ブルアカ一周年記念の1000ピースパズルを組み終えたので、初投稿です。
シャーレにて休んでいた先生と補習授業部だったが、突如としてテレビに放送されたあるニュースに全員が声を出せずに驚いていた。
『現在トリニティ総合学園のティーパーティー、百合園セイアを誘拐したと思われる犯人がトリニティ地区を現在も逃走中であり、トリニティ総合学園は現在総力を上げた追跡と確保を───』
「"これは、一体……"」
「なんでカリナちゃんが指名手配に!?」
「そんな……」
「今みたら先輩からカリナの捜索協力のメールが来てた……」
「…………」
トリニティ総合学園のトップ、ティーパーティーの一人である百合園セイアの誘拐犯として、正義実現委員会と戦闘を繰り広げていたカリナの映像が放送されていた。
放送されているカリナは、見知らぬ装置で盾を生成したりして銃弾を防いではいるがどんどんとボロボロになっていく。
片足を引きずり、顔を歪めながら銃を向ける。
そんな彼女の姿に、どうにか助ける方法はないかと模索する。
そしてそのタイミングで一通のメールがハナコへと届いた。こんなときに誰からだろうか、そう思いながらハナコがメールを開くとそこには百合園セイアからのメッセージが送られてきていた。
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From:百合園セイア
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すまない、急なのだがトリニティで正義実現委員会と戦闘しているであろう
何故か分からないが私を
勿論、私は誘拐などされていないしトリニティから抜け出したのはちょっとしたお茶目のつもりだったのだ。
本当に何故こんな事になっているのか、私も彼女の無実を証明したいのだが
こちらでも頑張ってみるが、とにかく君には
あと
とにかく、頼む。どうか
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「先生、カリナを助けに行きましょう!これは誤解で、彼女は誘拐なんてしてません!」
「"わかった、みんな準備は良い?"」
そうして急ぎトリニティにたどり着いたハナコ達が見たのは、路地裏に倒れて蹲るボロボロの晴崎カリナの姿であった。
正義実現委員会に所属しているか為、車に揺られながらもカリナの体についた傷や腫れに対しての応急処置を施していくコハルを横目にヒフミと先生は安堵した様子で口を開いた。
「"見つかってよかった。コハル、カリナの状態はどんな感じ?"」
「左肩と右足首が酷く腫れてるから、数日は安静が必要かも。一応、今保冷剤で冷やしてるから後は病院か救護騎士団に見て貰うのが一番だけど……」
「"なるほど"」
「救護騎士団……セイア様がいることを考えるなら合流と情報交換を考えるならそこが良いかと」
「じゃあ救護騎士団へのナビを設定しますね!それにしても何故、カリナちゃんがセイア様を誘拐したことになっているんでしょうか?」
ナビを設定しながらヒフミの口にした疑問に、先生達は疑問を浮かべる。
改めて考えるならば確かに変なのだ。
百合園セイアと晴崎カリナ、二人の関係性はほぼ無いに等しい。
エデン条約時に彼女は、調印式の場にはいなかったものの別行動だった為にセイア様との会話はなかった筈。トリニティに所属していたとはいえ、一般の生徒であり連邦生徒会に所属している晴崎カリナが百合園セイアを誘拐するのは流石に可笑しすぎる。
もし金銭の目的だとしたら、まずあり得ない。連邦生徒会に所属していたのだからにはそれなりの給与を貰っている筈だ。
そもそも、何故急に晴崎カリナが連邦生徒会とトリニティ総合学園を自主退学したのか?
