楽しみで仕方がない明日へ!   作:欠けたチーズ

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よっぱらい

 

ラジオ体操をしている2人をガン見しつつ、オットーの介抱をする

 

「酒って怖いね、自分の限界がわからなくなっちゃうんでしょ?」

 

過去にも自分が酒でやらかしたことがあるというのにそれを隠しオットーを眺める

 

「うっ。ぐっ」

 

「汚い」

 

鼻水と涙とゲロで顔がぐちゃぐちゃになってる

別に酔っ払いが嫌いなわけでもオットーが嫌いなわけでもない、信頼しているから安心してしまっているから思った事を口に出してしまっているだけだ

 

「ユメもう辞めてやれ」

 

ラジオ体操を終えたスバルは無自覚にオーバーキルをかますレイアにストップを入れる

 

ーー

 

朝食を取るために、昨日案内された部屋に向かった

 

ある程度の会話を終えて

 

「今日はカララギの国民的な伝統料理――ダイスキヤキを御馳走したる!」

 

「お好み焼きだと!」

 

反応可愛いな

テンションが上がる面々を微笑ましく眺める

 

 

「スバル、見て! 綺麗にひっくり返せたの! 自信作だわ! 食べて!」

 

「まあまあうまくできたかしら。スバル、せっかくだからベティーが焼いてあげたこのダイスキヤキ、食べさせてあげてもいいのよ」

 

はしゃぐ2人を微笑ましげに見つめつつ黙々と作る

 

「エミリア様!生焼けはお腹壊しますよ!それにベアトリスちゃんもソースかけすぎ!」

 

「エミリア様オットーの言うとおり生焼けはお腹壊しますよ?交換しましょう、綺麗に出来たんです褒めてください」

 

そういい、エミリアが作ったお好み焼きとレイアが作ったお好み焼きを交換する

 

「ユメは随分手慣れてんな」

 

「昔も今も料理はよく作る方だったからね」

 

「できました、フェルト様」

 

「おー、じょーずじょーず。その調子でガンガン焼けよ。お前のその料理と菓子作りの腕前だきゃー、アタシもありがてーと思ってっから」

 

「できればそれ以外の部分も頼りにしていただければ騎士の誉れです」

 

手慣れたように次々と焼いていくラインハルト

 

どうなってるんだよあそこ、火加減違くね?

どう考えたって、火力が違うとしか思えないほどに作られていく山盛りのお好み焼き

 

加護か!加護パワーなのか!すげぇな!加護!

変な方向にテンションが上がる

 

「エミリア様焦げすぎてます、僕のと交換しましょう」

 

目を離した好きにお好み焼きを焦がしているエミリアに自分の焼いた綺麗なお好み焼きを交換する

 

「ユメ…無理すんなよ」

 

レイアの皿に積み重なっていく焦げたお好み焼きを見てからそんな事を言われる

 

「スバル、騎士というものはね大切な人のためなら無理するものだよ」

 

「お好み焼きでそれ言うなよ」

 

お好み焼きが見えなくなるほどソースをかけているベアトリスを止める

そんな事を繰り返していた

 

「お、スバルスバルみてみて、オットーより綺麗にできた」

 

焦げたお好み焼きを交換するように作っていたが思った以上に上手く出来た

 

「何で張り合ってるんですか」

 

自慢げに見せ、オットーの焼いた少し焦げているお好み焼きと見比べている

 

「2オットー追加な」

 

「わーい」

 

「それ追加制なんですか!?」

 

焦り問い詰めるオットーを眺める

 

「うける」

 

「レイアさん!」

 

聖域の時の凛とした頼りになる騎士が日に日に崩れ落ちていると思いながら、追加制なのか、口を割らないスバルにつかれたように肩を落とし疲れたようにお好み焼きを食べ始めるオットー

それを見て笑うレイア

 

側から見ても、レイアはオットーで遊んでいると分かる

 

「なんか見ちゃいけないものを見た気分だな。けど、それなら……」

 

ヴィルヘルムを見てかそんなことを言っているスバル

確かにヴィルヘルムが焼いたお好み焼きは焦げてしまっている

ヴィルヘルムを尊敬しているスバルからしたらギャップなのだろう、多分

 

「ラインハルト」

 

絞り出すような声に、その場は静かになった

 

「その、だな……」

 

「はい、なんでしょうか」

 

「……う、うまく焼けそうにない。コツがあれば、教えてはもらえまいか」

 

