光が通り過ぎた跡、地面は抉れ民家は綺麗な穴が空いていた。
生物がいたとすれば消えているような場所に1人立ち先の魔法がなかったかのように平然とベアトリス達の方に歩いていた
「レイア」
「無事でーす」
血が抜けすぎたせいかテンションのおかしいレイアを見つめるベアトリスとオットーは安堵の息を吐く途中参加していたためか、レイアの重傷具合を知らなかったフェルトは真っ赤な目を見開いていた
「レイアさんあまり無茶はしないでください…心臓に悪い」
「そうなのよ、それにお前のそのすり抜ける魔法…かもどうかも怪しいやつはなんなのよ!見たことも聞いたこともないかしら!」
「わー!」
可愛らしい擬音がつきそうな怒り方をしているベアトリスに大してよくわからない声を出しながら、素直に答えるべきか否かを考えていた
「…」
微かにもの音が聞こえる後ろをライが倒れている方を向く、ボロ雑巾よりも酷い有様
確実に当てた、技を権能を使っていたらギリギリまで触れていたんだわかる…原作と違って今ここでこいつの死因は作った
「レイアさん?」
「なんでもないよ」
首を横にふり、答える
「…ぁ」
視界が突然歪む、時空が歪んでいるのではないのかと疑いたくなるほど歪んでいる、平衡感覚を失い立ってられなくなる、頭がひどく痛む
「あれ」
まともに発言できているのかも怪しい言葉を吐く
オットー達の声が歪んで聞こえる雲って聞こえるうまく聞き取れない
「…ぁ」
ペナルティー
今ここで?
今?
まだ
やらなきゃ
そう思ってもすでに手に力は入らない、足にも入らず座り込んでいる
「ぉ、っーとーく」
霞む視界で見える人影
「にげ、」
「あ、ぎゃあああああ――ッ!?」
聞こえた悲鳴、ぼやける視界に映る緑が地面に転がる
痛む頭を体を無視して、ふらつく体を無理やり動かして立たせる
「がっ」
「レイア!」
「おい!」
だが体は立つことなく地面に倒れ込む
「やれやれ、まったく。本当に出来の悪い兄弟を持つと苦労する」
誰が喋っているが聞き取れない
「っう」
必死に立とうとするがもう腕は自分の体重すら支えられずに、体を持ち上げられずただ地面に手を置いているだけとなる
「してらる、ころ、て、やる」
呂律が回らない、ろくに回らない呂律で必死に喚き、止められなかった結果に対しての恨みを暴食にむける
「レイアってばそんな体でどう私たちを殺すの?」
嘲笑うかのような声はレイアには届いていない
「にしても。いい、いいわ、いいわね、いいわよ、いいじゃない、いいじゃないのさ、いいだろうからこそ……私たちも、あたしたちも、『食す』価値をあなたに見る」
「――っ」
レイアから目を離し、長い金髪の少女となった暴食がベアトリス達を見ながらそう言い放つ
「私たちの名前は、魔女教大罪司教『暴食』担当、ルイ・アルネブ」
「ルイ……?」
ライ・バテンカイトスと名乗ったはずなのにとベアトリスは疑問にもつ
「残念だけど今日はここまで。ライもロイも消耗しすぎたから。これ以上は産み落とすのに支障をきたすわ。また会いましょう、可愛いお嬢ちゃん、レイア」
「――! 逃がすと、思っているのかしら!」
「強がりはやめなさいな。『蝕』はこの体じゃまともに扱えないけど、それでも全滅させるぐらいはできるのよ。そうしないのは、食卓が整っていないから…だからレイア」
痛む体を無視して立ち上がるレイアにルイは目を向けた
「貴方は最高のご馳走なのだから死なれたら困る」
「…」
