公式から明言されてない設定で構築された話だけど所詮は二次創作だから御容赦頂きたい。これだけははっきりと真実を伝えたかった
「チョッキン!」
ハサミの一撃を繰り出して、使い魔を突く。
これが上手いこと効いたようで、砂で出来た芋虫のようなそれは 体勢を崩す。
「続けていくわ」
そこへ聞こえてくる、追撃の合図。程なくして手榴弾が1つ、こちらに飛来。
巻き込まれないよう退避した直後に、爆発。そして爆風。
見れば使い魔は跡形もなく消し飛んでいて、何も残っていませんでした。
「私が見た最適解ですね…!」
カッコよく決め台詞を披露しつつ この私、愛生まばゆ率いる 華麗なる魔法少女チームは見事、勝利を収めたのであった…!
(………いやまあ、私 別にそんな器の人じゃないんですけど)
なんなら率いてもいないし。むしろ率いられてるし。
まあ、こういうのは勢いだと思います。勢い。
結界を進んで、使い魔と戦って。
それを何度か繰り返したところで、小休止を挟むことになった。
一人で戦ってるわけじゃないとはいえ、流石に疲れるものは疲れるし 正直…いや、かなりありがたい提案。
「ふいぃ〜…」
皆から離れ過ぎず、けれどもちょっとだけ遠い。そんな距離感で腰を下ろす。地面の砂は気になるけど、この際仕方ない。インドア派に立ちっぱなしは、あまりに酷…。
使い魔の襲来を警戒する人も居る中、ご苦労様ですと内心呟き脚を伸ばす。ふーっと息を吐き出せば余計な力が抜けて、たちまちリラックス。
(あー…疲れた疲れた。全く、参謀タイプを働かせ過ぎですよ)
口に出さずに愚痴を一つ。とはいえ、そこまで本気で言ってはいませんが。
サポートばかりの私じゃない。今となっては、この身で突っ込みチョッキンと…そういう戦いだって出来るんです。
許されるならやりたくないのが、まあ本音ではありますけど。
(とにかく、やっと一人になれた…)
あれやこれやと頭の中で考えちゃいますが、独り離れてぽつんと休む理由はそれ。
私がずっとそうしてきたように、自分だけになりたかった。そういう領域を作り出したかったというか。
相変わらず進歩のないボッチだと思うけれど、仕方ない…こればっかりは。だって気まずいんですもん。無理。いや、無理とは言わないけれど、耐え難い。辛い…しんどい…。
何が?ってのは、決まってるでしょうそんなもの。それは─────
「………………」
「ん″ッ………………」
…彼女。いつの間にかすぐ隣まで接近し、まるで私の静寂を、優雅な休憩タイムを完膚なきまでにブチ破らんとばかりな、彼女。
暁美ほむらさんその人と、顔を合わせたくなかったからで…。
「……………」
「……………………」
やっばい。本当に気まずい。気まずいとかいうレベルじゃなく気まずい。あれ、結局気まずい?
暁美さんが私の傍に来てからそんなに時間は経ってないはずなのに、まるで悠久の時をこうして過ごしているかのような感覚。
ない…ないのです…!会話が…!
無言ッ……耐え難い程の「無」………!
(えと、ど…どうしよう…。やっぱりここは私から何か話した方が…?い、いいいいや、でもそれはこう、キツいっていうか…)
だけどこのまま無言ぶっ通しってわけにも…あーもう、どうしたら…!
