睨みつけるような鋭い視線
「そう睨まないでほしいな」
後ろにいる人物、プリシラの騎士であり前々から謎に目をつけられていた人物、アルデバランに語り掛ければ兜でくぐもってはいるがため息が聞こえる
「睨んでねぇよ」
兜越しでも案外わかるのになぁと考えながらそれ以上何も言わずに眠るスバルをただ見つめていた
あの後普通にスバル君は脚を抉られ、エミリア様は連れ去られ、回復魔法が使えない僕は見ていることしかできず気を失った2人をここに運ぶことしかできなかった、いや、しなかったのだ
「僕視線に敏感なんだ」
気まずい空気を察したのか、他の患者の治療をしていたフェリスがこちら向き
「暇なら手伝ってよね、レイアなら治癒魔法がなくっても多少の手当はできるでしょ!」
「はーい」
そういい包帯やらを取り出し怪我人の手当てを始める
せっせと働いて居る中ただ無言でレイアを見つめて居るアルデバランにレイアも居心地の悪さを感じていた
ーー
スバル君が起きたらしい、とりあえず会いに行く
「ごめん、僕の力不足だ」
とりあえず申し訳なさそうにしておく
「丁度いい話しておきたいことがあったんだ」
他に集まった面々を見てからそう言ってくれた
「分かった」
場所を移動し2人きりになる
足がグルグル包帯のスバル君も可愛いね、プリステラ最高だよ僕が1番満喫してる
「あの時のすり抜けた奴と、シリウスの権能を解いたやって…」
気になっていたのだろう、それとも攻略の鍵になるかもしれないからか聞てくる
「前に言った別の場所に移動させるのをやった、見えないものが出来るなら見えるやつもできちゃうだろう、的な」
「は!?」
「まぁシリウスの権能を解くにはそれしか無かったごめんとは思ってる…でも精神分裂とかしてなくってよかったよ」
「待て!最後すげぇ不穏なこと聞こえたぞ!」
その声に顔を逸らす
「…自分以外だとあんな酷い反動があるならもうやらないよ」
「そうしてくれ、俺的にもユメが倒れると結構不安なんでな」
「…何で?」
その言葉に驚いたのかマジかよと言いたげな顔で見つめてくる
「ユメを信用してるからだよ」
「馬鹿なの?僕は君を見殺しにしているんだよ?次起こる結末を知っている、君がどうやって死ぬのかも知っている、それで信用してる?僕の記憶をだろ?僕自身は信用しなくっていい」
信用なんてしなくっていい、しないでほしい、認めてくれればいい、それだけなのに
「馬鹿なのはそっちだろ。起こる結末を知っていても命をかけて助けてくれるのはどこの馬鹿だよ」
「…分かんないじゃん信用させるためにそうさせているだけかもしれないのに、君は」
「それでも」
真っ直ぐな目に言葉に言葉を止めてしまう
「それでも俺はユメを信用している、それだけだよ」
「…」
ああ眩しい
「…君のそれは優しさなんかじゃないよ駄目なところだよ。………いつか、君が僕のことで後悔する日を待ち望むよ」
「そんな日は来ねぇよ、てか待ち望むな!」
僕の星は僕の知らないところでどんどん眩しく輝いていく
焼けて焦げて死んでしまいそうなほどに輝いている
手が届かなくなっていく
ああ
スバル君も可哀想だな、僕みたいなめんどくさい奴に好かれて
ーー
血まみれのミミを抱え帰ってきたガーフィールの頭を撫でる
スバル君のとは違ってゴワゴワしてる、野良猫撫でてる気分
「思い詰める必要はないよ」
「それでも」
「もし思い詰め続けるのであれば、思い詰めた分魔女教を追い詰めればいい」
手を退かし不安そうに見つめる緑色の目を見る
「君の力がね、必要なんだよ」
「…おう」
弟ができた気分だ
前世も今世も兄弟なんていないから少しだけ夢をみる
こちらを見つめ何かを聞こうとしているスバル君が目に入った
「死神の加護なら無理、僕のは一時的だよ、解けばまたぱっくりいく、それにやったとしても治療出来ないなら意味ないじゃん」
そう言われて考え込むスバル
可愛いね
ーーー
都市庁舎に向かう
ガーフィールの話ではなぜか魔女教徒が3人いるらしい
僕のせい?
