そろそろ時期かな
そう思いながら廊下を歩いていた時だった
「レイア、お客様が来たから一緒に来てもらっていい?」
そう可愛らしく首を傾げている
「もちろんです」
ーー
扉を開ければ見たことのある顔がいた
ユリウスとどことなく似ていて全く違う子
「ヨシュアだ」
「レイアさんお久しぶりですね」
「知り合いだったの?」
「彼はユリウスの弟ですから、面識は何度かあります」
そわそわしているヨシュアを首を傾げつつ、先に来ていたオットー、ガーフィールの隣に立つ
「レイアさん、ひとつ聞きたいのですが」
「何?」
「レイアさんが女性というのは本当ですか」
久しぶりの質問に笑うのを堪え応える
「そうだよ」
少し声は笑っていたと思う
ユリウスと同じ反応をするヨシュアを目の前に口を押さえて笑いを堪える
「レイアさん貴方ね…」
「オットーの時より我慢してるから」
「アレりゃぁ酷かったなぁ」
オットーの時はそれはそれは面白かった
驚き困惑し叫ぶオットーを横目にスバルと一緒に腹を抱えて笑った物だ
「レイアダメよあんまり揶揄ったら、お客様なんだから」
「はい、エミリア様次からは反応がどんなに面白くっても我慢するように心がけます」
そんな話をしている時、部屋に飛び込んできた黒髪の彼
「ぐえ」
「んふふ」
もう限界だった、ヨシュアの反応といい蹴られて入ってきたスバルといい、笑いのツボが限界で声が漏れ出た、慌てて口元に手を置き窓の外を見る
「ごめんって」
笑いそうになった時からずっと見ていたオットーにそう言うが信じてなさげだ
「思ってないですよね?」
「思ってる」
呆れた顔のオットーを少し見てから目を逸らし口元に手を置き上がる口角を隠す
「どうしたんだ2人とも」
「レイア姉の性別の話だ」
相変わらず、ガーフィールのこの「姉」呼びは慣れないフレデリカがいるだろ?と言ったことがあったがその際は、「別だろ」と言われ、フレデリカにあれはいいのかと聞いたら、「いいんじゃありませんの?」と言われた
よくねぇよ僕が
ガーフィール的には、オットーと同じく慕っているだけなのだが
めんどくさい考えのせいでレイアは常に悶々と考えている
ガーフィールの言葉に納得した様子を見せるスバル
「オットーの反応は面白かったからな」
「あんたねぇ!」
「お客様の前だよオットー」
「貴方がいいますか!」
手を叩き静かにしなさい、とでも言いたげな空気にすればヤケクソ気味にそう言われた
コイツ面白いな
ーーーー
プリステラに向かうことになった
「僕もですか?」
「ええそうよレイア大事な私のお友達なんだから!一緒に行きましょう」
可愛らしくそう言うエミリアを見つめる
可愛い
「何処にでも行きます」
「前にも聞いたなこれ」
後ろにいたスバルからそんな事を言われる
ーー
夜
廊下を歩いている中
とある部屋で叫び声が聞こえ、慌てて扉を開いた
酒を飲んだのか顔を赤くしているオットーとそれを揶揄うスバルとガーフィール
「叫び声が聞こえて…何だ酔っ払いか、失礼したね、ガーフィールもスバルも早く寝るんだよ」
「おうおやすみレイア」
「分かったぜ」
「酔っ払いかって!何ですか!レイアさんまでこんなあつか」
いい終わる前に扉を閉めた
めんどくさいんだもん
ーーー
プリステラについた
とりあえず宿である水の羽衣亭に行くことになった
知ってはいたけど見たら見たで何とも言えないな
旅館を眺める
「さて、どんなお宿に招待してくださったやら……って」
隣でようやくちゃんと宿を見たであろうスバルが声を上げた
「なんだかすごーく不思議な形の建物ね。私、初めて見たかも」
「カララギでよく見る建築物ですね」
キラキラと目を輝かせているエミリアに微笑みながら告げる