「不思議ね」
「ふぇっ…!?」
「………」
びっくりした。めっちゃくちゃびっくりした。心臓飛び散る。下手なジャンプスケアなんて目じゃない。そっちから来るんだ…。
「な、なにが…です?」
「この身体のこと。もっと言えば、私達自身のこと」
「私達…ですか?」
「ええ」
恐る恐るで暁美さんをチラっと見れば、自分の胸にそっと手を添えている姿。まるで自分の存在を確かめるかのような仕草で、彼女は続ける。
「私達に協力を頼んだ少女…。彼女は私達のことを、"キオク"と呼んだ。魔法少女の願いや祈り…想いが形を成したものだって」
「…そういう話、でしたね」
「"暁美ほむら"だという自覚はあるし、体も心もある。経験も、過ごした時間の記憶だって、全部。けれど違う…本人じゃない、だなんて。なんだか実感が湧かないの」
「それはまあ、はい…。私も同じですけど…」
そう。そうなんです。私も暁美さんも、今、共に結界を突き進み戦う皆も、普通の存在じゃない。
『キオク』………元となった魔法少女と同じ姿と力、そして記憶を持つ、特殊な者。
数多の魔法少女が残した『記憶の光』を集める為、名も無き少女を助ける力となる。
この、魔女結界に似た空間…『記憶の窓』を巡る為の力に。
要するに、そういう話だそうで。
分かるような、分からないような…。
「でも まあ、いいのよそれは」
「あ、そうなんですか…?」
あれ、いいんだ…。てっきりこう、自分であり自分ではないという存在が持つ、ある種の悲哀を吐露するのだとばかり…。
「それよりも気になるのは、記憶の窓で戦う中で、私達が魔法少女の記憶を垣間見るということ」
「あ〜…」
確かにそう。どうも記憶の窓というのは幾つも存在するらしく、探索の為ということで定期的に声がかかる。戦力として。ひぃ…。
そしてその際、私達には見えてしまう。窓に纏わる、魔法少女の記憶が。
記憶の主は様々で、それこそ暁美さんのものだって幾つかあった。他にも鹿目さん、マミさん、美樹さん、佐倉さん…私の知らない魔法少女のものまで。
記憶の光を集める少女…ナマエさんというらしいけれど、彼女曰く 『自分の見たものを魔力的な結び付きがアレをアレしてその結果、キオク達にも同じものを見せてるんじゃないか』とかなんとか。
(イマイチはっきりしないというか…まあ彼女も、『そうなのでは?』という推測を聞いたってことみたいですけど)
なんかA-Qがどうとか言っていたけれど、私には何が何やら。
なに?ピクトゥーラ?灯台?劇場?映画館ですか、もしかして。
「そしてその中には……愛生まばゆの記憶もあった」
「ん″っ」
ん…?あれ?ん?今なんて?え?
「時間遡行、時間停止に巻き込まれた困惑。私の前に現れるまでの葛藤…」
……………………。
えっと、あの…なんかダメでは?この流れ…。
なんか危なくないです?ヤバいですよね?
「そして何より…希望の為…未来の為に、私達との記憶を 自分の手で全て消し去る時の、深い悲しみ」
あっ これダメだ。アウト!アウトです!
起きようとしている…!私が最も恐れたことが、このままだと!
やめて、どうかそれだけは…!お願い、神様暁美様…!
