に埋もれてしまったピカチュウは、戦闘不能になったかと思いきや、飛び出して岩をボール状にしてぶつける。
“エレキボール”だろうか。
コレでサイホーン側は戦闘不能になっただろう。誰もがそう思うはずだ。
しかし
「まったく……しょうがないガキどもだ。ロケット団にはむかうとどういうことになるか……ひねり潰せ!」
サイホーンを連れていた男が、注射器のようなものを取り出して中身を刺す。すると突然サイホーンがサイドンに変化したのだ
「意味わかんねぇよ……。無理やりか!?」
「ま、まさか……あなたたち、あたしのギャラドスにもそれを……!?」
「ん〜〜?なんだって?実験はそこら中でやっていたからな。いちいち覚えちゃおれん!」
「ゆ……許せない。ヒトちゃん!!」
カスミが出したヒトデマンはタイミング良く、水技を繰り出す。〘いわ、じめんタイプ〙のサイドンにはどちらも効果バツグン……4倍のダメージが行くはずだ
「よし……!いいぞ!いけるっ!!」
「フフフ、それはどうかな?“つのドリル”だ!」
「あんたら避けろ!当たったら死ぬぞ!ロココ交代!ライ“こうそくいどう”!動きが止まったら“かわらわり”!……くっ」
削られた石が顔にぶつかって痛い。土煙などで服も汚れているだろう。水流と合わさって勢いが強くなる
「キャッ!」
カスミは壁まで飛ばされ、意識を失ってしまった
「ゲホゲホ……マズイな。カスミが……」
一応ライには“でんこうせっか”で時間稼ぎをしてもらっているがもうじき保たないだろう
「次はお前らの番だ!」
「させるか!いけっ!ピカチュウ!」
「今だ!“かわらわり”!」
ライのかわらわりが炸裂し、サイドンは痛そうにするがまだまだピンピンだ。そのうえレッドのピカチュウは押しつぶされそうになっている
「く……くそ!てめぇらみたいな……悪党に……負けてたまるか!頼む!ピカチュウ!」
僕はレッドのピカチュウがやろうとしている事を理解した。なるほど。倒すわけでもなく……って事か。
「もう一度
「ワハハハ、どこを狙っている!!」
上の方にある巨大な岩を落とし、ロケット団と自分達を完全に遮断する算段だ。その直前、僕はボールの開閉スイッチを少し開き指示した。
「“Ban!”」
水技がものすごい勢いで飛び、サイドンに命中。サイドンは今度こそ戦闘不能になり、その直後遮断された
「急げ!レッド、ポケモンをよろしく頼むよ!」
「あぁ!言われなくても!」
「くっ、逃がしたか。それにしてもなんだあの“狙撃”は……」
「うーん……ここはどこ……?ってちょっと、なんで泥だらけなわけ!?」
「バトルの時凄い土煙だったからね。立てる?カスミさん」
ここぞとばかりに紳士的な対応をする。ひゅー!僕って優すぃ〜
「え、えぇ……。あら、あなたニビジムを破ったっていうレモンじゃない」
「ハナダジムにご不在だったんですね。ジム試験を受けようと考えていたところでロケット団に遭遇してしまったもので……」
「カスミ……レモンさんはいつもこんな優しい口調してないぜ。してると思ったら大間違いだからな」
「ロケット団に対する態度が全く違かったから分かるわよ。それにしても……惜しかったわね月の石……」
「へっへっへ……洞窟が崩れた時、偶然見つけちゃったもんね〜!やったぜ!」
「さっすがあ!」
2人は月の石を探してたのか。まぁ、博士のポケモン研究にはうってつけの材料だろう。そしてロケット団にも。
「そうだ、そうだ。今回はやばかったし、苛ついたもんだから……。でも合わせてくれてありがとな」
小声で感謝の言葉を述べれば、 ボールの中のポケモンはやれやれという顔をした後、クスクス笑い始める。
「何が面白いんだよ……。はぁ……こんな時、意思疎通取れればいいんだけど……」
「レモンさーん、置いてくよ〜?」
「待って、今行く!」
「本当にいいの?うちの家に行かなくて……」
「うん、やることあるからね。落ち着いたらジム試験を受けさせてもらうよ。レッドをよろしく頼む」