ー
奇襲は見事に失敗に終わった
ユリウスが都市庁舎の屋上に向かう
「行かないの?」
見つめてくるスバルに疑問を持ち聞いてみる
「ユメはどうするんだよ」
「知らないのを消さなきゃ」
そう言いながら人、多分男の魔女教徒を見る
「分かった」
そういい、少し不安そうな顔をしながらクルシュを連れて屋上に向かった
ーー
「っ」
自分と似たような構え行動ばかりとるそいつに若干の困惑をする
「…」
頭巾を被り誰だか分からないが、そもそも存在しなかった奴だ知ってる奴とは限らない
「まぁ僕より弱いや」
魔女教徒の体縦に真っ直ぐ剣を入れた
頭巾を破り、肩から胸付近まで剣が通った
「…」
「あ?」
その声は多分ガーフィールのものだと思う
頭巾が破れ顔が見えた、その顔は自分にそっくりだった
「そっくりだね…誰だろ」
自分にそっくりな見た目に困惑しつつゆっくりと他に膝をつけ倒れていく死体を見つめる
死体の目には生気が戻っていた
死者を操る秘術、それはその死者が2度目の本当の死を迎える際に意識が戻るそんなおまけつきだと言うことはレイアの頭の中から消えていた
死体は口を開き
「大きくなーー」
「ゴーア」
大きくなったな、そう言おうとしていたがそもそもレイアはこれが今世の父親だという事に気づいていない
死体は自分の子供に言葉を気持ちを言うことすらできないまま火葬された
レイアからしてみれば、倒したと思ったら口を開き何かを言ってこようとした、まだ襲ってくる可能性があったため燃やしたのだが、この行動を見ていた面々は驚いていた、どう見たってレイアの父親だと分かるのにそれを容赦なく燃やしたのだから
そんな事を知らずにガーフィール達のフロォーに回る
「っ…大丈夫なのかよ」
大柄な魔女教徒に投げ飛ばされたガーフィールを受け止め、構え直させた時そんなことを言われる
「?怪我はしてないよ?」
ガーフィールが聞きたかったのは父親を殺し精神的に無理はしてないか、と言うことだったのだが、いまだに父親だと言うことに気づいていない馬鹿は少しずれた事を言っている
「…そうかよ」
レイアの言葉に気を遣わられたと感じそれしか言えなかった
「君は優しいね」
すれ違った会話だ
「ちんたら話してる暇ないで!」
伸びてきた大きな手を剣で塞ぐ
ーー
「きゃ!」
そんな声がかすかに都市庁舎の中から聞こえてきた
「レイア殿、ここは任せて行ってくれますか」
「いいんですか?」
女剣士であろう魔女教徒とから一旦離れそんなことを言ってくる、ヴィルヘルムに困惑しつつ声を上げた
すごく嬉しいことを言ってくる、僕としてもスバル君の欠損を見たいすごく見たい
「クルシュ様やスバル殿に何かあっては悔やみきれません」
「おう行ったれ、ここはワイらでも平気や」
「レイア姉ぇ!大将を頼む!」
すがるよな顔のガーフィールに困り、眉を下げる
「じゃいくよ」
氷柱を足場に駆け上る
「邪魔!」
通さないと言いたげに邪魔をするガタイのいい魔女教徒に氷柱を打ち込み、怯んだ隙に一気に登る
屋上よりも少し高い位置まで登ってしまったが丁度いい、無数の氷柱を出す
「暴食!!」
「!れ、狂剣!」
「こんなに早く会えるとは思ってなかったよ!嬉しいよ!嬉しいね!嬉しくって仕方がないよ!」
無数の氷柱をロイに向けて発射させる
「っ!2人の所に行くごめんけど!」
「ああここは任せてほしい」
そういい見送るユリウスを横目にガラスをぶち割り中に入る
ガラスを撒き散らしながら入ったが案外誰もいない所にガラスは落ちていってくれ内心安心する
「ゅめ」
華麗な着地をすれば、聞き慣れた掠れた声が自分の名前を呼んでいた
「うん、ユメ君だよ?」
片足がちぎれ、必死に手で止血をしようとする姿に口元が勝手に緩む
「あぁ?なんですかテメェ、今いいところだて言いやがりますのに」
どうやらクルシュの状態を見るに竜の血の呪いは受けてしまったらしい
「あーあ見ててにやける状態になっちゃったね」
意識が消えたのな目を瞑り青白い顔のスバルを見つめる
「さて」
満足したので振り向き、つまらなそうな声をあげていたカペラに向き直る
つま先から頭のてっぺんまで見つめてくる