すっかり目も顔も彼女から逸らして、身体もガチガチに緊張して。
そんな私の事などお構いなしで、暁美さんが静かに腰を下ろす。しかもすぐ隣。密着しそうなくらい、近くに。
「ねえ、どうして…?」
「ッ…………」
そして、彼女は。
「どうして、私の前から居なくなってしまったの…?」
私が一番聞かれたくなかった言葉を、口にした。
「……い、いや、その、それはっ…。だって…」
「わかってる。あなたは言っていたわ。忘れることで、記憶を消すことで、正しい結末へ辿り着く。未来が開けるって」
ウィークポイントを的確に突かれて、すっかり狼狽える私。上手く頭が回らなくて、まともな言い訳すら出てこない。
「確かに、繰り返す時間には終止符が打たれた…。魔法少女が絶望で終わることのない、新たな宇宙…新しい理が生まれた」
知っている。私も、記憶の窓でそれを見ているから。
何より"愛生まばゆ"自身が、その証である、女神様のような姿の鹿目さんを この目で見ているから。
紛れもなく、未来は開かれたのです。私という、本来主役には程遠いはずの役者が、自ら舞台を降りたことで。
訪れた希望。救い。これでよかった。少しのほろ苦さを湛えた、そんな終わり。
「けれどそれを分かった上で、言わずには居られなかった」
でも、心は止められないから。
どうして、なんでって…そう思ってしまうことは。
「あなたが私の元から、記憶から消えてしまうことが正解だなんて…。頭で理解できたって、納得なんて出来るわけがないでしょう…!」
「……………」
「私には別れに鈍感になるなって言ったクセに、いざ自分が消えるとなったら、離別を噛み締めることもさせない…!あなたを想って、涙を流すことすら許さないなんて……そんなのっ……!」
段々と熱が籠る暁美さんの言葉に、心が痛む。酷く激しく、ズキズキと。ガンガンと。
彼女を庇って 魔女や佐倉さんに殺された時の苦痛よりも、遥かに痛い。
だけども、同時に安心もした。
(やっぱり、暁美さんだ)
この人は、やっぱり暁美さん。
クールで、ひた向きで、意志が強くて。
でも実は誰かの為に笑って、泣いて、怒ってあげられる。そんな熱い心を持ってる女の子。
私が知ってる、暁美ほむらさんなんだって。
でも…
(だからこそ、辛いです)
暁美さんを、こうして悲しませてしまったことが。
切り捨てられて永遠に戻らないはずの記憶を、こうして取り戻させてしまったことが、辛い。
その現実を突きつけられるのが嫌で、だから暁美さんとの接触も避けようと思ったのに、結局こんな…。
「…その……」
「…………」
「怒ってます…よね。」
「別に…」
(それ怒ってるやつ…)
だったら、もう仕方ない。
天が己の最後の罪から逃げるなというなら、観念します。
どう思われてもいい。自分の腹の内を、全て曝け出しちゃいましょう。
「ええと…自分のしたことに、後悔は無いんです。実際、ちゃんと未来に繋がったって分かりましたし…」
「…でも、記憶の中のあなたは泣いていたわ」
「それは…そうですよ。悲しくないわけないです。辛い道のりだったけど、暁美さん達と過ごした時間は、とっても素敵なフィルムだったんですから」
「それなら、どうして」
『どうして』……。
うん、そうなると思う。私でも多分、同じことを聞く。だけどそれに対する答えを、私はもう持ってる。多分、暁美さんだって。
「自分が辛いから、悲しいから…そんな理由だけで、今更止められるものじゃなかったと思うんです。私も、暁美さんも」
「私も…?」
「はい」
疑問符を浮かべているであろう暁美さんの方へ向いて、私は続ける。
いつの間にか、身体の緊張はすっかり解れていた。
「鹿目さんを救う為に、同じ時間の中を何度も何度も繰り返して…。しんどいってレベルじゃなかったと思います。しかも、それを誰にも言えないわけで…」
「え、ええ…それは、まあ…」
「でも、諦めてやめちゃう気なんて更々ありませんでしたよね?どれだけ痛くて苦しくても、乗り超えた先に きっと希望が待ってるって、信じていたから」
「…………」
「私も同じなんです。忘れることがどんなに悲しくても、求めてやまなかった結末に繋がるのなら、躊躇わない。迷ったりしない。だから…」
だから、あの時さよならをした。
皆さんとの思い出、その中で生まれた想い、それら全てに。
まあ、今はこうして一切合切を思い出しているわけだから、なんかアレですけど…。
「あっ…!でも、その…私と暁美さんが同じだとか、そういうことじゃなくてですね…」
「あくまで似てるだけというかその…私は鹿目さんのお陰で正しい未来が見えてましたけど、暁美さんは最初から最後まで完全に手探りだったわけで、私よりもずっと大変なんだから私と同じなわけないっていうかそんなの烏滸がましいといいますか…!」
我ながらまあ捲し立てること。
さっきまでのコミュ障っぷりは何処へ行ったのか、愛生まばゆ。
けど、そこは勘違いしちゃいけない部分だし、自分に理解らせるつもりでちゃんと言っとく必要があるっていうか…!
