光のギャル、終わりました。   作:クレナイハルハ

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START~調べ始める少女達~

 

 

事務所の電話が鳴り、即座に手にとって受話器を耳に当てる。

 

「便利屋68、金さえ貰えばなんだってする何でも屋よ。で、依頼内容は何かしら?」

 

『"アル?ごめん、先生だよ"』

 

「あら、先生。どうしたのかしら?」

 

『"えっと、その……カヨコの事なんだけど"』

 

「カヨコがどうかしたの?確かシャーレに行くってモモトークがあったけど」

 

『"その、ちょっと色々あって目が死んじゃってるから迎えにきて貰えない?"』

 

なななな、なっ、なんですってーーーーーー!!!???

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その子は、トリニティではあまり見ないタイプの子でした、そして初めて私の誘いを笑顔で受けてくれた子でした。

トリニティ総合学園での優等生としての自分が嫌いになり、私を利用しようとする人達を遠ざけようとして今の振るまい方を始めた。

それでも、諦めの悪い人や性格の悪い人は今の私にも遠慮なく話し掛け、嗤う。

 

『よっすー!浦和っち、まだ夏は先だよ?噴水に足いれてて寒くね?黄昏れてどしたん?話聞こか?』

 

『あら?大丈夫ですよ、それにこれすっごく、気持ちいいものですよ♡良ければ、あなたもどうですか?』

 

ただ声をかけた生徒なら、私を笑うためにきた人達ならこの言葉に呆れ、怒りすぐに目の前から去っていく筈だ。そう思った私の隣を、太陽に照らされキラキラと光る金髪が通りすぎた。

 

『いやっふー!!』

 

『え』

 

私の驚きから漏れた声は、バッシャーン!と宙に舞い上がる水飛沫と波立つ噴水の水音に書き消された。

彼女は、何故か服は勿論だが靴だけを脱ぐと勢い良くジャンプして噴水へと飛び込んだのだ。

 

『ぷはー!!今日は暑かったから噴水の水が気持ちいいー!』

 

着ていた服が水に濡れ、髪からは時折雫が垂れる。濡れて垂れた髪を搔き上げながらそう水の中に入った感想を話す彼女は凄く楽しそうな表情を浮かべていた。

 

『浦和っちの言う通り噴水に入るのまじヤバい!涼む~あれ、浦和っちどした?』

 

『い、いえ……』

 

まさか制服のまま噴水に飛び込むとは、まだ午後の授業もあると言うのになんでこんなことを。

 

『ひゃあっ!?』

 

『アハハ、隙あり!』

 

そんな事を考えていた私に、飛んできた水がかかり思わず悲鳴が口から漏れた。彼女が噴水の水を手で掬って此方にかけたのだろう。

 

『やりましたね!』

 

『浦和っちもウチのように濡れてしまえー!私だけずぶ濡れなのは不公平じゃー!』

 

そうしてまるで、幼い子供のように仲良く水遊びした私たちは、保健室で替えの下着や制服を借りてその後を過ごしました。

これが私、浦和ハナコがこのトリニティ総合学園で初めて楽しいと感じた時間。

彼女と、晴崎カリナと過ごした大切な思い出であり、青春の時間でした。

トリニティに所属しているが、連邦生徒会でもあり多忙な彼女がいるなら、この子と過ごせるならもう少しこの学園で頑張ってみようと、そう思えた。

そんな私に待ち受けていたのは、トリニティ学園ティーパーティのホストである桐藤ナギサ様が疑心暗鬼となり学園から怪しい生徒を集め、作られた補習授業部での新たな出会い。

心から友達と言える人達、そして先生との大切な思い出。いつの間にか、トリニティで過ごす日常がとても楽しいものに変わっていました。

そんな私に突如として届いたのは、晴崎カリナの唐突な自主退学届の提出によるトリニティ総合学園の退学の知らせでした。

急いでモモトークを開けばそこにあるはずのアカウントも消去されていた。

 

「カリナ、どうして」

 

モモトークの画面を見て、私はそう呟くことしか出来なかった。

何故、学園のほとんどの生徒達と関係は悪くないどころか良かったカリナが学園を辞めた?

家庭の事情?なら自主退学でも説明が入るし、こんな突然辞めるなんてことにならないはず。

そんなことを考えていると、トリニティ総合学園の入り口に見慣れた人影が見えて私は即座にその人達の元へと向かう。

 

「先生!」

 

そして向かった先ではシャーレの先生、そして恐らくはミレニアムの生徒と思われる子がいた。

 

「"ハナコ!"」

 

「先生、カリナが何処にいるのか知りませんか!?」

 

「"ハナコ、カリナについてなんだけど──"」

 

先生の口から語られたのは、昨日にモモトーク内のカリナのアカウントが削除されておりメッセージが送れない状態になったこと。

その事で様々な学園から相談を受け、カリナが連邦生徒会の仕事で先生の手伝いをするため、シャーレのオフィスで待っていると姿が大きく変わったカリナがやってきた。

髪は金髪が所々に残った桃色になり、使っていた愛銃ですら売り払った。性格も変わっていて、以前の明るさが幻かと感じるほどに暗く、何処かなげやりな感じになっていたようです。

そんなカリナは、シャーレで連邦生徒会の辞表を提出しトリニティ総合学園に退学届を出し少し前までミレニアム付近にいた。

カリナに関する情報や心配から先生の元に来た今先生といる生徒、ミレニアムサイエンススクール所属でヴェリタスの小鈎ハレさんともう一人ゲヘナの生徒と共にカリナを追いかけた。

そして見つけたカリナから言われた言葉「貴方達が望んでるのは、明るい私であって今の私じゃないんでしょっ!あなた達の"望む私"を、"私"に押し付けないでよ!」」という言葉で傷付いてしまい、見てられなくなった先生は一度ゲヘナ学園の生徒を家に帰し、ミレニアムの彼女と共にここへと来たらしい。

 

「なるほど、そんなことが……」

 

「正直、カリナに言われたことは少し驚いたけど凄く辛そうだったし苦しそうだった。カリナをこのまま放っておけない……先生、あのゲヘナの子は大丈夫かな?かなりショックを受けてたし」

 

「"一応、アル……彼女の上司に引き取ってもらったから大丈夫だと思う"」

 

「それで、何故トリニティに?」

 

「昔のカリナについて調べてみようと思ったの、トリニティはカリナがいた学園だし、カリナと仲が良かった人とかに何か話を聞けないかなって思って、先生と話してここに」

 

「それなら、カリナがトリニティ総合学園入学前に通っていた学校の同じクラスだった子とかから話を聞けるかもしれませんね」

 

「"早速、聞き込みだね!"」

 

「はい」

 

「補習授業部のみんなにも手伝って貰いますか?」

 

「"うん、お願い!"」

 

こうして私たちはカリナについてトリニティで行動を開始しました。

 

 

 

 




ご愛読ありがとうございます。

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続きはハルカが爆破し、残った半分はムツキのスカートの中に入りました。

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