そこまで考えていた時、ハナコはセイアが送ってきたメールの最後の方に記載された文章を思い出した。
『あと
「カリナが、精神を病んでいる……?」
ハナコの一言に、運転している先生以外の車にいた全員が視線が集まる。
カリナが、トリニティで苛められてから髪を染め別人のようになった……そして今、まるで急に機械の電源を切ったように学園も連邦生徒会も辞め友人も全員切り捨てた。
もし、もしセイア様のいう通りカリナが精神を病んでしまったのならこれらの行動にも納得が出来る。
「もし、セイア様が言っていたようにカリナが精神を病んでしまっているのならこれまでの自暴自棄な行動にも納得がいきます」
「"カリナを急いで救護騎士団へ運んで、カヨコやハレも呼んで話をした方がいいね"」
「じゃあ私が連絡しておきますね、ハナコちゃんとコハルちゃんはそのままカリナちゃんの様子を診ていて下さい」
「なら私はこの車が他の車に追跡されていないか警戒しておく」
ヒフミに続いてアズサがそう答え、先生は車の速度を少しだけあげる。ハナコは今も浅く呼吸し意識の戻らないカリナの右手を握った。
救護騎士団のいるトリニティ総合学園の前へ到着した先生と放課後補習授業部の生徒達は、先生が信頼できる救護騎士団の生徒を呼ぶことにした。
カリナを背負ってトリニティ総合学園内の救護騎士団のいる部屋へ向かうことも考えたが、指名手配されている彼女を連れたら間違いなく正義実現委員会がカリナを捕まえようと動くのは簡単に予想できた。
だからこそ、補習授業部と先生が考え善悪を関係なく治療してくれるだろうと信じ先生のモモトークを通じ鷲見セリナが車へと駆けてきた。手には先生から診て欲しい子がいると伝えた為か、医療器具が入っているのであろう鞄を抱えている、先生は即座に車から降りて彼女を呼んだ。
「"セリナ!こっち!!"」
「先生!診て欲しいっていう生徒の方は?」
「"まってね、すぐにドアを開ける。あと中にいる生徒のためにも可能ならここで治療して欲しい"」
車のドアを開けながら話す先生に、セリナはどんな生徒がいるのかと考えを巡らせていると補習授業部の生徒達が見える。だが誰も怪我なんてしている様子は見えない、その事に疑問を感じたセリナだったが即座に補習授業部の生徒が囲むようにして見ている後ろの席に横になっている人影が見えた。
「救護騎士団です!患者は!」
そうセリナが声をかけると、ヒフミとアズサ、コハルは即座に反対のドアから外に出て即座にドアを閉めてその手に銃を持って周囲を警戒する。
それによって横たわる人影が明らかになる、倒れているのは晴崎カリナ。現状、トリニティ地区で全勢力を上げて捜索している犯罪者だった。
車の中に横たわるカリナの姿に、セリナは驚愕する。
セリナが言葉を失い驚愕するのは、今もトリニティで指名手配されている少女を何故先生が保護していることに対してか。それとも何故このような見るからに重態な患者がいるのか、どちらだろうか。
「カリナは左肩と右足が大きく腫れてます。他にも身体中に打撲が」
驚き固まっていたセリナだったがハナコのカリナの目立った怪我についての発言に、即座にカリナを救うため医療器具が入っている鞄を広げカリナの近くへ寄って診察を始める。
おでこには汗が浮かび、浅く呼吸しており着ているモッズコートを脱がせれば身体の至るところに打撲があり、片足と左肩が腫れ上がっていた。コハルが保冷剤で冷やしていたからか先程より腫れは僅かに引いていた。
「右足首の冷やす段階は終わってます、ならやることは……」
そう言いながらセリナは鞄から包帯と湿布を取り出すと、カリナの右足首の腫れている部分を覆うように湿布を貼る。だが、カリナは全く反応せずひたすら浅い呼吸を繰り返しているだけ。
それを確認しつつ、湿布の上から覆うように包帯で足首が動かないよう覆って固定していく。
「次は肩ですね」
そう言ってセリナが新たに取り出した湿布を肩に貼った、するとカリナの身体がピクリと震える。まだ痛むのかそれとも別の理由か、それを考えながらセリナは肩に湿布を貼っていく。
「ふぅ、取りあえずこれで一旦は大丈夫です」
「"ありがとう、セリナ"」
「いえ、どんな人でも助けるのが救護騎士団ですから。でもなんでこの人を先生達が?」
そう問いかけてくるセリナにハナコと先生は、彼女が治療しているカリナの事を晴崎カリナではなく「ティーパーティーの百合園セイアを誘拐した誘拐犯」として見ており彼女が「晴崎カリナ」だとは知らないとわかった。
「取りあえず、後は……」
その時だった、この車を目掛けて走ってくる人影が見えた。それは白と黒の混じった特徴的な髪の少女とフラフラとどこか疲労感を感じさせながら此方へと向かってくる白い髪をポニーテールにした少女。
「"カヨコにハレどうしてここに!?"」