「俺のこと子供だと思ってる?」
「正直言うと思ってる。だって年下じゃん」
「ぐぬぬ……言い返せねぇ……」
「あはは、それじゃーね」
ロケット団騒動から、かれこれ6日。博士にあったことを話したり、図鑑も進んだ事を話したり、ロケット団の動きをみたり、自主的に特訓をしていた。
「……そろそろいいか。ジムを訪ねてみよう」
「お久しぶりでーす……元気してましたかー」
「ヒトちゃん!“バブルこうせん”!」
「させるか!フシギダネ!“ぱっぱカッター”!」
フシギダネの“ぱっぱカッター”が当たり、ヒトデマンは倒れる。おお、2人ともめっちゃ強くなってる。
「ふふ、レッド!強くなったじゃない!」
「そっちこそ!……って、あれ、レモンさんいつの間に?」
「ついさっき一分前に来ました~」
「ということは……ジム試験を受けに来たのね!ようこそ!ハナダジムへ!ジムリーダーのカスミよ!」
あ、もう唐突に始まる感じだ!そっちが特訓している間、何もしてなかったわけじゃない。
「挑戦者のレモンです。対戦よろしくお願いします!」
審判役はレッドがやってくれるらしい
「両者ボールを構えて……バトル開始!」
「ヒトちゃん!“バブルこうせん”!」
「ライ!“こうそくいどう”!かーらーの……」
「“かわらわり”!」
「そう来ると思ったわ!もう一度“バブルこうせん”!」
「“10万ボルト”!」
お互い互角の戦いが続く。“10万ボルト”を受けたら“じこさいせい”で回復……泥沼と化していた。
「やるじゃない……!」
「強くなってるじゃん……!だけど、これで決める!」
「ライ!“こうそくいどう”!」
2回目の“こうそくいどう”。素早さは4段階上昇している
「は……!早えぇ……!見えねぇ!」
「“でんこうせっか”!」
先制で動けるし、しかも早い。威力は弱いが翻弄することは可能だ。
レッドはライを追うのに必死だ。もしかしたら残像をみているかもしれないが。
「そして……“10万ボルト”!」
バリバリと音を立てて大きな電撃がヒトデマンを襲う。
ヒトデマンはきゅう……と倒れてしまった
「し、勝者!レモン……さん!」
「ふぃ〜……ライを追うの大変だった……。すてきな勝負をありがとう。カスミさん」
ギュッと握手を交わす。
ちょっと……もう……よほどの事がない限り、“こうそくいどう”4段階積みはやめよう……酔うわ……。
「こちらこそ!白熱できて良かったわ!はい、勝利品の“ブルーバッジ”よ!でもどこで特訓してたの?」
うーん……まぁ……ちょっと言えないか。
「……ヒ・ミ・ツです。レッド、オーキド博士が心配してたから顔出したら?」
「カスミと会ったあとに顔出したってば〜。オツキミ山入る前に、近くのポケセンで」
「そこ、朝の8時まで僕がいたところじゃん……。レッドはこれからどうするの?」
「うーん……地下通路経由してクチバに行こうかなって思ってる」
「ちょうどいいね!僕もクチバシティに用事があるんだ」
用事というのは、ご存知の通り母のお見舞い。あと、
「あら、いいわね。次会う時を楽しみにしているわ」
「あぁ!それじゃーな!」
「また会いましょうね〜」
2人はハナダシティを出て、6番道路にある地下通路に向うことになる
ズキッと身体に痛みが走る
「ッ…………痛い」
「ん?どうかしたのか?レモンさん」
「い……いや、何でもない」
人間用の薬が欲しいのには訳がある。
それはまた次の話で。
隠し玉のポケモンの技が炸裂。技名すら言わないという外道行為
そしてジムバッジ2つゲットしましたね!早く出たはずなのにバッジ数が並んでいる…
そしてそして…薬を欲しがる意味とは!
みんな驚け…まだ1巻だぜ?
ピカチュウのステータス↓↓↓
ピカチュウ : ライ ♂ LV: 28 ゆうかんな性格
技: でんこうせっか 10万ボルト こうそくいどう かわらわり など
トキワの森で捕まえた、頼もしいピカチュウ。少し不機嫌になったりするが、バトルは大好き
ばいねこ〜!