戻って来たらしい
「ユメ…」
「どう、む」
返事をしようとした時頬を手で挟まれた
「生きてるよな、ちゃんと」
前回の僕の死に方がどれだけあれだったのかと思いつつも
スバルの手を優しく包む
「ちゃんと生きてるよ」
安心したような顔のスバルを見つつ微笑み、また手はしばらく離さなかった
ーーーー
「何があったよく分からないから聞いてもいい?」
情報が必要だ
「ペテルギウスを倒した後連絡が入ったんだよ」
「連絡?」
魔女教徒達の連絡手段のミィーティアをパクっていたなと思いつつ話を聞く
「避難していた竜車が襲われたってその連絡を聞いて向かったら爆発したんだ」
「爆発ね…」
見つめるスバルの手をそろそろ離す
「僕も何が何だかだからなぁ」
ーーー
避難に使う竜車から魔石を取り出す姿を見つめる
少し違う展開になりかねない、いやかなり違う展開になりかねない、でもそれでも
僕はあの2人の命を優先したいと思ってしまった
僕は傍観者なのに
ーーーーーー
前回同様エミリアの護衛につく事になった
指先を切る
あの人に近づけさせまいと必死になる
「スバル?」
すごい速度で向かってきている竜車から黒髪が見えた
何で?くる理由がないじゃんか
魔石は取り除いたなのに何で?
ヴィルヘルムに、エミリアがどこにいるかを聞いたであろうスバル達が向かっていく
大柄な指先がそれを邪魔しようとするのを見た
マナのこもった剣を投げる
「させるかぁ!!」
だとしても僕は彼の選択をみたい!彼がたどり着く道を見たい
大柄な指先は肩に剣が刺さり抜こうとした瞬間体から火柱が散り倒れた
ーーー
どうやら魔石が入った袋はもう一つあったらしい、
無事終わった
2人のイチャイチャを微笑ましく眺める
「よかったのかい?」
「何が?」
「てっきり君はエミリア様のことを好いていると思っていたのだが」
首を傾げ言葉の意味を考える
「…ユリウス手貸して?」
「?ああ」
素直に差し出してくるユリウスの手を掴み自分の胸に押し付ける
「は」
「僕女の子だからエミリア様にそういう感情はないよあるとしたら友達として大好きって感じかな?」
黄色の瞳を見つめていれば、はっとしたのか急いで手をどかされた
「君は持つ少し危機感を持った方がいいそれに女性が無暗に体を男に触らせるのはどうかと思う」
「…?」
首を傾げ、ユリウスの長い話を聞き流す、ちゃんと聞いていないことがバレ途中から話しではなく説教に変わった、とりあえず説教は受け入れる
ーーーー
王都に戻ってきた
一旦クルシュの屋敷に行く
そこで待っていた人物に驚く
「何でここに?」
自分の家の使用人がいた
険しい顔の使用人が口を開いた
「お母様が自殺されました」
「…そうか」
そうなるように仕向けたが、こうも早いとは
不安定な状態、強く押せば簡単に崩れ落ちるそれをやっただけ
これで邪魔な存在も無くなり、前以上に自由に動ける
エミリアやスバル達に一言入れ一足先に離脱としよう
屋敷に戻り、母親の死体を見た自らナイフで首を刺していたような跡
「葬儀の準備は?」
「すませてあります」
何としても聖域に行きたいって言うのに…
邪魔ばかりするなこいつは
「少し任せていいだろうか、表向き僕は外出を許されていない、だからこれを提出してくる」
「はい、お任せください」
フェリス達には散々馬鹿にされたが実は反省文はもう終わっていたのだ
バタバタしている間に夜はとっくに開け騎士達も働く時間になっていた
「いてもいなくってもまぁいいや」
ーー
副団長の部屋を数回ノックする
中から唸り後が聞こえてくる
「失礼します、反省文を持ってきました」
「そこら辺においておけ」
酒瓶が地面に転がっている部屋、そこと指定されて机は紙やら酒瓶で散乱していた
反省文を机の上に置く
「母が自殺しました」
「…そうか、それが何だ」
顔が赤く酒臭い
そしてどうしても目を合わせようとしない
「交流があったのでしょう?それなら言っておくべきかと思っただけです」
「残念だが、俺はあの女が嫌いだ」
「そうですか、反省文は提出しましたからね」
「ああ」
それだけいい、部屋から出ようと扉にてをかけた
「それと、もうドレスやらは贈らなくって結構ですよ」
「…は?な」
酔いが覚めたかのようにはっきりした顔でこちらを見ていた
「バレてないと思ってました?」
ありえないと言いたげな顔を見て笑い部屋から出る
罪の意識からかは知らないが、使用人を通して送ってきていることは知っている
こんなことする暇があるなら自分の息子に構えば良かったのに、まぁ無理な話か