鬼方カヨコと小鈎ハレこの二人であった。
「ぜぇ、ぜぇ……トリニティ、のニュースを見て……カリナのいそうな場所をハッキングして、先生達が車に乗せるのが監視カメラから拾えたから車の行き先を予想して急いできたんだよ」
「私はトリニティのニュースでカリナを見つけて、それより先生。カリナは」
「"いま、セリナに診て貰った所だよ"」
そう言いながら先生は二人に車の後部座席に横たわるカリナをドアを僅かに開けて見せる。
二人はカリナが無事であることにひとまず安堵した様子で息を吐いた。
「暫くは安静にしていれば、足も肩も治ると思いますよ」
「問題は、この後ですね」
ハナコの言葉にハレとカヨコがハナコへと視線を向ける、ハナコのいつもの様子とは一変し真面目な様子に補習授業部の面々はエデン条約を思いだし、ハレとカヨコはいつもと違う様子に少しの困惑する。晄輪大祭の一件からして仕方ないだろう。
「何故、カリナがトリニティのティーパーティー百合園セイア誘拐犯として追われているのか。そして彼女は決してそんな事をしていないことをどうやって証明するかです」
「カリナの指名手配は、冤罪ってこと?」
「はい、セイア様本人から彼女が自身を誘拐したことを否定する内容の文面を頂いています。何故カリナがこのようになっているのか………ともかく、正義実現委員会の人達はセイア様がストックホルム症候群になり、カリナの事を庇っていると思われているようなのです。」
「ストックホルム……確か誘拐事件とか監禁事件の時に、その犯人が人質と長い間過ごすことで人質の人が犯人に過度に好意的な感情を抱くことだったよね」
「ストックホルム症候群だと思われている限り、いくらそのセイアさん?が否定しようとカリナの無実を証明する事が出来ない……そのセイアさんの言っていることを証明する何かがあれば……」
「決定的な証拠さえあれば、カリナの罪と指名手配を取り消すことが出来るはずです」
ハナコの言葉にストックホルム症候群について知っていたのか、カヨコがストックホルム症候群について説明するとハレは即座に頷く。
「証拠が見つかるまではカリナをトリニティで人気のない場所に運んで治療をする方がいいですね……セイアさんにいい場所がないか聞いてみます」
そう言いながら私は即座にスマホからセイアさんへとメールを送る、意外なことに数分で返事が来た。
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From:百合園セイア
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現状は確認したよ。
エデン条約の間に使っていたから、セーフハウスを知る者は私を含めても少数しかいないだろう。
どうか、彼女を頼む。
メールの最後に場所を記しておくよ、ミカが私の事を聞いて君達の元へと突撃しないことだけを祈っておく。
P.S.
何故か
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「セイアさんのセーフハウスを使っても良いみたいですね」
「″学園にあるセイアのセーフハウスまで急いで運ぼう、他の子達にバレないように急いで。ところで、誰がカリナを背負う?″」
「そこはもちろん♡ここに詳しい私が!」
「″そうだね、お願いできる?ハナコ″」
「はい♡」
ハナコが先生やセリナに手伝って貰いカリナを背負う姿を見て、カヨコは仕方ないといった様子で、ハレは自分の体力を考慮して不満げだが諦める。
「むぅ……」
「ハナコ、ずるい…」
こうして全員がトリニティ総合学園内にあるセイアのセーフハウスへと向かうのだった。
なんと本作品のファンアートを頂きました!
ご本人様にも許可を得ておりますので、此方に載せさせて頂きます。
『師走 莉乃愛』様のイラストがこちら
【挿絵表示】
『srar99123』様のイラストがこちら
https://x.com/seasaltonigiry2/status/1925236901491220566?s=46
どちらも本作品への思いが込められた素晴らしいイラストですす!こんな素晴らしいイラストを画いて下さりありがとうございます。
これからも投稿を頑張っていきますので、皆さんもこれからもご愛読頂けると嬉しいです。
ご愛読ありがとうございます
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お待ちしています。
続きはメグに燃やされました
※作者の蛇足
あともしもで考えたのですが、ユズとカリナが『あのゲーム』でタッグを組むなら20コスト同士になる気がしますね。
モモイとミドリ?モモイ30ミドリが低コスト、そしてモモイの誤射と暴れにキレたミドリは自爆を始めます。