「キャハハ、てめぇ、気持ち悪いもん抱えてやがりますね!」
スバルの近くに行き完璧に意識がなくなっていることを確認する
「性癖の話?」
気持ち悪いもんと言われても心当たりがこれしかない、他人から見たらの話だ、自分は気持ち悪いなんて思っていない、
「それ以外にありやがりますかぁ?」
「なるほど、こっからは性癖バトルか」
「はぁ?」
カペラに向き直る
「まぁいいです」
カペラの姿がみるみる変わっていく
黒髪に、目つきが悪く、声が低くなり、身長が伸びて
「そこにいるクズ肉じゃねぇですかぁ!随分親しげにしていやがりましたけどずっと!いやらしいこと考えていやがったのですか?」
スバルの姿をしたカペラがいる
両手を前に差し出し、微笑み
「俺はユメのこと信用してるし、大切に思ってる」
スバルが気を失う前にユメと言っていたのと自分でユメと言ったからかそっちの名前で呼ばれる
エミリアに向けるような笑み
「俺はユメのこと愛し」
「御免なさい解釈違いです」
「はぁ?」
心底申し訳なさそうにそう言い放つレイアにカペラも演技をやめ、顔を歪ませこちらを見つめてくる
「スバル君が僕に愛してるって言うの普通に解釈違いなんだ。僕はスバル君のことを大切に思って信用して多分愛してるけど、スバル君が僕のこと大切に思ったら信用したり、愛していいはずがないんだよ、だって僕だよ?僕なんだよ?誰からも愛されて良いはずがない人間なんだよ?信用されず理解されず道路に無様に肉片撒き散らした人間なんだよ?そんな人間をスバル君が愛して良いはずがない、大切に信用して良いはずがないんだよ、わかるかな?誰からも愛されない人間っているだろ?それとおんなじで僕は大切な人にあの人たちに愛されて良いはずがないんだよ、僕は愛して良いけどさ、だから偽物であってもスバル君の声で姿で僕を愛しているなんて言わないで、めんどくさいってのは分かっているよだからだからだからだからだからだからだからやめてやめてやめてね?」
「寂しい奴ですね、そんなお前でもアタクシ様なら愛してやりますよ」
「だからそれがダメなんだよ」
まだスバルの姿で言うカペラに冷たく言い放つ
「あ?何言ってやがるんですか、お前はこのクズ肉が好きで愛してやがるんですよね?ならこのクズ肉姿をしたアタクシがお前の欲に応えてやるって言ってるんですよ!」
「さっきも言ったでしょ?解釈違いだって」
分かってなさげなカペラに笑みを浮かべ口を開く
「僕を愛さない彼が好きなんだ」
「あ?」
理解できないと言いたげに見つめてくる顔
レイアにとって自分という存在がこの世の中で1番か嫌いだ、だからこそ好きな人に嫌いなものを好きになってほしくないそう思うのは当たり前だと、そう考えている
「そんなこと言って!愛されたいんじゃねぇんですか!愛を囁いてほしいんだろ!肌を触れ会いたいんじゃねぇですか!お前みたいな人間がいるわけねぇんですよ!」
怒り心頭に発するカペラをただ見つめる
「確かに僕はスバル君が好きだよ、僕とは違う黒い髪が好きだよ目つきの悪い瞳が好きだし、不安になるとすぐに僕を見つめてくれる瞳が好きだ、笑った顔も好きだし、幸せそうに好きな子の話しとか今日あった話とかを子供が親に話すように話をする姿も好きだし、前髪を下ろして幼くなったように見える姿も好きだし、誰かのためとか自分のためとかで女装している姿も何でか自己肯定感が上がって好きだし、幼い顔している寝顔とかも好きだし、案外さわれば男の子の手だなってわかる手も好きだし、発言一つ一つが僕の中の何かを狂わせる声も思考も考えも好き、何でか小さく見えるけど安心感と頼りになる背中も好き、ふとした時に笑う顔が好き、眉を八の字にして、迷子の子供みたいになって泣きそうで、苦しんで怖がって痛がって、涙を溜めて、我慢して踏ん張っている顔が、どうしようもなくなって絶望的な状況になって動揺して狼狽えて頭を抱えて泣きそうになっている姿も突然理不尽な目に遭って必死に足掻いている姿が、目の前で誰が死んだり傷ついたとき自分が傷つけられた以上に絶望して必死になって足掻いて叫ぶ姿が、普段は目つきが悪いんだけども怖がったりとかしていると目つきが何だか柔らかくなるのも、何度折れても絶望しても膝をついても立ち上がる姿が顔が好き死に物狂いになって必死に何かをやっている時の真剣な顔が好き、全部終わって安心して笑う姿が好き…そう僕はスバル君が同情もなく好きなんだよ!ああそうだよ!だからだからなんだよ!好きな人には自分の好きな物を好きでいてほしい!自分の嫌いなものは好きになって欲しくない…そう考えるのは当たり前じゃない?それとも僕がおかしいの?」