「これは宿っていうか……旅館じゃねぇか」
「おーおー、驚いとるようやね。ほんなら、ウチもわざわざここを宿に選んだ甲斐があったわぁ」
知らない人はなかなかいない、アナスタシア・ホーシンその人が直々に出迎えてくれていた
アナスタシアの後ろからユリウスが顔を出す
「げ」
「久しぶりねユリウス」
「お久しぶりです、エミリア様、健在であったかスバル殿レイア」
「何が殿だよ」
「ユリウスあんまりスバルを揶揄うのはやめてあげてよ」
ユリウスとベアトリスの会話を微笑ましく見つめる
ーー
「高密度の魔鉱石を持ってるんは、この都市にあるミューズ商会。責任者はミューズ商会の跡取りって言われてる、この町の関係商会の責任者。名前はキリタカ・ミューズ歌姫に心を奪われた男、やね」
と言うことで向かうことになった
水竜や船、水路の説明を聞きつつ
「ふぁ」
大きなあくびをしつつ、船の上を楽しむ
「…スバル?何か顔色悪くない?」
「ヤバい、吐きそう」
今にも吐きそうな顔もいいな
そんな考えをよそに、スバルの発言で船の上が一瞬で大騒ぎになった
ーーー
スバルとベアトリスを下ろし、二手に分かれて向かうことになった
「良かったんですか?迷子になりかねないと思いますけど」
「スバルなら平気よきっと…多分」
「心配ですけど仕方ありません」
不安そうなエミリアをよそに、案外割り切っているオットーを見つめる
「ガーフィール、大丈夫?」
猫科なためか水を怖がるガーフィールを見つめる
「何がだよ」
「うんと…言わないほうがいいやつ?」
「はい」
困ったかのようにそう言ったオットーの言葉通り、水が怖いの?とは言わないでおいた
ーーー
しまった、エミリア達が取引をしている中とんでも無いことに気づいてしまった
あのままスバル君達と一緒に行っていたら、スバル君の歌声聞けたじゃんか!
やらかしちまった
頭を抱えしゃがみ込みたいのを我慢して、取引相手であるキリタカを見る
取引は順調だったが
乱入したリリアナとスバルによって破綻した
ーー
「エミリア様」
人とぶつかりそうになったエミリアの手を引く
白髪の男とぶつかりかけた、当たっては無い
「おっと」
内心舌打ちをする
こいつの事はあまり好きではない、理解できないししたくもない、スバル君とエミリア様の純粋なイチャイチャを見たい身からしたらただの不純物でしかない
「ご、ごめんなさい」
ぶつかりそうになった相手にそう言うエミリア様を見てから、ノミ以下を見る
「お互いぶつからずに済んで良かったですね、それでは」
「そうだね、僕の方も不注意だったよ。一瞬、見惚れてしまっていたからね」
「えっと?」
こいつ何なの?
エミリアを庇うように立つ
「君の綺麗な銀色の髪にね」
僕を無視してエミリアの髪を触ろうとする、そいつの手をスバルが止めた
「じゃ、今回はお互いの不注意ってことで。とりあえずこっちの謝罪は伝わったみたいなんでこれで、それにお互いぶつからずに済んだんだし」
「そうですよ、それに突然女性の髪を触ろうとするのはどうかと思います」
「ちょ、スバル。そんな誠意のない謝り方…それにレイアも」
「いいから、ね?」
スバルも警戒しているのかエミリアを下がらせる
「構わないよ。今のところ、僕は君たちに憤りも用事も抱いてない。行きたいなら行くといい。何かあれば、また勝手に運命がその場を用意するさ」
「ああ、そうだな。それじゃ、運命が導く明日の再会を願って」
詩的な言い回しをして、その場を後にする
「そんな運命来なきゃいいのに」
後ろを振り向きまだ見ているそいつを見る
僕的にはさ、スバル君と話して楽しそうに笑ったりするエミリア様が好きなの、だからそれを笑顔をその関係を否定するアイツは嫌い
性格以外は割と好きだけどさ