「呼ばれて飛び出て束さん参上!」
「同じく一番星愛美参上です。」
「「「篠ノ之博士!?と、誰?」」」
「彼女は私と同等の存在だよ、侮らないで。」
IS国際会議に乱入した私と束は、呆然とする一同を他所に上座に座ります。
「部外者はお引き取りください。」
「部外者?ISの生みの親にして、誰もその能力の劣化版すら至っていない束さんを、IS関係で部外者扱いするのはおかしいよね。そんな態度を取るなら、箒ちゃん連れて宇宙へ行っちゃうよ。」
「うっ…。」
「仕方ない、付添人共々参加を認めよう。」
束が壇上に上がります。
「今日は、大事なことを発表するためにここに来たよ。目を見開いて良く聞くんだね。」
「「「…。」」」
「地球に宇宙人が攻めてきたよ。大義名分付きでね。」
「「「はああーっ!?」」」
「ある程度の交渉は既にしているから、その経緯の一部始終を公開するよ。あ、SNSでの配信と、空中スクリーンの二本立てで全世界に生放送中だから。」
ドン引きする一同を他所に、束がスクリーンを操作して交渉の一部始終を流します。本音のところだけはカットしていますが。
さて、反応はどうでしょうか。
「こんなものを流して、我々を動かせると思っているのか。」
「そうだ、協力しろというのなら、誠意を見せろ!」
「そもそもこれは本当の事か?やらせじゃないのか?」
「別に束さんは協力しろなんて一言も言ってないよ。後そこのやらせとか言った奴、それは絶対天敵に対する宣戦布告?」
「そうだ。」
「だそうだよ。」
ドォン
ビカーッ
「わーっ!?」
【記念すべき仮死状態一人目か。】
「ア、 ISが暴走した!?そんでもって人間が閉じ込められた!?」
【ISではない、
「大分お怒りのようだね。」
【当然だ。そちらの言い分聞こうと思っていたが止めにした。絶対天敵に文句ある国家は、全員即刻宣戦布告文を提出しろ。】
早急に宣戦布告文が作成され、
【一つ足りないぞ。】
「ああ、日本ですね。憲法で戦争が禁じられているので。」
【速攻で憲法改定しろ。一人だけ知らぬふりを決め込むのは許さない。】
元々周辺国への対峙に九条は問題が多いということもあって、改訂されました。かなり衝突があったようですが。
◇
第一波:マスコミ
「また攻撃された!」
「なんでメディアばかり攻撃するんだ。」
【お前達の存在意義がないからだ。ファクトチェックをせずに自分達の都合だけ考える存在など、絶対天敵と地球からすれば害悪でしかない。真っ先に変える。】
絶対天敵が最初にやったのは、世界中の『問題のある』マスコミ関係者への攻撃と、それによるマスメディアの地殻変動でした。
結果、これまでの問題行動が全部暴露され、世界中でマスコミに対する信頼が低下。報道機関頼りでなく、自分から情報発信するスタイルが主流となります。
◇
第二波:イスラエル
【イスラエルの周辺の人間のうち、不当な抑圧を受けて、不満を溜めている人間を次々に怪物化させ、イスラエルを攻撃させる。】
【イスラエルの存在意義があるか否かを、全世界が目の当たりにする!】
一方のイスラエル側は、ISや通常部隊を繰り出して応戦したが…。
「くっ、数が多過ぎる!」
「倒しても倒しても目の前で湧いて出てくる!このままじゃきりがない!」
「なんなのよ、絶対天敵って!こちらを煽るようなやり方ばかりして!」
「司令部、こちら…。」
「駄目だ、あっちの部隊もやられた。」
「こっちも仮死状態にされちまった!」
【いいぞいいぞ、世界を敵に回してでも生き延びる、等と宣って傍若無人な行動をする国家なら、自分達より格上の存在に対しても同じように振舞うことだな。】
【アメリカがイスラエルに対して支援しているようですが。】
【構わん、手を出すな。変に補給に手を出して言い訳される方が面倒だ。但し、こう言え。『支援が全くの徒労になる可能性を考慮し、行動せよ。』とな。】
【了解。】
メディアが壊滅しているため、これまでのような扇動が効かず、イスラエル支援の機運は盛り上がらない。そんな状況で、絶え間ない攻撃に晒され続け、イスラエルの士気は軍民問わず低下。遂には国家が崩壊し、周辺国の住民が雪崩込む事態となった。
Q:ナレ死酷くね?
A:IS世界での地球人の存在感はこの程度ってことです。