重い瞼を開けた
「知らない天井だ」
言ってみたかったセリフを言う
てか生きてる、身体中が痛い
頭がクラクラする吐きそう
「…何処だここ」
本当に何処か分からない窓があるのが見えたが、角度的に今いる場所からじゃ見えない
扉が開く音がした
「あ、起きた?」
見知ら白衣の男がいた
「えっと」
困惑して言葉が詰まる
「そうだな、説明しなきゃだよな、まずここは騎士団の医務室だ、そして君はあの魔獣討伐部隊の唯一の生き残りだよ」
「…ゆいいつ」
「残念ならが、魔女教の乱入で君以外は死亡、…辛いかも知らないが何が起こったか聞いても?」
白衣の男は紙とペンを持ってメモを取る姿勢だ
何処まで話すべきか
「えっと…すいません頭がこんがらがってて…」
「構わないやゆっくり教えてくれないか?」
「確か森の中で…誰かと会って、そいつが魔女教…大罪司教……を名乗ってて…ッぃ。なんだっけ」
「大罪司教!?って大丈夫かい!?すまない無理に思い出すと痛むかい?」
声に頷く
嘘だけども、もしこの場でライの名前を出せば後がどうなるかわからない、修正力があるなら怖いし
「すいません、、その後………村の方に戻ったらみんな死んでいて、魔法を使って…その後どうなったんだ…あの僕が見たかった時でどうなっていたんですか」
「…そうだね我々が到着したのは次の日だったんだ、酷いものだ物だったよ、あたりは凍ってて嗚呼でも遺体は腐敗を防げたから平気だよ、きみのおかげだ、それと君は血が固まったおかげなんとか、」
若干のフォローも入りつつ説明してくれる
「そうでしたか」
よかった!火葬しなくって
氷ではなく火を使っていたら死んでいたかもしれなかた、そう思い不謹慎なことを考える
「君は確かイスキオスの子だったよね」
「…はい」
「傷の手当ては私がした、だが誰にもいいはしないよ」
男装のことを言っているのか隠しているつもりはないけどまぁ、気遣いには応えるか
「ありがとうございます」
「こちらこそ辛いのにありがとう」
何か勘違いした白衣の男がそういい部屋を出て行った
落ち着いたらまた来て話を聞くとのことだ
ーーー
僕が記憶を食べられなかった理由がわかった、僕は陰魔法の適性があったらしい、ここからは僕の考察になるが陰魔法は空間系の魔法である、ならば、僕の記憶や名前は1つ違う世界…レイヤーが1つ違うところにあるみたいなものか?それがこの世界の物判定じゃなかったから、福音が効かなかった、そう考えるべきか…禁書庫にいたベアトリスがレムのことを覚えてたみたいな…あれもしかして、ナツキスバルが死に戻りしても僕覚えてられる?
ひゃっほー!
期待を胸にテンションを上げる
ーー
あれから色々あった
話を根掘り葉掘り聞き出そういろんな人に声をかけられたり
騎士団長様に呼び出しされたり
昇給したり
話した内容は容姿を言っただけ、ライだけ
後父親と騎士団長が知りあいだったり
ちなみに魔女教との戦闘、大罪司教の情報を持ち帰ったこと、などが認められて第ニ級になった上から数えて3番目、近衛兵が一番上だからあと少し
いい感じに出世しているぜ!
怪我もほとんど治り、今はなんかよくわからん書類仕事してる、辛い
「はぁ」
そういえば軽くなら体動かしていいって言われてたな、素振りしに行こ!素振り!体は動かさないとダメになっていくからね!
訓練場に軽い足取りで向かう
邪魔くさい上着を2枚脱ぎ、木製の剣を一つ持ち素振りをする
最近王戦の話が出始めている、巫女探しがどうやらなんやらって、あと数年後か?
早く会いたいなぁ
それよりも早く地位が欲しい
地位と権力!
ナツキスバル曇らせ大作戦
まず仲良くなって最終的には敵対みたいな形になって目の前で死にたい
ああ!でも誰かが王になった後とかも見たい〜!
それと、この世界に来てから僕は夢を見ている感覚だった、今もそうだがだから油断をしてしまった、きっと遊ばれていたのだろうじゃなきゃ僕の強さで大罪司教とやり合えるはずない、記憶を食べたいゆえが分からないが遊ばれ生かされたおかげで生きている…次会う時には絶対に強くならないと強くなって強くなって絶対に泣かせてやる
ーーー
あれから数年が経った
真面目に仕事をして
あと少しで昔住んでいた家も買い取れそう
あと少しでもしかしたら近衛騎士になれるかもしれない
そんな時また騎士団長に呼び出しされた
期待しちゃう
ちゃんと許可をもらって扉を開ければ、なんか知ってるピエロメイクの男がいた
「…???」
なんで?