途切れ途切れだが言い切ったヴィルヘルム、

ラインハルトは困惑しどうすればいいのか少し困りレイアを見ていたがレイアはそれに気づいていない

 

「はい。わかりました。お祖父様」

 

この家族は嫌いではない、むしろ仲良くなるための手伝いをしたいくらいだ、だからこの後起きる出来事を知っているせでこの空気を素直に喜べなかった

 

「――そりゃないぜ、親父殿。今さら都合がよすぎるじゃねえか」

 

顔を赤らめ、酒臭い男が入ってきた

 

「……あんた、誰だよ」

 

「ああん?」

 

スバルにとっては、許せない事だろう

友人と尊敬している人が仲良くなる瞬間をぶち壊されたのだから

 

「答えろ。あんた、誰だよ」

 

「……ずいぶんと敵意満々な目つきしてくれんな、ガキ。騎士なりたての分際で、誰にケンカ売ってやがるのかわかってんのか?」

 

「笑わせてくれんなよ、オッサン。ケンカを売ってんのはてめぇの方だ。言い値で買ってやってんのはこっちの方だぞ」

 

我慢できなくなったのか、立ち上がっている

ハインケルの方に行かないように見張る

 

「うざってえ、ガキだ。おい。剣聖でもユークリウスでもレイアでもいい。なんならアーガイルでもいいぞ。この無礼なガキ、ぶった斬れ」

 

家名の方は父親と重ねてしまうからなのか、名前で呼ばれる

前からずっとそうなのでもう慣れた

 

「お言葉ですが現在、私とフェリス、レイアそしてラインハルトの4名は特務により、本来の役目から離れております。故にたとえ副団長といえど、我々への命令権はお持ちでないはず」

 

「そうですよ、それに僕からまた何か奪うですか?」

 

煽るようにそう言えば苦い顔をして顔を逸らしていた

 

「チッ、おーおー怖い怖い。冗談に決まってんだろうが。いくら俺がお飾りの副団長っていっても、そんぐらいの団則は弁えてらあ」

 

「お飾りの、副団長……?」

 

レイアの発言は無かったかのように話は進んだ、それが修正力の力なのかそれともただたんに、ハインケルにとってそれほど都合の悪く無視をしたいほど嫌なことだったのかはレイアには分からなかった

 

「そうだよ、お飾りだ。お飾りで嫌われ者の、ルグニカ王国近衛騎士団副団長、無駄飯食らいハインケルってのは俺のことさ」

 

「無駄飯食らいも嫌われ者も、開き直ってんじゃねぇよ」

 

「かははっ、こいつは耳が痛え。痛え痛え、痛くて痛くてたまらねえから……その口塞ぐぞ、クソガキ」

 

「落ち着きたまえ、スバル。副団長の空気に呑まれてはいけない」

 

「そうだよ、スバル聴き流す程度でいいんだよ」

 

立っているスバルの服の袖を掴み、掴んだ事によってハインケルの方に向いていた目がこちらに向いた

 

下から見る顔もいいな

 

緊張感のない考えをする

 

「はんっ。さすがは最優。模範的で、お行儀のいい回答だ。そこに騎士としての実力も備われば、そりゃあ正統派として尊敬も集めるってもんだ、そしてレイア聞き捨てならないな、お前常に聞き流していたのか」

 

「聞く時は聞いてますよ」

 

ラインハルトとは違う青色瞳を見る、すぐに目を逸らされた、父親に似ていたのかそれとも酷い顔をしているのかわからない

 

「お褒めいただいたものと受け取らせていただきます、ハインケル副団長。……時に今回は、どういった理由でこちらへ? 副団長のお役目は王都王城の守護、そうであると記憶しておりますが」

 

「嫌味言うんじゃねえよ。俺一人いなくなったところで、王城の警備に何の影響があるってんだ。マーコス団長様がきっちりやってくれるだろうよ。それで追っつかねえってんなら……ああ、それで被害に遭う王族はもういねえんだったな」

 

「ハインケル!」

 

「ハインケル……」

 

2度目は弱々しく言った

 

「一回呼べばわかりますよ。耳が遠くなるほど歳を食っちゃいません。まあ、酔っ払いの戯言だと思って聞き流してくださいや。それより」

 

「薄情じゃねえですか。白鯨討伐のお祝い、俺からも述べさせてもらいたかったってのに素通りだもんな。十五年もかけた大仕事だ。俺にだって祝わせてもらって、その喜びを共有する権利はあるってもんだ。そうだろ、親父殿?」

