数えられるほどしか来ていない部屋
「で、なにか申し開きはあるか、騎士ユリウス、騎士レイア」
やや低い声は嫌に響いた
「いいえ、なにもありません。全てはご報告を上げた通りの内容です」
「無いです」
「近衛騎士にあるまじき振舞いであったと、断ぜられても不服はありません、どうぞ、団長の思うままに沙汰を願います」
「同じく」
どんな処分が下ろうとたいして害にはならない…お金を取られるのはかなり痛いが
何気にロズワールからの借金がまだある
「王国の王位を定める王選の、その話し合いの最中に関係者を拘留、その上で練兵場に連れ出し、滅多打ちにして治療院送り、その後に決闘、文面だけで捉えると、とても並大抵の処罰で済ませられる内容ではないな」
「情状酌量の余地はある。練兵場にいた他の騎士たちからも、お前の行いを擁護する嘆願書がいくつも上がってきているほどだ」
「もったいないことです」
「見るべきところは見ている、そういうことだ。そのあたりに関しては否定すべきところも見当たらない。が、少しばかりやりすぎたな」
あれ?これ僕いるなどと考えていると騎士団長に睨まれた
「右手首の粉砕に、内臓各部の破裂。肋骨が複数骨折し、喉を潰した上に額を割り、その上で前歯も数本が欠損――腕のいい治癒魔法使いがいなければ目も当てられない惨状だ。とても、尊き方の従者へ許される振舞いではない」
歯回収しようとした時には、もう持ってかれちゃったんだよね、早いよね仕事が
「騎士の誇りを貶めたものが、それほど許せなかったか」
「どう言い繕っても、私怨にしかなりません。全ては我が身の不徳の為すところ。どうか団長、それ以上の言葉を尽くすのはおやめください」
「騎士レイア、何故一方的な決闘を仕掛けた、それほど騎士ユリウスの行動が納得できなかったか?」
「納得していますよ、だから見ていたんてますから、そうですね頭に血が上りすぎで冷静な判断が出来ませんでした」
子供を叱る大人のように言ってくる騎士団長にそれだけいい、鋭い目を見つめる
「本当にそれだけか?」
本当にこの人は勘がいいのかよく見ているのか
「僕は案外単純なんですよ、なので感情のまま行動してます」
だいたい事実を言う
「はーい、お待たせしました。フェリちゃんのご帰還ですよーぅ」
フェリスの報告を軽く聴き流す
ーーー
「そーれにしても、ユリウスってば本当に優しいんだから、その気遣いと心遣いで、いったいどれだけの女の子の心を虜にしてきたの? フェリちゃんもドギマギしちゃいそう」
「発言の意図がわからないよ、フェリス。そして今の内容の後半に関しては謹んで遠慮させていただく」
「レイアもだよ、スバルきゅんが最後の最後まで悪くならないようにユリウスに喧嘩ふっかけたんでしょ?」
「僕はそこまで賢く無いよ」
そう言うことにしとこ
勝手にそう言うことにされ、見せしめということで反省文を書かせることになった書き終わったら副団長のところに持って行けとのこと、書き終わるまでイスキオス家から外に出るなとのこと…酷く無い?
ーー
「レイアすまなかった」
「謝罪はいらないよ、分かってたし」
部屋を出て早々言われる
「君の判断はすごく正しいと思う、それと同時に君は優しすぎるそう僕は思っちゃうな、いつかその優しさで君自身が壊れちゃうよ」
知っている情報や、レイアが見てきて感じた事を述べれば、何とも言えない笑みが見えた
珍しい
ーー
話し合いも終わり廊下を歩いている時だった
気持ち悪い、頭痛い
クッソォ世界から
ラインハルトが入るところを止めたから?僕が入ったから?
くっそ今そんなこと考えていられるほど余裕ねぇや
そもそもどんな時間差だよ!ふざけんな
気持ち悪い
目の前にいる2人には気づかれないよう必死に偽る
ーー
夕陽が差し込む廊下を歩く
「にしてもすごく意外だったにゃ〜」
「それについては同意だ」
レイアが上の空状態なのに気付かず2人は話を続ける
「あんなに怒るなんて、フェリちゃんびっくりしちゃった」
「それほどにレイアは彼を気に入っていたのか?」
返事のないレイアに疑問を持ち2人は足を止めた
「っぃた!ぇぁ、ごめんちゃんと前見てなかった」
ユリウスの背中に突撃したレイアは鼻を抑えながらそう言った
「本当にらしくにゃいね」
「嗚呼」
「何の話?」
1人分からないと言いたげに首を傾げるが2人から答えは出てこなかった
いつもならこんなドジしないのに、何も知らない2人は珍しい事もあると笑う
ユリウスはレイアの性別を知らない