立っているだけでやっとなのか、喋らずただルイを見ている、その場方を見て戦闘の必要がないと感じたのか、レイアから目を離しまたベアトリス達に話しかける
「美食のライも、悪食のロイもなァんにもわかってない。だってそう。食事は『何を食べるか』じゃない。『誰と食べるか』だもの」
「――――」
「じゃァね。次はきっと、あなたの大切な人と一緒に会いにきてね」
「待――」
ベアトリスが待てと言い終わる前に大広間の影に消えた
「してやられたのよ…」
そう呟いた瞬間立っていたレイアが倒れた
「!…全く無茶しすぎなのよ…スバルに怒られてもベティは助けてやらないかしら」
「…すこしはかばって…くださいよ」
朦朧としている意識の中、かろうじて目を開け答えていた
「後はベティ達がなんとかするのよ」
「……はい」
どうやって幼女2人でこの大人数、男達を運ぶのだろうかと思ったが痛みで頭が回らずもうどうでも良くなり目を閉じる
ーーー
プリステラ奪還は成功した
大きな欠員なくこの戦いは終わりを遂げた
「んでオットーは大丈夫なのかよ」
魔女教大罪司教『強欲』レグルスを討伐しエミリアを奪い返した、スバル、エミリア、ベアトリスは負傷したオットーのお見舞いに来ていた
「治るまでちょっと歩くのに難儀しそうですが、それ以外は目立った外傷はありませんよ。…僕よりもレイアさんの方が…」
オットーが自分が今いる寝台の隣に視線を向ける、目立った傷は治療された後なのか無く、ただ眠るレイアがいた
「かなり無理をしていたみたいでまだ目を覚ましません」
少し落ち込んだようなオットーの声を聞きながらスバルは眠るレイアの頬を突っつく
「…早く起きろよ、割とお前のふざけたセリフ聞かないと安心できねぇんだよ」
起きていたならば「うっそ!スバルくんってばぁ!僕のこと好きすぎでしょ!あは!」といいはしゃぎ喜んでいたであろうが、静かにただ眠るレイアを見つめ眉を顰める
「スバルはレイアの変な魔法知っているかしら?」
「変な魔法?アイツ変な魔法しか使わないだろ」
剣を爆発させたり
求めていた答えと違ったのか首を横に振る
「レイアの体がこの世に存在していないかのようにすり抜ける魔法なのよ」
「…!」
「多分陰魔法…少しだけ適性があったのは知っていたかしら…でもあんなこと陰魔法…」
考え込むベアトリスの頭を撫でる
「レイアってばそんなことできたのね」
感心するエミリアを見つめ力無く微笑む
「…自分にも副作用あるじゃねぇかよ」
眠るレイアの額を突くが、顔の筋肉一つ動かなかった、まるで死んでいるようにも感じるが、微かに胸が上下に動いていることから死んでいないとわかる
「…早く目覚せ馬鹿」
いつのまにかスバルにとってレイアとは欠けてはいけない、日常の一つになっていた
返事は返ってこなかった
ーーー
「今日から君は蠢?★螟ア繧上l繧句多縺ィとして、僕たちと共に過ごすことになる、質問あるかい?」
そう聞いてくる白髪の彼女に質問をしようとした
でも、僕は何も聞かなかった
聞くのが怖くなったからじゃない、聞いたところで僕の運命は変わらないだから、どうでも良くなった
ーーー
目が覚め、まず最初に窓から差し込む夕焼けが見えた
「…あたまいたい」
頭を抑えながら起き上がる、周りには誰もおらず一人ぼっちだ
ここどこ?プリステラ?何日…!
「僕何日寝てた!?!」
寝ていた日数によっては僕は次!僕が知る最後の章に置いてかれてしまってるかもしれない、痛む体を無視して寝台からおり、扉を開け外に出る
誰かいないのか?