突然のレイアの発言に、さっきまで頭に血が上り顔を赤くして怒っていたと言うのに、冷静さを取り戻したかのように落ち着いた様子で冷たい目でレイアを見ていた
「流石のアタクシでも引きやがるんですよ」
「…こう言うバトルじゃないの」
首を傾げ、珍しく引いているカペラを見つめる
眉目を顰め、理解できない化け物でも見るような顔のスバルの姿のカペラ
「テメェのそれを愛とか好きと一緒にしねぇでほしいんですけど」
「変なこと言うね、こう言う感情を隠すための綺麗な言葉だろ?」
後ずさるカペラを見つめる
カペラでなくとも後ずさる
「頭がイカれてやがるんじゃねぇですか」
「君に言われたくないよ」
カペラ本人の姿に戻り嫌そうな顔で見つめてくる
「…あ!」
何かを思いついたのか楽しげに声を上げる姿に余裕そうに首を傾げ、言葉を待つ
「そんなに好き好き言ってやがるんだったら!そこにいるクズ肉がハエになっても同じことが言えやがるんてますか!」
「きっと言うだろうね、だってハエになって絶望して泣き喚いて足掻いてピーピー喚くんだろう?想像するだけで楽しい」
楽しげに本心からそう言い放つ姿に、ただ顔を歪ませる
軽蔑して理解できない化け物を見つめる
「そんな人間がいていいわけねぇですよ!ハエに変えられた人間を見れば悍ましいそう思うのが普通なんですよ!」
「そうだね」
心底嫌そうに顔を歪めている
「テメェがハエを愛せるとしても!ハエになった!テメェを誰かが愛すと思ってやがるんですか!?悍ましいと!見放すに決まってやがりますよ!」
手を伸ばし近づこうとするカペラをみて笑い手を取り胸におつける
「それはそれでいいね」
「は?」
唖然とするカペラを見つめただ笑う
「絶対に愛しはしないだろう、愛すことは絶対に僕が認めない、ただ絶望して唖然として泣き叫んでこれは夢であれ、そう願って現実ではないと、考えて、泣いて、足掻いて、無駄だって分かって、それでいいんだ、僕はその顔が見たい、想像するだけで楽しいよ、きっとすごくいい顔するんだろうな、眉を顰めて泣きそうな顔をしてくれるのかな?それとも自分の無力さに怒りを覚えて怒るのかな?それともただ呆然として喚き鳴くのかな?ああ!信頼していた人が友人がハエになったんだ!助けられたかもしれない、手を差し伸べられたかもしれないなのに!なのに!助けられず今この状況がある!そう思って絶望して苦しんで泣いて足掻いて!僕はそれを目の前で!最高の特等席で見れるんだ!それが見れるならば!ハエにでも動く死体にでもなれる!だって僕は僕なんだから、僕は僕の欲に従って生きたい!だから!やれよ!カペラ!僕をハエにしろよ!早く!」
顔が歪み手を振り払ったカペラを見つめ笑う
「やらないの?」
「テメェ何で権能が効きやがらねぇんですか」
「…ふふあははは!忘れてた!そうだったじゃあ僕は今言った特等席見れないのかぁ…残念だな…」
ため息をつき距離を取り睨みつけてくるカペラをみる
「いつか分かるよ」
それだけいい笑った
ーー
黒龍大暴れ!
スバル君とクルシュさん連れて逃げた!僕は置いてかれた!何で!酷い!さっきの聞いてたから!?敵判定!?
「置いてかれちゃった」
嫌そうな顔のカペラを見る
「僕も逃げる、また会おうねカペラ」
「会いたくねぇですよ」
勢いよく壊れた窓から飛びだす
「ッ」
地面に転がりやられて吹き飛んだ、みたいにする
「レイア姉ぇ!」
そういい駆け寄るガーフィールの後ろには水が迫っていた、水門が開けられたのだろう
「あ」
心配そうに見つめてくるガーフィールを屋根のある場所に投げ飛ばす
レイアは逃げるのに間に合わず、水に飲み込まれた
キモすぎてめっちゃくちゃ描き直した