どうやら、スバル君とロズワールの賭けは終わっていたらしい、悪巧みする2人の背を見つめ、気配を抑え近づく
「ばぁ」
「わぁぁ!!」
「うおっぶ!?」
声を上げる2人の顔を見つめ笑う
「驚かせ甲斐がある反応ありがとう」
「お前な!」
「レイアさん!?」
目を丸くして驚く2人を見る
「悪巧みはどこまで進んだ?」
「特にはすすんでねぇよ」
「ナツキさん!?」
「安心しろオットー、ユメはこっち側だ」
自信満々にそう言い放つスバルを見てか、オットーを安心したように一息ついた
それを見てピースサインを作り自慢げに笑う
ーーーーー
突然のラムに、呼ばれ、ロズワールがいる部屋に案内された、詳しいことは中でとのことだ
部屋の中に入ればピエロメイクをバッチリ決めたロズワールが座っていた
「ロズワール様残念ですが、僕はスバルの方に付きますよ」
「勿論それは承知しているよ」
「なら」
「傍観者である君の視点から今の状況を聞きたい」
その言葉に、ただ何を考えているのかよく分からないピエロを見つめる
「傍観者?」
「とぼけたって意味はないよ、先生から叡智の書から全てを聞いている知っている」
「…なるほど、貴方が僕をエミリア様の騎士にしたのは都合のいい騎士ではなく、傍観者である僕を取り入れたかったからか」
ため息をつき、笑うロズワールを見る他にも何が言いたげだが今はそれに興味はない
「教えない」
「なぜ?」
「理由は無いさ、僕はただ見ているだけの傍観者だから」
「見ているだけ?その割には随分とナツキ・スバルに執着しているようだが?」
片目を瞑りそう言ってくるが、嘲笑う
「傍観者である僕は、傍観だけをする立場では無い状況になってしまった、なら僕が決める、いつどこで誰に対して傍観者であるかを、それが今の僕の特権邪魔はさせないよ?」
「先生の言う通り君はめちゃくちゃだ」
「…僕さ、君の先生にあった記憶無いんだけど」
「あるはずが無いものを追い求める必要はないよ」
その言葉に首をかしげ続きを待つが、もう話す気がないのか口を開かない
ーーーーー
焦った様子のスバルが駆け寄ってきた
「ユメ!丁度いいところに!エミリアどこに行ったか!知らないか!?」
走って来たのだろう息を切らしている
首を横にふる
「僕も手伝う」
「助かる」
息を切らしながらそう言われた
探すフリをしながらスバル君を見る焦っているのか若干汗をかいて息を切らしている
「…」
「俺を見て無いでエミリア探すの手伝ってくれよ!」
「やってる!」
「嘘つけ!」
若干の言い合いをしつつも、どこにいるかは知っているので探すフリをする
ーー
夢の中でエキドナと会った時、初めましてって言ってた
ロズワールはエキドナから僕のことを聞いたと言っていた
疑問を考える
それなら、僕は何らかがあり記憶を失った
それをエキドナは知っているもしくは関与している
でも僕は今ので2度目の人生だ
1度目の人生で転移した?それは無理だ頭を潰された感覚を感触を音を今でも覚えている
実はこれが3回目とか?
400年前に実は生まれていて何かをしていて、そして死んでまた転生?
それだとしたら何で記憶がない?何でエキドナは隠そうとした?
わかんない
何の意味がある?何の意義がある?