「…わかったわよ」
「へ?」
「まばゆなりに納得してやったことなら、それでいいわ。ただの自己犠牲としてやったわけじゃなく、確かな決意と覚悟があってのことなら…」
「暁美さん…」
彼女の言葉を聞いて、心が軽くなっていくのを感じる。分かってくれた。気持ちが通じたんだって、嬉しくなる。
やっぱりチョロいんですかね、私って。
「じゃあ、その…もう、怒ってないですか…?」
「……ええ」
「そ、そうですか…よかっ…」
「待って、やっぱりまだ怒ってる」
「ウギャッ!?」
あれー!?ダメ!?ダメなの!?
私、やっぱり許されませんか?罪!?ギルティ!?
「な、なんで…!?」
「当たり前よ。事情はどうあれ愛生まばゆは、パートナーである暁美ほむらを置いて消えていった。私を一人にするなんて許さないって、確かに言ったはずよ」
「い、いやぁ でも、それはですね…」
「言い訳は不要よ。腹に据えかねるわね」
嗚呼…なんという…。
やはり私は罪深き女…。安寧など赦されることのない咎人…。
というかこの場合はオリジナルを恨むより他ないのでは?私はあくまでキオク!キオクなんですから!
ダメ?そうですかぁ…。
「だからね、まばゆ」
「…えっ?あ、はい?」
悶々と一人思い悩む私の耳に、断罪人…ではなく暁美さんの言葉が届く。あーだこーだと考え過ぎて、反応が遅れてしまった。
「……………」
「わっ…!ちょ、暁美さん!?」
肩の辺りに、軽くのし掛かる重み。そして体温。あと良い香り。
見れば、こちらに寄りかかる暁美さんが目に飛び込んでくるものだから、そりゃあもうびっくりです。
なんですかこれ。密着した上に頭まで傾けちゃって、まるで恋人同士みたいな…。
「今度こそ、私の側に居なさい」
「へ……」
「本当なら 二度と会うはずのなかったあなたが、こうして目の前に居るんだもの。だったら、もうどこにも行かないで」
「でも、その…いいんですか。私達は」
「キオクであって、本人じゃないっていうんでしょう。関係ない。そんなことは」
いいんだ…。
いや、暁美さんが構わないというなら、私も別にいいんですが。
「私にとっては、今ここに居るあなたがまばゆなの。私のよく知る、パートナーの愛生まばゆ。キオクの暁美ほむらでなければ、この再会はなかった」
「だったら私は、それを喜びたい。あなたとまた同じ時間の中に居られることが嬉しいって、そう感じる心を大切にしたいの」
「あ…暁美さん…」
あ、ヤバい。マズいこれ。これはいけない、非常に。
胸が弾んで高鳴って、口角が自然と上がってきちゃう。ニヤけちゃう。ダメですこれは。
やっぱりチョロい、チョロ過ぎる。なんだってこんなにもチョロいやつなんですか、私…!