人気がない崩れた廊下
最悪の場合を考えるてしまうせいか、足が歩むスピードが早くなる
「…」
夕焼けに晒された瓦礫、太陽を遮り影になった場所に立つ黒い兜を被った男を見て酷く安心した
「__」
「やめろ、俺の名前を呼ぶな」
名前を口にしようとしたが止められるただ口を開けただけになった
「…君怪我は?」
「お前ほどじゃねぇよ」
首を傾げ近づく
「ねぇ、どうして君は僕に当たり強いの?」
「…さぁな」
もう話したくないのかそっぽを向いてしまった、兜の赤いフサフサしたところしか見えなくなってしまった
「…いつかわかる?」
「分からなくっていい」
「そっか」
残念だと付け足せば、鼻で笑われる
ーーー
ナツキ・スバルは今慌てていた
ユリウスの名無しが判明し、頭を抱えている時にオットーからレイアがいないという話を聞き、スバルは避難所をひっくり返す勢いでレイアを探していた
目につく扉は全て開け中を確認する、レイアのことだから「やぁ見つかっちゃった!」などと言いながら書かれている可能性があるからだ
黒髪の目撃情報があれば走り、レイアかどうかを確認する
それほどまでにナツキ・スバルの精神は不安定になっていた
「…レイア、どこいきやがった」
「慌ててどうしたの?お腹痛い?」
後ろから聞こえた声に振り返ろうとしたが、それは出来なかった
勝手に腹に回されさするかのように撫でてくる手のせいだ
「お前いなくなる時は誰かに言うとかしろよ!」
「大丈夫ー?」
「こっちのセリフだわ!?」
楽しそうに笑う声を聞き、手を振り解き離れる
「怪我して意識戻らないって聞いて心配したけど、起きて早々人にセクハラすんな!俺の心配を返せ!」
「変なことを言うね、スバルくんにセクハラしたから僕は元気になったんだよ」
さっきまで笑っていた顔が一変、真剣な顔をしながらそう言い放つレイアにスバルは我慢できないとばかりに、龍の血でグロテスクになった指でレイアを指を刺し
「真面目な顔で言うな!」
そう叫んだ
「それで、僕を探していた理由ってなに?心配でー」
「ユリウスが名前を喰われた」
「…ああ」
レイアの調子に乗った発言は無かったことにされた
「お前はこのことも知っていたのか」
「知ってたさ」
「ユリウスとユメは友達じゃないのかよ」
「…友達さ…きっと」
最後は力弱く言っていた
だがスバルは険しい顔でレイアを見つめていた
「なんで」
「助けなかった?」
「…そうだよ」
目つきの悪い瞳が真剣に見つめてくる、その眼から逃げるように逸らすでもなくただじっとレイアも見つめていた
「僕はね烏滸がましいことにまだ、死にたくないらしい」
「は?」
「本当はない、暴食のもう一体殺して本来の筋書きを逸らし自分も世界から殺され、レムちゃんを眠りから目覚めようとした、でも僕は死にたくないが故にアイツが死んだと自分に思い込ませ、今に至る」
「ユメ」
「僕は結局自分本位なんだ、君といてきっと…君といるのが楽しいからきっと、死ぬのが怖くなった、惜しくなったんだ、この生活を手放すのが」
離れていたスバルが近づく
「だから」
「ユメ」
「…なに?」
困ったように眉を顰め改めてスバルの顔を見る、さっきの怒りと困惑が混じった顔ではなくただ真剣な顔
スバルの瞳から反射した自分が見えた、なんとも情けない顔をしていた
「ユメが誰かのために死ぬ必要ないだろ。生きていたいそう思ってるなら、生きればいいだろ、それすら怖くなったら俺に言え手引っ張って引きずってでもお前の長い人生を歩いてやるから」
「あはは、ばかなの、ぼくはきみを」
「ユメは俺を助けてくれた、だから俺もお前を助ける、助けたいんだよ」
「…ねぇ、スバルくん」
きっと涙腺が弱くなってるのは世界から弾かれた影響のせいだ
「少しでいい」
精神面が安定しないのもそうだきっと
「頭撫でて」
僕はこんなこと言う子じゃないんだから
黒い髪に手を乗っけられる
優しく壊れものに扱うかのように、怪我の部分を避けて頭を撫でられる