「初めまぁしてだぁね、私はロズワール・L・メイザース、君に話があってね」
「話ですか」
「王族が病にふせ新しい王を決める話が出始めているのは知っているだろう?」
騎士団であるマーコス・ギルダークがロズワールに変わって説明する
「はい」
「私のところでねぇ、王戦候補者を出すつもりなぁのだけれどもねぇ」
「…?それと自分がなんの関係が?」
「君にその方の騎士をしてもらいたいのだ〜ぁよ」
「はい!?」
福音にでも僕のことが記載されていたのか、それとも気まぐれか、しかしロズワールのところの王戦候補者はエミリア、こちらとしても騎士になる分には都合がいいだが
「しかし自分は、近衛騎士でもありません」
掴めない、この人何考えてるんだ
動揺を見せないように必死に作ろうが、全てを見透かされているように左右で違う色の瞳が見つめてくる
「近衛騎士で無くとぉも誰かの騎士には一応なれるよ」
「それにぃ、君の実力を見込んでの話だ。魔女教とやり合い生き伸びたそれでもすごいものだぁよ」
騎士団長の方を見る
このままじゃロズワールの手の上で転がされそうだったから
「事実実力はある、だが騎士にするには一つ足りないものがある」
「地位ですか?」
「そうだ」
フォローと共に気にしている点を刺される
上げて落とすタイプだこの人!
「君があの方の騎士になってくれるな〜ぁらば、君の本家を買い戻し地位を取り戻せるように協力するとぉ〜も」
「……」
「地位が戻れば近衛騎士にしても反発する者は出ないだろ」
コイツらグルだな!
謎に連携が取れた甘い囁き
元々の家を買い戻せるついでに近衛騎士と言う立場付き
「その方に会ってから決めてもよろしいでしょうか」
「構わな〜ぁいよ」
ああああ
エミリアの騎士になるとしても、それは仮がいい仮じゃなきゃダメだ、だってエミリアの騎士が似合うのは彼しかいない
ーーーー
綺麗な銀髪の髪その隙間から出ているエルフ耳
不安そうな紫紺の瞳がこちらを見ている
生で見るとナツキスバルが一目惚れしたのもわかるきっと僕も男だったら惚れてたかもしれない
「えっと貴方が」
「初めまして僕はレイア・イスキオスです」
ソファに座るエミリアの近くまで行き、膝を地面につき座る彼女を見上げる
「私は、私はただのエミリア」
「君がリアの騎士になる子だよね?」
「わっぱパック!?」
銀髪の隙間から出てきた猫のような精霊
「はい」
「え!まだ予定じゃなかったの?」
突然の言葉に可愛らしく驚いている
「話してから決めるという話でしたが」
「そうよね?」
驚き慌てている彼女を見て微笑む
「僕は貴方の騎士になりたい」
紫紺の瞳を真っ直ぐ見る、驚きと不安の混じった目
「どうして…私は…」
見た目のことを気にしているのだろう不安げに銀髪の髪を触っている
「僕は人を見る目はあるとそう思っているんです、ただ貴方が優しくいい人ということはこの少しの会話だけでもわかります」
「おやおや」
ニヤニヤと笑いながらこちらを見ている精霊
それは娘が初めて友人を連れて来た物に近しかった
「…」
考え込む彼女を見て無意識に口角が上がる
「これは世間体や地位を利用した騎士決めです、貴方が本当に騎士にしたい人がいた場合僕は騎士を降り、貴方を王にする奔放します」
「どうして、初めて会ったのにそこまで言ってくれるの?」
微笑み真っ直ぐ目を見て話す
「僕が貴方にエミリア様に支えたいそう思ったからです」
エミリアを支えたいとそう思うのは嘘偽りのない本音
「…」
納得言っていない顔のエミリアに続けて答える
「僕が僕でいたいからです」
「リア、この子の言葉には嘘も悪意も無いよ信じていいと思う」
「でも、」
「僕はエミリア様の意思を尊重します」
考え込み、悩むエミリアを見る
信じてなさげにしている
「いいと思うけどな、リアが嫌なら女の子のお友達ということにしておけばいいし」
「お友達って…え!女の子?レイアは男の子よね!?」
パックの言葉に驚き、口をあわあわさせながらレイアとパックを交互に見つめている
「…騙すつもりは無かったのですが一応性別は女です」
驚いたり悩んだり不安になったりと忙しい人だな
可愛らしく慌てている姿につい緊張が緩む
「そうだったのね…その私はこんな見た目だし迷惑かけちゃうかもしれない…それでも本当にいいの?」
パックの一押しもあってか、前向きな答えが出て来た
「はい」
胸に手を置き今度は真っ直ぐ見つめてくる紫紺の瞳
「よろしくね、レイア」
「はいよろしくお願いいたます、エミリア様」
初めて笑った顔を見られた
綺麗で可愛くってとても優しい笑みを浮かべていた
少しだけ…いやすごくスバル君の気持ちが分かった
ーー
元々の家をロズワールの協力のもと買い戻すことに成功した、その後働きまくり、近衛騎士になったやったね!
悪い噂もいい噂も広がった
戦う際に笑いながら戦っていたところを見られ、『狂剣』なんて物騒な二つ名がついた
そして僕はエミリア様仮騎士として働くようになった、まだメイザース領には行っていない、エミリア様と会いしばらくが経ったうちの出来事だった
目の前に光景に口角が上がる自分の意思では無い
ああやっと始まった
黒髪黒目、この世界には珍しいジャージの青年を見つめる