うう…顔が熱い…。
「それに、ここにはまどかも居る。あの子に関する記憶が散らばっている窓も、きっとまだあるはず」
「それは、まあ…そうですね」
暁美さんの言う通り、キオクとなった魔法少女達の中には、鹿目さんの姿もあった。無論、マミさん達も。
記憶にしたってそう。記憶の窓がどれだけあるのかは分からないけれど、まだ存在するはず。鹿目まどかの記憶を宿した、光の結晶が。
「あの子が確かに、かつて世界に存在したという証。それが今、何らかの理由で散り散りになっている」
ナマエという少女の話を聞く限り、そういうことらしい。
だからこそ魔法少女の記憶の光を集める為、私達キオクに助けを求めたのだ。
「だったらそれを、まどかの記憶を集める──それもまた、あの子を救うということに繋がるはず」
『散った記憶達が、何時までも無事という保証も無いのだから』と締め括り、付いた砂を払いながら立ち上がる暁美さん。
彼女の温もりが我が身から離れていくのを感じて、少し残念。仕方ないとはいえ。
「行きましょう、まばゆ」
そう言って、未だ座る私に、暁美さんは手を差し伸べる。
微笑と共に私を見下ろすその眼差しは、あの繰り返す日々の中で見た、私の憧れる彼女のまま。
「また、一緒に戦ってくれる?」
そんなものを見せられちゃ、私はもう無理。
まるで悪魔にでも魅入られたみたいに、顔を逸らせない。
「…もちろんですっ!」
見つめたまま、手を取るしかないんですから。
今回 一緒に戦っている魔法少女の方に呼ばれて、元居た場所まで暁美さんと向かう。
休憩タイムは、もうお終いということでしょうね。
「そういえば、あのナマエという子に聞いたのだけど」
「はい?」
「あなた、私を名前呼びしようと練習して、失敗したって」
「がっ…!?な…なな、なんでそれを!?」
ドデカい爆弾が急に落とされ、石のように固まるしかない私。確かに以前、記憶の窓とは違う空間でナマエさんとお話ししたことはあった。何度か。
その時に話のタネとしてそんなエピソードを提供したこともあったけど、まさか漏れるだなんて…!しかもよりによって、当の暁美さんに…!!
う あ あ あ あ あ
こんなことならしっかりと口止めしておけば…!
「結果はともかく、練習するのは感心ね。パートナーがいつまでも他人行儀じゃ、信頼関係にも関わるのだし」
「い、いい、いいいいやぁ…幾らパートナーだからっていっても、色んな形があるわけで…名前で呼ぶことと固い信頼は、決してイコールでは…!」
「期待してるわよ。結局別れ際に1度しか呼んでくれなかったんじゃ、あまりに悲しいもの」
「う、嘘だー!暁美さん、私のこと揶揄ってません!?まだ根に持ってませんか、記憶切ったの!?」
「さあね」
絶対根に持ってる…!目を見れば分かる。こっちの反応を見て楽しんでるやつだ…!
というか明らかに笑ってるんですよ、顔が!私を弄んでやろうっていう顔!!
「それはさて置き」
「置くんですか!?」
「早く皆と合流しましょう。ほら、巴マミも さっきからこっちを睨んでる」
「え……?あー…」
暁美さんの視線を辿ると、確かに見える。
立ち姿こそ余裕を感じるものだけど、しきりにこちらへ目線を向けては逸らす、落ち着かない様子のマミさんが。
今回を含め何度か一緒に戦ってはいるけれど、暁美さん同様気まずくて、まだ話すことはできていなかった。親友なのに。
「さっきから何度も私達をチラチラと…。きっとこう思ってるんでしょうね。『私も沢山まばゆさんと話したいのに…!再び出会えた彼女と、一番の親友である私が存分に…!』って」
「え、ええ〜…?いや、流石にそこまでは…」
「パートナーの座を奪ってしまった身で申し訳ないけれど、彼女の羨望と嫉妬が混ざった眼差しはなんというか……悪くないわね」
「あ…悪魔だ…」
暁美さんらしからぬ物言いを聞いて、彼女の背に黒く大きな羽根が生えているのを幻視する。人を惑わせ弄ぶ姿、まさに魔なる者の如し。
私 もしかしたら、とんでもない人に捕まってしまったのでは…?
「ていうかあの…私このまま行ったらマミさんに引っ掛かりますよね?できたら遠慮したいというかですね…」
「ファイト」
「あ、ダメですかそうですか…」
ぐんぐんと迫る第二の神判に身構えながらも、歩を進めていく。
次の戦いへ。私と暁美さんとの、新しい旅路へと。
「まばゆ」
「はい?」
きっと平坦な道じゃない。あの繰り返す日々と同じくらい、長い戦いが待っている。
だけど、まあ───
「頼りにしているわ。私の、最良の相棒」
ほむらさんと一緒なら、何があっても大丈夫って。
そう、信じられるから。