 

「ハインケル、私は……」

 

「ラインハルト! お前もそうだろ?」

 

ハインケルの言葉に眉がよっていくのがわかる

 

「お前も親父殿のおかげで肩の荷が下りたんじゃねえのか? 妻の仇、母の仇、祖母の仇を討った偉大なお祖父様だ。労いの言葉の一つでもかけてやったんだろ? なにせ……」

 

「――お前が死なせた先代様の、その敵討ちをしていただいたんだからなぁ?」

 

「死なせた先代?」

 

自分で自分や首絞めたな

僕がいるのにそんなこと言うんだ

 

呆れながら、よっている眉を手で揉みいつも通り笑みを浮かべる

 

「そうさ、死なせた先代だ。てめえがどんな物知らずだかは知らねえが、さすがに『剣聖』って立場ぐらいは知ってんだろう? こちらにおわす今代『剣聖』様は歴代最強最高なんて言われちゃいるが、その立場は先代……自分の祖母を死なせて、それで奪ったもんなのさ。ひた隠しにされちゃいるけどよぉ」

 

「やめろ、ハインケル! お前は……お前という奴はどこまで……っ」

 

「綺麗事ならやめてくれよ、親父殿。他でもない、あんたにだけは俺を非難する資格はねえはずでしょうが。先代を殺したと最初にラインハルトを詰ったのは、他でもないあんたなんだからな」

 

ため息をつく、タイミングを見計らって虐めよう

 

「都合が悪くなればだんまりか。十四年もそうしてきたんだ。てめえも、親父殿も何も変わっちゃいねえのさ。変わってねえなら、仲直りだってできるはずがねえ。そんな都合のいいこと、テレシア・ヴァン・アストレアが許すかよ」

 

そう言い放ったの見て手を叩く誰も話さない話せない空気の中、強く叩いていないのにその音はよく聞こえたそれと同時に音に釣られ部屋の中にいる人達の視線が集まる

 

原作を壊すのはあまりやりたくないが、僕は僕だ気に食わないものは変える、だって僕は傲慢で強欲な傍観者だからペナルティも喜んで受け入れてやる

 

友人のために怒り、そう行動したことにレイアは気づかないふりをした

 

「自分のことを棚に上げて言いたい事はそれだけですか?」

 

「はぁ?」

 

嫌そうな目がこちらを向いた

何が言いたいとでも言いたげな顔、それを見てレイアは余裕そうに笑みを浮かべていた

 

「ラインハルトの事をなじる前に自分の立場を考えになってその場に誰がいるのかを見て発言した方がいいですよ?」

 

「何言ってる」

 

「僕の父親、貴方にとって親友でしたっけ?の敵討ちを貴方に変わってヴィルヘルムさんがやってくれたのですよ?それを無かったことにして責めるのはどうかと思いますよ?」

 

今どんな顔をしているかは分からないでもろくな顔はしていないだろ

 

「知ってますよ、父親は貴方に誘われて白鯨討伐に出た、ならばラインハルトをあのように攻めるのであれば、僕の父親は貴方に殺されたと言うことではありませんか?だってもともとは参加しないしなくっていいはずだった…ですもんね?」

 

イタズラが成功した子供のように笑う

 

「っ」

 

「父が死んで没落したのも母が壊れて自殺したのも全部」

 

逃げ場を探すように辺りを見渡している青い瞳を見つめる

別に親が死んだことに恨みはない、前もそうだったからこういう物なんだと納得すらしている

 

「貴方のせいじゃないですか?その上で聞きますね、どの口があんなこと言えるんですか?それかもう一度同じこと言ってくれませんか?でも、聞くに耐えない戯言はやめてくださいね、一つを言えばもう一つの理論を破綻させるような物とかは特に」

 

別にハインケルに悪感情があるわけではない、家が没落したが、没落して建て直したことによってある程度すごい出来るやつと言うイメージはついた、それに家族との関わりなんてもう捨てた夢だ、むしろ感謝している

捨てた夢を見るなんて残酷なことしないで済んだのだから

 

「レイア」

 

「はい、言いすぎました御免なさいエミリア様」

 

エミリアの声に背筋を伸ばし申し訳なさそうな顔を作る、だがハインケルには謝らない

 

「それで…貴方は何をしにここにきたの?」

 

エミリアの発言がその場の緊張した空気を壊した




ハインケルは追い詰めるほど輝くよね
いいよね
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