サテラの言葉を思い出す
この世界に呼んだ1人だから
分からない
でも
僕の記憶にないんだ、それは僕じゃない
考えた結果、何かあったかもしれない過去を捨てた極論が出た
ーーー
オットーはガーフィール
スバル君はエミリア
僕はロズワールの相手をすることになっていたが
獣人化したガーフィールの近くに地面にナイフを刺す
「あ?」
当たらなかったナイフに疑問を持ったのかナイフを見つめていた
ナイフは爆発し、氷が突き出る
「さてさて!頭のおかしいで有名な狂剣レイア・イスキオスだよー」
「レイアさん!」
「レイア様」
ボロボロの2人を背を向ける
まだ2人が退場するには早いが、個人的にロズワールを思う存分ボコボコにして欲しいので、交代する
2人にハンドサインで逃げるように指示する
伝わったらしい、ラムを抱えてオットーは逃げた
「テメェ!」
「ゆっくりじっくり遊んでやるよ」
虎の跳躍を使い突進しつつ殴りにかかってくる
拳は厚い氷を作り出し防ぐが粉々なった
地面を踏み締め、片方の手で拳を振り下ろそうとしていた
のでガラ空きの腹に先端が尖っていない巨大な氷柱を作り発射させる
「がっ!」
少し下がった
「騎士のくせに剣使ってねぇじゃねぇかよ!」
「安物だから、君のパンチ一つで粉々だよ」
事実やられた
尖った歯を剥き出しにして睨みつけている
走り、横から蹴りを入れてくる
下がり避けた、それを狙ってたかのように足を直ぐに下げ拳を叩き込まれた
吹き飛び、木にぶつかる
意識が一瞬飛びかける
「ふふ!あっははは!すごいね!すごい!一発がすごい重い!」
楽しげに笑う
頭から血を流し、笑う姿は『狂剣』そう言われる理由が分かってしまうそれほどに狂気じみている
「でもさ、僕の方が強い」
「あ」
ガーフィールの周りに落ちているナイフ、腹を蹴られた時に落とした、案外気づかれないものだなと感心しつつ笑う
「死なないでね!」
ナイフが爆発して、無数の氷や炎が視界中に広がった
ーーー
剣を杖代わりにして歩く
ペナルティつらーい
「レイアさん!」
「オットーか」
近くにラムもいる一旦ここで休憩していたのそう思っていた時
胸ぐらを勢いよく掴まれる
「無理しすぎなんですよ!この中で1番強いかもしれませんが!倒れたら!何かあってからじゃ!遅いんですよ!」
「びっくりした」
「聞いてますか!」
「うん」
まさか怒られると思わなかった
「きをつける」
「っそうしてください!」
他にも何が言いたげだが、びっくりしすぎで態度がいつもと違うレイアにオットーも動揺したのだろう手を離した
ーーーーー
一足先に僕は墓所に向かっている
「…」
ロズワールが視線の先にいる
「あの時の質問を答えてあげるよ」
「質問?」
「僕からどう見えてるか」
思い出したのかハッとしたような顔をしていた
「実に哀れだよ狂人にもなれない、まともすぎた」
「それは私のことを言ってるのかい?」
「そうだよ、そして君はナツキ・スバルとも同じにはなれない」
左右で色が違う瞳が見開かれていく
その姿を見てやってやったと言わんばかりに微笑む
「違う」
「違くないはだって君は星にすらなれない」
もう用はないので進む
不満げに文句言いたげに睨んでくるが無視して進む、後ろから刺されることもないだろう
ーーー
道に迷ったら、合流が遅れた、これも全部ロズワールのせいだ
自分のせいなのに他人に罪を着せる、くだらなく傲慢な考えをしつつ、エミリアの膝の上で眠るスバルを見つめる
「エミリア様」
「レイア?!その怪我」
「怪我?」
首を傾げ体を触る、頭から血が流れていることに今気づいた
ペナルティのせいでそれどころではなかったから気付かなかった
「今治すから!」
エミリアの隣、階段に座るように指示され座る
座れば、エミリアの肩に足に少し触れるほど近い
よかった
2人を見て思った感想だ
「…」
「レイア?」
「…エミリア様」
「どうしたの?」
治療が終わったのか不思議そうに見つめてくる
「しばらく此処にいてもいいですか?」
「ええ」
何でかこの距離がこの体温が心地よかった
ペナルティの謎の頭痛も少しは治ってきた、そんな時だったふと頭の中から声が聞こえた
『君とまた話したかったよ』
灰色の猫の姿をした、精霊の声が聞こえた気がした